純平、考え直せ
“STRAYDOG”
紀伊國屋ホール(東京都)
2014/11/28 (金) ~ 2014/11/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
久し振りの。
STRAYDOGさんでした。
相変わらずの華やかな舞台。昭和のにおいのする舞台。
今回は原作物という事で、原作を読んで行きました。
森岡さんの主人公への愛情が溢れていて、
原作で感じた虚無感は薄れ、21歳の若者の鬱積した感情と
寂しさ、悲しさがはっきりと表に出た、激情の2時間だったと
思います。
流れは、ほぼ原作通りでしたが、
原作を知らない人にとっては、ちょっと脈略が掴めない部分も
あったかなーと思います。
役者陣の個性もふんだんに生かされ、独特の雰囲気は
ちょっと、つかさんの芝居を彷彿させるものがありました。
照明の使い方とか、展開の仕方とか、そんな空気を感じました。
3日間観たのですが、2日目の夜が一番良かったかな?と
思っています。
主役の塩野くんは初の主演ということで、
勢いに任せた若者らしい芝居をしていました。
それが、主人公の「虚勢感」や「意地」みたいなものと
シンクロして、ラストまでの高まりを上手く表現出来ていたかなと。
勢い故の平坦になりがちな芝居を、周りを固める手練れの役者陣が
絡む事で、うまくカバーされていたように思います。
ネットの世界と現実の世界。それも命を掛けてのやり取りの
温度差とか理不尽さとか、くみ取れない事もなかったのですが、
若干、とっちらかった感じになってしまったかなと思いました。
月光条例
カプセル兵団
笹塚ファクトリー(東京都)
2014/11/13 (木) ~ 2014/11/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
ほんとに。
ほんとに面白かった。
原作を全く知らず(藤田先生すいません。)
予備知識なく観に行った訳ですが、まー情報量の多いこと多い事。
しかし、何故かこれが、どんどん入ってくるので、諦める事も、
挫ける事も無く進んで行きました。(笑)
世界観が独特で、でも理解不能にならないのは、
やっぱり、吉久さんの愛情たっぷりの脚本、演出と、それを
確実に伝えようとする演者の熱意のたまものなんじゃないかと。
あっという間に終わってしまった感がありましたが、
終演後はすぐに外へ出たい気分に。
空気が濃密過ぎて過呼吸になりそうでした。(笑)
カプセルさんはほんと期待を裏切らない劇団さんなので、
今後も動向が気になります。まずは来年9月の「カグヤ編」を
首を長くして待ってます。
舞台『里見八犬伝』
日本テレビ
新国立劇場 中劇場(東京都)
2014/10/31 (金) ~ 2014/11/17 (月)公演終了
満足度★★★★★
兎に角豪華。
照明、音響、衣装、舞台装置。
どれもこれも豪華で、小屋に見合った作り。
誰もが知っている「里見八犬伝」とは切り口は違えど、
本筋は通っている気がする。
ただ、ラストへ向かって、あまりにも綺麗にまとめようとして
返って弱い印象を受けた。
最近流行の殺陣芝居。舞台が広いので存分に楽しめる。
若手俳優のレベルが高く、良くまとまっている。
観ていて安心感がある。
ご来場ありがとうございました。 「野の花」
ミュージカル座
ウッディシアター中目黒(東京都)
2014/10/15 (水) ~ 2014/10/20 (月)公演終了
満足度★★★★★
第二次世界大戦のドイツ。
この手の話には弱いので、かなり覚悟で行きました。
2人の女性の友情を軸びお話が展開するので、
悲しい話ではありましたが、それだけではない、未来に続く感が
強く感じられました。
ストレートプレイでは勿体ない、皆さんの声の素敵さ、
内容を踏まえても、真摯な姿勢。
心洗われる内容でした。
焼けクソの二度焼き~もういちど、引く程の高温で焼いてみよう~
山田ジャパン
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2014/10/09 (木) ~ 2014/10/13 (月)公演終了
満足度★★★★★
絶対に期待を裏切らない。
集客が増えつつある中でのあえての小劇場での上演。
キャパ41名という本当に小さい空間で、じっくりと味わう
山田主宰の世界観。
フライヤーに騙され(笑)コメディだと思って出掛けたが
すでにここで負けていたとは気付かなかった。
独特の世界観と起こっている問題に対しての「向かい合う心構え」が
常に「なるほど」を生んでくれるのだが、今回はまた人間の感情の
複雑さや「本音と建て前」を見事に表していたと思う。
ちょっと再演を期待していて、もう少し大きなキャパで上演したら
また感じ方が違うのかな?と興味は尽きない。
紅蓮、ふたたび
ACRAFT
