u-noの観てきた!クチコミ一覧

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アルカトラズ合宿

アルカトラズ合宿

田上パル

アトリエ春風舎(東京都)

2007/09/05 (水) ~ 2007/09/11 (火)公演終了

満足度★★★★

体育会系的おバカさ加減炸裂。
脳みそ筋肉な教師の存在も含め、男子高校生にありがちなくだらなさや稚拙さ・単純さを余すとこなく表現(褒め言葉^^;;)。104分。

ネタバレBOX

文化系帰宅部的な生徒が実はかなりおいしくさらっていってる。彼の存在も含めて男子の生態がうまいこと描かれている。勢いだけではないと思わせるところが◎。
the real thing

the real thing

青年団リンク・RoMT

こまばアゴラ劇場(東京都)

2007/09/05 (水) ~ 2007/09/11 (火)公演終了

満足度★★

劇中劇との交差がシーンを複雑に
作家と役者達の人間関係。舞台なのかリアルなのかボーダーが曖昧になってくる中で不安や疑心暗鬼が渦巻き混沌と。123分。

ネタバレBOX

関係性の提示がとても分かりづらい導入。外国人の脚本らしい描写も併せて受け入れ難く。

こ洒落たセットに巧みな言葉を交わす男女の関係に見えても、結局は御託を並べただけで束縛と即物的な関係に行き着いているのが作品的にも浅く感じてしまい、どこかもの悲しい。
The Perfect Drug

The Perfect Drug

smartball

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2007/09/06 (木) ~ 2007/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

話も絵面もギリギリの線で成立。
大きな舞台だけに5カ所に分割して話を進行。内容もビジュアルも際どいトコはあるものの、求心力は失わず、巧く見せている。127分。

ネタバレBOX

ポツドールとは似て非なる切り口と話の作り。リアリティともかく裏社会のエグい部分を遠慮なしに描くのが彼らの持ち味か。

バストトップは見せないのが条件だったらしいが、その一線は全裸でもチラシの格好(膝抱え)で乗り切り。このキャラを最初から最後まで舞台上に居させることにチャレンジャー精神を感じる。

後半はシーンの順番を変えたり、組合せを変えたりして話は面白く転がっていく。暗転+台詞だけの使い方は見事。

公共ホールの制限を逆手に取った形でここまで表現できる力は評価すべき。

この公演から三鷹の星のホールの定席のよい座席のまま高い段差を作った約200席の観客席登場。一部段差が出来ないが、それでも格段に観やすくなった客席づくりにも拍手。劇場側の努力も素晴らしい。
Cプログラム『ぐるぐる』

Cプログラム『ぐるぐる』

POTALIVE

こまばアゴラ劇場ロビー待ち合わせ (東京都)

2007/08/11 (土) ~ 2007/09/02 (日)公演終了

満足度★★★★

2回目、そして最後の演目。
SHOW CASEで既に見たハズの本作品は今回のミニPOTALIVE全公演の最後を飾るだけあってパワーアップも半端ではなく。5100歩。68分。

ネタバレBOX

まさか「ぐるぐる」で1時間も、そして5000歩も歩かされるとは思わなかった。別の演目から帰ってきた観客も取り込み、ひたすら回り続ける。走るときの加速、止まるときの時間の強弱も大きく。締めにふさわしいダンス演目。
Jプログラム『間隙』

Jプログラム『間隙』

POTALIVE

こまばアゴラ劇場ロビー待ち合わせ (東京都)

2007/09/01 (土) ~ 2007/09/02 (日)公演終了

満足度★★★

ついて行って町の間隙を見る。
配られたビニール傘を持ちつつ、まちの中にある間隙を見たり通ったり。間隙といっても幅、高さ、場所とその種類は様々。820歩。38分。

ネタバレBOX

開いた傘の幅ちょうどくらいの普通の路地の在り方の美しさに感嘆し、道路の真ん中、車の間隙の中を歩くパフォーマーに驚いたり笑ってしまったり。短い時間ながらもまちの発見はたくさん。
Gプログラム『平原の森』」

Gプログラム『平原の森』」

POTALIVE

こまばアゴラ劇場ロビー待ち合わせ (東京都)

2007/08/18 (土) ~ 2007/09/01 (土)公演終了

満足度★★★★

ラストシーンの光景が全てを物語る。
かつては平原だった駒場のまちで”森”を探すお散歩。淡々と進む前半、少し物語を追いかける後半、その最後に待っていたのは。63分。

ネタバレBOX

珍しい場所を歩くわけでもなく(それってもう駒場のまちをかなり歩いてしまったせい?)、案内人も話は大きく、でもこじんまりとぐるりとまわる。起伏もあまり感じないまま、最後に連れて行かれたのは・・・

