Naoki007の観てきた!クチコミ一覧

61-80件 / 263件中
超・フィクション!

超・フィクション!

劇団ろうそくだんす

中野スタジオあくとれ(東京都)

2023/09/09 (土) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

キャストが登場人物の個性的なキャラの特性をつかんで上手く表現していた
まあ個性的過ぎるから特徴だしやすいけど(笑)
人物名の名字の頭文字が一、二、三、四、五なのも可笑しかったが、特にその一、二、三の演技が良かったな
最後はホウと思わせるAIだったというエンディング
これも時代かねぇ

ワーニャ伯父さん

ワーニャ伯父さん

ハツビロコウ

シアター711(東京都)

2023/09/05 (火) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

国内外の優れた既成戯曲にフォーカスして公演を行うハツビロコウ
前々回に続きチェーホフの戯曲
このところ連続して観劇、安定のクオリティを示してくれているが、今日も十分満足のいく初日だった
キャスト全員の表情が良い
主役級以外ではマリーナの深町麻子も渋い演技だった
相変わらず暗めの照明がチェーホフの世界に合っている
最小限だが的確に作られたセット
舞台転換は暗転の間にそのテーブルや椅子を動かすだけなのだが、その時流されるギター曲が実にマッチしている
ちなみに最後のソーニャの宗教的セリフにかぶされたのはフォーレのレクイエムのギター演奏だった

ロリコンとうさん

ロリコンとうさん

NICE STALKER

ザ・スズナリ(東京都)

2023/08/30 (水) ~ 2023/09/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

座席G列1番

2時間10分、長いかな?と思ったが、いろいろ仕掛けがあって長さを感じさせず楽しめた
最後に仕掛けがハッキリして納得
桑田佳澄の台詞が似合っていて良かった
イクロヒデアキは相変わらずクセが強い
セリフにさり気なく被ってくる音響も良かった
やり方によっては際どいテーマをサラリと面白く見せてくれた

七曲り喫茶紫苑

七曲り喫茶紫苑

劇団芝居屋

劇場MOMO(東京都)

2023/08/30 (水) ~ 2023/09/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

芝居屋の芝居はいつも温かい
ベテランたちが演じる市井の人々のてんやわんや
皆表情が良い
昭和ノスタルジーの世界が展開される
「挽歌」という言葉が浮かんだ
外部の状況を表現する音響がピタリとはまる
まあ観る人の世代によって思いは異なるだろう
「横丁」ってなくなっていくんだろうなぁ
しょんべん横丁、思い出横丁・・・
久しぶりに新橋烏森にでも飲みに行こうかな
ゲイバーのマスター役の吉田祐健が良かった

ムッちゃんの詩

ムッちゃんの詩

7どろっぷす

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2023/08/19 (土) ~ 2023/08/21 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今月ふたつ目の語り継ぐべき話の舞台
両方とも観客の年齢層高めだったが、もっと「語り継がれる」若い人達に観てほしい
映画化もされた、終戦直前大分県の防空壕で実際に起こった、6歳の少女と結核を患う12歳の少女の純粋でそれ故あまりに悲しい話
声優中心の朗読劇なので、子どもの声色が見事で、またその方言が一層切なくなる
舞台は正面スクリーンに物語に沿った水彩画が投影されるだけだが、照明が絶妙な効果をもたらしていた
ふたりとも京都と横浜から戦火を逃れて来ながらまたここで悲劇に会う理不尽
やっぱりね、戦争はこういう子どもたちを犠牲にしていくのだよ
自分は子どもの頃さんざん親や祖母から空襲の体験を聞かされたけど、そうした伝承のない世代の意識がどうなっていくのか心配になる
白いご飯も食べられなかった子どもにたむけられたあかまんま(イヌタデ)の花言葉は「あなたのために役に立ちたい」

アオハルがやりたくて

アオハルがやりたくて

リブレセン 劇団離風霊船

OFF OFFシアター(東京都)