笹塚ファクトリー(東京都)
2014/10/08 (水) ~ 2014/10/19 (日)公演終了
満足度★★★
誘われてふらっと。
笹塚ファクトリーへ。
内容も確認せずに行ってしまい、前半から色々伏線が多い事に
気づき、ふらっと来る世界観ではなかったかと。
登場人物の多さとその繋がりは徐々に解ってくるので
流れとしては気にならないが、全体的に説明セリフが多すぎて、
ただ目の前の「画像」を見ているという感覚が否めなかった。
話としては非常に面白いし、キャラもそれぞれ立っているので、
見ていて飽きないし、暗転が少なめで集中力を欠く事も少なかっただけに、
何となく許容量いっぱいの情報量に閉口ぎみにさせらてたのは
残念だったなと。
Back Stage
賞味期限
Geki地下Liberty(東京都)
2014/10/01 (水) ~ 2014/10/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
前説から。
めちゃくちゃ笑いました。
シチュエーションコメディなんだけど、
次々起こる「勘違い」が面白い方向に転がるので、
会話も非常に重要で、何気ない言葉一つ一つを拾うのが
結構大変ながらも、そこにある色んな思惑が
ストレートに伝わって、テンポも良かったし、
かなり楽しめました。
HOT SPICE!
SECOND・N PRODUCE
千本桜ホール(東京都)
2014/09/23 (火) ~ 2014/09/28 (日)公演終了
満足度★★★★
義理人情な男のロマン。
任侠の世界を描いたお話。
当然、義理人情話なんだけど、内容はところどころ、現代風にアレンジ。
どうしようもない男ばかりを拾ってしまう兄貴が、
個性的な組員と繰り広げる会話がとても面白かった。
男が男に惚れるっていう王道なんだけど、王道故に
泣けるし、微笑ましかった。
男の不器用さを魅せてくれた作品でした。
幻書奇譚
ロデオ★座★ヘヴン
新宿眼科画廊(東京都)
2014/09/19 (金) ~ 2014/09/24 (水)公演終了
満足度★★★★★
閉鎖された空間の。
何をどう勘違いしていたのか、朗読劇だと思っての観劇。
結果、会話劇だった訳ですが、ロデオは毎回テイストの違う舞台を
展開しているので、今回も「ああーこういう芝居やりたかったんだな」と
凄く、納得出来ました。
FROG~新撰組Jade Keeper~
D'TOT
SPACE107(東京都)
2010/09/08 (水) ~ 2010/09/12 (日)公演終了
満足度★★★
覚悟していたので。
まあこんな感じなんだろうと。
初日でありながら、かなりの盛況ぶり。
ひとえにキャストが良かったからか?
内容は新撰組。特に奇をてらった物語もなく・・・。
イケメンと呼ばれる人達が目の前をただ通り過ぎて行った・・・。
そんな感じです。
もうちょっとキャラが確立されて、よしんば演者がもう一歩
役に踏み込んでいたら・・・。とちょっと残念な部分はありました。
アンドレファンとしては。村田雅和さんが格好良かったので
大満足でした。
陽の夢
Avantgarde Carnival
シアター風姿花伝(東京都)
2010/08/06 (金) ~ 2010/08/08 (日)公演終了
満足度★★★
おもしろかった。
どんな話なのかと思っていたら。
現代人が違う世界へ行く、そこで救世主になるって話は
小説で読んだことのある感じ。
ライトノベルを読んでいるような世界観は
簡単に入り込める内容でしたが、
いかんせん、詰め込みすぎな感と
山場が過ぎた後の山場への導入が実に長く感じて
少々集中力を萎えさせました。
役者は若手が多く、神降臨。
これまた集中力を欠く結果に。これがまた残念。
殺陣、所作共にまだまだと言ったところ。
ただ熱意はとても感じられた。
『Good+Will...中野支店』
Infinite
ザ・ポケット(東京都)
2010/08/04 (水) ~ 2010/08/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
かなり。
面白かった。
初日の割にすごくまとまっていたし、
役者陣もかなり安定してた。
とにかく、筋が面白い。そしてキャラ。
ドタバタの中にもちゃんと人物背景が見えて、
どんどん引き込まれて行きました。
最後は。
どーんと迫ってくる現実が。
これがほろりとさせられる。
ちょっと尻切れっぽい感じもしますが、
それはきっと「希望」を持たせてくれたんだと。
役者さんたちがいい顔してます。
残影
演激集団INDIGO PLANTS
d-倉庫(東京都)
2010/07/27 (火) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
忘れてしまった物が。
この舞台には沢山あります。