そこはこまばアゴラ劇場の屋上。視界が開け、街を一望できるこの場所からは、遠く駒場野公園や東大の"森"が、そして歩いてきた家々の中にある"平原"のような駐車場が、谷に降りる"坂"のような階段が全て視野の中に。坂や平原に居るパフォーマーの姿も含め、闇に包まれつつあるこの時間のこの情景から全てが始まったのだろうと合点。
穢れ知らず

穢れ知らず

空間ゼリー

ザムザ阿佐谷(東京都)

2007/08/31 (金) ~ 2007/09/09 (日)公演終了

満足度★★

核となるべき話の輪郭が弱い
故郷を捨てるように上京した旧家の長女が6年ぶりに戻ってきたことで狂い出すいくつもの歯車。そして生じる愛憎劇。103分。

ネタバレBOX

登場人物が多すぎ、それぞれが何を隠したくて、何を守りたくて、何を求めているのかの提示がはっきりしないため、各キャラの見かけの嫌悪感ばかり見せつけられる。客席に張りつめた空気は舞台の緊張感が伝えているものではないのを理解してほしい。

民話をもとに、ということだが、民話との繋がり方が希薄だったり、うまくなぞっているとも思えなかったのは残念。

それと、消えものは出すのであれば、そのシーン自体も大事にしてほしいし、きれいに消費してほしいなぁ。3回とも残り方や片付け方が気になった上に必要さを感じなかった。

いくら田舎の自宅兼工場(製糸?)とはいえ、今に手持ち金庫設置はあるまい。セット自体はザムザの雰囲気に合っていたが細かい部分の配慮も必要かと。
Kプログラム『スミ』

Kプログラム『スミ』

POTALIVE

こまばアゴラ劇場ロビー待ち合わせ (東京都)

2007/09/01 (土) ~ 2007/09/02 (日)公演終了

満足度★★★

想像を超えるハードな行軍。
ルールに縛られたまま、縦列でひたすら歩く。道のスミを見て歩く世界から得られるモノを考えつつ、探しつつ。確かに問題作。40分。

ネタバレBOX

作者の見た目からは予想できないほどの体育会系作品。この時点では、たぶんLOBBYの演目の中では一番歩く作品だと思ってた。基本右下への視線でただ進み続けることで、視点や感覚も狂っていく感じ。終わったときの達成感はないものの、歩ききった満足感は確かに残る。ちなみに作者の歩き方が右下のスミを見て歩くのだそう。


ちなみに翌日、参加せずにこの作品で歩く参加者達を傍観してみた。みんな同じ下目線でひたすら歩く姿や、パフォーマーの動きをプログラムの外から見るのはかなり面白かった。もしかしたら自分の存在や走る足音がパフォーマーと思われたかもしれないけど。
Living on Stone Rice

Living on Stone Rice

Theatre Sol:Tokyo Project

こまばアゴラ劇場(東京都)

2007/08/29 (水) ~ 2007/09/02 (日)公演終了

満足度★★

外国人演出家で今なぜこれを?
台本なしの状態から作り上げた戦中戦後の動乱の時代の庶民の姿を。ありきたりな内容の出来はこの上演の意図も見えず。74分。

ネタバレBOX

祖母が語る戦争体験、という構図なのだけど、挿入されるエピソードがバラバラでひとつの作品としてまとまりがなさすぎ。視点が祖母以外から移りすぎるのも原因か。
戦時中の話も聞き取りからそのシーンを作り出したわりにはシーン自体にリアリティを感じず、話自体もよく語られることばかりで新たに掘り起こしたという感じでもない。シンプルなセットもあまり活きてないし、マイムもわからない動きも多く。
Iプログラム『まにまに』

Iプログラム『まにまに』

POTALIVE

こまばアゴラ劇場ロビー待ち合わせ (東京都)

2007/08/26 (日) ~ 2007/08/31 (金)公演終了

満足度★★★★

夜の駒場を我が物顔で好き放題に、
パフォーマーだけでなく普通の人や車や電車までも巻き込んで、縦横無尽に駆けずり回り、歩き回り。たぶん一番笑えるPOTALIVE。40分。

ネタバレBOX

今回のプログラムの中で一番見る場所を考える構成。パフォーマーは分散したり、細かく仕掛けてみたり、卑怯極まりない(^_^;)それだけにどれだけ注意力を張り巡らせ、耳をダンボにしなくてはならないことか。その常識を越えたパフォーマンスに思わず出てしまう笑いはかなり清々しい。とても楽しいひとときだった。
夢顔 …ソノ花ハ、咲カナイ…

