赤とうがらし帝国【東京公演】
劇団鹿殺し
駅前劇場(東京都)
2009/08/12 (水) ~ 2009/08/23 (日)公演終了
BLACK COMEDY
SAME∞LINEプロジェクト
d-倉庫(東京都)
2009/08/19 (水) ~ 2009/08/23 (日)公演終了
満足度★★
black を観た
明暗の1アイディアを取り去った時、何も残らない。
主役は滑舌が悪く、笑い担当の男性陣はつまらない。笑わせようとする思いが透けてしまっている。女性陣の力が目立つが、それだけで面白くなるわけもなく。
日本人向けにするなら、笑いのネタのみならず、リアクションをもっと抑え気味にするとか、そのあたりの工夫がいると思う。チケット代も高い。
野外パフォーマンス『果物夜曲』 *入場無料
FUKAIPRODUCE羽衣
東京芸術劇場 アトリウム前広場(東京都)
2009/08/11 (火) ~ 2009/08/16 (日)公演終了
満足度★★★
もったいなかった
開演前の深井さんらのサービス精神が、気分を盛り立ててくれた。
が、始まってみると、音楽のボリュームが大きすぎて、歌声が聞き取りづらい。
野外であるから、ただでさえ歌声には不利な状況。空気に声が呑み込まれていくなら仕方がないが、味方同士でせめぎあっているように見えた。
だからもう少しバランスをというか、音楽が歌声に対して、優しくあって欲しかった。
サマーゴーサマー
あひるなんちゃら
OFF OFFシアター(東京都)
2009/08/19 (水) ~ 2009/08/24 (月)公演終了
満足度★★★★
ゆるい中にこだわり
肩の力を抜いて見られて、小さく笑って、70分。
アンケートの作りも、ゆるいんだけどこだわりを感じて、それに星1つ追加。
喜劇向きの役者とそうでもない役者の差が、結構くっきりと出てしまうのは仕方のないことか。喜劇って難しい。
マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人
DULL-COLORED POP
新宿シアターモリエール(東京都)
2009/08/14 (金) ~ 2009/08/17 (月)公演終了
満足度★★★★
アプローチ
作者が対象をどう見つめるかで、こうした物語の雰囲気はずいぶん変わってくると思う。
「こんな恐ろしい女がいたんですよみなさん。信じられますか?」といったような、捕獲したモンスターを見世物とするようなアプローチではなかったと思う。
主人公のやっていることは恐ろしいが、それをまったく理解できないかというとそういうわけではない。作者の見つめる目、想像力がフィルターの役割をしていたからかもしれない。
少なくない登場人物に、不自然さを感じさせずにきっちりと見せ場を与えているバランス感覚はすばらしいと思った。
役者は芸達者な人々がそろっていて、その火花やアンサンブルだけでも見る楽しみがあったが、のみならず、のびのびした台詞の力も感じた。「びびった」、などの現代的台詞などは好き嫌いが分かれるかもしれないが、気にならなかった。
不思議と、性欲を刺激される物語だった。
ハッシャ・バイ
虚構の劇団
座・高円寺1(東京都)
2009/08/07 (金) ~ 2009/08/23 (日)公演終了
満足度★★
自縄自縛
複雑な構成。それを分かり易くするためだろうか、後半の説明がくどい。全体として散漫。
もっとシンプルに作り、伝えてもよいのではないかと思った。
戯曲をざっと読んだが、昔のほうがもっとシンプルだったように思う。
リボルバー
劇団M.O.P.
