まりの観てきた!クチコミ一覧

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『首無し乙女は万事快調と笑う』&『漂流ラクダよ、また会おう』

『首無し乙女は万事快調と笑う』&『漂流ラクダよ、また会おう』

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2018/08/10 (金) ~ 2018/08/15 (水)公演終了

満足度★★★★★

『首無し乙女は万事快調と笑う』観劇。
~ナチス政権下のドイツ。とある独裁者のご乱心により、差別や弾圧が丸の内OLの女子会並みにカジュアルに行われていた時代~
チラシのこの言葉に興味を引かれて観に行きました。

ネタバレBOX

首無し乙女 エマの明るさと優しさがこの作品の救いでした。
自分のことを思い出せない恋人に
「生きていて、私を見てくれたことが嬉しい!」と言えること。
この一言で彼女の心の温かさと、二人がどんなに愛し合っていたのかが分かりました。

もちろん作中には目を背けたくなるような描写も多々あります。
けれど私は、憎しみも差別も弾圧も、全ては強い「想い」から生まれているのだと感じました。
それは、愛と呼べるほど、強い感情。

この作品でとくに目を引いたのが谷口賢志さんでした!
あの狂気と迫力はすごい!
彼が舞台上にいるときは目が離せないくらいでした!
そして、ハインツがカミルを殺せと指示した所。
必死に「右手」で頭をかきむしるカミルの姿に心臓が潰れそうでした。

平山空さん演じるリリーも素晴らしかった!
強姦の後、気が触れてしまいますが、あのセリフ、
「お兄ちゃん。洋服乾いた?」
の凛とした響き。
もしかしたら。彼女はずっと正気だったのかもしれない。狂気で自分を守っていただけで。
そんな風に考えてしまいました。

そしてラスト。
一発では引き金を引けないオスカー。
弱くて惨めで、優しい男。
その優しさが誰かを傷付け、
誰かを救ったんだと思う。

いつまでも余韻に浸っていたい、素敵な作品でした。

あと最後に。
戦うババアがかっこよかったです!笑
『首無し乙女は万事快調と笑う』&『漂流ラクダよ、また会おう』

『首無し乙女は万事快調と笑う』&『漂流ラクダよ、また会おう』

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2018/08/10 (金) ~ 2018/08/15 (水)公演終了

満足度★★★★★

『漂流ラクダよ、また会おう』観劇。
冒頭に散りばめられた伏線。
短編集でありながら、ラストへ向けて点と点が結び付き、目の前が開かれていく瞬間が圧巻でした。

ネタバレBOX

『そして最後の樹は枯れた』の狂気から始まったかと思えば
『私の彼は甲殻類』、『おっちゃん、ごめん』では爆笑したり、PMC野郎さんの演劇はいつも、感情の全てを揺さぶられる。
『老婆と椅子』では小岩崎さんのお芝居がとても素敵だった。
一人の女性の生涯をとても美しく演じられていて。
彼女の演じる「女性」は本当に素敵。
『近すぎて遠い』でのオリヴィアも罪人でありながらどうしても惹き付けられるような魅力があって素敵だった!
そして平山空さん。
彼女のお芝居はボクラ団義で何度も見てるのに、PMC野郎の舞台に立つと、こんな演技もできるんだ!と毎回驚かされる。
知的で強くて歪んだ惨めな女。
その軋むような愛が、とても愛しかった。
最後のキスも。
『君といつまでも』
言葉の一つ一つ、仕草の一つ一つがとても優しい。
けれどそれが悲しみに変わる瞬間、涙が零れていた。
私もいつか最後の時に、こんな風に誰かを傷付けてしまったら悲しい。
だからこそ、自分の心を大切に生きたいと思えた。
最後は愛が全てを包んでいた。
今だけが 戻らない

今だけが 戻らない

企画演劇集団ボクラ団義

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2016/11/16 (水) ~ 2016/11/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

わだかまり
素晴らしい作品はこの世にたくさんあります。
けれど、その作品に触れた後も心の中にわだかまりのように生き続ける作品は少ないと思います。
爽快感はない。
けれど不快でもない。
きっとこの作品を忘れて生きることなどできない。
そんな作品でした。


