KAEの観てきた!クチコミ一覧

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おしるし

おしるし

プリエール

赤坂RED/THEATER(東京都)

2008/06/03 (火) ~ 2008/06/08 (日)公演終了

満足度★★★★

田村さんの手腕に感心したものの
今回も、田村さんの場転の才に感嘆の連続で、終始楽しく、それでいて、登場人物の思いにも共感して、泣いたり笑ったり、感心したりの連続でした。
でも、本当に残念なのは、ただ一点。最後のドンデン返しが、それまでの自分の共感を踏みにじるあざとさがあった点。
それまでの自分の共感や感動をひっくり返される、作者の手腕自慢的展開に、ちょっと不愉快な思いは禁じえませんでした。
花組芝居の小林さんが、ここでも二役を好演されていて、益々気になる役者さんになりました。
井上さんの病院長も秀逸でした。

鳥瞰図-ちょうかんず-

鳥瞰図-ちょうかんず-

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2008/06/11 (水) ~ 2008/06/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

早船さんに傾倒しました
それまで、早船さんもサスペンデッズも知らなかったのですが、この作品の完成度に驚嘆し、一度で早船さんの大ファンになりました。
役者さんも、これだけの布陣は夢のような顔合わせ。
知り合いの演劇愛好者全員を強制連行してでも、見せたい素晴らしい芝居でした。

ネタバレBOX

人間の描き方が秀逸で、笑いを散りばめながらの作劇が見事でした。
中でも大笑いしたのが、母親の遺言にそむいて、母親の遺骨を愛犬と一緒に埋葬しなかったことを悔やむ娘のエピソード。
私も、夫ではなく、愛犬と一緒にお墓に入りたい部類なので、やけに共感してしまいました。
浅野さんが、素晴らしい好演ぶりで、益々ファンになった作品でした。
最後の終わり方も大好きでした。
是非是非、再演してほしいものです。
闇に咲く花

闇に咲く花

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2008/08/15 (金) ~ 2008/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

今回が最高の舞台でした
何度か観ている「闇に咲く花」、期待していた、青年座の石母田さんが、期待以上の好演で、筋なんて重々知っているくせにまた号泣してしまいました。
名古屋章さんの主人公も好きでしたが、辻さんの主人公もいいなと思いました。

傾く首~モディリアーニの折れた絵筆~

傾く首~モディリアーニの折れた絵筆~

ジャンクション

赤坂RED/THEATER(東京都)

2008/10/25 (土) ~ 2008/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

吉野さんの成長ぶりに感涙
お得意のダンスを封印して、全くミュージカル要素のないストレート・プレイ主演に、ファンとして、非常に心配しながら、劇場に出向きましたが、全くの杞憂で、モディリアニを見事に体現されていて、涙が出ました。
私が企画したCDにご参加頂いた頃は、ほぼ無名に近い役者さんだったのに…。
作品としても、当時の貧乏画家達の生き様を、的確に描写していて、見応えある舞台でした。

広い世界のほとりに

広い世界のほとりに

TPT

ベニサン・ピット(東京都)

2008/10/29 (水) ~ 2008/11/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

様々な登場人物に共感して、泣きました
千葉さん、役者さんとしても名優ですが、演出家としての才能もある方と認識して、大変見応えある舞台を堪能できた時間でした。
若者、その親、またその親と3世代の苦悩が色濃く、繊細に描かれ、近年にない重厚な家族劇でした。
それぞれの役に、自身の思いが投影でき、誰彼共感しては、泣いてしまいました。
安奈淳さんがお元気になられたことも、涙の一因ではありましたが。

関数ドミノ

関数ドミノ

イキウメ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2009/05/08 (金) ~ 2009/05/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

イキウメらしい舞台を堪能しました
相変わらず、浜田さんが好演されていました。
安田さんも、イキウメでしか拝見したことないのですが、気になる役者さんのお一人です。
昔、星新一や清水義範のSF物に熱中していた頃、こういう世界感を演劇で成立させる劇団が出ようとは夢にも思わなかったので、イキウメは、私の夢を具現化してくれた、素敵な劇団。前川さんの才能に心酔しています。
終始、ハラハラドキドキ目が離せない芝居でした。

パパは犯罪者!?

