chakiの観てきた!クチコミ一覧

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探偵なのに

探偵なのに

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2019/10/09 (水) ~ 2019/10/15 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/14 (月) 14:00

コメディという名目ですが、
ミステリーのようなドキドキ感もあり
とても面白かったです。
キャスト総勢23名という大人数でしたが、
一人一人にしっかり見せ場があり、
印象に残るキャラクターたちばかりでした。

ただ、同じような展開が繰り返されるため、
部屋に縛られた人が増えるたびに
「またか…」という飽きもありました。

図師さん主演ということでとても楽しみにしていたのですが、
探偵のキャラクターというよりも、
図師さん自身の力押しで笑いを取ってるように見えて、
あまりお腹の底から笑えなかったのが残念です。

他の方も書いておられますが、
(笑うタイミングは人それぞれと思いますが)
やたらと大きな声で笑う人がいて、
セリフが聞こえないときがあったのが気になりました。

ネタバレBOX

ミステリーっぽい作りをしているのに、
肝心な黒幕(叔父)が舞台上にいない第三者、
というオチにがっかりしました。
23人もキャストさんがいるのだから、犯人役も舞台内で完結させて欲しかったです。
Second you sleep

Second you sleep

ENG

d-倉庫(東京都)

2019/04/17 (水) ~ 2019/04/28 (日)公演終了

満足度★★★

幕軍と官軍の対決がとにかくかっこ良く、
最前席で見たときは殺陣の迫力に圧倒されました。

ただ幕軍と官軍の印象が強すぎる分、
主人公3人の話が完全に食われ気味に感じました。

細かな設定を盛り込みすぎているせいで、主軸がぼやけている点も勿体なく思います。

シリアスとコメディのバランスは丁度よく、
テンポもよく最後まで楽しんで観ることができました。

ネタバレBOX

カイマが「穢れ」と忌み嫌われる理由や、佐知子さんが女になった理由など
恐らくこういうことなんだろうな…
と、ぼんやり受け取ることは出来るけど
明確に描かれていない隠し設定が多く、モヤモヤが残りました。

一番のキーポイントである「五色沼」も
桃源郷のような特別な存在なのかと思いきや
わりと誰でも知ってるキレイな観光地という扱いで
最終目的地にしては弱く感じました。

あと主人公3人中2人が不治の病はちょっとやりすぎだと思います。
(カイマの負担が重過ぎて可哀想)
リミット・オブ・タイムラグ

リミット・オブ・タイムラグ

RINCO PRODUCE STAGE

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2018/10/05 (金) ~ 2018/10/14 (日)公演終了

満足度★★

7260秒、時計の秒針がぴったり止まると同時に
幕が降りるのが気持ちよかったです。
121分という長さもとても見やすく、最後まで集中して見ることが出来ました。

ただ、「時間どおり」が先行しすぎてか
お話は淡々としていて内容も薄く、物足りなさを感じました。

時計による縛りで、肝心なお芝居の呼吸や間が死んでいて、
結局何を伝えたかったのかが、ぼやけてしまったのが残念です。

OPダンスは、皆さん笑顔で踊ってらして見ていて楽しかったです。

ネタバレBOX

今回の売りであった、時間を使ったギミックというものが、
実際には、時計どおりに進む、というだけで
とくにあっと驚くような仕掛けでもなかったので、若干期待はずれでした。

変化していくことが当たり前の舞台で
毎回、時計どおりに芝居を進めることはとても難しいことだと思います。
ただ、今回に関しては、お芝居を制限する足枷として裏目に出てしまったように思います。
傭兵ども!砂漠を走れ!

傭兵ども!砂漠を走れ!

劇団6番シード

新宿村LIVE(東京都)

2018/09/20 (木) ~ 2018/09/30 (日)公演終了

満足度★★★

リアルなガンアクション、傭兵としてのビジュアル、
迫力のある銃撃シーンなど、
とにかくすべてが格好良かったです。
登場キャラも個性的で、
役者さん一人一人の演技も素晴らしく、見応えがありました。

