フラワーの観てきた!クチコミ一覧

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新しい星

新しい星

甲斐ファクトリー

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2019/02/20 (水) ~ 2019/02/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

前回の「連鎖の教室」に続いて、22日のマチネを観劇。
今回は、初めての近未来物とのこと。ファンタジー系の劇団にありがちな
原因不明の熱病ではなく、科学的根拠に基づいて物語は骨太に進んでいく。
展開はかなり突飛だが、綿密なセリフに支えられて飽きさせない。
これは役者陣の賜物か。のめりこまされる。
問題はラストシーン。これは、好みというか賛否両論になるだろう。
私は、それを知りながらこのラストを描いた作者の勇気に拍手を送りたい。
リピート券があるとのこと。明日、もう一度観てみよう。

ネタバレBOX

この新人類と旧人類は、黒人と白人。金持ちと貧しい者。宗教等の
お互いが差別しあっている今の地球をそのままメタファーにしているのだろうか。
私たちは有史以来、いったいどれだけの人間を殺してきたのだろう。
数えようとすると恐ろしくなる。そんなことを考えさせる作品だった。
月曜日の朝、わたしは静かに叫び声をあげた

月曜日の朝、わたしは静かに叫び声をあげた

甲斐ファクトリー

王子小劇場(東京都)

2020/11/25 (水) ~ 2020/11/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

ラストシーン、あまりにも美しい照明で彩られた舞台で、運命の渦に巻き込まれていく二人。
いつの間にか、泣いている自分に気が付いて暗転がもっと長ければと思った。
主役の二人はもちろん、劇団のトラ丸さんは貫禄の演技。悪魔なのかな。。。
前回観た「八月のモンスター」を超えた!以下、ネタバレへ。

ネタバレBOX

世界の作家へのオマージュと当日パンフに書いてあったけど、あるある、いっぱい仕掛けが。
筋を追うのと、仕掛けを探すのと、困るほど詰め込まれていて、それを感じさせないのは流石!!
いつもの、甲斐ファクトリーの芝居だな。
LGBT、日常の消滅、コロナの蔓延、世界は不条理でいっぱいで、そのどうしようもない問題を
面白く観させてもらいました。
なるほど、静かな叫び声はこういうことか。やられたな。大声で叫ぶより心が痛くなった。
次回作は「愛犬家」とのこと。
必ず観に行きます!
事務王1

事務王1

財団、江本純子

ギャラリーLE DECO(東京都)

2018/06/27 (水) ~ 2018/07/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

遠藤留奈さん、本当に熱演でした。
足や腕に激しい演技でついたのか、あざが残っていて稽古での激しさが見て取れます。
内容はネタバレになるので、またにしますが千秋楽まで頑張ってください。

修道女たち

修道女たち

キューブ

本多劇場(東京都)

2018/10/20 (土) ~ 2018/11/15 (木)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしかった!
脚本、演出、美術、役者、すべてが演劇界の頂点にあるレベル。
宗教という扱いの難しい素材を正面から取り組んでいる。
考えさせられる芝居でした。

八月のモンスター

八月のモンスター

甲斐ファクトリー

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2019/09/19 (木) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

もう一回、千秋楽を観劇!
やっぱり、いい!というより、照明、音響も相乗効果で美しい舞台が作られた。
特に、踏切の赤い点滅が印象に残る。
ぜひ、池袋演劇祭の何かしらの賞を取るべきだと思う。
脚本は贅肉をそいだ切れ味のよい出来栄え。コミカルを交え、一気にラストまで観客を運んでいく。演出は映像をやったことがあるのかと思うほど、視覚に訴えてくる。
役者陣も素晴らしい!特に主役の二人。再演を希望します!

少女仮面

少女仮面

metro

テアトルBONBON(東京都)

2020/02/19 (水) ~ 2020/02/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

劇の冒頭、少女と老婆が叫ぶ。「なによりも、肉体を!」そして、暗転の中、メリーポプキンの
「悲しき天使」が大音響で鳴り響く。もう、それだけで心が持っていかれる。あの時間と肉体の存在が交錯する世界に。「少女仮面」は傑作です。近年、唐の他の作品にどうしようもない古臭さと違和感を感じて、「ああ、唐といえども時の流れのには逆らえないのか」と寂しさを感じていましたが、この作品だけは普遍的なテーマをうまく混沌の中に浮き上がらせていて、時代を超越してくる強さを持っている。月船さららの春日野は、今まで見たどの春日野より、肉体の老いと美への執着、ジェンダーの問題、そこでのたうち回る悲しさを誰よりも表現していた。さすがはヅカガールだ!若松も良かった。冷たい暴力的な存在を演じきっていた。満州の甘粕大尉の行った歴史的事実とか、東京空襲とか、知らないと後半がわからないかもしれないから、当パンとかに書いておくといいかもしれない。