パパは犯罪者!?

LEMON LIVE

駅前劇場(東京都)

2010/01/30 (土) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

愉快痛快傑作コメディの掘り出し物
こんなに幸せな気分で、小劇場で、楽しく笑えるコメディを観たのは、チャリT企画と8割世界以来かもしれません。

青年座の山路さんと、文学座の浅野さんが、小劇場で共演する面白そうな芝居と、作品そのものには、ほとんど期待もせず行ってみたら、これがもう、宝くじに大当たりしたような気分になる、素敵な超傑作コメディの決定版でした。

後ろ席の小学生の男の子が、ひきつけおこさないかと心配になるくらい笑い続けで、お母さんに笑いすぎをなだめられるくらい、万人受けする、ホントに傑作痛快劇でした。
作演の斉藤栄作さんは全くどんな方か何の知識もないのですが、一度で、大変気になる作家さんになりました。さりげなく、哲学的なメッセージを織り込まれる手腕も見事。作演のあざとさが微塵もなく、本当に観客本位の舞台創りをなさる方とお見受けしました。
コメディを愛する方や、コメディを上演する劇団の方には、必見劇だと是非おススメしたい、文句なし、超一級喜劇でした。

ネタバレBOX

何度か拝見して、あまり好きな役者さんではなかったみのすけさんが、初っ端から、信じられない好スタートで客席の笑いをかっさらい、その後登場される役者さんも、皆さん、すごく自然に客席に笑いを生み出す方ばかりで、始まり5分で、この芝居は大当たり!の確信を持ちました。
山路さん、強面の革命家が、拘るとこはそこかい!と、突っ込み入れたくなる、愛嬌のある役を楽しげに演じてらして、浅野さんは、カトケンでも何度かコメディのご経験はあるものの、今回程、コメディセンスを磨き上げられたなあと感嘆させられることはありませんでした。
紅一点の山神友恵さんの雰囲気もとても好感が持てて、一度でファンになりました。
皆さんのコメディならではの間の取り方が抜群なので、自然に楽しく笑えるし、ストーリーも予測できない展開で、最後のオチも気が利いていて、文句ない超一級娯楽劇の傑作でした。一回目のカテコで役者さん退場の後も、いつまでも熱い拍手が鳴り止まず、再度登場された皆さんのコメントがまた素敵で、久しぶりに幸せな気持ちで、劇場を出てまいりました。
LEMON LIVEさんに、心からのお礼を言いたい!!
片手の鳴る音

片手の鳴る音

サスペンデッズ

シアタートラム(東京都)

2009/01/24 (土) ~ 2009/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

銀平さん、お父さんより好き!
新国の「鳥瞰図」で、早船さんの作劇に衝撃を受け、それ以来サスペンデッズのファンになったので、この作品の初演は未見でした。

早船さんて、どうしてこんなに登場人物の気持ちをリアルに描けるんだろう?
舞台観る度、好きな度合いが加速します。
役者さん達も、皆さん、役として、生きられる存在感のある方ばかりで、今一番好きな劇団です。
銀平さんの演技は、お父様よりずっと私好みです。

ネタバレBOX

笑って泣いてジンと来て、私の理想に近い芝居でした。
ユーリンタウン-URINETOWN The Musical-

ユーリンタウン-URINETOWN The Musical-

流山児★事務所

座・高円寺1(東京都)

2009/05/29 (金) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

東宝版より猥雑感があり、よかった面も
座・高円寺の劇場のお披露目で、新しい劇場のワクワク感が皆無で、がっかりしたのですが、ユーリンタウンの劇場の使い方は、なかなか素敵でした。

東宝版より、トイレの雰囲気が、芝居の中でリアル度が高く、舞台構造がよく生かされている流れに感心しました。
まだ未完成ながら、若い出演者達の気迫に、胸に迫るものを感じました。

だけど、数々のミュージカルのパロディが折り込まれている作品なのに、坂手さんも、流山児さんも、ミュージカルには疎いらしく、青井さんのフライヤーの文句と異なり、全然、ミュージカルのパロディになっていなかったのが、また一興でした。