サバンナ編、オアシス編ともに拝見しましたが、
台詞回しやキャラ付けが男性メインのせいか
オアシス編では不自然に感じるところがありました。

また、ビジュアルがこれだけリアルを追及している反面、
ストーリーは現実味がなく、いかにも「お話」だったのが残念です。

ネタバレBOX

現場では多くの死傷者が出ているように聞こえましたが
しかし実際、目の前の部隊はまったくの無傷であったり
また、不可能のように言われていた兵糧不足や長距離行軍も
わりと勢いで解決されてしまったりと、
何かと都合が良すぎて、だんだん嘘っぽく感じました。

ラストのゲリラに対する呼びかけも、挑発的なだけで説得力がなく
大事なシーンなのにいまひとつ共感できませんでした。
また、最終的に狙撃(武力)で鎮圧してしまったことも
今まで呼びかけていた意味を完全に潰してしまったように思います。

細かなガンアクション指導や
実体験のエピソードを交えた演出など
戦場としてのリアリティにとてもこだわっておられた分、
ストーリー面のリアリティにもこだわって欲しかったです。

サバンナ編のボンクラとナミル、
オアシス編のボンクラとシャズの兄弟のような関係はとても微笑ましくて好きでした。
沼田☆フォーエバー

沼田☆フォーエバー

UDA☆MAP

シアターKASSAI(東京都)

2018/07/25 (水) ~ 2018/08/01 (水)公演終了

満足度★★★

可愛い女優さんたちが躊躇なく変顔するので
見ていて心配になりました(笑)が
その吹っ切れ方が素晴らしかったです。
主役の学生達だけではなく、
頼れる大人ポジションとしての
先生陣の活躍がとても光っていました。

ただ、オタク=気持ち悪い、という偏見が前面に出ていて
(自分もオタクなので)見ていて良い気持ちにはなりませんでした。

また、ダンスシーンがとても可愛いのに、
舞台が狭く人物が被ってほとんど見えなかったのも残念でした。

ネタバレBOX

結局、ドタバタしてるだけで
沼田先輩が何がしたかったのかが伝わってきませんでした。

実像(演者)がいない分、観客にイメージを委ねるには
存在感の描写が弱かったように思います。
ペーパーカンパニーゴーストカンパニー

ペーパーカンパニーゴーストカンパニー

OIL AGE OSAKA

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2017/06/21 (水) ~ 2017/06/25 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/06/23 (金) 19:00

お話自体は、あまりリアリティがなく好みではなかったのですが、
しかしそれを上回る笑い、テンポ、演出、そして役者陣の演技力に圧倒され
見終わったあとは素直に「面白かった」と感じた作品でした。

東京公演、大阪公演と両方拝見いたしましたが
(回数を重ねているので当たり前かもしれませんが)
大阪公演の方が熱量が高く、伝わってくる感情が大きかったように思います。

ただ、劇中で「えっ?」という台詞が多いのが少々気になりました。
(声に出してしまうことでわざとらしく感じました)

でもとても良い作品でしたので、
星5に近い、4で。

ネタバレBOX



出演者さま一人一人の演技力は間違いなくすばらしく、
そこに演出も加わり、作品としてのクオリティはとても高かったと思います。

幽霊が憑依する演出がとても好きで、
とくに楓の声と、次郎さんの声がクロスフェードで入れ替わるところは
何度見てもじんわりしました。

また、妙子さんが人権団体からの批判に憤るシーンで、
東京公演ではそこまで思わなかったのですが、
大阪公演では声が震えていて、その声のなかに怒りを超えた悔しさがこめられていて、
胸がぐっと締めつけられるようでした。

そして、
陵がボロボロと涙を流して泣く姿には、無心で見入っていました。
舞台上での泣きの演技は、どうしても嘘くささを感じてしまう自分ですが、
陵の泣いている姿からは素直に、辛さや痛みや堪えていたさまざまな感情を感じ、
これを見るだけでも、来て良かったと思いました。

一点、最後のオチに関して、
劇中で「あちら側=ラーメン屋」という例え話は
春子と次郎さんの間でしか交わされておらず
(春子の台詞の中に何回か「ラーメン屋」という言葉は出てくるものの)
楓はその意味を知らないはずなのに
「ラーメン屋で待っています」の文章に微笑む楓に違和感をおぼえました。

とはいえ、総合的にはとても良い作品でした。
素敵な舞台に出会えてよかったです、ありがとうございました。
神芝居

神芝居

X-QUEST

王子小劇場(東京都)

