ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様― 公演情報 おぼんろ「ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様―」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ハッピーに、なれます!
    切なくて、切なくて、どうしようもないの?と思っちゃったけど、それ以上に、愛と優しさと温もりに溢れる素敵な作品でした。逃れようのない運命から逃げもするが、受け入れ立ち向かい、だからこそ、開ける事もあると思えました。主宰自慢の仲間達である力量のある役者さんが奏でる大人のメルヘンは、この会場でしかできない見れない演出もあり、大好きなタイプの作品で、次回作も、絶対観たいと思いました。

    ネタバレBOX

    入場と同時に手渡される小物(デズニィー感覚のカチューシャ?)が、手作り感溢れる、なんだか可愛い♪のを、『頭に付けて、みた方が楽しめま~す』って、劇団の方が案内していて、会場内のおじ様おば様方も付けていて、なんだか可愛い。若い女の子達も喜んで写メ撮ってる~。私も撮ってもらおうか?と、思っているうちに、主宰末原さんの前説。これ又、面白く、観客への配慮とサービスたっぷりだが、流石主宰の仕切りで、逞しさもあり、初見の私は期待も高まりました。

    で開演、、、ベイビー蚕タク(末原拓馬さん)は、生まれた時から『神』と言う、運命を背負わされたことを、神官である(藤井としもりさん)に告げられる。なにも知らない純粋無垢な可愛いベイビーぶりと、神官のやり取りは、コミカルでありながら、選ぶこともできず逃れようもない運命の切なさを感じてしまい、お恥ずかしながら、、、この時点で涙になってしまいました。

    タクの神殿で暮らしていたリン(高橋倫平さん)とタクが、鳥に攫われて森に落ちるシーンでは、葉っぱ吹雪が舞い散り、最前列の私も一緒にかぶり、タク達の恐怖心を味わいながらも、実は紙吹雪の大好きな私は、かなり嬉しくもありました。この葉っぱ達、ちゃんと葉っぱの形してたので、離れた席からも見たかったなんて、後で思ってしまいました。

    神殿から外へ出た喜びと不安を抱えたタクとリンは、工場の労働者サヒガシ(佐東諒一さん)とメグ(わかばやしめぐみさん)に、助けられ居候させてもらえ一安心もつかの間、それからが、切なくて、切なくて、、、メグに恋するタクの一途さ、純粋さには、ついつい涙・・・

    メグも労働者も貧困の為、食べるのも難しい。労働者は病気の妻の医療費さえ払えないこと等の厳しい現実で、リン達を利用しようと企む。
    その中で、タクはリンへの友情で、リンへ忠告するのだが、リンは報われない恋と知っていても、恋は盲目でメグに夢中でいられる自分が幸せの様子。
    タクにとっては、リンが心配でありながら、羨ましそうに感じた。
    『神』と言う立場である自分の意味を悩むが、答えが出る前に、いろんな現実(切なすぎるのだが・・)がタクを襲う。
    絶望しながらも、模索し行動する、死さえも選べない苦しみの中、行動したことで、新たな変化が、タクに夢とハッピーを届ける。

    決断して行動したところで、報われる事ばかりではないが、葛藤するだけで、繊細な自分に陶酔する作品が嫌いな私は、こういう作品が大好きです。何かをすることで、目に見えなくても手応えが無くても、何かが必ず変わってくるはず、そんな希望が湧いてくる、素敵な作品でした。

    役者の皆さま見事で、その役どころに引き込まれました。所狭しと劇場内動き回るので、観客も後ろを振り返ったりするのですが、カチューシャの後ろ姿も可愛く一緒で、不思議な一体感。後ろから、ライトが当たった時には、最前列の自分の影も蚕、お隣の見知らぬ誰かさんも同じ頭の形で、タクとリンの仲間達で、なんだか嬉しくもあり、感動的でした。

    メイク、衣装や小道具、温もりがあり、タクとリンのパンツ部分には、フィルムボーンで膨らみや動きがあり、タクとリンらしさが良く出ていてました。ベビーカーの裏側には、拓馬さんのメッセージが、書いてあったりと、遊び心も良かった。
    拓馬さんの父上の曲も素敵で、元気に歩いていこう!でも無理しないで、休んでいいんだよと言っているような優しさを感じました。もっと、聞きたかったです。
    やっぱり大好きな作品なので、又、再演して下さいね♪

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    2011/04/30 04:00

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  • ご来場、そしてコメント、ありがとうございます☆

    物語をすごく、
    すごく感じてくださったみたいで、
    書いた身、語った身としては身もだえするほどに幸せな気持ちです。

    考えますよね、ハッピーについては、本当に。
    生まれてきた理由、なんて言葉ではいろいろ語られるけれど、
    本当はすごくどうでもいい存在なんじゃないか?なんて怖くなることもあります。

    思想を押し付けるほどの者ではないぼくは、
    こういう物語を書いて、観客の皆さんがいろいろ考えてくだされば、と思います。
    Rezerさんには意図したところをたくさん感じていただけたみたいで、
    ああ、やっぱ、
    身もだえするほど幸せ 笑

    離れた席でもご覧になっていただきたいですね、確かに 笑
    座席によって、日によって、まったく違う様子になりそうなのも、
    うちの特色であるように思います。
    5日までやってますよーーー!なんて。

    これからも真摯に真摯に取り組んでいきたいと思っております。
    なにとぞ、見守っていただければとおもいます!


    拓馬

    2011/05/01 11:01

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