楽屋

楽屋

シス・カンパニー

シアタートラム(東京都)

2009/05/10 (日) ~ 2009/06/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かった!
清水邦夫さんの作品はリアルタイムではご縁なく過ごして来ましたが、最近、その面白さがわかるようになりました。
最初、3人の位置関係が理解できずにいて不可解な気持ちでいましたが、情況がわかってからは俄然面白くなり、中でも渡辺えりさんの、時代劇に端役で出演した時の思い出話には大ウケでした。確か「荒川の佐吉」だったと思うけれど、新国劇追っかけ祖母の影響で、新国劇の楽屋が遊び場がわりだった私には、そのえりさん扮する女優さんの、その芝居での立ち位置までが想像できて、とにかく愉快痛快でした。えりさんを女優として初めていいなと感じた作品でした。
蒼井ゆうさんは、デェスディモーナの時にも、その存在感に驚きましたが、今回の役どころもよく掴んでいて、舞台女優としても楽しみな方だと確信しました。
迷ったけれど、行って正解の素敵な舞台でした。

ベスト・ミュージカル ~新日本フィルとともに~

ベスト・ミュージカル ~新日本フィルとともに~

DISK GARAGE

すみだトリフォニーホール(東京都)

2009/09/26 (土) ~ 2009/09/26 (土)公演終了

満足度★★★★★

登録されてたんだ!
実は、企画、選曲で参加したステージでした。
準備が大変でしたが、アンケートが、好評で、それまでの疲れが一気に吹き飛びました。
また、できるといいなあ!

蜘蛛女のキス

蜘蛛女のキス

梅田芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/01/24 (日) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

演出が×、キャスティングも×
もうはっきり言って、観るに耐えない舞台でした。
あんな、役作りを要する難役を石井さんにキャスティングしないでほしい。
初演では意外に好演されていて、嬉しい誤算だったのに、再演で、役を深めるならいざしらず、またお得意の石井流演技になって、役が浅くなっていた!歩く時、前進はゲイ風に演じているのに、後退する時は、いつもの石井さんだし。
今井さんと、初風さんは、考えてみれば、いつどんな役でも、立ち方、歩き方が同じだし、浦井さんは、ミュージカル俳優として、進境著しいものの、最近、歌い終わりに、歯をむき出して、半べそをかくような苦悩表情がパターン化しているし、「回転木馬」や、この野性味溢れる革命犯ウ゛ァレンティンのような役は任でない。期待の金さんは、確かに歌はお上手だけれど、この役はもっとエレガンスで、セクシイな女性に演じてほしいと思ってしまう。
よかったのは、ダンサーの辻本さんと、一番台詞の少ない朝澄さん。しっかり、役の雰囲気で舞台上に存在されていました。

○か×か、結果が両極端な荻田演出は、今回はダメ押しの×。
現実部分と幻想部分の登場人物が、照明も立ち位置も変わらない同じ空間で演じるので、内容を熟知していない観客には理解不能だったのではと思いました。荻田さんには、全編幻想的なダンス系ミュージカルをご専門にして頂きたい気さえしました。
最後の場面のあまりの惨状を目にしたら、アフタートークとおまけの歌を楽しむ気力は失せ、「あー!今村ねずみさんと山口馬木也さんの、あの感動名二人芝居の蜘蛛女がもう一度観たい!」と心で絶叫しつつ、岐路につきました。

ネタバレBOX

そもそも、このミュージカル脚本そのものの不備なのか、ストレートプレイでは、主役二人の気持ちが寄り添って行く様子や、男性同志の愛情が鮮烈に胸を打つ芝居なのに、これでは、二人の心情描写が全くおざなり。刑務所長の思惑も先にすっかりばらされているので、芝居の展開は説明的だし、幻想と現実が混沌としているので、余計、観客には事態が把握しにくい筋立て。
そして、事もあろうに、明らかにそのわかりにくさを助長しそうな、不出来な映像や、最後には、まるで、内容にそぐわない、温泉旅館の余興芝居みたいなダンス付き。初演より更にクオリティを下げる、荻田演出には、心底、唖然、愕然モノでした。
だいたい、何故踊れない石井さんにあんな踊りをさせるのか、謎でした。
きっと、皆内心「金返せ」って思ってるだろなと思って観ていたら、カーテンコールで、熱い拍手が…。
何もかも理解不能な観劇体験でした。
春々~ハスムカイのシャレ~

