ホモハラル- Homohalal
エイチエムピー・シアターカンパニー(一般社団法人HMP)
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2021/03/27 (土) ~ 2021/03/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
2019年のリーディング上演も拝見。あの時は1人が複数の役をしたからか、人の心の多重性や交換可能性が感じられた点が面白かったし、論点がいくつも同列に扱われていて、色々考えさせられた。
今回は1人1役がふられていて、関係性はスッキリくっきり見えてきてわかりやすく、かつ、焦点が絞り込まれていて、演出の意図がくっきりみえた感じが面白かった。特にラストの演出が明確になっていて、いまの日本の状態にもつなげられている感じがあり、なるほど!とおもった。
まだ観たことないひとにはもちろんだけど、リーディング観た方にも、ぜひ観てみてほしい!と感じた。
あと、舞台装置がシンプルでめっちゃ美しい。
あとあと、役者陣が濃ゆい。熱量的にはアイホールの広い空間を埋めきれるボリュームに感じた。静かな時はめっちゃ静かなのだけど。
つかの門
kondaba
生野地方卸売市場跡地3F(大阪府)
2021/03/25 (木) ~ 2021/03/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
町中にズンと建つ三階建てコンクリの卸売市場の三階での上演。場所に行き着くだけでもちょっとした冒険みたいで楽しかった!
夕方6時30分はまだ少し明るくて、外の光が窓から入ってくるのだけど、それがふと気がつくと外が真っ暗になってて、少し雰囲気が変わるのも面白い。
役者さん達は「なんとなくズレたひと」のような演じ方をしていて、相対的に全体的のバランスがずれていく感じが不思議な雰囲気を醸している。役者の身体性の特徴が際立つ場面がぶつ切りで入ってくる時のカオス感が楽しい。
戯曲と上演は全然違うだろうなという作品。
メビウスの輪の中に迷い込んだ人達みたいな印象を受ける内容で、『ゴドーを待ちながら』的な感触もある。
もっともっと、観客に忍耐を強いる内容にしても面白いとおもう。まだまだ練り上げられる。
期待を込めて、星4です。