Archives of Leviathan
風琴工房
ザ・スズナリ(東京都)
2011/10/19 (水) ~ 2011/10/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
とにかくおもしろかった
とても素敵な舞台で、2回観に行きました。
もともと風琴が好きなのと、好きな役者様が多くご出演だったので情報を知ったときから「2回観に行くべし!」とは思っていましたが、ホントに素晴らしい舞台で二度観に行かざるを得ませんでした。
まず音。こちらは生音なので、前の方だと大きすぎます、大きい音がダメな人は出来るだけ後列で見ることをお勧めします。が、そのぶん迫力は満点。役者陣が音が入った時非常に興奮したというのも頷けます。
次に美術。会社が舞台ということで会社らしい部分や可動の部分もありつつ、とても非現実的な、かつとってもかっこいい美術でした。
また、照明。これもめちゃめちゃかっこいい。物語が情熱的に迫ってくるのに対して、冷静で平面的に世界を映してくれるバランスの良い照明でした。
そして、戯曲。個々の人物に偏りなく向けられた視線を感じる、大変上質な戯曲が、この空間を司っていました。気持ちにグッと来る台詞の数々。きっと観る人、観るときによってアクセント記号の場所が全然異なるように観える戯曲なのではないでしょうか。
さいごに、期待をはるかに超えた珠玉の俳優たち。それぞれの良さが引き出されつつ、俳優たちも各々の方法で戯曲の持つ熱量を引き出していて、本当に魅力的な舞台でした。
露出狂
柿喰う客
王子小劇場(東京都)
2010/05/19 (水) ~ 2010/05/31 (月)公演終了
満足度★★★★★
柿はもうね
文句のつけようがありません。
毎度毎度、期待を超えてくれます。
そして、これだけ暗い作品が蔓延している昨今の演劇界において、常に楽しい時間を、演劇としての大事な部分は押さえつつ、惜しみなく提供してくれる彼らの勇姿にはほんとに頭が下がります。
めちゃくちゃかっこいいです。
今回は女性のみの公演ということで、当然劇団員の人数も少なかったですが、七味さん・コロさん・深谷さん、このお三方が見事に公演・作品を支えている印象が強かったです。個人的には、七味さんのスタイルの美しさには脱帽しました。
また、今回客演の岡田あがささん、その凛としていて、その上どっしりとした、コクのある存在感・演技は素晴らしかったです。今回のキャスティングを拝見したときに岡田あがささんのご出演に、失礼ながら不思議な印象覚えましたが、この役は岡田さんにしかできないなと圧倒され、魅了されてしまいました。
本当に楽しい作品で、うれしかったです。
hg
風琴工房
ザ・スズナリ(東京都)
2008/05/09 (金) ~ 2008/05/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
おお・・・
まず、何より感じたのが、劇作家・詩森ろばが如何に演劇の力を信じているかと言うことでした。演劇の役目は再現することではない、されどそこは仮構を舞うばかりで果たしていい場所だろうか?ということを考えてしまいました。演劇をやるひと、志すひと、学ぶ人、そして、演劇が嫌いな人にも観て考え感じて欲しい舞台です。
また、「水俣病」という重いテーマを扱いつつも、社会的な向きに偏らず、単純に"drama"としても十分、いや十二分、むしろ十十十分、楽しい舞台でした。