第2回ブス会*「淑女」 公演情報 ブス会*「第2回ブス会*「淑女」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    滲み出す個性
    キャラクターたちそれぞれから滲み出てくる個性が、趣深く可笑しい。

    あり得る設定というか下世話感に上手く取り込まれてしまいました。

    ネタバレBOX

    20代後半から30代後半の4人の女性、
    チームで働いているという設定。
    その事務所での人間関係の顛末が
    描かれていきます。

    キャラクターそれぞれに
    実存感というかありえるなぁと思わせる匂いがあって、
    しかも、ひとりずつの個性に
    しっかりとエッジが立っている。

    仕事の先輩後輩という規律が
    舞台上にちゃんとあって、
    個々から垣間見えるプライベートも仕事場の枠に
    つなぎとめられていきます。
    キャラクターたちが醸し出す個性も
    前半にはそれほどあからさまな感じはない。

    でも、作り手の仕掛けが
    絶妙に場の空気を変えていきます。
    遅刻のことだったり、旦那の浮気の話だったり
    カラオケに誘う話だったり・・・。
    さらには舞台上のふたり、三人、全員のシーンから
    それぞれに違った色あいが生み出され組み合わされていく。
    個々の裏側が見えてくる場面や
    それが場の空気に収束していく中での
    キャラクターたちの距離感の作り方がうまくて、
    そこには、なんとも可笑しくて、
    でもぞくっとくるくらい生々しい
    女性たちの生活感覚が現出していく。

    シチュエーション設定、さらには
    伏線の貼り方や外し方の秀逸に
    演出や役者の力がしっかりと編み込まれて・・・。

    終盤、それぞれの個性が互いのリアリティを照らし出すシーンに加えて
    物語の収束にも余韻があって・・・。

    実を言うと
    タイトルの「淑女」の意味はいまだによく理解できないのですが、
    そんなことに関係なく、
    前作に続いて、「ブス会」を、
    しっかりとクオリティを感じさせるブランドに押し上げる力をもった
    作品だったと思います。


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    2011/04/27 05:23

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