取り組みは素晴らしい
若さはいろんな事の免罪符だなと思った。
勢いと怖いもの知らずが若者の良さである。
井上ひさしの脚本は豊かで難しい。
ましていろんなことを経験していない若者がやるには非常に難しい。
大学生はやっぱ難しいことに挑戦したくなるものなのだなあー。
俺にはできん!井上ひさしは。
ネタバレBOX
無料だったけど、お金、もらってもいいんではないか。500円でも。
責任を背負うという意味で。
無料だから、または学内だから、という油断があるように感じる。噛みすぎだし。
また、若さが溢れているのは良いが、情熱を役にしまい込む事が必要だと思う。
駄々漏れすぎているので、それは稽古で収斂しなきゃいけない。
しっかりした脚本では、特に。
そしてもっと大学生の研究熱心さを、その情熱に混ぜて欲しい。
情熱オンリーは高校演劇。大学生の演劇は「真剣さ」+「研究成果」である。
農大劇研の井上ひさしへの取り組みの成果を、もっと舞台ではっきり明示してほしい。
じゃないと客も良い悪いが明確に判断できない。
井上ひさしをやりました、だけで終わってしまったらもったいない。
いまこの時だからこそ、やれることがあり、やれる環境があるのだから
(それは傍から見ると羨ましいが本人達は気づいていない類のもので、
だから老婆心ながら言っておきたいのだけど)
叫んで泣いて笑って、悔いのないよう突き抜けてやってください。若さをもてあまさないで。
もっともっともっと頑張れるよ。おつかれさまでした。
満席
11年11月11日の日に予約数が111人だったとか。超満員で盛況でした。
気になっていた劇団を見ることができたので良かったです。
モノを大事に。
最初から最後までテンションはずっと高かったのだけど、
もうちょっと起伏が欲しかったかも。
モノを大事にしようという話で、主旨は好きでした。
ネタバレBOX
現代人はモノを大事にするという風潮が薄い。昭和に比べたら断然薄い。
アナログからデジタル時代になって、新しいものを求めるのが当然になった。
だから、デジタル世代の人々には、この話、共感しづらいかもしれないと思った。
若い人は鳩時計すら見たことない人もいる。招き猫に縁起を感じる人も少ないし、
星座早見表もいまやケータイアプリという寂しい時代。
家族の思い出にどれだけ参加できるか?がこの作品のキモなのだけど
その導入部分がちょっと薄かったように思う。
となると、「他人んちの事情」を最後まで眺めているだけになりがちで、
入り込めた人とそうでなかった人の評価が大きく別れる作品だと思います。
温かい物語
舞台にのめりこんで見る、というよりは
出来事を鑑賞していく、というイメージ。
120分のお芝居で、ずっと同じペースで進んでいくので、
最後の方は少し長く感じたかも。
それぞれの俳優さんは上手かったのですが、
それぞれの役があまり深く関わりあっていない印象があり、
全体的にちょっとあっさりしすぎだったかなと思いました。
長い…
2時間は長い。
1時間でゆうにまとまる内容。
俳優はそうでもないが脚本がしんどい。
主人公の行動に芯がなく展開が煮え切らない。
ネタバレBOX
途中で苦悩の末、周囲の主人公に対する記憶が失くなってしまう約束で「生まれたばかりの状態」に戻るくだりがあるが、
父と母の実情を知った途端、さも当然のように「やるべきことがわかったから元に戻してくれ」と叫ぶ。
すると当然のように全てがなかったことになる。この展開はちょっとひどい。
ドラえもんの秘密道具だって何でもありだけど話のルールは守っているものだ。
いきなり脈絡のない質問や突発的な言葉が多く、台詞と展開がすべてご都合。言葉で状況を説明することが多すぎる。
また、話があちこち飛んだり余計なエピソードが入ったり
言いたいことが重複したシーンが多く、間延びしている。
俳優はすべてがだめというわけでもないのに生かされてない。
スペースも使い切れてない。
あまり厳しいことを言うのも気が引けますが、
実際作り手が言いたいことをいうために、物語が犠牲になっている。
お金を払っているはずの客が寛大な理解を求められるのは…?