ハムレット
東京芸術劇場
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2017/04/07 (金) ~ 2017/04/28 (金)公演終了
新訳の上演台本で、カジュアルな言葉遣いが増えているように感じました。かなり自由度が高そうな作品で、回を重ねるごとに変わっていくのだろうと思います。詳しい感想:http://shinobutakano.com/2017/04/10/5210/
城塞
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2017/04/13 (木) ~ 2017/04/30 (日)公演終了
すごく刺激的でした。シアタートークの質問でも「怖くて震えが止まらなかった」とおっしゃる方が。怖くなるポイントも観客それぞれでしょうね。若い方、チケット安いですのでぜひ。当日学生割引は正価の半額。Z席(当日券)は一般も1620円。
シアタートークのメモ:http://shinobutakano.com/2017/04/19/5298/
エレクトラ
りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
世田谷パブリックシアター(東京都)
2017/04/14 (金) ~ 2017/04/23 (日)公演終了
アングラ小劇場出身の大ベテランの俳優たちと、NHK朝ドラのヒロインを含む若手スターたちとの共演が見どころの娯楽舞台。「おどろおどろしくて、可笑しくて、ためになるお説教もてんこ盛りの、おとぎ話」といった作風。白石佳代子さんと麿赤児さんは出ているだけでエンターテインメント。高畑充希さんはすごい貫禄。中嶋朋子さんが素晴らしかった。
長い墓標の列
兵庫県立ピッコロ劇団
ピッコロシアター 中ホール(兵庫県)
2017/04/13 (木) ~ 2017/04/16 (日)公演終了
やはり、いい戯曲でした。著者の福田善之さんのトークもあり幸運。感想と内容のメモhはこちら:http://shinobutakano.com/2017/04/16/5251/
COASTER コースター 2017
Doris & Orega Collection
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2017/03/30 (木) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
野良女
東映ビデオ
シアターサンモール(東京都)
2017/04/05 (水) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
ストリップ小屋を模したステージで、アラサー女子仲間が冴えないプライベートを晒すコメディー。若者がこんなにも追い詰められているのかと、日本の現状について真剣に考える時間になり、面白かった。善悪、清濁、当事者と部外者など、裏表を成す事柄の両面を、同時に舞台に載せる演出がいい。深谷美歩さんがさすがの巧さ。露骨な下ネタ炸裂ですので、そのおつもりでどうぞ。上演時間は約2時間弱。
ハムレット
ゲッコーパレード
旧加藤家住宅(埼玉県)
2017/03/31 (金) ~ 2017/04/10 (月)公演終了
満足度★★★
幸運なことにぽかぽか日和で、蕨駅からの徒歩約12分のお散歩が楽しかったです。会場は駅から線路に沿って真っ直ぐ進み、地図のとおりに2度曲がるぐらいの場所にあり、生け垣に舞台写真や活動紹介の紙を貼ってくださっていたので、迷わずたどり着けました。
会場は築数十年と思われる民家。全席自由で各回限定15席です。前の二列は桟敷席(畳に座布団)、最後列は背もたれなしのイス席ですので、劇場へはどうぞお早目に。開演前に台所をじっくり眺めていると、「私の祖母の家と同じ食器棚がある!」「あのマグカップ、私も持ってる!」などの(笑)、色んな発見がありました。
今回の『ハムレット』は“戯曲の棲む家”シリーズの第6弾。当日配布のパンフレットによるとセリフは全て、シェイクスピア作『ハムレット』の翻訳本からの引用だそうです。
怒りの旅団-アングリー・ブリゲード-
ワンツーワークス
赤坂RED/THEATER(東京都)
2017/03/16 (木) ~ 2017/03/26 (日)公演終了
前半と後半で違う役を演じる際に、どんな役なのかを説明するのではなく、登場人物として存在、反応するのがとてもいいと思います。小劇場で舞台美術の大きな変化を見せてくれて贅沢でした。
上演時間は約2時間40分、休憩なし。てっきり休憩があるものと思っていましたが、ぶっ続けですした。
時をかける稽古場2.0
Aga-risk Entertainment
駅前劇場(東京都)
2017/03/22 (水) ~ 2017/03/28 (火)公演終了
満足度★★★
本番2週間前に台本が出来上がっていない、いや、1ページも満足に書けていないという修羅場で、小劇場劇団の劇団員たちが、公演初日を迎えるために奮闘します。稽古場の部屋で偶然見つけた“タイムマシン”で、本番前日に飛ぶというタイムトラベルもののコメディーです。
時間旅行、並行世界などのSF題材を生かした現代の娯楽作で、人間ドラマも織り込んでいることに好感を持ちました。作・演出の冨坂友さんの経歴を拝見したところ、黄金のコメディフェスティバル2014、2015において最優秀脚本賞を受賞されています。初演を経た再演で、戯曲はかなりブラッシュアップされていたのではないでしょうか。
俳優のボケ・ツッコミの呼吸があざとく感じられたり、物語の仕組みを説明するためのやりとりが多かったこともあって、私は笑えなかったですが、初日のほぼ満席の客席からは笑いがよく起こっていました。
遠くから見ていたのに見えない。
モモンガ・コンプレックス
BankART studio NYK 3C gallery(神奈川県)