ちょっと、まってください

ちょっと、まってください

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/12/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

電信柱、夕暮れ、別役実の世界観をたっぷり見せながら
けれど、観劇後はケラワールドを堪能させられました。
これはもう名人芸ですね。
久しぶりの新作。しかも不条理劇。
次回も楽しみです。

野外劇 新譚  糸地獄

野外劇 新譚 糸地獄

吉野翼企画

西戸山野外円形劇場(シェイクスピアアレイ)(東京都)

2018/06/21 (木) ~ 2018/06/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

野外劇の持つ祝祭が艶やかに展開される「糸地獄」
岸田理生の代表作であり、現代でもその詩のような言葉のきらめきは色あせない。
黒衣のダンサーが一層雰囲気を盛り上げる。
風の音、電車の音、自然の理の中での野外劇もいいな。
これは女性でしか書けないかなと思うくらい、女性の奥底からの言葉を感じる。

死ンデ、イル。

死ンデ、イル。

モダンスイマーズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2018/07/20 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

良かった、本当に良かった。
ラストシーンでは泣いてしまった。
3部作の中でそれぞれが感動しましたが、私的には今回がツボにはまりました。

悪い芝居vol.20.5『アイスとけるとヤバイ』

悪い芝居vol.20.5『アイスとけるとヤバイ』

オフィス上の空

ブディストホール(東京都)

2018/08/08 (水) ~ 2018/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

もう、楽しくて楽しくて!
脚本的には都合が良すぎるだろうってとこも
とにかく、役者さんたちがチャーミングで、外は暑いし頭はクラクラするし、
観てよかった!

エンドルフィン

エンドルフィン

モノモース

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/05/24 (水) ~ 2017/05/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

すごい!
玉置玲央という役者の圧倒的な存在感に身震いがした。
ゴミの島の少年の狂おしいまでの生き様がバンバン客席に押し寄せてくるようでした。
美術も良かった。

八月のモンスター

八月のモンスター

甲斐ファクトリー

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2019/09/19 (木) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

面白い!!
モンスターってなに?と思ってみてたけど、なるほど、そういうことか。。。
モンスターって、みんなにいるのですね。
張り巡らされた伏線が、終盤まとまっていく作劇は見事!気持ちよくすら感じられる。
役者陣も熱演。主演の安藤紫緒は哀しみと強さを演じきっていた。
リピート券があるとのことなので、もう一度観てみよう!

愛犬家

愛犬家

甲斐ファクトリー

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/09/29 (木) ~ 2016/10/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

珠玉のラストシーン
泣いた!久しぶりに泣いてしまった。。。
最近の歌って踊る薄っぺらな芝居と違って、作品と呼べる演劇だった。
その重いテーマは人の心の闇に潜むもの。それを笑いを交えて展開してくれて楽しめた。
ネタバレになるので言えないが、とにかくラストシーンは出色の出来栄えで感動した。これで旗揚げ公演なのか?再演を強く求める。
うん、もう1度観に行こう!

燦々

燦々

てがみ座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2020/02/07 (金) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしかった!
演劇の演劇たる要素をエンタメに昇華して、感動し、また十分娯楽として楽しめる作品だった。作家と演出家の才能に拍手を贈りたい。
才能に対する残酷さと、苦悩を考えさせられた。
お栄という人間をもっと知りたいと思いました。

ストレンジャー

ストレンジャー

甲斐ファクトリー

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2017/01/18 (水) ~ 2017/01/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

価格2,500円

SPACE梟門がストリップ小屋になる!
それも可愛い娘がセクシーに妖しく!
いやーっ、やってくれましたね。甲斐ファクトリーの新作は笑いあり、悲しみあり、そしてちょっとエロくてツボだわー。
人間の心の奥底に潜む闇を舞台にぶちまけてくれました。
最近のチャライ演劇といわれるようなことをやっているところと違って、骨太な劇を観させていただきました。そして心をあたたかくさせていただきました。
次は8月とのこと。トラ丸さんが闇の臓器売買とか言ってたな。楽しみにしています!