いつも通り伏線の張り巡らせ方はもちろんのこと、ストーリーが進むにつれて浮かび上がる登場人物達の悲しみや狂気に鳥肌が立ちました。


ミステリーやサスペンス作品でよくある、犯人が分かって事件解決!よかったね!なんて簡単な話ではなくて、もっと生々しくて、「嫌」な作品。

けれど大切なことがたくさん詰まった作品。

事件が起こってしまえば、それに関わった人は一生それと関わり続けることになるのだと。
そしてどんなに後悔しても過去は変えられない。
今も変えられない。
だから今を大切に生きようと思えました。

本当に、一人でも多くの人に観てほしいです。

うちの犬はサイコロを振るのをやめた

うちの犬はサイコロを振るのをやめた

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2016/07/23 (土) ~ 2016/07/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑顔で泣いた
何から語ったらいいのやら…!

笑って、泣いて、笑って、泣いて、笑って笑って、泣いて。

約120分の間に、どれほど感情が揺さぶられたことか。

爆笑の後に泣くなんて。
感動の後に下ネタで笑うなんて!!

倫理観的にギリギリな笑いや、オシャレな(?)下ネタ、常軌を逸した設定等はお手のものなPMC野郎さん。
それだけ聞くと「あぁ、コメディ劇ね。」と思われてしまうかもしれませんが、全然違います!

心臓、持っていかれます。

ラストシーン、笑顔で泣きました。

ネタバレBOX

R指定公演だったのですが、サイショモンドダスト★さんの文字通り全身全霊のお芝居が目に焼き付いています!
全身から飛び散る汗と熱量が本当に凄くて、思わず「頑張れー!」と大きな声で叫んでいました!!
カーテンコールでの(この設定を聞いたとき)「無理だよって思ったんですけど」という言葉通り、本当に難しい設定だったと思いますが、
見事やり遂げ、大爆笑を巻き起こした彼は本当に凄いと思います!
珍太郎、最高でした!

また、沖野さんの新しい一面を見れてとても新鮮でした!笑
この間まで坂本龍馬だった方の貴重なお姿を見ることができました!笑
三列目だったので、じーーーーっくり見させてもらいました!笑

そしてなんといってもシヅ子ちゃん。
愛らしくて愛おしいシヅ子ちゃんですが、
最後の歌とダンスは圧巻でした!
弾けるような笑顔が素敵だし、
歌もダンスも格好良い!
その他のダンサーさん含めてみんな笑顔でキラキラしていて、
こちらもつられて笑顔になってしまうのに、
何故か涙が溢れてきました。

なんて心温まるヒドイ話だ!と思っていたら

ラストシーンの笑顔でまた泣かされました。

シヅ子ちゃん、大好きです!
耳ガアルナラ蒼ニ聞ケ~龍馬ト十四人ノ志士~

耳ガアルナラ蒼ニ聞ケ~龍馬ト十四人ノ志士~

企画演劇集団ボクラ団義

あうるすぽっと(東京都)

2016/07/06 (水) ~ 2016/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

是非観てほしい!
この作品は私にとってとても思い入れの強い作品なので、再演(劇団内名称はPlay Again)することを知った時は複雑な気持ちでした。
当然ながら役者は初演と全員同じというわけにはいきませんので、
「あの役はあの人だからよかったのに!」
「あのセリフはあの人以外合わないよ!」
なんて、初演を好きだからこその不満を感じていました。
が!
観劇後の感想としては、「面白かった!」この一言に尽きます!
役者が変われば役の人格も変わるのか、初演と違う部分もすんなりと受け止めることができました。
かといって軸がブレるわけでもなく。
同じことを伝えるにも、伝え方は多種多様にあるように、
耳蒼も作品として伝えたいことは同じでも、役者やセリフ、舞台や時が変わったことで、初演とは違うアプローチで伝えてくれているのだと思います。
私のように初演に強い思い入れがありすぎて再演はちょっと…という人にも是非見てほしいです!

また、初演を観ていない方は是非是非是非!!観て頂きたいです!
歴史好きの友人は大満足!
歴史はちょっと苦手な私も大満足!
こんな作品はなかなか無いと思うのです。
歴史物という括りだけでは語り尽くせない、
生き様を感じる作品だと思います。

ネタバレBOX

個人的には「ばぶー」が大好きでした!
りさちゃんの愛らしい「ばぶー」はりさちゃんにしかできないよ!と思ってましたが、
きーぼーのドヤ顔「ばぶー」も最高でした!笑

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