tetorapackの投稿したコメント

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- KAEさん  はい、はい、これは秀逸でしたね。センスがいい。観心地がいい。テンションの緩急も効いている。KAEさんのレビュー読んでて、私もKAEさんと同じ思いで観終えたんだなって思いました。  こういう魅力的な作品に出会うと、舞台芸術ファンで良かったなって心底、幸せな気分になれます。
2010/06/19 00:19
KAE KAE KAEさん  レビュー読ませていただきましたが、私もほぼ同様の印象でした。別役戯曲としては「えっ、これが不条理?」と思うような分かりやすさと、出演陣の演技は良かったと思います。演出や構成も悪くはなかったです。  ただ、このシンプルなテーマ性においては、私としては、やや「緩さ」「くどさ」を感じ、睡魔へと導かれた感じです。ちなみに私は、父が乳母車に乗った段階までは知ってますが、ふと目を覚ますと、もう父は死んでいました(笑)。 >あまりにも舞台空間にスペースがあって、劇世界に入れ込めない状況があり、残念でした。文学座の「わが町」同様、劇場の使い方にもっと工夫があったらなと思いました。 >もう少し、台詞に緩急をつけるとかしないと、ストーリー自体にも起伏が感じられない気もしました。  この下りは、まさに同感。私のレビューも同趣旨で書きました。でも、総じては、私も「馴染み易く、最後まで、好意的に観ることができました。」と同じです。  この作品については、極めて近しい感想になりましたね。
2010/06/18 14:23
- KAEさん  気に留めていただいて恐縮ですが、残念ながら文庫本は持ち込んでいないので私ではないですね(笑)。普段は書かないのですが、ちなみに私は初日観劇のE列の中央ブロックでした。 >実は、私も何度か睡魔に襲われ……  座・高円寺については、そうですか。「あそこの椅子だと、足が床に着地しない」は、正直、びっくり。そんな高かったかな(笑)。いや、失礼、私にはフィットしているということですね。でも、前後の段差はいいでしょ?前の人の頭が気にならず、横幅も割とゆったりしているのがウエスト94センチの私には有り難い客席なんです(笑)。ロビーが広いのも、トイレがきれいなのも、うれしいし。  KAEさんのレビューについては、KAEさんの方にコメントします。
2010/06/18 14:19
きゃる きゃる KAEさん >たしかに、今回の戯曲はよくできていて、演者も熱演していたと思うのです。~(中略)~この「鉄輪」は「表現の生」が浄化を妨げていて、これは戯曲のよしあしとは別の問題なのです。  「あれほど生々しい芝居が得意な唐十郎も肝心の部分は踏み越えておらず」は分かるような気がします。唐さんの作品は何本か観ています。また、今夏も、座・高円寺に観に行く予定です。この作品は観ていませんが、「あれ!」と相通じるものを感じた経験があります。 >「能」は激しすぎて観客を疲れさせてはダメです。「能」の真髄は「同化」より「浄化」にあるので、今回の夜叉の演技は明らかにやりすぎです。  なるほど「同化」より「浄化」という感覚も分かるような気がします。王子神谷のシアターバビロンと王子のpit北/区域という2劇場のオーナーでもある岡村さんは8年間、観世栄夫さんに師事されたそうですが、私ごときのために、能に関して、また、絵画との連関性に関して、私的に長文のメールで解説してくれたことには今も感謝していますが、岡村さんも、きゃるさんのいう「浄化」と同様の指摘をされていました。また、一般の劇では当たり前の「劇中で他の役者の体に触れる」ということについても、その制約を言われていました。 >その昔、女優である観世寿夫(栄夫氏の兄)夫人が現代能の「班女」の稽古をつけてもらったときも、「静かにそこにある演技」を要求されたと言っています。  これはビックリしました。岡村さんも「静かにそこにある演技」のことを私に劇場で語ってくれました。岡村さん企画のフェスタでも、それができていない、ある参加劇団の作品に対し、じくじたる思いを感じていると語ってくれました。  いろいろ勉強させて頂きました。こちらこそ、ありがとうございました。
