海音の観てきた!クチコミ一覧

1-11件 / 11件中
ラルスコット・ギグの動物園

ラルスコット・ギグの動物園

おぼんろ

Mixalive TOKYO・Theater Mixa(東京都)

2025/09/11 (木) ~ 2025/09/20 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

片方だけでも良いけれど、「檻の中」と「檻の外」両方に触れると見えてくるものがぐんと広がって面白い。
末原さんの紡ぐ言葉はどれも心にすとんと落ちてきて、ずっと大切にしたいと思うものばかり。
おぼんろの、切なくて悲しくて美しい大好きな世界でした。

草創記「金鶏 一番花」

草創記「金鶏 一番花」

あやめ十八番

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2025/09/20 (土) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

満月、彗星どちらも観劇。
主演が交互配役という面白さを「金鶏一番花」はより深めていた。
一番花とは姉妹作品ではあるがいわゆる続き物ではないので、同じテイストを予想しているとかなり吃驚させられるかと。
テレビジョン開発までの道のりに混ざる歌舞伎や戦争、夢か現か不思議な雰囲気が「あやめ十八番」らしさを感じて面白かった。
彗星で坂東天鼓を演じた藤原祐規さんの、繊細さと独特なセリフの抑揚がとてもよかった。とても綺麗だった。
身体的な演技と非言語的な演技が巧妙で、堀越さんの脚本演出に似合う方だなと強く思う。

ネタバレBOX

個人的には彗星回の金原賢三:宮原奨伍さん、坂東天鼓:藤原祐規さんがよかった。
天鼓(邦正)の学生時代から出征、歌舞伎役者としての成長過程が自然に表現されていた。
天鼓の人生について回るのが稲荷信仰。
知らぬ間に運命をサイコロを握られているような、なんとも複雑になり悲しくもなるが、その姿を繊細に丁寧に演じていた。
戦地で狐火を追いかける姿の危うい朦朧とした姿や口調、宮司役として出た時の人間とは違う雰囲気を纏った姿、どちらも空気が冷えるぞくっとする芝居だった。
学生時代、同じ歌舞伎役者の幼馴染に想いを寄せられる場面では呼吸や目、指先からも感情が伝わって来て、本当に儚く美しかった。
主演のお二人だけでなく、すべての登場人物から楽隊まで、魅力があり、且つそれが散り散りにはならない巧さがあやめ十八番にはあり、とても面白い演劇を観させていただきました。
バック・トゥ・ザ・フューチャー

バック・トゥ・ザ・フューチャー

劇団四季

JR東日本四季劇場[秋](東京都)

2025/04/06 (日) ~ 2026/03/29 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★★

楽しみにしていた観劇。ワクワクし過ぎてこんなに期待値を上げていいのかと少し不安になったりもしましたが、最高でした!
入った瞬間からテンションがMAXに!アトラクションのような楽しさと感動と完成度。
最高!この一言に尽きます。
本当に楽しかったです。

Queen'sPirates〜赤いドラゴンに宛てる手紙〜

Queen'sPirates〜赤いドラゴンに宛てる手紙〜

つばきProduce

タブラオ・フラメンコ・ガルロチ(東京都)

2025/03/26 (水) ~ 2025/03/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

レストランで観る海賊ものの演劇。
これだけでとてもテンションがあがります。
前説から始まり最後まで、とにかく末原拓馬さんの存在感が凄まじかったです。
物語に引き込む力が本当に強く、身を任せて心ゆくまで引き込んでもらえました。
全体的なクオリティとしては正直「うーん…」といった感じでもありましたが、会場の雰囲気と末原さんのお芝居で総合的な満足度はそこそこあったと思います。

奴婢訓—Nuhikun

奴婢訓—Nuhikun

演劇実験室◎万有引力

座・高円寺1(東京都)

2025/05/16 (金) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

憧れの…ずっと生で観たいと思っていた作品。
劇場に一歩足を踏み入れてから出るまでの間、全身が震えるような体験でした。
人体の表現力、「生」を強く感じるにも関わらず、同時に「死」がそこにいるような。
なにを取ってもクオリティの高い至極の観劇でした。

人骨のやらかい

人骨のやらかい

キ上の空論

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2025/06/12 (木) ~ 2025/06/17 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