紀伊國屋ホール(東京都)
2009/07/29 (水) ~ 2009/08/09 (日)公演終了
満足度★★★
物足りなかった
普段好んで観る芝居の価格帯が、3000円代。
なので今回はそれより2000円程度上乗せした訳だけれども、それに納得できるほどには、物語にわくわくできなかった。芝居を観、語る上で肝心なのは、役者や美術より、自分の場合は物語。
初めての劇団だったから、特に過激なものを欲していたわけではない。
良く言えば安定しているとなるのだろうけど、物足りなかった。
溺れる家族
アロッタファジャイナ
タイニイアリス(東京都)
2009/07/23 (木) ~ 2009/07/27 (月)公演終了
病を描くのは難しい
病を扱おうとするなら、きっちりとした取材が求められると思う。
鬱でも引きこもりでも、ごく身近な問題であるから、観客の中には、自身や親しい人間がそうした問題に苦しんでいる(いた)人がいてもおかしくない。
そうした人を相手にして耐えうる内容だったかといえば、もろかったと思う。
「時間が無い中で何を書くか」を模索するのはコントや喜劇の場合であって、こうした物語を作ろうとするなら、「書きたい内容のためにどのくらい時間や手間をかけなければならないか」をまず考えるのが、作り手の姿勢に思うけれど、厳しい見方だろうか。
明けない夜
JACROW
サンモールスタジオ(東京都)
2009/07/17 (金) ~ 2009/07/26 (日)公演終了
満足度★★★★
舞台で見るべき物語
ユニークな演出、迫力と繊細さを備えた芝居、引き込む力を持った舞台装置、どれも良かった。
受付で飲み物のサービスをしてくれていたのも、暑い日にはありがたかった。
外伝も見に行きたい。
スチャラカパイのギッチョンチョン
劇団21世紀FOX
SPACE107(東京都)
2009/07/16 (木) ~ 2009/07/20 (月)公演終了
満足度★★
観客のニーズとは?
当日券で見た。舞台に近いが端っこで、下手の芝居が見えない。後方席の通路は結構な空きがあるのだから、そこにパイプ椅子などで見させてもらいたかった。
客層は若い子が多い。
主演の声優ファンかも知れないし、大勢の若手出演者の友人知人かも知れない。何にせよ、彼らを相手に北村想作品は古くないかと感じた。
演出の肝付氏は、オールドバンチシリーズでも演出をしているが、客層がまるで違うのに作風に差異が見られない。
公演回数をかなり重ねている劇団なのに、これはどうなのだろう。
- 初恋
世界名作小劇場
シアター711(東京都)
2009/07/15 (水) ~ 2009/07/20 (月)公演終了
満足度★★★
面白味がわからなかった
チラシがともかく綺麗。
裏面の役者写真も自然な感じがとてもいい。斜め45度から撮った写真を並べるだけの旧態然とした方法をよしとする劇団は、こうした部分を模倣すべきと思う。
尊厳とか信念にこだわる笹川の人物像が煩わしかった。だから展開にも首をかしげてしまった。
話は分かるけれど、面白味と説得力に乏しかった。
役者陣の力にもムラがあり、目を閉じて聞くと、表現力が高く思えたのは、酒巻さんと津留崎さんだった。
ジプシー
ゲキバカ
新宿シアターモリエール(東京都)
2009/07/11 (土) ~ 2009/07/20 (月)公演終了
満足度★★★
違和感
この劇団の特徴の1つはアンケートにある。他のところではちょっと見られないくらい質問が細かい。観客のニーズを探ることに懸命で貪欲で、それに応えようとする姿勢が好きだ。
ただ今作は、色々と詰め込まれ過ぎていて、もしかしたらこれまでのアンケートが、逆に作り手を惑わせたのかも知れないと感じた。
大勢の人間を乗せて離陸し、それぞれの場所に降ろそうと寄港を繰り返すうち、最終的な目的地へ着く前に燃料切れで不時着、のような。
また、過去作を映像含めいくつか見たが、今回はいつもより悪ふざけの度合いが強かった気がした。
応援したいからこそ言うが、今回は失敗作に思う。
冒頭の踊りは素晴らしかった。血が騒いだ。
12月に期待する。
こんなものではないはずだ。
ショートストーリーズ
劇団6番シード
劇団6番シード稽古場(東京都)
2009/06/26 (金) ~ 2009/07/12 (日)公演終了
満足度★★★
いい時間でした
