満足度★★★
驚きの設定でした。
ネタバレBOX
一世を風靡した天才ギタリストが、憧れの先輩ギタリストの死をきっかけに再出発を考える話。
題名、劇団名、説明文から、流しのギター弾きの話を連想しましたが違いました。何か損をしているような気がします。
生活のために娼家を経営しているとはあきれ果てる驚きの設定でした。
満足度★★★★
雰囲気が素敵でした。
ネタバレBOX
自称天才と名乗る若い女性を中心に、地方都市の、更に坂道に囲まれた閉鎖的な地域に生きる女性たちの群像劇。
天才と名乗る女性の生活感のない雰囲気が素敵でした。それだけに、何も持たず、当然金もないであろう状況下で都会等に出て行くことが本当に可能なのかと、自立に向かう為にする話ありきではないかと思いました。
こりっちに上演時間1時間15分とあり20時開演は仕方ないかと思っていましたが、実際の上演時間は2時間で、それならばこの開演時刻は遅過ぎです。
満足度★★★
『Are you wearing clothes?』観劇
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不条理劇ではなく、とある女を巡る良く分からない話と蛇女の話を混ぜたような話。
ラストの女の一言で、ああこれが言いたかったために延々とやっていたのかと思いましたが、何を言ったのかは忘れました。
満足度★★★
『煙草の害について』観劇
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演説を依頼された男が煙草は毒だという内容の演説をする話。
毒ということについては昔から分かってはいたのですね。
ただ、依存性についての講釈はありませんでした。ラストの一服は、分かっちゃいるけどやめられない、でした。
役者さんが開演前の客席で不穏な動きをしていて、ちょっと目立ち過ぎでした。
満足度★★★
ヒーローとしての動きは素敵でした。
ネタバレBOX
職業ヒーローの時代、人を殴ることのできない高校の先生が女生徒の描いたヒーロー漫画に刺激され、憧れだったヒーローになり、そしてまた先生に戻る話。
生徒を指導する先生としての第一歩、第一話ということでした。
ヒーロー物を得意とする劇団らしく、主役の胸板の厚さは素晴らしかったです。
満足度★★★★
奨励会のような
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税理士事務所における客、職員たちの恋愛模様を中心に、働き方も考えさせられる群像劇。
将棋の奨励会のようなもので、どこかで見切りをつけて、将来の独立を諦めスタッフに専念することを決心する時を迎える人がいるのですね。公認会計士ほどではないと思いますが、税理士資格を取るのも大変なことが分かりました。
忙しくて男女の出会いが少ないせいか、余りにも職場恋愛にこだわったせいか、同じ職場で新旧恋人が平気で働く姿はホンマかいなと思いました。せっかく相談者がいたのですから。単なる惚れ易い男として描くだけでなく、具体的な税金面のアドバイス等があれば全体的に現実味が出たのではないかと思いました。
満足度★★
何じゃこりゃ
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三種類のハーブティーを飲んで癌が治ったとする男の話。
確かに癌になった人が何かをして何かが起こったということは案内文で知ってはいましたが、まさかこんな話だとは思いもしませんでした。
代替医療を絶対的に支持するとまでは言い切っていないとは思いますが、こんな演目をやる姿勢には嫌悪感を覚えます。
そして、風姿花伝で7月だけでいかがわしいお芝居を二つ観たことだけは覚えておきます。
満足度★★★★
立体組体操
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進化系コンテンポラリーダンス。
手を使わずに間に挟んだ人を持ち上げるなど、立体組体操が素敵でした。
ひげ太夫かっ!!