2010/06/17 23:03
きゃる きゃる きゃるさん  すごく詳細な、また、いろいろと参考になるレビューありがとうございます。  実は、私もこの作品は「観たい!」にアップし、14日(月)ソワレの回の予約をしていましたが、前日から珍しく風邪をひいて発熱してしまったため、13日のリオフェス第1弾「草迷宮」に続き、この公演も当日、キャンセルせざるを得なくなってしまいました。  このため、能に詳しいきゃるさんのレビューがどうなのか、すごく興味をもって待っていた次第です。 >こんな陰惨な怨念に満ちた曲がなぜこれほどまでに爽快感をもたらすのか不思議でならないが、能楽師のかたに聞くと謡曲とはそういうものらしい。 >三島の「近代能楽集」が優れているのは、原曲の骨子を崩さずに、時代感覚を生かしつつ現代劇に面白く置き換え、能の怨念=タブーを封じ込めている点にある。 本作も、三島の手法に近いものがあるが、ひとつだけ残念なのは現代劇に置き換えたことによる「生(なま)の表現」が強すぎて、不快感を高めてしまう箇所があることだ。それが個性と言えなくもないが、古典が忌み嫌う「表現が生になる」というタブーを犯して現代劇を作るのは、能の特殊な主題を扱うときにはとても注意しなければならない点である。  この部分は、すごく参考になりました。きっと、私が観ていたら、リアルな熱演に触れたならば、それだけで「良し!」と納得してしまうところだったでしょう。  ただ、 >能に近い演技はリアルに演じればよいと単純なものではない。これは「現代能」を謳う劇団としては、今後、一考の余地があると思う。   との記述を読み、この劇が「現代能」をうたう以上、そういう視点からの考察もあるのだな、と凄く参考になりました。  そういえば、故・観世栄夫氏に師事した岡村洋次郎氏率いる劇団阿彌が観世栄夫追悼公演として行ったアミナダブを観て観劇後に岡村氏とお話しした際、岡村氏も、能表現と、現代能としての演劇における表現の規律的な範疇について語っておられたことを思い出しました。また、わざわざ後日、長文メールにて丁寧な解説をしてくださいました。  古典用語のいわゆる「表現が生になる」域……私も作品を観た上で、きゃるさんのレビューを拝見し、「表現が生になる」の意味を自答してみたかったところです。  
2010/06/17 18:13
- シンディさん コメントありがとうございます。 なかなか楽しめて、面白かったですよ。 今後も期待しています。
2010/06/16 22:42
きゃる きゃる きゃるさん、KAEさん  いやー、凄い。凄すぎる。CoRich上で、こんな「劇評」対話を繰り広げられるのは、絶対にお二人以外考えられない。謹んで、いや、ほんとは楽しく(笑)、感嘆しながら、読ませていただきました。途中、私なんぞのことまで触れて頂いて、恐縮です。  さて、きゃるさんの本体レビューから。  この作品、私も観ようかどうか、相当悩みましたが、悩んでいるうちに、他の作品でスケジュールが埋まってしまいました。というか、空き日も設けているのですが、仕事が強烈に忙しい時期でしたので、断念しました。でもって、きゃるさんのレビューを読んで、私としてはKAEさんとは逆に、余計に観た方がよかった、そして、どう感じたかをレビューしたかった、と思っちゃいました。 >戌井さんが「これからは平田オリザ作品1本で行きたい」と言うほど惚れ込んでおられるそうで、平田オリザさんは作家冥利に尽きるのではないだろうか。  そうでしょうね。戌井さんにそう言ってもらえるなんて、オリザさんも身ぶるいしちゃうでしょうね。 >「どうか、僕の大好きな平田さんのお芝居をみなさんも好きになってください」とアフタートークでも頭を下げる戌井さん。「青年団って知らないわ」「平田オリザさんって若い人に人気あるんでしょ」ロビーでかわされる会話に、これまでの文学座ファンとこの作家との距離を感じた。  ここ、すごく「なるほどなー」と思っちゃいました。ざっくりした言い方で済みませんが、文学座はやっぱり上手い。