グラデーションの夜 《群青の夜》 《黒の夜》 《桃色の夜》 公演情報 KAKUTA「グラデーションの夜 《群青の夜》 《黒の夜》 《桃色の夜》」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    群青の夜
    4つの物語と、オリジナルの紡ぎ方が、良かったです。作品を生かす映像に重なる光と影が、ちょっと切ない心に、やわらかく優しい時を与えてくれた、素敵な作品でした。差し込まれる音も、空間に厚みを持たせる効果抜群でした。あ~!やっぱり!黒も桃色も、見たいです。

    ネタバレBOX

    七重(原扶貴子さん)の経営する古本屋に、友人でカメラマンの藍子(原田真由さん)が、海外から帰ってくる。
    七重の店でバイトしている、ふくろう(上滝征宏さん)は、上京してきたものの、お金に困り、店から本を万引きして売ってしまったのを、懺悔して店でバイトする事を、申し出ていた。そんな事を聞いた藍子は、七重を心配するのだが、 この3人の紡ぐオリジナル作品が、とても暖かく素敵でした。

    『ネオン』のヤクザ達の目付きの悪さや、肩で切る風の乾いた感じ、良かったです。台詞にはないけど、背負ってきた人生を窺わせる感が、あった。
    この怖かったヤクザ達、違う物語では、ラブラブ感だったり、良い人だったりと、役柄の違いも面白かったです。
    で、BGMが石原裕次郎なんて、渋~い!けど、なんだか可笑しくもあり、でも、合っていた。

    『ピエロ男』私(桑原裕子さん)とピエロ男(若狭勝也さん)の隠してる深層心理描写が、絶妙でした。ピエロ男の立っている背景の公園の映像が、ゆっくり回転しながら、時が変わってゆく様が、とても良かったです。

    『正直袋の神経衰弱』切なさの中に、ちょっと可笑しさもありながら、温かい感が良かったです。

    『夜のドライブ』母と娘、幾つになっても変わらない事、今だから理解できる事を感じた、優しい気持ちになれました。

    照明に、ネットなのか、細い網の様なのをかけているのか、テクニック方法はわからないのだが、きゃしゃな格子のように影が出ているのが、深い陰影を出していて、良かったです。
    机やイス等の白とブルーの色合わせも良く、光の加減での、色の見え方が違うのも、良かった。(横に動く壁?というか、青空に白い雲を思い出しましたが・・・?これも良いったです)この机達で、5つの作品の違う世界観を創りだしているのも、見事でした。
    女性の衣装は日常着なのだが、紺系パープル系の、なにげにグラデーション、さり気ない、こだわりやセンスの良さが、作品にも役柄にも合っていて良かった

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    2011/04/15 02:01

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