プリンで乾杯
劇団競泳水着
王子小劇場(東京都)
2008/12/10 (水) ~ 2008/12/16 (火)公演終了
満足度★★★★
いい意味でベタ?
トレンディードラマ……というキャッチフレーズに若干の不安を感じつつ、柿喰う客でカッコいい殺陣を見せてくださっていた佐野功さんのご出演と、花組芝居の堀越涼さんのアフタートークにつられて観に行った。
バイト仲間の男女4人が、一軒の家を借りて共に暮らしていく。その家をはじめとする複数の場所・時間の場面を積み重ねながら、若者たちの思いを着実に立体感を持って描いている。
登場人物がそれぞれ親しみやすく、観るものに感情移入させていくため、決して目新しいとはいえない展開ながら、最後まで飽きさせない。
佐野功さん演じるまことのキャラクターが魅力的。いい感じに男っぽくて、ちょっと情けない感じが絶妙だった。
それから、バーのマスター役の永山智啓さんが他の役を演じるところを観てみたくなった。アルバイトから店長になる亜佐美とマスターのやり取りがとても楽しかった。
観終わった後こんなふうに、登場人物について誰かといろいろ話をしてみたくなるような、そういう芝居。
アフタートークでは、主宰の上野友之氏と花組芝居の堀越涼氏が、飾らないトーンで言葉を交わす様子が心地よく、話の内容も興味深くて楽しめた。
接触
世田谷シルク
ギャラリーLE DECO(東京都)
2008/11/15 (土) ~ 2008/11/16 (日)公演終了
満足度★★★★
際立つ関係性
交互に語られる2つのストーリーと、散りばめられたいくつもの一人芝居が、いくつかのモチーフやキーワードでゆるやかにつながっていく。
触れること・香りが呼び覚ます記憶、色・音・語られなかった言葉など、五感を通して感じられる様々な形の出会いと別れ。二人芝居だからこそ、人と人との関係性が際立つのだろうか。
刺激的な、そのくせどこかしっとりした印象を残す芝居だった。
極道LIVE!
theatre BAROQUE
元麻布ギャラリー(東京都)
2008/10/10 (金) ~ 2008/10/19 (日)公演終了
満足度★★★
えっ、ここはどこ?
最初に案内されたのは、ヤクザの襲名披露の会場?いったい何が始まるの?
儀式あり(?)、歌あり、踊りあり、そして男の意地や裏切りあり、アクションあり、笑いあり、という盛りだくさんな内容。
そまりえ
黒色綺譚カナリア派
ザムザ阿佐谷(東京都)
2008/10/03 (金) ~ 2008/10/13 (月)公演終了
満足度★★★★
贋物と本物
男女を逆転させた配役やままごとの家のような小さなセットなど、違和感や居心地の悪さを意図的に感じさせる仕掛けの数々が印象的。
贋物と本物。 虚像と実像。男と女。
観た後に感じたのは、見え隠れする多くのモチーフが、どこか伝わりきらないもどかしさ。それを含めて、その雰囲気と試みとに心惹かれた。
怪談 牡丹燈籠
花組芝居
あうるすぽっと(東京都)
2008/09/03 (水) ~ 2008/09/15 (月)公演終了
満足度★★★★
丁重な華やかさ
花組芝居、初観劇。噂に違わず魅力的で達者な役者がそろっており、見応えがある。原作の雰囲気を活かしてまとめた話の面白さと、間違い探しのような小道具の使い方の面白さ。手間ヒマかけて創り上げられた、粋で華やかな舞台だった。
真説・多い日も安心
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2008/08/21 (木) ~ 2008/08/31 (日)公演終了
満足度★★★★
クセになりそう……
38人が、いや39人が(そう、キャスト表に出てない方が約1名、舞台上にいましたよね?)舞台上を走り、飛び、叫び、転がり、そして歌う。その勢いに圧倒されたり、疾走感に酔いしれたり。
終わったあとも、いろいろな場面やセリフが脳裏に浮かんできて。……そしてまた明日、観に行きます。
Father Christmas, Don’t Cry ~2008 下北Ver.~
しゅうくりー夢
駅前劇場(東京都)
2008/07/31 (木) ~ 2008/08/04 (月)公演終了
満足度★★★★★
8月のクリスマス?
悲しいからじゃなく、愛しいから泣けてくることもあるんだ……と、この舞台を観て知りました。
笑いあり、涙ありの2時間15分。ちょっと照れくさい言葉でも言ってみたいような、人恋しい気持ちになりました。