kikiの観てきた!クチコミ一覧

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藪原検校 やぶはらけんぎょう

藪原検校 やぶはらけんぎょう

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2021/02/10 (水) ~ 2021/03/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

これまで何度か拝見している戯曲だけれど、今回も圧巻だった。猿之助さん演じる主人公のふてぶてしさと愛嬌、無惨な物語を明るく逞しく彩る人々の歌声に滲む猥雑さと哀切さ。杉原演出が過去と現代をつないで、骨太なテーマをがっしりと見せた。

森 フォレ

森 フォレ

世田谷パブリックシアター

兵庫県立芸術文化センター 中ホール(兵庫県)

2021/08/07 (土) ~ 2021/08/07 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』同様自らのルーツを辿る旅を描く。いくつもの世代にわたる入り組んだ人間関係とそれぞれの時代背景、そして女性たちの苦しみ。「見捨てない」という言葉の重さ。俳優陣の熱演もあいまって充足感たっぷりの3時間50分。

子午線の祀り

子午線の祀り

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2021/03/19 (金) ~ 2021/03/30 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

言うまでもない名作を4年前と同様野村萬斎氏の演出と主演で。キャスト数も上演時間も削っての上演はより研ぎ澄まされた印象で、月を思わせるセットの上を駆け抜ける人々の姿と声の美しさが際立った。

シャンソマニアII~葵~

シャンソマニアII~葵~

花組芝居

あうるすぽっと(東京都)

2021/11/26 (金) ~ 2021/12/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

『源氏物語 第九帖 葵』をベースに歌や踊りを織り交ぜて綴る人間模様は、ときに滑稽でときに哀しい。キャストはベテランから若手まで幅広い世代の男性ばかり15名。衣装はほぼ黒の紋付に揃いの袴で、ほとんど白塗りも鬘もなしに美女も幼子も次々に演じ分けていく。

ずっとひとつだけちょうだい

ずっとひとつだけちょうだい

♯Q

新宿眼科画廊(東京都)

2021/10/16 (土) ~ 2021/10/19 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かった。いや、面白いというよりキュンキュンした。単純な恋バナではなく、それぞれちょっと訳ありだったり価値観が異なっていたりしつつ、誰かを好きになる気持ちをナイーヴに描いていて気持ちよかった。もうみんな幸せになってね⁉️と思いつつ劇場を出た。

ヒ me 呼

ヒ me 呼

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2021/09/24 (金) ~ 2021/10/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いやあもう、なんでもありだな⁉️しりあがり寿さん脚本・天野天街さん演出で馬鹿馬鹿しいほどのエネルギーや可笑しさは言うまでもないけど、「恋」という新たな流行病に罹る恋人たちがそれぞれ素敵に見えてくるのは役者さんたちが魅力的だからかもしれない。

カナリヤ

カナリヤ

日本のラジオ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/11/18 (木) ~ 2021/11/23 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白かったのだけれど、どこがどう面白いのか言葉にするのは難しい。緻密で完成度の高い戯曲の持つ世界観とか、個性的な登場人物たちを丁寧に具現化する魅力的な俳優陣とか、シンプルかつ印象的な美術とそれを際立たせる照明とか、そういうありふれた形容では伝えられない独特の空気感があって、それに引き込まれつついろんなことを考えたりもする。帰りの電車の中で、観客全員に配布されたパンフレットを読んで、またざわざわする。そうか、そうだったか。ここまでを含めての物語なのかもしれない。

フタマツヅキ

フタマツヅキ

iaku

シアタートラム(東京都)

2021/10/28 (木) ~ 2021/11/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

やるせなく愛おしい人々の営み。夫婦の生き方を正しいとか間違ってるとかそんなふうに結論づけることはもちろんできなくて、それでも共に生きてきた日々はかけがえのないものであったかもしれない。この繊細で完成度の高い作品を拝見できてよかった。

『すこたん!』

『すこたん!』

serial number(風琴工房改め)

ザ・ポケット(東京都)

2021/10/28 (木) ~ 2021/11/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

劇場を出て駅に向かいながら、きっと顔がはれてるだろう……と思った。観ている間に何度も泣いたから。悲しい訳ではないのに、場面場面で胸に迫るものがあった。登場人物がみな魅力的で、物語の後の幸せを祈らずにはいられなかった。

扉座版 二代目はクリスチャン ―ALL YOU NEED IS PASSION―

扉座版 二代目はクリスチャン ―ALL YOU NEED IS PASSION―

劇団扉座

すみだパークシアター倉(東京都)

2021/10/21 (木) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

破天荒なキャラクターや展開を勢いで押し通すつかさん流の熱さに加え多くの台詞やモチーフでもオマージュを捧げつつ、同時にしっかり扉座の芝居になってるのが面白い。怒涛のパッションでキメていく終盤には有無を言わさぬ吸引力があった。

エレモア・ムーブ

エレモア・ムーブ

バンタムクラスステージ

王子小劇場(東京都)