『熱狂』『あの記憶の記録』

『熱狂』『あの記憶の記録』

劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2017/12/07 (木) ~ 2017/12/19 (火)公演終了

満足度★★★★★

「熱狂」を観た。
役者の熱量に圧倒された。いつの間にか食い入るように見入っている自分を発見して恐ろしくなった。「熱狂」することの恐ろしさ。こうしてドイツはあの時代、あの戦争へ向かっていったのだ。
以下ネタバレに詳しく書きます。

ネタバレBOX

演劇はフィクションだからそれぞれの意見があると思う。何が真実かは歴史の中に埋没していってしまう。ただ、結果だけはでているのだからそこから類推していくしかない。
ヒトラーは狂った独裁者だったのだろうか?戦争の責任をナチスのせいにしてしまえば助かる人たちがいるのかもしれない。しかし、ナチスは合法的に総選挙で第1党になり、政権を奪取したことは真実だ。とすれば、国民の支持のもとナチス政権はできたことになる。この演劇ではヒトラーを気弱な部分と狂気じみた部分のはざまで悩む人間的な描き方をしている。すくなくとも、この時代ヒトラーは国民的な人気があったことは間違いない。なぜなら総選挙で第1党になっているのだから。ドイツ国民はヒトラーに夢をみた。それは結果として悪夢であることになってしまうのだが。。。「熱狂」の恐ろしさ。。。翻って日本はどうだったのだろうか?戦争に反対する者を非国民呼ばわりをして熱狂のまま、あの戦争に突入していったとしたら、それは国民が望んだ戦争になってしまう。私たちは戦争の被害者ではなく、加害者なのかもしれない。
近年、明るく楽しい演劇があふれる中、いろいろ考えさせられる骨太の作品だった。絶賛!
荒川さんが来る、来た

荒川さんが来る、来た

ほりぶん

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2018/02/27 (火) ~ 2018/03/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

いやあ、圧倒的な熱量で70分が過ぎていきました。
役者って凄いな、って思わされるパフォーマンスでした。
川上さんの存在感といい、猫背さんやその他の役者さんを観ているだけで
十分楽しめました。
次回も行きます!

連鎖の教室

連鎖の教室

甲斐ファクトリー

OFF OFFシアター(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

傑作!
よくありそうなテーマだけど、その独特な世界観で悲しみや憎しみを、毒々しい美しさに昇華させている。前作「ワンダフルワールド」の時にも感じたが、張り巡らされた伏線がラスト見事にひとつになっていく様は、快感すら覚える。
リピート券を割引で販売しているそうなので、もう一度観に行こうと思う。
詳細は「ネタバレ」に書きます。

ネタバレBOX

甲斐ファクトリーの舞台は、とにかく美しい!
音楽、照明で彩られた空間を役者たちが、また美しく演じる。
サービス精神にあふれた笑いもあり、JKも可愛くて、天使の連鎖の二人も綺麗だった。
しかし、舞台が始まるともう天使がいるのには驚いた。
しかも最後まで、その天使の存在は説明のないまま。なのに、なぜか納得してしまうのは劇作の巧みさだと思う。
憎しみと悲しみの連鎖の続く教室と世界が、結局一緒なんだなと、私たちは何も成長していないと突きつけられた芝居が終わったと思ったら、エピローグ的なお話、得した気分。
いつの間にか泣いている自分に気が付いた。
次回作がもう楽しみです。
前作にも出演していたあの娘たちも、また観たいな。
睾丸

睾丸

ナイロン100℃

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/07/06 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

あの頃、を知っている者は観客にどれだけいたのだろう。
知識として知っている者は多い。しかし、時代の匂いまで劇場に持ち込んで見事に観客をあの頃に連れて行った。そして25年。挫折した者たちはどう時代に折り合いをつけながら生きていくのだろう。3時間の芝居を全く時間を感じさせず面白かった!
ケラさんの手腕に感服です。
役者陣も素晴らしかった!
しかし、なぜ「睾丸」という題なのだろう?(笑)

愛犬家

愛犬家

甲斐ファクトリー

ザムザ阿佐谷(東京都)

2023/02/08 (水) ~ 2023/02/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

これが「愛犬家」か。。。
「八月のモンスター」があまりにも良かったので観に来たが、衝撃を受けた。
凄い!この言葉でしか表現できない。凄い!!
3回泣いた。それもラストは堪えきれなかった。
「八月のモンスター」が会話劇だったが「愛犬家」は映像的だった。脚本家の引き出しの多さに感心した。役者は熱演。美しい照明と音響の中でおぞましくも聖なる物語が進行する。ネタバレになるからこれ以上は語れないが必見の芝居である。
リピーター割があると聞いたのでもう一度観に行きます!

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