ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様― 公演情報 おぼんろ「ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様―」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    すっかり飼い慣らされて
    カイコを題材にしているので分かり易く、カイコの生態、宿命を知っている私は先読みしていましたが、よく考えると私たち観客はすっかり飼い慣らされていたのでした。

    ネタバレBOX

    お客は狭い客席に整然と押し込められ、ここまでは前回と同じですが、頭には虫の目玉のようなものを付けさせられ、カイコのアンサンブル役を担うことになりました。そして、後方で演技するときは後ろを向かないと内容が分かりませんよと説明を受けました。

    実際、お芝居の最中に全員でしっかりと後ろを向いたりしていましたが、狭くても文句も言わず、無理に身体を捻って言われた通り同じ方向を見る…、これって工場で飼われているカイコそのものじゃありませんか。

    私たちはすっかり劇団に飼い慣らされていました!やられました!

    ルデコ1階は奥に窓があり、ブラインドが下りていましたが、東急東横線の電車が通る度に灯りが見え、カイコが歩いているような錯覚に陥りました。

    カイコ役の役者は首の後ろに申し訳ないくらいの羽が付いたような衣装でした。成長した蛾の姿が思い浮かび哀れを誘います。

    糸を吐きさなぎになって殺されるのも悲しいですが、成虫になったとしても飛ぶことも飲み食いすらできないという悲しい運命が待っています。そして、神と呼ばれ、象徴に祭り上げられたカイコは手術によってさなぎになることができず、宿命を受け入れることすらできない何とも哀しい生涯でした。

    一つ気になったのが「役割分担」という言葉です。養蚕工場の話ではありますが、何かビジネス用語っぽく、「それぞれ役割がある」くらいに情緒的な言い回しにしてほしかったと思いました。

    1

    2011/05/04 19:33

    0

    0

  • ご来場、そしてユニークなお言葉!!ありがとうございます。

    笑ってしまいまた。僕ら、飼い慣らしてしまったのですね、みなさまを。笑
    首ふりも、暗転も、名前を呼ぶのも、みなさん、驚くほど素直に従ってくださって、で、やらせておいてアレなんですけど、前から見てると、目が変わるんですよね。子供返り?そういうお客様は、「あ、ちゃんと楽しむ気満々になってくださってるぞ!」と、こちらからわかります。ふっふっふ、飼い慣らし成功の瞬間です!!

    ルデコの外のあかりなんだか幻想的なんですよね。
    ミヒャエル円でが大好きなぼくなんかは、 「果てしない物語」のなかで、バスチアンが屋根裏部屋で本を読んでいるような、現実と非現実の狭間感を抱きます。と、これは、いま初めて気付きました。そっか、この感覚か!

    カイコの生態、ご存じでしたか・・・・。
    今回の物語、リンに纏わる童話を先につくったんです、けっこう前に。
    で、あまりに美しい物語だなあと思ったから、しっかり広げてみようと思ってカイコを調べるにつれ、とてつもなく不思議な生き物であることに気付きました。
    自然界には、存在しないのだそうですね。
    そんなことって、生き物としてあるんだ!?と、家畜と人間という関係にも改めて目を向けました。

    ことばのチョイスについて、ご指摘ありがとうございます。今後、考えてみます。
    どちらかといえば、頭の悪そうな輩が難しい言葉を吐くことに面白みも感じているのですが、どうも、読みかたなどのコツを見出さなければならないな、と気付くことができました。感謝!!

    いつもほんとにありがとうございます。
    今後とも、成長の軌跡を見守っていただければ、心から幸いにおもいます。
    精進してゆきますので、よろしくお願いします!!

    拓馬

    2011/05/05 10:24

このページのQRコードです。

拡大