2023/08/16 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

深刻なミステリーかな、しかしタイトルが、と思っていたら、コメディタッチの、古き良き映画を思い出させる、ある意味ホンマの青春モノだった
キャスト皆表情が良かったが、中でも主演の赤松怜音の表情の変化は特筆ものだった
棚橋幸代は不良女子高生姿やオードリー・ヘプバーンになり切ってて面白かった
昭和な笑いの連続で年齢層高めの観客の笑いがなんとも楽しい雰囲気となっていた
電車内のセット、広告まで良く出来ていた

月光の夏

月光の夏

劇団東演

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2023/08/14 (月) ~ 2023/08/15 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

映画化もされた毛利恒之の小説の朗読劇としての舞台化
もう20年も毎年終戦記念日にあわせて上演している
出撃を前に小学校にグランドピアノを弾きに行った特攻隊員ふたり
ソナタ「月光」を弾いた音楽学校生は海の藻屑となり、その譜めくりをして海ゆかばを弾いた師範学校生はエンジン不調で引き返したのだが、その後は・・・
死ぬも地獄、生きるも地獄とは言うけれど、待っていたものはあまりに過酷
しかし、ついに口を開いてその間の事情を語り始める
使者に口なし
ならば生き残った者が語るしかない
セリフでも出てきたように、戦争責任をあいまいにしたまま復興した日本には全体主義、軍国主義の根が残っていて、いつ頭をもたげるかもしれない
それを防ぐには戦争の悲惨さについて語り続け、世代を継いでいくしかない
朗読劇と言ってもかなりの「演技」があり、途中まで特に岸並さんのそれは過剰かなと思っていたのだが、徐々にその効果を認めざるを得なくなった
いずれにしてもいかにも演劇人の朗読劇だった
仲道さんの弾く最後の月光を聴きながら、そうだ知覧に行かなくてはと強く思った
我々は戦争を直接経験したわけではないが、子どもの頃からそうした人たちの話を聴いて育ち、いわゆる傷痍軍人を目にする機会もあった世代である
語り伝えねばならない

マテリアルパレード

マテリアルパレード

LUCKUP

ザ・ポケット(東京都)

2023/08/09 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

イケメン男優てんこ盛りだったので、観客の9割以上は若い女性(笑)
対抗上、小貫莉奈なかなかカッコよかったし、ヒールの浜口望海最高だった
結構良質のアクションシーン多くてそれなりに楽しめた
時々入るギャグは蛇足だったけど
速いテンポの場面転換と、優れたプロジェクションマッピングが印象に残った
舞台装置もそれを活かすべく上手く作られていた
全体としてよくできたエンタメ作品と言って良いかな

六英花 朽葉

六英花 朽葉

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

大正から昭和の初めのエンターテインメントを席巻した活動写真の栄枯盛衰
2時間15分という時間があっという間に過ぎた
久しぶりに途中で一度も時計に目をやらなかった
文句なくこの数年間で最高のエンターテインメントだった
あやめ十八番を初めて観たのはここで5年前
それから観た中での最高傑作
なんといっても堀越涼のホン・演出が弛緩なく素晴らしい
早めの場面転換のテンポも良く、息つく暇を与えない
キャストもそれに十二分に答える
音響、演奏、照明も文句なし
セットもこのハコの空間を実にうまく生かしていた
久しぶりに台本買って帰った

ネタバレBOX

朽葉の最後のセリフ「幾ら言葉を重ねても映画の結末は変わらない。ならば、我々辯士の職務は、物語を肯定し続けることであると。・・・」に尽きるのかな
犬の刺客2023

犬の刺客2023

友池創作プロジェクト

駅前劇場(東京都)

2023/08/01 (火) ~ 2023/08/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

芸人が書いただけにさすがにリアリティがあるお笑いの世界
男声Ver.を観たが、コンビ二人の対照的なキャラが良く書かれ、演じられていた
特に稔のチャラい(笑)キャラがなんとも言えない
陽子の表情もとても良かった

みんなのえほん

みんなのえほん

9-States

小劇場B1(東京都)

