FIGの観てきた!クチコミ一覧

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にしむくさむらい

にしむくさむらい

劇団まっとーば~

シアター風姿花伝(東京都)

2023/10/20 (金) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

朗々としたセリフの発声、生気のない行進、何度も繰り返されるどこか遠い所を見つめるシーン、生演奏などによってこれまた独特の雰囲気がある別役芝居になっている。

尺には尺を / 終わりよければすべてよし

尺には尺を / 終わりよければすべてよし

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2023/10/18 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「終わりよければすべてよし」
セリフがややゆっくり読み上げられ、仕草含めて古風な演技の印象。バートラムを演じる涌井氏があまり悪者に見えず少々違和感が残る。ペローレス役の亀田氏が巧い。
シェイクスピアの喜劇ではああいう後説?がしばしば入りますね。

ドン・カルロ

ドン・カルロ

東京二期会

東京文化会館 大ホール(東京都)

2023/10/13 (金) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

歌手の歌、舞台美術は文句なし。ただ、演技の演出はどうも意図がよくわからなかった。終幕のカルロは、ロドリーゴの死の間際にそっぽを向いていたり、変にシニカルだったりと、歌詞の内容と矛盾する演技が付けられている。エンディングの先帝は、なんでああなっているの?混乱させられる。こういう演出を見せられると、オペラは演奏会形式で純粋に音楽だけ鑑賞するのでも良いと個人的には思ってしまう。

イェルマ

イェルマ

劇団昴

Pit昴/サイスタジオ大山第1(東京都)

2023/10/06 (金) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

出だしのなま暖かい雰囲気が途中からどんどん激変して驚かされた。というより、これ変わりすぎじゃないのと正直感じる。主役とシニカルな老婆役が好演。

令和5年8・9月文楽公演

令和5年8・9月文楽公演

国立劇場

国立劇場 小劇場(東京都)

2023/08/31 (木) ~ 2023/09/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

第一部を鑑賞。そのため四段目の途中までしか観られなかったが、第二部の四段目の続きと五段目も観るべきだった。

アナトミー・オブ・ア・スーサイド【9月11日~20日公演中止】

アナトミー・オブ・ア・スーサイド【9月11日~20日公演中止】

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2023/09/11 (月) ~ 2023/09/29 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

説明通り、実験的というか前衛的な構成の台本で、これを上演するのは技術的にかなり難しいと思われるが、この劇団は意欲的に挑戦している。冒頭の会話場面からいきなりハードルが高い。母、娘、孫という時代の異なる3つの物語が舞台上で文字通り同時に進行し(容赦なく会話が重なるので聞き取れないことも)、時として同一のセリフが同時に発せられたり、別の時代の登場人物の言葉が関連したりする。3世代で時代を変えて同じ葛藤や不安が繰り返されることを印象づけるかのようだ。

いつぞやは【8月27日公演中止】

いつぞやは【8月27日公演中止】

シス・カンパニー

シアタートラム(東京都)

2023/08/26 (土) ~ 2023/10/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

平原テツ氏が急遽の代演だとは驚き。最初からこの人に充てて書かれた台本にしか思えなかった。余計なものを極力削った抽象画のような印象の演出。

『会議』『街角の事件』交互公演

『会議』『街角の事件』交互公演

Pカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2023/09/06 (水) ~ 2023/09/12 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

両演目を続けて鑑賞。どちらも登場人物が比較的多いストーリー。噛み合わない会話と混乱させられる展開が次々起こって、それが観ていて不思議に心地良い。別役作品を何度も演じているからか、演者たちは手慣れていて、現実感のない登場人物たちの噛み合わない会話を実に巧くこなしている。不条理劇でこれほど人に薦めたいと思う舞台は珍しい。

ワーニャ伯父さん

ワーニャ伯父さん

ハツビロコウ

シアター711(東京都)

2023/09/05 (火) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

俳優たちの演技に加え、演出がすばらしい。いつもの暗い照明、田舎の夜の虫の鳴き声、静かなギター音楽が静謐な雰囲気を醸す。ろうそくの火の前に座ったソーニャの姿はマグダラのマリアの絵を思わせる。最後の場面はひときわ美しく感動的。あらためてチェーホフが残したこの作品の良さを認識させられた。ワーニャの母親役は省略されている。

ラフタリ―の丘で

ラフタリ―の丘で

劇団俳優座

俳優座スタジオ(東京都)

2023/08/29 (火) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

芝居を観た後に読む用の付録が非常に参考になって良い。この戯曲中に散りばめられた仄めかしや暗喩について書かれていて、このおぞましい物語で描かれた深層心理の表現に気づかされ感嘆させられる。俳優たちの演技は一部にぎこちなさが感じられたが総じて安定して高水準。

これが戦争だ

これが戦争だ

劇団俳小

ザ・ポケット(東京都)

