わが星 公演情報 ままごと「わが星」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    「私たちの星」のように美しい物語だった
    星のホールに着いたのが開演10分前の7時20分。
    この時点でも、入場を待っている長蛇の列がずっと奥まで
    連なっているのを見るだけでも、この作品に対する皆の
    期待の強さをグッと感じるのです。

    客席がぐるりと円になって舞台を囲み、何も無い空間に
    これから始まる事を想像してワクワクする。

    「これから四秒後に照明を消させてもらいます」という案内の声で
    始まった物語は、とても美しく、哀しかったけど、温かく思えました。

    ネタバレBOX

    「ちいちゃん」という、地球をモチーフにした一人の少女とその一家の
    運命がそのまま「宇宙」における星のそれと重ね合わされていく、という
    相当に壮大な物語。 で、ボーイ・ミーツ・ガールなSFファンタジーでもある。

    この、一歩間違えると相当にイタい話になってしまいかねない物語は
    不思議とどこか「広がり」や「透明感」、風通しの良さを感じさせました。

    その理由を考えてみたのですが、相当に抑制が効いていることが
    理由に挙げられますね。 

    言葉は連射されているようでいて、物語の根幹の「日常を生きて、
    死んでいく」に沿ったものが選ばれていて、言葉遊びでもって
    どんどんヴァイブを生むように紡がれているんです。

    ただ、自己満足的に騒がしく言葉を発しているわけではないので
    言葉のリズムに心地良く乗ることが出来ます。

    お父さんとお母さんの、日常をラップしながら踊る場面。
    息の合い方、凄まじかった。 さりげないようでいて、絶対丁寧に
    そして徹底的に稽古されている作品なんだなぁ、と。

    もう一つの理由は、「ちいちゃん」と少年だけでなく、その周りの人達の
    存在をしっかりと描いていること。 

    「ちいちゃん」と「つきちゃん」。
    「ちいちゃん」とその家族。
    「ちいちゃん」と先生。

    それぞれの関係がリピートされたり、逆に早送りされたりして
    描かれている。 それが、ありがちな狭い「二人の世界」に、
    最後の場面で陥ることを拒んでいます。

    芝幸男という人は、ロマンチストで子供の心を持った人ですが
    決して閉じていない、大人の幅広い象像力を兼ね備えているのだと
    思います。

    最後の場面、「ちいちゃん」のところへ少年が自転車で乗り込んで行く
    ところに、思わず興奮してしまった。 あそこ、熱過ぎる!!!!

    そして、「百億年ずっとみていてくれたんだね」の言葉に、胸の底から
    こみあげる何かを確かに感じました。 ホントは、少し前の場面から
    感じていたけど。 

    「宇宙」はどこかで「人」とつながっていて、「人」はどこかで誰かに
    想われることに安心しているのかもしれない。 そんな、普遍的で
    大らかなものを感じさせる、「青く美しい地球のような」作品でした。

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    2011/04/27 20:58

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