人としての誇りや、優しさ、思いやり。
常に日常存在しているにも関わらず、最近はすっかり忘れてしまっているそれらを、
実にじんわりと伝えてくれる作品でした。
やっぱり藤田さんの世界観は優しさで満ち溢れていました。
一年分の涙を流した気がします。
美しい所作や殺陣も、板に乗っている方々に観て欲しいです。
川畑さんの人間味溢れる芝居も必見です。
『枯れるやまぁ のたりのたりと まほろばよ あぁ悲しかろ あぁ咲かしたろ』
AND ENDLESS
シアターX(東京都)
2010/07/23 (金) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
導入が。
難しいかも知れません。
私のようなドレ中(アンドレ中毒)な人には
たまらない物があると思うのですが、
慣れていないとかなり辛いかも知れません。
何を言いたいのか。どうしたいのか。
人物の繋がりや背景、時間軸が相変わらず
奇々怪々です。(笑)
ここで我慢してもらえれば、
ここを乗り切れば(笑)
見えてくるものがあるはず。
今回も千田さんの照明が冴え渡っております。
セットもなかなかの趣向です。
役者陣もしっかりとまとまっています。
暗転が多いですが「飽きさせない努力」を
買いたいと思います。
賛否両論の出そうな予感がしますが、
観て欲しいと思う芝居です。
石川五右衛門と豊臣秀吉。その時代背景を
予習して行かれるとより楽しめると思います。
『女探偵 vs 怪奇探偵』~Case File:鬼~
しゅうくりー夢
ザ・ポケット(東京都)
2010/07/21 (水) ~ 2010/07/26 (月)公演終了
満足度★★★★
期待通り。
なかなか楽しいお芝居でした。
オールスター感謝祭的な要素もありつつ、深い物語も盛り込まれた内容。
今回は島田さん演出という事で、松田節を感じさせた新しい感覚がありました。
残念だったのはちょっと暗転が多いこと。
場面転換多いので仕方ないのですが、やっぱり集中力が途切れがちでした。
トラブル万歳!
劇団クロックガールズ
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2010/07/16 (金) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★★
いっけん。
とっちらかっているように見えたんだけれど。
というか、同時期に色んな事が起きるので
あっちゃ、こっちゃな感じだったんですが。
最後はちゃんと、まとまったかなーっと。
傍聴席(客席)を巻き込んでの場面が
多いので、かなり面白かったです。
皆さん切り返しが巧い。
新しい感覚で楽しめたお芝居でした。
あそび
山田ジャパン
サンモールスタジオ(東京都)
2010/07/14 (水) ~ 2010/07/20 (火)公演終了
満足度★★★★★
受け止め切れないほどの。
焦燥感と少しの希望。
若いイケメンオンパレードな芝居に食傷気味な身体にはガツンとボディブローでした。
大人という定義は曖昧ですが、『大人な人』に観て欲しい芝居です。
天聖八剣伝
エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ/ネルケプランニング
天王洲 銀河劇場(東京都)
2010/06/19 (土) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★★★
予想より楽しめた。
若手が中心の芝居だけに、少々心配でしたが、
物語もしっかりしていたし、なかなか、楽しめた。
脇を固める西ノ園さんと黒須さんの安定した芝居が
締まりを与えていました。
主役の相葉さん、戸谷さん、馬場さんが生き生きとキャラクターを演じていて良かった。
青面獣楊志
CORNFLAKES
中目黒キンケロ・シアター(東京都)
2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★
平坦な道を歩いている疲労感。
リズムをつかみきれず。
ただ淡々と芝居が流れているような感覚。
役者陣はかなりの気合いを感じるも芝居その物に違和感あり。
あくまでも好みの問題ですが。
PINK
劇団K助
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2010/06/08 (火) ~ 2010/06/14 (月)公演終了
満足度★★★★★
期待してなかった。
本気で面白かったです。
ただ平凡にアパートの住人エピのつもりで
観に行ったのですが。
かなりドラマチックな展開。
時間を越えて、様々な人間模様が
交錯するところなんて本当に唸りました。
泣きエピが随所に。
泣くもんかと頑張ったんですが、
最後は泣いた。(笑)
山本匠馬さんが凄い良かった。