青年団も今の小劇場系演劇を引っ張るリーディングカンパニーと言えるでしょう。ただ、私も文学座公演は作品によって、大酷評をCoRichで書いたこともありますし、大絶賛したこともあります。演出部だけで相当数の人数がいる文学座ですし、青年団の演出家も出身組やリンクも含めると、私が知っているだけでも、やはり多数に上ります。作風が合わない、演出手法が合わない、などなど、ケースバイケースで私も感じているこの頃です。でも、文学座も青年団も私は好きです。好きなだけに、頭にくるほど、気に入らない芝居もあります。 >戌井さんは平田氏の「聴く芝居」に惹かれたそうだ。小津監督も青年団も言葉=日本語を大切に、同じテスト演技(芝居では稽古)を繰り返すという点においては、共通点があるようだ。  一番、印象に残り、大いに参考になったのは、ここでした。特に青年団の気に入った公演で感じるのは、まさにここだったんだ、と今更ながらに考えが自分の中で纏まってきた感じがして、きゃるさんのレビューに感謝いたします。大田省吾も岸田理生も好きですが、やっぱり日本語を大切にして、口語演劇の中でも日本語が活きていることが、心に沁みるんだなって。もちろん役者の技量は必要条件ですが、それだけで十分条件たり得ない。両者のシナジー(相乗効果)によって、必要十分条件として整うんだなって、改めて感じた次第です。これ、まじめに思っています。 >個人的に自分はオマージュ作品というかたちが映画、舞台、文学いずれにおいても、あまり好きではない。だから、かつて鴻上尚史の「芝居でも○○へのオマージュって作品創るけど、自分も含めて、オマージュって聞こえはいいけどパクリ感が否めないんだよね。はたしてオマージュたりえてるのかって疑問やうしろめたさは残る」という談話を聞いたとき、妙に共感したのだ。  うん、きゃるさんの日ごろのレビューを読んでいると、かなり、きゃるさんの中で、そうした感覚が核になっているという感じはしますね。もちろん、それがどうのこうのという意味ではありません。というか、そういう核を持っているからこそ、透徹した目で見れるのだと思います。私もそう成長していかないと、なんて、いい歳して思っちゃいます。 >杉村春子と平田オリザを出会わせてみたかった気がする。小津を知る彼女なら、どんな芝居をしただろうか。  そんな発想、きゃるさんじゃないと浮かばない。でも、私も飛び着いて観てみたい! 小津さん、杉村さんについての記述、ただただ感服して読ませてもらいました。 >私のこの芝居の不満は人物設定と状況説明と観客の想像に頼り過ぎている点にある。「小津映画を観ていればわかるだろう」みたいなところもある。  なるほど、レビュー読んでて、そんな感じを感じちゃいました。 >大場は魅力的な俳優だし、栗田桃子は最近余裕すら感じさせる。成長株の二人だ。  そうでしょ。アトリエ公演の「犀」を観て大場君に魅せられ、てがみ座の公演でも大場君が光っていた。あっ、大場君と、てがみ座の長田さんは共に早稲田の劇研仲間なんですよ。  栗田桃子さんも上手いですよね。              * * *  さてさて、お二人の劇評対談から。 >悪くはないけど、文学座、青年団、小津作品、全部知ってて好きな人にとっては何かね、満足できないんじゃないかと思うのです。 >一方、青年団ファンらしき若い人は「文学座だからか古臭いね」と言ってた。  この個所を読んで、実は私としては、うー、これは私も見るべきだった、と後悔したのです。観て、自分がどう感じたかを書きたかった。まあ、後の祭りですが(笑)。  ただ、気になるのは、私、たしかに青年団が好きなのですが、青年団ファンの若い人を見ている(観察しているわけではありませんが、若い人のCoRich評などを読んでいて)と、あれれ、こんな感じ方で褒めているの? なんて、同じ高評価でも、私とは好印象を得た感覚がまったく違うことや、逆に私はさほど心に響かなかった公演を若い人が絶賛したりしていることによく驚かされるのが青年団公演なんです。  さりとて、やっぱり青年団は役者さんが上手いし、基本ができているし、みな個性と言うか持ち味をもっている。