夢顔 …ソノ花ハ、咲カナイ…

ジェットラグ

新宿シアタートップス(東京都)

2007/08/24 (金) ~ 2007/09/02 (日)公演終了

満足度★★★★

人の気持ちが心にしみる良作
しっかり調べ上げられた事実をベースに、ドタバタした関係性を前面で見せつつ、人の隠された想いを丁寧に描いている。105分。

ネタバレBOX

まずセットが圧巻。さすがに動いたりはしないのだけど、手作り感溢れる木造小屋に窓の外に群生している昼顔。これだけで蜂を出さなくとも田舎の蜂蜜牧場の雰囲気が十分に描かれている。

ヒロインの桑原嬢は色気、軽さ、天真爛漫さ、悩みを抱える重さ、といろいろな面を上手く演じていると思う。自分の劇団ではちょっと脇に近いポジションに身を置きがちだが、今回は中心で彼女の魅力が出しきれている役柄かと。

言い出せない女の悩みは、愛情の矛先を日本蜜蜂に向けることで紛らわそうと。そう、蜂の生態に自分を重ねるように。
Hプログラム『燈』

Hプログラム『燈』

POTALIVE

こまばアゴラ劇場ロビー待ち合わせ (東京都)

2007/08/23 (木) ~ 2007/08/25 (土)公演終了

満足度★★★★★

灯りと水を辿って歩く夜の街
街の祭の後、駒場を流れる空川の跡を進む。案内に引かれ、話に惹かれ、知らない道をこっそり進む時間は短いのに凝縮。58分。

ネタバレBOX

夜だけの演目なのに、静かな闇の時間に街の裏手や本当に細い道までも散歩する。そのコースの選び方とドキドキ具合はプログラム随一か。

川を追う、水を追う、それはいつのまにか駒場の大火に繋がり、防火の水へと流れていって。水と火に着目した話にさらにもうひとつ話を乗せての広がりは無理なく求心力を強めて◎。

24日は駒場の商店街の祭の日。最初はパフォーマー泣かせのイベントかと思ったが、自然の賑わいは今の街の人々の姿を自然に見せてくれて。それは物語にも大きく作用。期せずして後半の静けさとのコントラストを演出してくれる結果に。
ザ・コレクション

ザ・コレクション

Liber Théâtre

こまばアゴラ劇場(東京都)

2007/08/23 (木) ~ 2007/08/26 (日)公演終了

満足度★★

言葉に溺れ、翻弄される男達
一人の女性を巡って、嘘をついたり言葉に踊らされる男達。状況によって変化するパワーバランスを楽しむ構図。65分。

ネタバレBOX

明確には提示されない不条理っぽい設定がすこしわかりづらく。その中で同居人の存在が混沌を増すと同時に話のアクセントにもなっている。
ブリテリ・マイルーラ

ブリテリ・マイルーラ

はちみつシアター

劇場MOMO(東京都)

2007/08/22 (水) ~ 2007/08/26 (日)公演終了

満足度★★

ダンスがしたい?芝居がしたい?
ストレートな芝居で泣かせたいのか、コメディで笑わせたいのか、ダンスを見せたいのかがはっきりせず、どれも中途半端な印象。123分。

ネタバレBOX

芝居の方は、脚本自体に展開に強引さがあり、笑いの要素も無理に入れてて、それが観客の笑いや感動に繋がっていない。演出も10人を超える出演者が順繰りに台詞を言ったり、台詞がない人が手持ち無沙汰になっていたりと言葉ののやりとりがイマイチうまく言ってなかった感じ。

終盤のダンスは、氏家・中村・高廣の3人のユニットはキレもあり、動きも揃っているが、それ以外の人達が踊れていない。少なくとも立ってる姿勢だけでも意識して揃えて、ダンス自体は全体のレベルを合わせて動きを統一してほしいし、他の各ユニットは踊れる範囲の振付をすべき。また、ダンスに重きを置いていたのなら、キレイに動ける秋元さわ子嬢の役を終盤で殺して、レビューシーンに組み込まないのは大きな間違いかと。

暗転毎に何回も衣装を着替えることをするのであれば他にやるべきことがあるだろうと思ってしまった。
なだれる

なだれる

劇団競泳水着

王子小劇場(東京都)

