HON GURE
劇団くりびつてんぎょう
ウッディシアター中目黒(東京都)
2016/10/13 (木) ~ 2016/10/16 (日)公演終了
満足度★★★★
つか的ヤクザもの
舞台装置は無く、黒幕を貼っただけの素舞台で30人近くのキャストが動き回るのはなかなかの迫力。全編通して力みなぎる演技を続けた役者さん達、お疲れになったと思います。主役の木崎氏は、いかにも主役といった感じで良かったです。和田氏の的確なツッコミも良いテンポを生み出していました。
始めのうちはコメディなのかシリアスなのか、どんな方向性を持った芝居なのかよくわかりませんでしたが、徐々に「あ、これは、つかこうへいを演っているのか」と合点がいきました。惜しいのは、つか作品と違って抑圧された者たちの悔しさや情念があまり表現されていなかったこと。勢いだけで押すのではなく、そのあたりが考慮されればもっと良かったです。
ひずむ月【本日千秋楽!当日券若干あり】
劇26.25団
OFF OFFシアター(東京都)
2016/10/12 (水) ~ 2016/10/17 (月)公演終了
満足度★★★★★
隙が無い。見事
見事。素晴らしかった。
役者さんは上手いし、演出も洗練されていて非常に良い。
これまで割と暗めの作風が多かったと感じるが、本作は明と暗、適度なバランスが保たれていて観ていて心地よい。テンポの緩急など非の打ち所がなく、2時間という長い尺でも退屈しなかった。作・演出の杉田鮎味氏の才能に脱帽。お若いのに、何故こうも昔のことに詳しいのか不思議。
技術面でも、特に音響が優れていた。照明もシンプルな構成なのに美しく見せていた。
櫻の園2
劇団ガソリーナ
ザムザ阿佐谷(東京都)
2016/10/04 (火) ~ 2016/10/10 (月)公演終了
満足度★★★★★
予想外に良い芝居
思いもかけない、良い芝居でした。
人により好みは分かれるのでしょうが、かつての小劇場演劇っぽい雰囲気は私の好みでもあり、自然な演技の部分と劇中劇芝居の部分の差がはっきりしているのが良かったです。
最初は、ちょっと声が小さいかなと思ったものの、それが無理のない演技となっており好感が持てました。
久々に演劇を”楽しい”と思える舞台でした。
夏の終わりサーキュレーション
劇団テアトルジュンヌ
立教大学 池袋キャンパス・ウィリアムズホール(東京都)
2016/10/01 (土) ~ 2016/10/04 (火)公演終了
満足度★★★
ビジュアル面で成功
やはり印象に残ったのはヒナコのビジュアル。物語の核を成す人物だけに、横溝正史ばりのメイクは効果的。
惜しいのは、ミステリーっぽい展開になりながらも謎があっさりしていたこと。謎が深まっていく過程や、それに対する各登場人物のリアクションにリアリティが欲しかった。
冥途
ピタパタ
調布市せんがわ劇場(東京都)
2016/09/30 (金) ~ 2016/10/02 (日)公演終了
満足度★★★★
構成が見事
構成が良かった。
短編小説を切り貼りしたとのことだが、全体として見事にまとめあげられていた。
役者さんの演技も違和感無く、かなり工夫されているものと見受けられる。テンポが一定にならないように随所でアクセントがあり、観ていて退屈しない。
バックトゥ・ザ・舞台袖
ENG
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2016/09/23 (金) ~ 2016/10/02 (日)公演終了
”熱い思い”か?
舞台袖で巻き起こるドタバタ劇ということでしたが、BIG THREE THEATERという大きな舞台、二十数名という大勢のキャストで、それなりに楽しめた舞台であったと思います。タイムスリップものはあまりにも多いので、そこに独創的な”何か”が必要になるわけですが、それはこの作品では”舞台人の熱い思い”ということなのでしょう。それが一般観客の目にどう映るのかは気になるところです。
楽しい東京オリンピック
宇宙論☆講座
ラ・グロット(東京都)
2016/09/03 (土) ~ 2016/09/25 (日)公演終了
満足度★★★★
演劇はウソ
そう、演劇はウソなのです。それをこんな形で、ここまで痛快に見せてくれたことに脱帽。
もはや演劇と呼べるのかどうかわからない、ぶっ飛んだ内容のお芝居でしたが、台本は素晴らしい。切なくて、意外にイイ話でした。
【公演終了】CONNECT 『ご来場ありがとうございました!』
劇団C2
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2016/09/15 (木) ~ 2016/09/19 (月)公演終了
大がかりです。話は理解しづらいですが
キャストも多く、ダンスやら殺陣やらあって、大がかりな舞台でした。
当日パンフも読まず前提知識無しで観たため細かい設定がわからず、何がどうなっているのか話がよくわかりませんでした。ファンタジーでは、物語の世界や構造を説明するのが困難だということが改めてわかりました。
各登場人物の目的が頻繁に変わるので、それもまた理解を難しくしている一因なのかと思います。
ゴミ屑の様に可愛い我が儘の為に。
劇団milquetoast+
【閉館】SPACE 梟門(東京都)
2016/09/15 (木) ~ 2016/09/18 (日)公演終了
説得力
エピック編を観劇。そもそもカオスで破綻しかかった話をともかく強引に進め、役者の熱量でラストまで持って行きました。かつての小劇場演劇のテイストがあり懐かしくも感じましたが、作者の言いたいことが明確になっている分、昔とは様相が異なるようです。芝居は説得力が肝要、ということを改めて感じた次第です。
ゴミ屑の様に可愛い我が儘の為に。
劇団milquetoast+
【閉館】SPACE 梟門(東京都)
2016/09/15 (木) ~ 2016/09/18 (日)公演終了
現実と非現実と