2023/07/22 (土) ~ 2023/07/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

どうして「これが戦争だ」というタイトルでこんなストーリーなのか、作者の意図がつかめなかった。内容的には「これが痴情のもつれだ」といったほうがいい。登場人物がどいつもこいつもバカにしか見えない。戦場の緊迫さが人を狂わせてバカにする、ということか?台本に期待ハズレ感が否めず、『ベルリンの東』と同じ作者とは信じ難い。

逃亡

逃亡

CEDAR

OFF OFFシアター(東京都)

2023/07/26 (水) ~ 2023/07/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

作家や作品の前知識なしで観たが、良い台本とは思えなかった。おそらく不条理劇ではないのに会話の展開に支離滅裂感があり、思わせぶりなそれらしいセリフがただ並べられ空疎に流れていくだけで心に刺さらない。特に終盤の男だの女だのの話はここでは必要なかったのではないか。

スローターハウス

スローターハウス

serial number(風琴工房改め)

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2023/07/15 (土) ~ 2023/07/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

この作家の作品の中で最も優れた部類に入るものと思う。その男を単なる狂気の殺人者や冷酷なサイコパスに描いてやっつけるのではなく、観る者に「あなたならどう対峙する?」と鋭く迫ってくるような印象。とても手強い相手で、下手するとこちらが相手の論理に絡め取られる。
殺人者を演じたのは最近話題になっている事務所に属する俳優だが非常に良い演技で、被害者の母親役のベテラン女優と十分に渡り合っている。舞台演出も興味深い。主役二人の動きを極力抑えて両者の静かな応酬を引き立たせていたように感じる。
ところで関係ないことだが、田島亮はどうしたんだろ?留学でもしているのか?この殺人者の役は、彼がやっても良いように思うが。

椿姫

椿姫

東京二期会

東京文化会館 大ホール(東京都)

2023/07/13 (木) ~ 2023/07/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

15日を鑑賞。
二期会なので日本人歌手による公演であるが、なかなかの高水準。主役の歌手二人の名前(種谷典子、山本耕平)はあまり知らなかったが、細やかで柔らかい歌い方がこの甘く切ないオペラの情感に合っていた。オペラ歌手としての演技力も高い。第2幕など涙なしでは聴けない。舞台演出もすばらしい。あの独特の白い花びらみたいな物体(呼びようがない)を配置して高低をつけた立体的な舞台空間が興味深いし、第3幕以降では巨大な円形鏡が舞台上に吊され、バレエなどが真上の視点からも楽しめた。ちなみに、このバレエには「これ、アイーダのシーン?」と思わされた。歌唱、演出、バレエどれをとっても良い。

ボタン穴から見た戦争

ボタン穴から見た戦争

劇団俳優座

俳優座スタジオ(東京都)

2023/07/11 (火) ~ 2023/07/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ドキュメンタリー的なナラティブで構成されている。90代の俳優も出演しているとは、素直に敬意を表する。

黄色い封筒

黄色い封筒

劇団青年座

吉祥寺シアター(東京都)

2023/07/05 (水) ~ 2023/07/10 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ストーリーに筋というかまとまりがなく、何だか行き当たりばったりで台本としての完成度が低いという印象。セウォル号のエピソードの挿入も無理やり感が否めず、意味がよくわからない。よく訓練された高水準の俳優たちが演じているだけに余計に台本の拙さが目立って感じられた。

ある馬の物語

ある馬の物語

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2023/06/21 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

なかなか面白い演出になっている。俳優陣も総じて良い。
最後の最後で、観客が終わりと間違えて盛大にフライング拍手をしてしまい、興ざめの終結となってしまった。あの紛らわしい演出では観客が早とちりするのもやむを得ないと思うが、俳優たちが客席に向かってお辞儀をするまで拍手は待つのを習慣化してみてはどうか。

ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)

ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)

劇団チョコレートケーキ

シアタートラム(東京都)

2023/06/29 (木) ~ 2023/07/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

イマイチ深さを感じなかった。平凡で一面的な印象がぬぐえない。‘監督’のほうを主人公にした物語が観たかった。

『消えなさいローラ』『招待されなかった客』2本立て

『消えなさいローラ』『招待されなかった客』2本立て

Pカンパニー

西池袋・スタジオP(東京都)

2023/06/21 (水) ~ 2023/06/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

この2作品をカップリングしたのはなるほどと思わされる。テーマも共通しているように思えるし、いずれも独特の魅力を持った美しい作品。あらためて別役実はすばらしい作家なんだなと思い知らされた。

第696回紀伊國屋寄席

第696回紀伊國屋寄席

紀伊國屋書店

紀伊國屋ホール(東京都)

2023/06/19 (月) ~ 2023/06/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

普段は演劇を上演しているホールでの落語なので、舞台の上に落語用の舞台をしつらえるような違和感があり、寄席らしい雰囲気はあまりない。しかし、紀伊國屋寄席は演者一人の持ち時間が長く普通の寄席のトリ並なので、マクラ含め一つ一つネタをじっくり味わえるのが良い。出演者もみな実力者。

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