青☆組などのリンク公演でも、いかんなく実力を発揮し、楽しませてくれる。これは私としては信頼しています。やっぱり私の中での好き嫌いは演出が大きなウエイトを占めていると思います。 >平田さんは文学座より新派で冒険してほしいです。昔、新派は「明日の幸福」とか新作やってたようにオリザ作品を導入してみては、と思います。テンポが出てよいかもしれない、かと。  うん、これは、面白いかも。私も一票投じます。 >青年団はですね。正直言うと、食わず嫌いな部分が多く、実はそんなには観ていません。 >すごく自然に見える登場人物が、実は、如何にも作り物っぽいというのが、私のオリザさん観です。でも、青年団の役者さん自体は、皆さん、自然な演技がお上手な方が多く、指導者としてのオリザさんには大変敬服しています。  私は、あくまで自分が観たオリザさんの作品でのことですが、やはり、合う、合わないは結構あります。心に沁みる、沁みないという点では、心に「響く」ことはあってもあまり心に「沁みる」ような作風には感じられません。でも、役者さんの演技には、正直、引き込まれますね。  してみると、私の場合、正確に言うと、青年団ファンというより、青年団役者ファンと言った方がいいのかもしれません。あっ、でも、くどいですが、合う作品も少なくありませんよ。  最後に、改めて、お二人のネット上対談に敬意を表します。
2010/06/16 02:08
きゃる きゃる きゃるさん  わざわざダンス好きと私の名前を出して下さり、光栄です。 >こういう演劇の賞ももらっているダンスユニットの公演はダンス好きなtetorapackさんのようなかたにぜひ観ていただきたいと思うが、若い男性ばかりのグループじゃダメでしょうか?(笑)  そんなことないです。男性のソロもユニットも観てます。あっ、ただ、ダンス公演の場合、このCoRichに登録されていない公演も多くて、なかには私が登録するのもあるんですが、忙しかったり、他の「観てきた!」レビューが溜まったりしちゃうと、面倒になって、レビューしない時もままあるんです。 >tetorapackさんは観劇リストでは女性ダンサーの公演を多く観ていらっしゃるようなので対象外なのかとは思いますが、一見の価値はあるので今後お勧めしたいです。  とはいえ、きゃるさんの分析には脱帽ですが、はい、正直言って、女性ダンサーの公演の方が格段に多いのは事実ですね。10対1くらいだと思います(笑)。  でもって、DAZZLE。きゃるさんの詳細なレビューを読んで、はい、インプットいたしました。かなり演劇的な色彩が強いのですね。演劇的な色彩が強いダンスは大好きです。チャンスがあれば、ぜひ観てみようと思います。ありがとうございました。  
2010/06/16 00:40
- きゃるさん  コメントありがとうございます。  これは評価が割れましたね。全体的にも割れてますけど(笑)。まあ、私は、新趣向として、こういうのも有りかな、と面白く観させてもらいました。ただ、好き嫌いはかなり分かれる趣向ですよね。  きゃるさんの詳細なレビューも拝見させて頂きました。  マツ役の菅野さんの演技、私は熱演されているな、って感じに映りましたけど(笑)。やっぱ、美しい女優さんには甘いかな?(笑) >ダンス・ユニット「DAZZLE」の「ONE」のネタバレのところにtetoraさまへのメッセージを書いておりますのでご参照いただければと思います。  はい、かしこまりました。ありがとうございます。
2010/06/16 00:27
- クシ杏さん コメントありがとうございます。 お疲れさまでした。 この舞台、もっと別のシアターで観てみたい気がしてきました。
2010/06/13 22:56