稽古場で見せるという試みは、なんだかとても素敵な気がする。芝居を見ることに、敷居の高さを感じる人たちに、普段着でいいんですよと呼びかけているようにも思う。
たまたまだろうか、行った回には子供連れのお母さんたちがいて、そういう客層の広さをまた素敵に感じる。小さな会場だから可能なことのようにも思う。
テンリロ・インディアンを見たので、その試作品というのが気になりAコース。
あえて星3つ。
それ以上は、秋の長編のためにとっておきたい。
キドクラッチ
MCR
中野スタジオあくとれ(東京都)
2009/07/08 (水) ~ 2009/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★
海を見たくなる
序盤から笑う。
にやにやする。
思わず笑い声が出る。
引き込むのがうまいなあと思う。
そのうち切なくなる。
漠然とした模様が心に染みてくる。
笑いたいのか泣きたいのか分からなくなってくる。
誰かに勧めたくなる。
『Tepes』
劇団パラノワール(旧Voyantroupe)
ザムザ阿佐谷(東京都)
2009/06/26 (金) ~ 2009/06/30 (火)公演終了
満足度★★★★
ナイーブで、熱い
初めの方、役者の動きが妙に固い気がして話に入れず。初見の劇団ではなかったので違和感を感じましたが、やがて波に乗り出して安心。
荒削りで、少しくどくもあります。ただ、己の言葉で語るのだという信念のようなものを感じます。
ナイーブで、熱いのです。
ハルメリ
西村和宏(青年団演出部)+ウォーリー木下(sunday)企画
アトリエ春風舎(東京都)
2009/06/23 (火) ~ 2009/06/30 (火)公演終了
満足度★★
長かったです
チケットプレゼントで観ました。ありがとうこざいました。
テーマは伝わるものの、助走と蛇足が長すぎた気がします。
演出以前に、戯曲が合わなかったのだと感じました。未読なので、読めば印象が変わるかも知れませんが。
不完全版「幸福論」
tea for two
「劇」小劇場(東京都)
2009/06/25 (木) ~ 2009/06/28 (日)公演終了
満足度★
乏
チラシの文句に興味をそそられて見ました。
1話目はくどく、2話目は乱暴で、3話でわずかに持ち直した感があるけれども、既に興味を削がれていて手遅れでした。
人物に魅力がないのはきついです。
『一杯のかけそば』の話に違和感を感じるなら、尚更おすすめしません。
『LUXOR』『読後感』
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2009/06/17 (水) ~ 2009/06/21 (日)公演終了
満足度★★★
2本立て
片方は話がいささか強引で、もう一方は引用が多くて頭でっかちな印象。
役者さんはすばらしい人たちがそろっているので、今回は少し残念。
素晴らしすぎた前回と、どうしても比較してしまいます。
とはいえ、ひりひりする空気感は健在。
次回に期待します。
チキュウノミカタ
劇団†勇壮淑女
ウッディシアター中目黒(東京都)
2009/06/09 (火) ~ 2009/06/15 (月)公演終了
満足度★★★
気持ちよく笑えた理由
子供でも見られる中身のようですが、稚拙ではない。
寝てる子を起こすような、おかしな問題提起もない。
安易に、客の涙や鼻水を欲しがってもいない。
そこらへんが気持ちよく笑えた理由に思えます。
ところどころ間延びもありましたが、1時間半はちょうど良かったと思います。
次回作にも期待します。
熱海殺人事件
一徳会/鎌ヶ谷アルトギルド
atelier SENTIO(東京都)
2009/06/11 (木) ~ 2009/06/14 (日)公演終了
満足度★★
水、水、水
チケットプレゼントで観ました。ありがとうございました。
見たい!コメントにも書いたのですが、70年代に出版された戯曲を最近読み、面白さが良くわからなかったのです。何が言いたいのかはわかるし、どのあたりで笑わせようとしているかもわかる気がする。しかしながら。
そういう意味では、期待もありつつ、かなり大きなマイナスの地点から観劇に向かいました。
結果、やはりよくわからなかったのです。
水を使った舞台がきれいだとは思う。他の(たとえば横溝作品など)はどんな舞台になるのだろうと夢想する。観てみたいと思う。
でも、少なくとも今作は、面白くはなかったのです。