満足度★★★★
『君♡ふりーく』観劇
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一人の地下アイドルを愛するストーカーたちの話。
ファンは全員がストーカーでした。ファンの数を数えるのに、一人を十人単位で数える何気ないあるある感に笑いました。
満足度★★★★
男と女は意外や意外でした。
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社会に対して文句ばっかり言う男は一応理屈が通っているのか知的にも見え、上流階級の娘が男に惚れて結婚したものの何か違うなと思っていたところ、女優をしている友人が彼女の父親に手紙を出し、結局実家に戻ることができたのですが、今度は女優が男と暮らすことになったという話。
辛気臭くて、休日などずっと一緒にいるのは敵いません。ぞっとします。でも知的にも見えるのでしょうね。
三津谷葉子さんを久し振りに見て、キャイーンの天野さんが写真集が出たときに、三冊買って、一冊は観賞用、一冊は保存用、もう一冊は云々と言っていたのを思い出し、三冊目は何だったっけかなと思って悩みましたが、後日写真集の帯を見て、もう一冊は外出用だったことが分かりました。
満足度★★★★★
井上さんの解釈はこうでしたか。
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炭小屋と味噌蔵を改造した隠れ場所に隠れた吉良上野介が、たまたま入った泥棒から世間の評判を聞き、公儀を代表する将軍お下がりのお犬様の様子を見るうちに、自分も悪者、赤穂の浪士たちも世間を騒がす悪党ということで公儀に処理されてしまうであろうと考え、それならば自分が討たれることでこの騒動を美談にして見返してやろうと、自ら隠れ場所から浪士たちの許へ出向くという話。
高家という役職に相応しい品の良さには欠けますが、大谷亮介さんでぴったりだと思いました。癇癪持ちを野放しにしていた大石への恨み節も理解できました。
満足度★★★
アイデア、一工夫は良かったです。
ネタバレBOX
手賀沼辺りの、東葛の三賢者に預言者たらんと言わしめた男の娘の成長物語。
少女期までの成長物語は、もう飽きました。これまでのクラスメートの何人もの女子たちの様々なエピソードを寄せ集めればちょっと文才のある人なら簡単に作れるように思えてきました。
三賢者の登場、ラストで男が復活するなど、アイデア、一工夫は評価します。
満足度★
最悪、霊感商法
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死んだ息子の妄想と暮らす歌手を、プロデューサーやボーカルグループの他のメンバーたちが助ける話。だったら良かったのですが。
水晶玉を喉に当てたら声が戻ったというセリフに啞然としました。金の棒で身体をこすっても癌は治りませんですよ。息子も、母親が要求するシーンに最適な形で登場すると言っていたことから、あくまでも母親の見る妄想ということでまとめるのかなと思ったら、メンバーの一人が見えると言い出して結局は幽霊ということになってしまいました。プロデューサーも仕事をする上で占いに頼ると言い出し、インチキ占い師、インチキ宗教オンパレードのストーリになり下がっていました。
更に追い打ちをかけるかのように、終演後、役者のサイン付き人工水晶玉を販売していますのアナウンスがあり、このお芝居自体が霊感商法で金儲けするための壮大な前振りだったのかと吐き気がしてきました。
満足度★★★★
アメーバ人間
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相手の特性を見抜き、ひたすら相手が喜ぶような行動を取る男の話。
客に対するおもてなしのために旅館の部屋の造作を変えることはやり過ぎとはいえ問題なく、弟の決意を確立させるためにいったん突き放すことも問題なしですが、妻が浮気をしてショックを受けている友人に対して自分たち夫婦もそうだと合わせるのはいずれ破綻する恐れがあり疑問です。虐められたがり屋で死にたがり屋に対して苛め抜いて死ぬ寸前まで暴行することによって逆に生きる気力が湧くはずだという解釈に至ってはまさに身勝手と言わざるを得ません。
暴行を受けた女性は訴えず、傷害事件としても立件されませんでしたが、体罰を容認する主張のようで嫌な気持ちになりました。
概念重視のためか全員白い衣装の素舞台でしたが、旅館のロビーを舞台にした普通のお芝居形式で観てみたいと思いました。