2007/08/22 (水) ~ 2007/08/28 (火)公演終了

満足度★★★★

とてもpureなラブストーリー
もどかしいくらいの純愛模様をわかりやすく丁寧に描いている。4つに場所分けしたセットも時間軸の動きと共にうまく使っている。77分。

ネタバレBOX

そこまで、と思うくらいストーリーは提示されるので絶対誤った方向に理解されることはない。逆にもう少し伏せておいて考えさせてもよいと思うくらい。

終盤、時間も場所も違う二つのシーンが同時進行で演じられる。そのクロスのさせ方が見事であり、もう少し同じような手法を多用しても面白かった気がする。

全般的に蒔いたネタは必ず後で回収されるようなつくりになっているので、飽きることなく面白みが増す構成に。そういう意味ではよくできた脚本だと思う。

ゴド侍

ゴド侍

あなざ事情団

アトリエ春風舎(東京都)

2007/08/17 (金) ~ 2007/08/21 (火)公演終了

満足度★★★★

観客も大事な小道具のひとつ
二人の怪女優が積極的に客に絡んで、身体張って、笑いの要素が絶えることなくバラまかれている楽しさいっぱいの作品。70分。

ネタバレBOX

中央のこたつのセットを四方から囲む客席。わたなべなおこ作品なだけにどうしてもセットより遠い安全な席を狙ってしまう自分はまだまだ肝が座ってない小心者の証(^_^;)

ベケットの人生をなぞりつつ、ゴド待ちをやるのかな?とおもったら、ゴドについては触れる程度で、話は現代の作劇レベルまで飛んで。結局この作品への対峙の仕方をあらゆる方向から提示した娯楽大作に。
Rental GIRL'S BOX 箱入り彼女展示会

Rental GIRL'S BOX 箱入り彼女展示会

NICE STALKER

新宿眼科画廊(東京都)

2007/08/15 (水) ~ 2007/08/17 (金)公演終了

満足度★★★★

企画にマッチした短編3つ。
あざとい企画ながらそのコンセプトに合った、タイプの違う作品を連続で。共通したキーとなる言葉や小物の入れ方・使い方も見事。73分。

ネタバレBOX

案内の女性からして、スーツを脱いでの水着ありとしっかり男子の視線を鷲掴み。各作品のヒロインも、最後のメアド販売用の商品番号を見せるために一枚脱ぐのが必然になっているのだが、笑いと共に違和感を感じるタグとは裏腹にその行為自体は自然に組み込まれてる話自体がよくできている。

展示会、という演目タイトルだが全てのヒロインがとてもしたたかに描かれてており、また各作品とも言葉の使い方や選び方も巧みで、作り手の綿密な計算がそこに感じられる。2作目の文学作品的な言い回しなどはかなり面白かった。

この企画、次回もあるようなら是非また観てみたい。
5時には家に帰ろう

5時には家に帰ろう

トリのマーク(通称)

ザ・スズナリ(東京都)

2007/08/18 (土) ~ 2007/08/19 (日)公演終了

満足度★★★

役者の空気感の違いが影響?
出てくるキャラが多すぎたのか、客演が多いからか、ひとつの芝居として各シーンがうまく繋がっていない印象。86分。

ネタバレBOX

普段ならこのタイプの芝居だと山中氏の利己的キャラVS総ボケキャラの構図になるはずが、やりとりする組合せのパターンも少なく、目先だけクルクル変わって、分散してしまった感じ。


意図する家の記憶も散りばめすぎていて、頭の中でくっきりと輪郭が浮き上がらなかったのも残念。しっかり芝居にするのはリーディング公演より難しいことなのかも。
Eプログラム『未来の記憶』

Eプログラム『未来の記憶』

POTALIVE

こまばアゴラ劇場ロビー待ち合わせ(東京都)

2007/08/12 (日) ~ 2007/08/18 (土)公演終了

満足度★★★★

夜の駒場散歩に物語を載せて
上と横へ伸びることと闇と光に焦点を当てて紡がれる話が夜のまちにとけ込んでいく。心地よく不思議な気分。70分。

ネタバレBOX

夜の東大の中を歩くのはちょっとドキドキな感じもあり。歩く速さの強弱が物語の起伏にもなって最後まで楽しく。つかず離れずのパフォーマーの在り方も雰囲気を作ってて◎。
おやつの時間堂[proof]

おやつの時間堂[proof]

時間堂

王子小劇場(東京都)

2007/08/13 (月) ~ 2007/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

ゲネプロを観てきました。
テーブルとイスだけのシンプルなセットに最低限の明かり、音もナシの静かな会話劇なのに集中力の途切れない見事な作劇。145分。

ネタバレBOX

派手な演出をしているわけでもないのに見せる力を持っているのは、稽古で重要視してた話す相手を見ること、ちゃんと会話をすること、相手との距離感、空間を感じることがちゃんとできているからだと思う。


個人的に次の予定があって、最後までは観られなかったのが悔やまれる。

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