春々~ハスムカイのシャレ~

はえぎわ

ザ・スズナリ(東京都)

2010/01/30 (土) ~ 2010/02/03 (水)公演終了

満足度★★★★

形容し難い面白さ
前から気になっていたはえぎわさん、初見でした。
ベンチシートで、2時間10分は、腰痛で雪掻きして重症の私に持ちこたえられるかかなり心配でしたが、始まったら面白くて、気を取られているうちに、観終えていました。
何て言うのか? 不条理劇風であり、別役風のような、つか風のような、それでいて、チャップリンの「街の灯」を思い出させるようなシーンがあったり、ノゾエさんの頭の中を見てみたくなるような、不可思議な演劇体験でした。
でも、何となく人間社会の本質をシュールに描くような手法が結構好みで、好きな劇団になるかもしれないと思いました。
小金井武蔵役の町田さん、椅子の男の竹口さんが印象に残りました。
ノゾエさんの台詞回しも面白かった!
次回公演も観に行ってみます。

ネタバレBOX

舞台上手に積まれた椅子のバリケードが壮観でした。
その椅子を終盤、皆で取り外して行く時に、カタルシスを感じました。
ノゾエさん振付らしいダンスシーンが、綺麗で、目を奪われました。
全くワケわからない部類の不条理劇でなくて、ほっとしました。
冒頭の擬音効果もなかなかでした。
MUSICAL「ザ・ヒットパレード ~ショウと私を愛した夫~」

MUSICAL「ザ・ヒットパレード ~ショウと私を愛した夫~」

ワタナベエンターテインメント

ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)

2007/07/10 (火) ~ 2007/07/31 (火)公演終了

満足度★★★★★

泣きたくなるくらい、懐かしかった
こtれも、再演は観ていないけれど、初演で、感涙にむせんだ舞台です。
子供の頃から、「ザ・ヒットパレード」、毎週観ていたんだもの。
お目にかかったことのある、渡辺晋さん、みささん御夫妻に、お二人の雰囲気がよく似ていたし、聡さん、裕美さんの鈴木コンビの秀作舞台の一つでした。
クレジー・キャッツを、変に物真似させないのも、成功でした。

フロッグとトード ~がま君とかえる君の春夏秋冬~

フロッグとトード ~がま君とかえる君の春夏秋冬~

シーエイティプロデュース

博品館劇場(東京都)

2007/07/27 (金) ~ 2007/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

初演は最高でした
昨年の再演は、川平さんが変にいじってしまい、何だかがっかりでしたが、初演のこの舞台は、私の観劇人生でも、ベスト20には入るような素敵な素敵な舞台でした。
演出、脚本、衣装、照明、音楽、美術、キャスト…、何を取っても一級品の舞台!!
子供達にも、四季のミュージカル以上に絶対必見にしてほしい作品でした。
もう、カタツムリさんのお手紙運び、最高でした。

ひーはー

ひーはー

Piper

本多劇場(東京都)

2007/07/26 (木) ~ 2007/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

ただもう楽しかった!
内容がないと言えばそうなんだけど、笑いだけでこんなに舞台を成立させてしまえるってスゴイ!と妙な感動を味わった舞台でした。
最後は、何だか大スペクタルになるし…。
これ以来、私は後藤ひろひとさんの信奉者になりました。

そっと おやすみ

そっと おやすみ

K-LINKS

青山円形劇場(東京都)