2021/10/22 (金) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かった。公私に渡って不運続きの落ち目のアクション俳優のもとを共産圏の大物ギャングが訪れた目的とその顛末をオシャレかつ予想外のスケールで描く約110分。登場人物がそれぞれ魅力的なのと映画を始めとするエンターテイメントへの愛情が素敵だった。

藤田嗣治〜白い暗闇〜

藤田嗣治〜白い暗闇〜

劇団印象-indian elephant-

小劇場B1(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/11/02 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

藤田が27歳でパリに渡るところから猫と裸婦の画家として名を馳せたのち、日本で戦争画に手取り組む際の葛藤などを130分で描く。鈴木アツトさんの作・演出は初めて拝見するけれど、表現者の葛藤と自負を丁重に描いて面白かった。

音楽劇 百夜車

音楽劇 百夜車

あやめ十八番

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2021/10/29 (金) ~ 2021/11/02 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

雑然と積み上げられたように見えたデスクや書庫が各場面で効果的に役目を果たしていくように、幾重にも張り巡らされた物語と人の想いに絡め取られていく2時間40分。堀越氏の紡ぐ言葉の音楽との相性の良さも見どころ。

盲年【東京公演】

盲年【東京公演】

幻灯劇場

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/09/30 (木) ~ 2021/10/04 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白かった。なんとなく難しい系の作品かと思ってたけどそんなことなかった。スタイリッシュな演出でテンポよくときに笑いも散りばめつつ、俊徳丸伝説をモチーフにいくつかの愛情と哀しみと裁くこと許すことについて描いていた。それぞれの関係の鮮やかさと痛みが胸にしみた。

フェイクスピア

フェイクスピア

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2021/05/24 (月) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

早くから予約して楽しみにしていたが、その期待をしっかり上回った。仕掛けの詰まった戯曲。二階席にも伝わる人々の熱量と技量。終盤、数々の伏線が繋がる快感にも増して、その人が伝えようとした言葉に胸を打たれた。
橋爪功さん、高橋一生さん、白石加代子さんがほぼ出ずっぱりって、もうそれだけで自分好み。加えて野田さんご自身が走り回りしゃべり倒す。俳優陣のご活躍だけでも観た甲斐があった。

インク

インク

劇団俳優座

俳優座スタジオ(東京都)

2021/06/11 (金) ~ 2021/06/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

無謀なチャレンジにこぎ出すため仲間を集めていく冒険モノみたいな前半から、思わぬ事件への対応や目指すもののズレがしだいに可視化されていく後半。

戯曲の面白さを十二分に生かす演出とステージング、そして俳優陣の説得力。

3時間の長尺をたっぷり楽しんできた。

舞台「スマホを落としただけなのに」

舞台「スマホを落としただけなのに」

ニッポン放送/ニッポン放送プロジェクト

日本青年館ホール(東京都)

2021/06/09 (水) ~ 2021/06/14 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

昨年観る予定だったが観られなくなり、今回ようやく拝見できた。

物語の面白さやキャラクターの魅力、映像を生かすメリハリの効いた演出、そしてこの真っ白な美術。扉座勢の御活躍も楽しくて充実の2時間10分でした。

滅多滅多

滅多滅多

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2021/05/21 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

B列なんだけど、劇場に行ってみたらA列は使用してないので実質最前列、しかもほぼセンター。この劇場でこんな席はめったにないのでワクワク……というか、こんな近くで柿を浴びるのはちょっと怖いかも、などと思ったり。

ループしグルーブする言葉・言葉・言葉。

一見バラバラに散りばめられた場面たちからしだいに浮かび上がる切なくも残酷な物語。赤と緑の照明を浴びた田中穂先さんの笑顔にゾクッとする。

帰りの電車の中でパンフレットを開き、キャラクターの役名を確認しつつ何度も舞台を反芻した。

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

ナッポス・ユナイテッド

THEATRE1010(東京都)

2021/05/28 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/29 (土) 13:00

多田さんの湯川、筒井さんの石神、渡邊さんの花岡、それぞれ原作のイメージにあって魅力的だった。語りを使って原作の文体を生かす脚本が物語に説得力を与え、テンポよくまとめられた105分の中に登場人物たちの抱えてきた想いが細やかに描かれていた。

原作を読んでストーリーは知っていて、タイトルが最大のネタバレだろうとずっと思っていたけれど、まさにその献身が胸に響いてラスト近くで涙が滲んできた。上記以外のキャストもハマり役で、ことに柿喰う客の永島さんが演じた草薙刑事が好印象だった。

Smells Like Milky Skin【5月8日~5月11日公演中止】

Smells Like Milky Skin【5月8日~5月11日公演中止】

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2021/05/08 (土) ~ 2021/05/16 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

予約した日が緊急事態宣言発令で公演中止となってしまい、上演された期間に観に行くのが難しかっため、配信で観た。

観終わって思った。私はやっぱりMCRが好きなのかもしれない……と。

相変わらず切実で胸が痛むけれど、予想より少し優しくて、登場人物たちがちょっとだけ大人で、それも含めて自分の気持ちにしっくり来た。

もちろん劇場で拝見したかったけど、せめて配信で観られてよかった。

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