満足度★★★★★
唸るしかない緻密に創りあげられた作品。被害者遺族の単純な応報感情を中心とした話かと想像していたが、そんな簡単なものではなかった。死刑が殺人であるというテーマのみを取り上げているのではなく、加害者の人権に対する配慮の厚さなど、取り上げているテーマは多い。荒唐無稽な設定とはいえ、かつては国家(裁判官)のみが果たしていた役割に市民参加という名目で裁判員制度が導入され、「国民の判断に委ねる」という昨今の(責任放棄とも取れる)流れを考えると、あながち「ない話ではないかも」とも思ってしまった。
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2011/05/08 07:14
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