初日、リリック編を観劇。
思ったより話がまとまっており、観やすい作品になっていました。
若干、話がわからなくなる部分はあったものの、現実と非現実の交錯がうまく表現できていました。役者さん、皆それぞれ懸命です。
モナ美
東京あたふた
APOCシアター(東京都)
2016/09/02 (金) ~ 2016/09/04 (日)公演終了
長い月日を感じさせるには
50年という月日を感じさせるのは、なかなか難しいものだなと思いました。
登場人物どうしの関係性がもっとわかりやすく表現されていると、もっと良かったと思います。
大型
3.14ch
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2016/08/25 (木) ~ 2016/09/03 (土)公演終了
水
本水でした。
舞台美術、プロジェクター投影による映像演出は技術レベルが高いものでした。衣装も沢山あり、お金がかかっている舞台だなという印象です。
お芝居の内容は、毎回このような趣向でやってらっしゃるとしたら、それはそれでこの団体のスタイルなのでしょう。
Oleanna -オレアナ-
ミキミキ・コネクション
キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)
2016/08/11 (木) ~ 2016/08/14 (日)公演終了
ディスコミュニケーション
100分を二人だけで演じ切るという、チャレンジングなお芝居。
ディスコミュニケーションをテーマにしているだけあり、会話が噛み合わなかったり、相手がどう反応するか予想がつかなかったりと、常に振り回されている感覚がありました。元がどんな戯曲なのか、興味がわきました。
うちの犬はサイコロを振るのをやめた
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2016/07/23 (土) ~ 2016/07/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
終演後、涙
良かった。
観劇中はそうでもなかったが、なぜか終演後に涙が出た。
初演時よりも洗練され、見やすくわかりやすくなっており、感情が揺さぶられた。
スケールが劇場の規模にぴったり合っていたのも理由のひとつと思う。
蘇芳のレクイエム
RIN PROJECT
北池袋 新生館シアター(東京都)
2016/07/14 (木) ~ 2016/07/17 (日)公演終了
主軸
色々な要素を入れ込み、頑張っているという印象を受けました。
物語の主軸をどこに置くか(主人公?レクイエム?)をもう少しはっきりさせれば、わかりやすくなったかもしれません。
失神タイムスリドル
ホットポットクッキング
新宿村LIVE(東京都)
2016/04/29 (金) ~ 2016/05/02 (月)公演終了
満足度★★★★★
吹原節、炸裂
公開ゲネプロで観劇。
作・演出の吹原氏、さすがです。ただアイドルが出るだけの舞台にはなりません。しっかりしたお芝居、笑いと涙を交えたエンターティメント。そして演劇でしかできないブラックなネタ。全てが良いバランスで仕上がっていました。こんな舞台に出ることの出来る演者さんたちが羨ましいです。
保健体育B【終演しました!ご来場ありがとうございました!】
20歳の国
駅前劇場(東京都)
2016/04/27 (水) ~ 2016/05/01 (日)公演終了
満足度★★★★
他人の恋愛はわからない
確かにキスばかりしています。特に後半は。
しかし恋愛や情欲はとても個人的なものであり、なんとも共感しがたいものです。そのため、リアリティの判断がつかない。こんなことってあるのかな、という感じで醒めて見てしまいました。ということは、題材としては難しいということです。
ただ、役者さんは上手いので、それだけで105分を魅せ切ってしまいます。予想よりも重厚な芝居でした。
白い巨根
Peachboys
シアター711(東京都)
2016/03/15 (火) ~ 2016/03/21 (月)公演終了
満足度★★★★
上手い役者だからこそ
劇場に着くと、行列。このタイトルで思いのほか観に来る人が多いというのは意外(失礼)でしたが、やはり面白いから人も来るのでしょう。2015年の黄金のコメディフェスティバルで一番爆笑したPeachboys。今回も期待違わぬ馬鹿馬鹿しさと真剣さで観る者を圧倒しました。
この面白さは、やはり役者陣の演技力に由来しているのでしょう。くだらないことはあくまで真剣にやる。それが出来る役者陣の実力は凄いと思います。当日パンフに書かれた今後の活動予定を見ると、ああ、あそこに出るのかと納得するラインナップとなっています。
あの日見た月
劇団超ダッシ
北池袋 新生館シアター(東京都)
2016/03/10 (木) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
役者さんの頑張り
チームダッシを観劇。
若い役者さんが頑張っています。
動きの整理と、感情の変化を自然に見せられるようになることが今後の課題かと思われます。
ダブルキャストで、一部の役柄は性別が変わっていたりするので、もう一方のチームがどんなふうであったかは気になるところです。
劇団しおむすびpresents.〜Hey!Say! Improv Festival!!!〜
劇団しおむすび
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2016/03/07 (月) ~ 2016/03/09 (水)公演終了
柔軟な発想力
さすが全員平成生まれ。若いです。
即興ということで、演劇というよりはライブに近い感覚で、柔軟な発想力に感心しました。
上演前から積極的に観客に話しかけるなど、お客と一緒に楽しもうとする姿勢が良かったです。