- KAEさん >水谷豊さんが、父親を母親の市村悦子さんんと殺してしまう映画が衝撃的でしたが、それでも、主人公の屈折した思いには共感する部分があり、決して嫌いな映画ではありませんでした。  はい、私も観ており、よく覚えています。製作:今村昌平&大塚和  監督:長谷川和彦の「青春の殺人者」ですね(市原悦子さんの誤植ですよね=笑)。昭和49年千葉で起こった市原両親殺人事件をモデルにした中上健次の小説「蛇淫」を映画化したもので、小説よりもより実話に近くなって描写が話題にもなりました。  ええ、そんな中にも、共感というか、心に迫るものが確かにありました。でも、今回は……。 >せっかく、時間とお金を使って、劇場に足を運ぶのですから、何か幸せに思える出会いがあってほしいですよね、本当に…。  はい、そう思います。なお、この「観てきた!」コメントで、一番乗りのあっきーさんの感想、自分のを書き終えてから読ませていただきましたが、ほんと、私も感じた通りでビックリしました。特に「両親がいない云々ではなく、そもそも主人公の性格に問題ありとみた。人に求めてばかりで与えようとしない感じで凄い腹たった」との指摘と、「最低な主人公が意図であるならもう十二分にはめられてしまった形になりますが、この最低な主人公のせいで芝居がつまらない。今を精一杯生きているその他登場人物には好感が持てるのですけど」の感想はドンピシャ一致しました。  ほんと、他の人は好感持てる人物なのだけど、あまりの主人公の人格設定の最低ぶりにより、その人たちも作品の中にしっかり機能するというわけにはいかなくなっていました。
2010/06/12 18:01
KAE KAE KAEさん ほほー、再演でKAEさんの評価が大きく変わっていたんですね。 この作品は私も観ましたが、宝田さん、凛としていて良かったですよね。 私は音楽がよかったなぁと。歌も、この劇を観る直前は小劇場でヘボい歌を聞かされていたこともあって、さすが上手いなぁ、と単純に感じたことを改めて思い出しました。 でも、最初、「あれ、また今、上演しているのかな」って勘違いしてしまいました(笑)。
2010/06/12 02:11
永村閏 永村閏 tetorapackです。  あっきーさんのレビュー、自分のを書き終えた後、ネタバレを開けて、読ませていただきました。 私もまったく同感でした。  とくに、あっきーさんが書かれた 「両親がいない云々ではなく、そもそも主人公の性格に問題ありとみた。人に求めてばかりで与えようとしない感じで凄い腹たった。」  の一節は、言い得て妙。まさに人に求めてばかりで、なお、自分の不甲斐なさを自分で分かってはいるものの、その原因を結局いつも、他人の責任になすりつけているような感じで、私も腹立たしく、というかイライラしました。  さらに、私はですが、この作品の意図でしょうが、こういう人物を最後には改心させるなら別ですが、それもなく、そのまま描き終える脚本が、芝居になって見る側へのメッセージ性としては、私の感性とは対極に感じてしまった次第です。 >最低な主人公が意図であるならもう十二分にはめられてしまった形になりますが、この最低な主人公のせいで芝居がつまらない。 今を精一杯生きているその他登場人物には好感が持てるのですけど。  この部分も、まったく私も感じた通りです。寸分も違わないことにビックリ致しました。 >あと狂気の演出がなんか…単純。頭を抱えたりとか。包丁を見つめるとか。 アピールされればされるほどに演技であることを見せつけられて引いてしまった。  いやー、これも同じです。  ほんと、なんとも後味が悪かったですよね。私なんか、中野駅までの足が鉛のようでした。
2010/06/12 02:01
- KAEさん  早速、ありがとうございます。 まだ、ただ今、誤字を直したり、修正を重ねている最中でのコメント、びっくりしております。  ただ、この作品は完全にNGです。コリッチに書き始めて以来、ここまで書くのは初めてです。 もちろんKAEさんならお察しのことですが、脚本が稚拙とか、出来が悪いとか、そういうレベルの問題ではないのです。人間の描き方そのものが、そして、描く必要性そのものが、あくまで私の感性とは「対極」だったのです。  せっかくコメントを頂いたので、主人公の描きぶりだけ、ちょっと紹介します。  この主人公は、幼いころに父親の暴力が原因で最愛の母がある日、自分を捨てて父の元から逃げてしまう。その後は父との二人暮らしの中で、面白くないことがあると父に殴られ続けた。