2023/07/26 (水) ~ 2023/07/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

昨年の「彷徨いピエログリフ」では正義とは?を問うていたが、今回は人間の尊厳とは?がテーマ
死期の迫った絵本作家は絵本を書くことを選ぶべきなのか?
それとも命を長らえることを選ぶべきなのか?
医師も延命を考えるものと患者のやりたいことをやらせようとする者が・・・
全体としては暗くなり過ぎずにテーマについて深く考えることができた気がする

ネタバレBOX

4人部屋の病室の他の患者もいろいろと抱えている
医師も延命を考えるものと患者のやりたいことをやらせようとする者の対照的ともいえる二人が登場(最後には真反対ではないと思わせるが)
相変わらず暗転の間ディスプレイで警句的なモノローグや単語が流れる
「必死とは必ず死ぬこと、それをずっと言ってきてる」
「光に群がる虫は自らも輝きたがっている」等々
演技ではタマちゃん役の浅賀誠大が最高!(マツコに似てた)
長距離トラックの運転手してる詩織の母恵役の吉田汐もピタリはまった演技で良かった
主演のいろは役松木わかはも感情表現がうまく、最後はダンスまで披露、昨年より存在感大きかったかな
あかね役の板本こっこは途中の感情の爆発が迫力あった
最後は患者の好きにさせようじゃないかという藪先生いいなぁ
ああいう先生にかかって終わりたい
これが戦争だ

これが戦争だ

劇団俳小

ザ・ポケット(東京都)

2023/07/22 (土) ~ 2023/07/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

自分はいかなる戦争も犯罪に他ならないと考えているが、その思いを強くした
兵士ら4人によって前線における非日常の「日常」が語られ(演じられ)る
その極限に置かれた精神状態
4人の表情、特にアフガン人の子供を助けようとする時の蜂谷の取り乱した様子が良かった
全体的にはセリフに重きを置き過ぎてそこで説明しようとしてしまった感があり、このところ高く評価していた俳小にしてはモヤモヤしたかな
シライケイタは相性悪いかもしれない

無法地帯

無法地帯

藤原たまえプロデュース

「劇」小劇場(東京都)

2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

藤原たまえプロデュースははずれがないけど、今回のが一番好きかな
10人のおっさんたち最高!
みんな生き生きとした演技で、最前列中央で観ていたけど表情が素晴らしかった
セットも壁面のくすみ具合含め良くできていた
最後はなんかほろ苦くなったけど、学生時代と若いころの地方勤務時代に寮生活を経験したおっさんとしては、なんか最後にもう一度共同生活してみたくなった
久しぶりにもう一度観たいと思わせてくれた

ネタバレBOX

気になったセリフ(不確か)
・「普通の人もみんな『前科者』じゃん、誰かしら傷つけてるでしょ」
・「なんでいい感じの時に終わるかなぁ」「欲張りすぎるんでしょ」
ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)

ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)

劇団チョコレートケーキ

シアタートラム(東京都)

2023/06/29 (木) ~ 2023/07/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

劇チョコの新境地と意気込んで観に行ったが、いつものカタルシスは得られなかった
「差別」はいろいろ詰め込み過ぎて内容が空疎、ラストの監督のカミングアウトに至っては噴飯物
「悪意のない差別」という言葉は胸に刺さった
良く客演してる緒方、林いい味出してた
脚本家がテレビを観るシーンの照明にはうなった
橋本マナミやっぱり美人でスタイル抜群だなぁ

共演者/同級生

共演者/同級生

2223project

小劇場B1(東京都)

2023/07/01 (土) ~ 2023/07/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

演劇人の熱い思いを高校演劇部に託して
キャストのキャラクターの違いが面白い
散りばめられたギャグも結構笑えた
ともかく楽しめた1時間半

レプリカ

レプリカ

ハツビロコウ

シアター711(東京都)

2023/03/14 (火) ~ 2023/03/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ハツビロコウはこれまで海外の古典と言っていい戯曲の上演を観てきたので、こうした日本の現代もの、しかもサスペンスは新鮮だった
キャストは迫キャストは皆好演で、自分の立場が変わるに連れ変化していく表情が見事技だった
照明、音響、美術もこの内容を表現する上でまさに的確なものだった
ハツビロコウ、松本光生さんの多様な力量に感心する
ともかく「固唾を呑んで」という表現がぴったりの2時間あまりだった
物語はちょっと「罠」を思い出すところもあるのだけれど(どんでん返しの連続という意味で)、もっと暗く、常に「狂気」をはらんでいる

