レ・ミゼラブル 公演情報 東宝「レ・ミゼラブル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    圧巻の禅ジャベール楽日
    今まで、100回は観たと思う「レ・ミゼラブル」ですが、今回のキャスト(と言っても、今日のソワレのキャスト限定ですが)程、全員に不満を感じないカンパニーは初めてかもしれません。

    今までは、なるべく自分のベストキャストの日を選んで行っても、必ず誰かに不満がありました。

    今回のアンサンブルメンバーは、殊更目立つ人がいない代わりに、皆さん、真っ当に役を演じていらっしゃいました。

    石川禅さんのジャベール役楽日でしたが、本当に申し分のない役作りで、感動を頂きました。
    ちゃんと、歌詞が台詞として聞ける数少ないジャベール役者さんだと思います。

    期待の和音ファンテーヌは、想像以上に素晴らしく、こういう上手い女優さんがどうしてトップにならなかったのかと不思議でした。

    安定の育三郎マリウスや、自分的には最高の駒田・阿知波コンビのテナルディエ夫妻、演技・歌・慈愛心の3拍子揃った別所バルジャンが良かったのは言うまでもなく、そこに、新キャストの、Jenniferエポニーヌが大変な好演をされていて、嬉しくなりました。


    以前、政府軍の陰声に一耳惚れし、CDにご参加頂いたよしつぐさんが、とうとうアンサンブルから昇格されて、アンジョルラスとして再生された記念すべき舞台、私も、母のような気持ちで見守りました。

    たまに、役の気持ちが理解できてるのかと疑惑を感じるバルジャンとか、スタンドプレイが過ぎるテナ夫人とか、歌えない、演技できない、見た目も可愛くないコゼットとか、いろいろ拝見して来たので、こういう、純粋に舞台の世界に没頭させてもらえるキャストで、この不朽のミュージカルを鑑賞できたのは幸せでした。

    最後のカーテンコールが何度も拍手鳴り止まず、演劇を愛する心を育ててくれた亡き父に、心から感謝したくなりました。
    観たい芝居を、自分のお金を出して観に行って、こうして感動をもらえて帰ることができる時、至上の喜びを感じます。

    本当に、不朽の名作ミュージカル、万歳!!

    これまでの演出はこれが最後で、次は、ずいぶん、情感場面がカットされたり、大道具をあまり使わず、映像を使用したりするようです。

    これまでの演出の「レ・ミゼラブル」は、今公演で見納めです。ちょっと感慨深い気持ちになるのは、そのせいもあるのかもしれません。

    ネタバレBOX

    余談ですが、今日の若林さんの指揮の方が断然好きです。

    物語の進行に勢いがあり、時間の経つのも忘れ、気持ちが呑み込まれて行く高揚感が、別の指揮者の時より、優れていると感じました。

    阿部アンジョルラス、歌声では文句なく、リーダーの資質が溢れていましたが、ただ1点気になったことが。ガブローシュが死んだ時、アンジョルラスが一番項垂れ、気落ちしてる風なのは、ちょっとキャラクターと違うのではと感じました。

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    2011/05/07 23:06

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