どんとゆけ 公演情報 渡辺源四郎商店「どんとゆけ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい!
    とにかく、具体的な所作を一つ一つ真面目に進行させることでこんなにも面白くできるんだと感心しました!

    被害者家族が極刑を声高に叫ぶ昨今、死刑執行員制度が導入されたこの時代どんな反応を示すことやら。

    ただ、一粒で二度美味しいということもないようです。

    ネタバレBOX

    舞台上には柱が13本、奥には二階に続く階段が途中まで見えているという設定。

    ふーっ、所謂敵討が公に認められたらどうなるかということですね。加害者を死刑にするには、被害者家族が志望して死刑執行員になり、縄を首に掛け、足を縛り、椅子を蹴飛ばす、これらの行為をしなくてはなりません。

    死刑執行員がいない場合は無期懲役となるので、終身刑が無い上での選択は厳しいものとなるわけです。

    被害者一人一人の思い出を語る妻の言葉は具体的で重たい物がありました。

    刑務所職員の子沢山も、制度導入前の死刑執行人を逃れたいがための作戦と知って納得しました。

    そして、死に際の男に妙に興奮するマニアの女、獄中結婚して死刑を看取ること今回で3回目とは…。この制度はこんなマニアには最高の制度だったんですね!!

    ただ、3回目と聞いたことと、もう一つの「あしたはどっちだ」の概要と配役を考えると、これは「どんとゆけ」の加害者が生きていたら成り立たないじゃないかということで、死刑が執行されることはこの時点で分かってしまいました。

    被害者の妻に心情の変化が起こるかもしれないと思っていましたが、もうあり得ないことが明白になってしまい残念でした。

    それと、終焉後の主宰の挨拶の中に変態女という言葉が出たことで、自殺希望者が犯罪を犯す「あしたはどっちだ」では、間違っていたらごめんなさいですが、死刑が回避され変態女が悔しがるという光景が目に浮かんでしまいました。

    一粒で二度美味しいということもないような気がしました。

    ところで、今回の選挙で世田谷区長になった保坂直人さん観たかなあ、ぜひ観てほしかったと思いました。

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    2011/05/08 16:10

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