種明かし的な展開は陳腐でした。ラストの、台本なしの役者たちによるフリートークによってこの男の本質を見出そうとするシーンは問題があると思いました。死にたがり屋の役者は、殺されかけて生きる気力が湧いたと言っていましたが、今流行りの印象操作のように思えてなりませんでした。一緒に死のうと言ったのに裏切られたわけですから本当にそうなのかと疑問もあり、観客の自由な解釈を阻害する演出だと思いました。
いずれにせよ、相手の特性を見抜くと言っても、あくまでも推察ですから完璧ではないということです。
このフリートークは目新しそうな演出でしたが、単なるアフタートークを劇中で行ったに過ぎず、むしろ観客の自由な解釈を阻害するとしたら本編内で行うべきではないと思いました。
満足度★★★★★
【夜の部】観劇
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通し狂言 駄右衛門花御所異聞(だえもんはなのごしょいぶん)
発端 遠州月本城下浜辺松原の場・序幕 遠州月本館の場
二幕目 大井川土手の場、遠州無間山お才茶屋の場、同 秋葉大権現の場
大詰 都東山御殿の場、同 奥庭の場、元の御殿の場
天下を狙う日本駄右衛門に奪われた古今集と秋葉大権現の三尺棒を取り戻し、お家を守るために、遠州月本家城主の弟月本始之助、同家老の弟玉島幸兵衛たちが活躍する話。
市川海老蔵さんは三役でしたが、玉島幸兵衛が妻お才が死ぬときに発した、持つべきものは女房だなあ的な、この世では短かったけれどまた来世では末永く的な言葉は意味深でした。
二幕目の最後が海老蔵さんと勸玄君の宙乗りでした。三幕目では舞台で大きな筒から火花を噴き上げる演出もありました。所謂ゾンビが登場しましたが、死者は生き返るのではなく、土に帰るべきといった言葉にも深い意味が込められていると思いました。
満足度★★★
ファンタジー
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性に執着する70代の作家が見た妄想話。
ファンタジーですから意味不明です。
満足度★★★★
苛酷な日々が淡々と描かれていました。
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昭和初期、許されざる男女関係を引き裂かれた後のことなのか、それぞれ人身売買のような形で女郎屋に追いやられた女郎とタコ部屋に押し込められたトンネル掘り工夫の、過酷な環境下における日常を描いた話。
淡々と丁寧に、私的女郎屋の人間関係や工夫たちの労働環境が描かれていました。女郎屋で下剋上があるなんて全く知る由もありませんでした。
男女関係にあった女郎と工夫の年恰好がちょっと不釣り合いに思えました。もちろん、恋愛に年は関係ありませんが。
満足度★★★★
こだわりの演出、こだわり過ぎのようでもありました。
ネタバレBOX
視線と瞬きだけでしか意思表示ができなかった青年の通夜の席で、妹がタバスコをかけ叩いた一見暴挙とも思える行動の理由が、さらにはこうなった経緯が、シーンが順番に遡っていくことで次第に明らかになる話。
逆に進む演出にこだわり過ぎたような感じがしました。
タバスコを使ったのは妹が兄に眠りから覚めてほしいと願ったことの表れということが判明しましたが、それならなぜ生きているうちにパソコンを使った会話をしなかったのでしょう。そもそも意思疎通できるのに植物状態だったと親戚の人たちに言わせる演出自体違和感を覚えました。
満足度★★★★
【チームA】観劇
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手塚治虫のW3(ワンダースリー)の劇場版。殺戮を繰り返す生物が存在する地球を破壊するか存続させるかを判断するために調査に来た宇宙人と最初に接触した漫画家の話。
プロジェクトマッピングによる美しい色彩、しなやかな役者の身のこなし、いかにもアニメのような人形のリアル感、漫画家がいかにも手塚治虫らしいところなどビジュアル的に素晴らしかったです。
泥棒に対してピストルを使わなかったこと、平和な自然を讃える漫画の作風を見て、人間の優しさを認めたということだったのでしょうか。なぜ地球が救われたのか、なぜこの三人の宇宙人が連盟から追放されたのかはよく分かりませんでした。
地球に住むことになった10年後の宇宙人たちに会っていたという不思議さは素敵でした。
満足度★★★★
知らんがな。
ネタバレBOX
前半は若い頃、後半は老年時代。コネティカット州の自宅でキャサリン・ヘップバーンが居間で回想したりする様子を描いた一人芝居。
キャサリン・ヘップバーンのことを知らないので一つひとつのエピソードに感慨はありませんでした。
甲高くした若作りの声には少し無理があり、80代の声にしては若過ぎの感がありました。
バス通り裏から知っている十朱幸代さん74歳、見た目も実際のお歳もお若いですね。