キ上の空論の作品は何度も観ていますが、今回ももれなく「後味が悪い」作品でした。良い意味でもあり、逆の意味でもあり。
人の嫌らしさをこれでもかと言うほどに描くキ上さんですが、今までよりはそれが控えめで、お笑いという題材もあって笑える場面も多く、だからこそ生々しさがありました。
「三角」の使い方がセットにしろ人間関係にしろ巧い。
異食症という疾患を、過剰ではなく物語に入れ込まれていることも変なひっかかりがなくてよかったです。
藤原祐規さん演じる勝士の生き辛さ、転がり落ちる姿が他人事に見えるか感情移入するかで見え方が全く変わる作品になるかと。
おすすめはしないが、考える何かを得ることが出来る…そんな舞台でした。

illuminaTe The Room

illuminaTe The Room

遠山ドラマティア

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2025/04/25 (金) ~ 2025/05/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ザ・エンターテイメント。
SFもののコメディベースではありつつシリアスな展開、ミュージカル・2.5次元・ストレートプレイの其々の面白さを集めたような作品でした。
キャラクターや背景の設定が細かく深みを感じますが、パンフや上演台本を読まないと拾い切れない部分があるのは少し残念かもしれません。ミュージカルというには…とも感じますが、そのあたりは他の面白さでカバーしているということで。
主演の藤原祐規さんの芝居がまずとても巧い。巧い人が真ん中に立つと作品が安定するなぁとつくづく思いました。
語られていない部分も表情や仕草でこれだけ伝わるものかと。膨大な台詞が聞き取りやすく聞き心地が良い。
音くり寿さんの歌唱力は当然ながらレベル違いといいますか、このキャパでこんなすごい歌を聴けるなんて!と感動します。
この二人がキャラクターとしても役者としてもバランスの良さと技術面がうまく噛み合っていて光っていました。

実演鑑賞

満足度★★★★★

これは行ってみたい!と直感でチケットを取りました。
本当に震えるほど素晴らしい作品で、帰り道にチケットを追加するほどでした。
歴史のある劇場でその土地の過去へタイムスリップ。なんて贅沢なお時間でしょう。
劇場へ入った瞬間から世界観にどっぷりと浸ることができます。生の演奏も歌も演出も素敵な衣装も、どれも極上でした!

ただやるだけ

ただやるだけ

good morning N°5

シアター711(東京都)

2020/11/19 (木) ~ 2020/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

なんとも濃厚な90分間でした。
噂では聞いていたgmn5の世界。例えこの状況下であっても、そのパワフルさは健在だったように感じました。
作品そのものだけではなく作り手一人一人の熱量をすべてぶつけてくるような舞台。
誰もに愛される、という作風ではないと思います。だけど、そんな尖ったところも、その尖った中にある純粋すぎる愛もすべてが最高でした。
今回初参加の藤原祐規さん、2度目の中村中さん、お二方とも魅力たっぷりで素晴らしかったです。
藤原さんは回を重ねるごとに生き生きとした姿になっていくようで、役としても役者としても進化を感じられてこれから先がますます楽しみになりました。
そして、この小さな劇場で中さんの歌声の響きを感じられる贅沢も目一杯楽しませてもらいました。
お二方ともまたこの団体で拝見したい役者さんです。
なにより、来年は今までのgmn5としての姿が見れる状況になっていることを願うばかりです。

脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れる。

脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れる。

オフィス上の空

シアタートラム(東京都)

2020/09/17 (木) ~ 2020/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

4回目のキ上の空論さんです。
タイトルに驚愕し、軽く観ていただける…なんて言葉に逆に身構えたりもしましたが、成る程確かにいつになく、するっと観られることができた。
シリアスにでもかけそうな題材を敢えて軽やかに。登場人物のキャラがだいたい強めなところもいい。
笑い声も多く聞こえてきた。
終わってから暫くして、余韻と共に色々と考える。それはいつものキ上の空論で、ああ、やはりこうなるかと。
楽しく濃い2時間を過ごさせていただきました。

ネタバレBOX

キャラの良さや、いたるところにある伏線が面白い。繰り返し観たいと思ってしまうわけです。
特に藤原祐規さん演じるシャイン先輩。
初見での吃驚と、再び観たときに得る、同じシーンに対しての全く違う感情。
藤原さんの難しい役柄を“そこにいる人”という存在感と違和感のなさが大変素晴らしかったです。
しだれ咲き サマーストーム

しだれ咲き サマーストーム

あやめ十八番

吉祥寺シアター(東京都)

2019/07/19 (金) ~ 2019/07/24 (水)公演終了

満足度★★★★★

今回が初めましてのあやめ十八番。評判通りの、それ以上のクオリティでした。
舞台美術の美しさ、生演奏、巧みな演者達。
落語を主軸に2020年の江戸というパラレルワールドを、一歩間違えると滑ったノリになってしまいそうなところを、上手いバランスで表現していた。
高さのあるセットだったため、前列だと後半首が痛くなってきてしまったのが難点。
奥行きの活かし方はとてもよく、月と柳が美しかった。
声の通りがよい役者さん達が多かったように感じたが、特に主演の藤原祐規さんはよく通り、強弱から高低まで聴きやすく、なんとも色っぽい声が役柄によく合っていた。二幕からの演技には圧倒された。
期待通りの満足度と高揚感で劇場を後にすることができました。是非この俳優陣で再演をして頂きたい。

このページのQRコードです。

拡大