ネタバレBOX

松田さんは開場時から舞台上にいて、暗い中で時々動いている
雷鳴が轟くと稲妻が走る
後から考えると「ああ、なるほどな」と思う冷蔵庫のドアの開け閉めなどといった布石もある
開演後も窓はカーテンを閉めたままという設定に従って照明は暗いままで進行する
特に前半は懐中電灯やランプが使われ山小屋風である
否応なく緊張感が増す
プレゼントの人形が「レプリカ」で象徴的
Dramatic Jam 5

Dramatic Jam 5

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/03/10 (金) ~ 2023/03/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

せっかくいいものを沢山見せてくれたのに閉めてしまう(来月特番で「ナイゲン」やるらしいが)新宿歌舞伎町のシアター・ミラクル最後の公演へ
-ちょこっとコントっぽいことします-の予告通り9つのショートコント(「紙風船」は岸田國士の同名戯曲のパロディゆえ長かったが~この並びだとちょっと長すぎてテンポを落とした)
「女子会の3人」、「ジュモン」、「殺し屋」が面白かった
しかし毎度のことながらこの狭い空間をうまく使うな
そしてライティング
今回はさっと落として、その薄暗がりでキャストが整然と机や椅子を移動し、一瞬暗転して舞台転換というのに感心した
時間的に家から近いし、ここがなくなっちゃうのは惜しいなぁ

マギーの博物館

マギーの博物館

劇団俳小

サンモールスタジオ(東京都)

2023/03/03 (金) ~ 2023/03/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

演技(表情)、舞台美術、照明、音響どれも素晴らしく、しっかりとこの壮絶な闘い(貧困との闘い)を描いていた
貧困の悲しさで胸がいっぱいになる
「聖なる日」のディジュリドゥの音色に対し今回はバグパイプが通奏低音
ともかく息つく余裕もなく見入った2時間15分
加賀谷崇文と小池のぞみは大男とチビという原作にピッタリの配役
4人ともよく声が通っていた
そしてしゃべれぬおじいちゃんの大久保たかひろが木片をたたいて意思表示をする様が実に良く表現されていた

仮想定規プレゼンツ~フリンジスタイルフェスティバル~

仮想定規プレゼンツ~フリンジスタイルフェスティバル~

仮想定規

中野スタジオあくとれ(東京都)

2023/02/23 (木) ~ 2023/03/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

Tap & Soul
正直最初はちょっとタップ重たいかなと思ったけど、どうしてどうして途中からは加速度的に技を出して見事に決めてくれた
ともかく45分間踊りっぱなし
そして次々違うステップを披露して圧倒された
最後は観客(お弟子さん?)が加わって向かい合ってのタップは見応えあった
しかしあの狭いタップダンスボードで良くあれだけ踊れるな
ふたりの演奏はそれだけ聴いていても十分
ヴォーカルは余計だったな

カミサマの恋

カミサマの恋

ことのはbox

萬劇場(東京都)

2023/03/01 (水) ~ 2023/03/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

相変わらず間違いのないことのはbox
いつも通り温かな気持ちに包まれて帰宅した
この劇場の幅を目いっぱい使ったある意味シンメトリーな舞台は津軽の民家だろうが、自分世代には(横浜だったが)懐かしい日本間である
それほど凝ったとも思えないが、必要にして十分、またタンスや茶道具も良くできていてこれまた懐かしい昭和の世界である
箱チームを観たが、やはり長崎りえと加藤大騎の演技が際立っていた
石森咲妃も見ていて微笑ましくなった
篠田美沙子がお父さんに対して怒りを爆発させるシーンは迫力あった
田中結と䑓月子は役になりきってベテランらしいいい味出していた
演出は奇をてらったものではなく淡々と進めて、じわじわとこちらの感情を高めていくものだったが、途中玲子の変化などちょっと端折ったかなというところがあったのが残念

このページのQRコードです。

拡大