母への愛着はそのまま「自分は母に捨てられた。何故だ?」に変わり、何故だの思いは「会いたい」に変わり、探せども探せども会えない中で、会いたいは「殺したい」に変わっていく。この間、主人公は良家の女子高生から惚れられ、彼女の親の反対にもめげない彼女との付き合いを続けるが、母への愛憎から、ウジウジを続け、結局、自分の責任で彼女にも捨てられる。やがて、やっと母が東京に出て居酒屋を営んでいると分かり、東京へ。そこで、人の良い易者や、その駅舎と馴染みで、これまた屈折した家庭環境で育ち、病気の母と幼い弟妹を食べさせるために風俗嬢に身を落とした娘(この娘は素直で、いい人間として描かれる)などと出会うが、やはり易者のなじみ客で、最近、病死した母(女将)の後を継いでその居酒屋を営む娘こそ、母が妊娠の身で家を飛び出した妹であることを、その風俗嬢は主人公との会話のやり取りで悟り、彼に妹に兄であることを名乗るよう勧めるが、その風俗嬢を、こともあろうに、主人公は首をしめて殺害してしまう。この描き方がどうしようもない屈折した主人公のトラウマ的に扱われる。最後は、自分も包丁で胸を刺して自殺する。  こういった概略なのですが、主人公のどうしようもなさと対比して、周りの人間は人情味あふれる姿でえがかれているものの、肝心の主人公の人間的なキャラ立て、および、こんな人物を描くことが、私にはどうしても理解できないのです。  大西氏は当パンのあいさつで、 「誰かの物差しで自分の可能性を計られるなんて、まっぴらだ。バカにされ、罵られ、失敗や失態を繰り返し、それでも続けていられるのは、きっと演劇しか出来ない人間なんだと思うけど、そんな自分でも劇場公演という作業を共にやってきた仲間たちが尊い。劇団わらくの記念すべき旗揚げ公演に携われた事が素直に嬉しい。そして今日、劇場までお越し下さった皆様にも出会えた事を幸せに思います。本日はご来場ありがとうございます」  と書かれていました。  この文も何度も読みましたが、まず冒頭の「誰かの物差しで自分の可能性を計られるなんて、まっぴらだ。」が、どうしても引っかかりました。いや、別に悪い意味ではなく、誰かの物差しで計られることなんて社会生活上、むしろ当たり前であり、そこから逃れることよりも、その対処こそに人間の違いが出ると私は思っているのですが、この作品の主人公の描写との関係で頭が今もループしています。そして、最後の「そして今日、劇場までお越し下さった皆様にも出会えた事を幸せに思います。」なんですが、よく当パンで見る一文ですが、私は「今日、この作品を出会えた事を幸せには思えませんでした」。
2010/06/12 01:34
- はちさん ほんと、今回は残念です。素晴らしい芝居を今後とも提供し続けてください。
2010/06/11 12:50
KAE KAE KAEさん アラカルトについては、自分のレビューを訂正しようかと思いましたが、このやりとり、皆さん、きっと面白おかしく読んでくださっていると思いますので、訂正しなくても大丈夫かな(笑)。 >「スープの味」は、洋風スープに見せて、実は、飲んでみたら、お味噌汁だったみたいな感じでしたね。 ほんと、ほんと(笑)。 きゃるさん >tetorapackさまのレビューも秀逸で、なんとなく上の田村さんじゃないけど大好きな作家に対する「書くぞ、書くぞ、フルコース」的な気合や意気込みが感じられてほほえましく読ませていただきました(笑)。  はい、気合入れて書きました。というか、入っちゃった。実は、私、オムニバスと言うのは、あんまり好きじゃないんです。やっぱり長編をしかと観たい方なんです。でも、この作品は違っていた。「恋女房達」という一貫したテーマの中に、それぞれが連関性を保ちつつも、個々としてレゾン・デートルがあったといった感じで、まさに名アラカルトなのです。 >私へのコメントのとき、「男性ですから」とか「ついつい女優さんに目が行ってしまいます」とか、前置きしなくてかまいませんよ。よーくわかって拝読しておりますので。  また、見抜かれました(笑)。はい、照れ隠しで書いておりました。できるだけ、今度からストレートに書くようにしますが、やっぱり、ちょっと気恥ずかしいときもありますので……。