2007/04/07 (土) ~ 2007/04/17 (火)公演終了

満足度★★★★★

役者の魅力がふんだんに楽しめた
いつものスタイルと違って、ミステリー芝居仕立てのエンタメショーでした。
たくさんのミステリーを知っている人には、元ネタとの比較で楽しみ倍増!
知らない人にも、役者の変幻自在な芸達者ぶりに、ワクワクと酔える素敵な大人向けのショーでした。
島田歌穂さんの引き出しの多さ、吉野圭吾さんのとてつもないかっこよさ、玉野さんの愛嬌ある芝居。
終幕がいつまでも来ないようにと願う程、堪能できた舞台でした。

コリオレイナス

コリオレイナス

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2007/01/28 (日) ~ 2007/02/08 (木)公演終了

満足度★★★★★

与野本町まで行った甲斐あり
あまり期待しないで行ったら、唐沢さんは意外にも、とても好演されていたし、勝村さんも物凄く良かったし、白石さんは面白いし、吉田さん達脇役陣も大変贅沢な布陣でした。
だいたい、それまで、こんな芝居があることすら知らなかったけれど、面白い原作で、ビックリした覚えがあります。
蜷川さんの演出も奇をてらい過ぎず、好感が持てる、なかなか充実した舞台でした。

【ご来場ありがとうございました!】あのひとたちのリサイタル

【ご来場ありがとうございました!】あのひとたちのリサイタル

FUKAIPRODUCE羽衣

シアタートラム(東京都)

2010/01/30 (土) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★★

デフォルメなのにリアル
いいらしいという噂以外何の予備知識もなく行ったので、作演は深井さんとばかり思い込んでいました。で、アンケートに深井さん大賛辞を書いて来てしまいました。(糸井さん、失礼しました)

観ていて、感嘆したのは、作演の糸井さんの並々ならぬ才能。彼は、演劇界の吟遊詩人だと思いました。
人生スケッチがデフォルメされて描かれているのに、時々、思い当たる光景や科白が随所に現れ、非常にリアルなので、その度含み笑いやクスッと笑ったり、こんな年齢のおばさん観客も充分楽しめました。
科白の中にピカソが登場しますが、まさに糸井さんは、演劇界のピカソだという印象でした。
ただ、ちょっと残念なのは、気になる役者さんがいても、誰が誰だかわからなかったこと。最後に深井さんが紹介して下さったけれど、叫んでいるので、よく聞き取れませんでした。当パンに、役どころとお名前が明示してあったらなと思いました。
それと、せっかく詩的な興味深い女優さんの科白が、やはり叫んで言う時に、しっかり聞き取れなかったのも、もったいない気がしました。

ネタバレBOX

人生模様のスケッチを春夏秋冬になぞらえて、エピソードの積み重ねで描く手法は、厭きずに興味をそがれずに長時間舞台に集中させて、大成功だと思うものの、やはり糸井さんがまだお若いせいか、壮年期と老年期は端折って描かれた感がありました。
青春スケッチは一番秀逸で、中でも受けたのが、「BANDやろうぜ」と「乙女のお泊り会」。もう、絶対誰でも身に覚えありそうなシチュエーションや言動がてんこ盛りで、特に、乙女のお泊り会の女性陣の台詞や身のこなしは、私に、これは女性作家が書いたと勘違いさせた程、思春期の女の子の生態を見事に活写していました。
糸井さん、スゴイ!!これからも、注目したい演劇界の鬼才です。
川を越えて、森を抜けて

川を越えて、森を抜けて

加藤健一事務所

本多劇場(東京都)

2009/03/18 (水) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

今更ですが
こりっち登録前の5つ☆舞台だけ、記しておこうと思いまして…

以前から、スタジオライフ以外でもご活躍を期待していた、山本芳樹さん、カトケン客演第二弾。
どこの国のいつの時代にも共感できる家族愛がテーマの素敵な小品でした。
私が、個人的に一番ほっこり幸せな気分になったのは、フランク夫妻達が、孫のニックとゲームをするシーン。すごろくゲーム的な雰囲気なのだけれど、問題の答えを出す時、記憶が曖昧な老人達が、ストレートな語句を思い出せず、遠回しなヒントばかりが脳裏に浮かんで、ほらあれなんて言う会話。
最近、自分達の周囲でもよく見聞きする似たような光景を思い出し、一人で受けてしまいました。
山本さんには、今後もどんどん客演して頂きたいです。

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