2017/03/18 (土) ~ 2017/03/19 (日)公演終了
満足度★★★★
コンクリート打ちっぱなしの大きな空間を斜めに横切るようにピンク色のシートが敷かれています。会場入り口からまっすぐ伸びているので、映画祭などでスターが歩くレッド・カーペットのような感じです。客席はその周囲に壁に沿うようにしつらえられており、約5~7席の列が2段あるひな壇が計4~5か所に点在。3歳未満の赤ちゃん同伴の「未来席」もあり、私が観た15時開演の回は親子連れで賑わっていました。ソファもあっていいムード。
キャスター付きの可動式パネルが4枚あり、それぞれに1t、2t、3t、4tという大きな黒文字が描かれています。「t」を「トン」と読むと、とても重たそう。空間中央には壁と同様にコンクリートがむき出しになった円柱状の柱が数本立っていて、観客にとっては美的な装置でもあり、視界を遮る障害物でもあります。
衣裳のデザインはカジュアルで幾何学的なカットが未来風。灰色のだだっぴろい空間にパステル調のカラフルな色彩の衣装と、ピンクのカーペットが映えます。ダンサーは積極的におどけて道化を演じ、全体的に明るくてハッピーな時間でした。私は感動して泣いちゃったりも。
北川結さんのダンスが素晴らしかったです。頭のてっぺんから足のつま先まで意識が行き届いていて、目を奪われました。たとえ隙だらけの立ち姿でも、一本筋の通った何かが感じられ、凛として見えるのです。ダンサーという生き物はなんて美しいのだろうと、目の前で披露されたソロダンスを見つめながら涙しました。
窓がある空間でしたので、昼と夜とでは全然印象が違うだろうと思います。
エレファント・ソング
名取事務所
「劇」小劇場(東京都)
2017/03/17 (金) ~ 2017/03/26 (日)公演終了
カナダの三人芝居。フランス演劇界のモリエール賞・二部門にノミネートされた作品だそうです。吉原豊司さんの翻訳を扇田拓也さんが演出されます。上演時間は約1時間40分弱。精神病院が舞台の心理サスペンスでした。
グザヴィエ・ドラン主演で映画化も。さすがに面白い戯曲でした。
夏の夜の夢
青年団リンク・RoMT
サンモールスタジオ(東京都)
2017/03/10 (金) ~ 2017/03/20 (月)公演終了
彼の町
劇団銅鑼
俳優座劇場(東京都)
2017/03/15 (水) ~ 2017/03/20 (月)公演終了
90歳になられた鈴木瑞穂さんの演技を観られたことが嬉しかったです。上演された短編の中では「せつない」と「接吻」が好みでした。上演時間は約1時間50分弱。
パンフレット(600円)にこの映像の内容が採録されています。とてもお薦め。満州で生まれ、広島で原爆を体験した90歳の鈴木さんが語ってくださっています。
炎 アンサンディ
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2017/03/04 (土) ~ 2017/03/19 (日)公演終了
大評判の2014年初演の出演者が再演でも集結。やはり涙ダーダー…。凄惨極まる戦争の背景はそのままに、スピード感、娯楽要素が増した気がする。最後はファンタジーとして受け取れた。東京公演は前売り完売。兵庫公演あり。
私はだれでしょう
こまつ座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2017/03/05 (日) ~ 2017/03/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
敗戦から1年後、アメリカ占領下にある日本唯一のラジオ局(現NHK)で、15分間の番組「尋ね人」を作った人たちがいた。優しくて温かくて、私は最初から涙が流れっぱなし。歌って踊る音楽劇で負の面も見せつけるのが凄い。“負け続ける”人々から勇気をもらった。
Huis Clos ユイ=クロ
「戯れの会」
学習院大学南1号館特設劇場(東京都)
2017/02/22 (水) ~ 2017/02/26 (日)公演終了
新訳だったおかげか、意味が分かりやすかったです。築90年以上の建物(文化財)での公演。2015年からの3年連続企画の最終回とのこと。千秋楽の上演時間は約1時間55分。
コドモ発射プロジェクト「なむはむだはむ」
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2017/02/18 (土) ~ 2017/03/12 (日)公演終了
子供が書いたお話を大人が言葉、歌、体で演劇に。涙が出るほど笑って、技に見入って、ライブの楽しさに浸った。大人が本気で、子供と対等に渡り合って生み出された、優しさと幸せがいっぱいの時間。舞台美術も素晴らしい。ありがとうございました!
お勢登場
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2017/02/10 (金) ~ 2017/02/26 (日)公演終了
陥没
Bunkamura/キューブ
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2017/02/04 (土) ~ 2017/02/26 (日)公演終了
『東京月光魔曲』(2009年)、『黴菌』(2010年)に続く、昭和の東京をモチーフにした「昭和三部作」の第三弾。東京オリンピック開幕まで間もない時、あるホテルのロビーを舞台にした、ロマンティックで可愛らしい恋愛群像喜劇でした。瀬戸康史さんの演技が素晴らしかったです。
ミュージカル「ビッグ・フィッシュ」
東宝
日生劇場(東京都)
2017/02/07 (火) ~ 2017/02/28 (火)公演終了
2003年のアメリカ映画が2013年にブロードウェイ・ミュージカルに。その日本版の初演です。演出は白井晃さん。父エドワードは自分の人生経験を誇張して話すので、劇中劇として再現すると荒唐無稽なファンタジーになり、観ていて楽しいです。