2010/06/10 23:53
- KAEさん どうもです。 >tetorapackさんは、座・高円寺、お気に入りのご様子ですね。私は、まだこれら落とし前に、あの劇場に入った時から、どうも好きになれません。ですが、あそこでやる舞台は、いつもなかなかですね。  はい、大好きです。新しくてきれいなうえ、ゆったり感がある。超過密的な小劇場と違って、前後左右の人の動きなどを気にしなくて観劇に専念できますから。ただ、舞台の横幅がかなりあるので、端の席だと観にくいのは確か。また、可動部分が多く、2方向舞台や、特殊な客席配置にした場合(流山児さんの「ユーリンタウン」がそうでした)、観にくさが出てしまうこともありますね。まあ、通常の舞台配置にした場合は、凄く気に入っています。  また、ここでやる公演は、座・高円寺2も含め、なかなかの良作(私からすべれば)が多く、ハズレが滅多にないのも安心できます。もう10本くらい観ていますが、ハズレは1本だけです。このあとも、私の観劇スケジュールには、7月中旬までにあと4本、座・高円寺1での作品が入っています。 >「富士見町アパートメント」はご覧になりませんでしたか?  いえ、これはスケジュールが合わずに観られませんでした。11日、NHK教育ですか。芸術劇場ですね。ではハードディスク録画して観ようと思います。情報どうもです。
2010/06/10 11:42
KAE KAE KAEさん  いやー、お見事なレビュー、とっても楽しく拝見いたしました。このレビューのKAEさんの表現は絶妙。これも「極上」ですよ。  あっ、そうそう、私はフルコースと書いてしまいましたが、KAEさんの書かれた通り、これは、まさにアラカルト料理ですよね。お恥ずかしい。でも、ほんと、極上のアラカルト料理でした。 >星新一や、清水義範や、向田邦子や、サキや、オー・ヘンリーや…、先人作家のエキスを入れつつ、独自の味付けで、よりおいしい手料理を御馳走して下さった、小夏さんに、本当に感謝です。  うん、うん、そんな感じします。でも、吉田シェフ独自の仕上げになっていて、「おいしい手料理」でした。
2010/06/09 02:17
- KAEさん どうもです。 >そうか!tetorapackさんは、受け容れられた口ですね? う~ん、正直、微妙です。ギリギリの線ってところです。 なんか、作り手側も気持ち悪さを気にしてか、最初にマメ山田に「これは、内臓も地も、もちろんウソ、フェイクです。そして、患者もこうして……」と説明し、その患者も手術代の中にもぐりこみ、顔だけ出して、ウソの体とつながるトリックをあえて明かしてしまうのです。これ、そんな説明なしに、いきなり手術が始まった方がインパクトは強いのは明らかですが、それをしないでトーンダウンさせているので、私もギリギリ大丈夫だったということでしょう。
2010/06/09 02:06
- きゃるさん どうもです。 ネタバレの方がどうにも追いつけなくて、2回目を観てからにしようかなって思ってます(これを書きながら、きょう観てきた2つの作品もまだレビューしていない=笑)。  お母様、そうだったんですか。言葉をありません。 >加藤健一事務所は近く研究生養成をやめると卒業生たちから聞きました。最近は生徒が集まらなくなってきたのが理由だそうです。そういう話はインタビューなどではきいていましたが。時勢なのか残念ですね。卒業生みんなで集まって何かやろうという計画があるそうですが。  研究生養成をやめる件は私も知っておりました。カトケンさんとお話しした機会に、ご自身が言っておられました。大学なんかで芝居やっていて、そのまま劇団作ったり、その劇団で役者続けたり、というケースがすごい多いので、養成所は流行らないって言ってました。  大学の学生演劇からプロの劇団担っていくケースも素晴らしい劇団はいっぱい出ているし、それはそれでいいのですが、なんか、ちょっぴり淋しい思いです。
2010/06/08 23:09

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