2016/04/20 (水) ~ 2016/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★

X-QUESTさんの作品はDVDではいくつか拝見していましたが
生で舞台を見るのは今回が初めてです。

会場入って、まず舞台と客席の近さに驚き、
目の前で展開される殺陣とダンスの迫力に圧倒され、
あまりにカッコ良さに感極まって涙が出てきました。

台詞の端々に盛り込まれた言葉遊びや、
丁寧に作りこまれたキャラクターたち、
それを演じる役者さんたちの豊かな演技、
造型が美しく目を惹く衣装、
役者さんの動きとシンクロした音響と照明、

生の舞台でしか感じられない一体感に
心から「楽しい!」と思いました。

ストーリーに関してはちょっと難解で、
1~2回見た程度では完全に理解することは出来ず悔しく思いましたが
まったく分からず詰まるということはなかったので
最後まで楽しく見ることができました。

ネタバレBOX

不思議の国のアリス、ウサギとカメ、浦島太郎、かぐや姫など、
日本と世界の童話がミックスされている点はとても大好きですが、
そこに日本の戦争を絡めた点が自分には受け入れられませんでした。

「広島の原爆投下」「天皇制」「横井軍曹の言葉」「玉音放送」など
物語に重みを与えるための要素として取り入れたのかは分かりませんが
軽々しく創作に織り交ぜていい題材ではないので、
日本の戦争の悲惨さを思うと、作り話として見ることが全くできず、
後半はほとんど入り込めませんでした。

その点だけが残念です。
誤人(ごにん)

誤人(ごにん)

企画演劇集団ボクラ団義

シアターKASSAI(東京都)

2016/03/23 (水) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★

普段はアクションと殺陣をメインにされている
ボクラ団義さんの会話劇ということですが、
序盤のムービー演出でぐっと引き込まれ、
徐々に明かされていく謎に、最後まで楽しめる内容でした。

ただ、濃厚サスペンスコメディ・・・
ということですが
前半のコメディ部分は良いのですが、
後半のコメディは完全に邪魔でした。
また、サスペンス部分も詰めが甘い部分があったり、
一部受け入れがたい表現があったりなど、
残念ながら、何度も観たくなるような作品ではありませんでした。

ネタバレBOX

以下、受け入れがたいと思った部分ですが、

何人かの方も感想に書かれていますが
女性にとって辛い、耐えがたい事件である
レイプ被害という表現が
人間関係を複雑化するためか分かりませんが
軽々しく扱われているように見えてとても不快に思いました。

その耐え難い辛い目にあった母親が、
真犯人を捕まえるための模倣とはいえ
娘にも同じようなフリをさせることがまず信じられません。
女性としても親としても異常な行動です。

被害者である人たちの怒りの表現も
ワアワアと大きな声で喚くばかりで、
芯となる「憤り」の部分があまり届いてきませんでした。

また、実の姉が殺されているというのに下ネタを絡めてくる偽名の下りは
あまりに不謹慎で呆れてしまいました。


それから、今田さんのあつかいですが、
無実にも関わらず犯人扱いされ、あんなにも罵声を浴びせられた今田さんに対し、
作中では謝罪も救済も何もなかったので
とても気の毒でモヤモヤしました。

あと、これは設定上仕方がないことかもしれませんが、
これだけ素敵な役者さんが舞台上に揃っているのに
数人が喋ってあとは全員ずっと黙って見ているだけ、
という場面が多く、とても勿体ないと感じました。

細かな部分がマイナスに感じられて
全体的にとにかく勿体ない、という印象です。

ここまでマイナス意見をたくさん書いてしまいましたが、
複数の偽の事件から真相へと展開していく謎解きのギミック自体は面白かったですし、
冒頭のムービー演出、そして役者さんの演技も良かったです。
霧、つたう光

霧、つたう光

ポムカンパニー

テアトルBONBON(東京都)

2016/03/17 (木) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

悲しい、思い出さない方が幸せかもしれない記憶、
息子の死をきっかけに、母親と、その周りの人間がどんどん傷ついていく様子が
辛く悲しかったです。

記憶が戻る場面では、
それまで止まっていた感情が一気に流れてくるようで、
登場人物の感情が直接心に突き刺さり、涙が溢れました。

それでも皆が互いに記憶と向かいあい
相手を気遣いあう一人一人の言葉がやさしくて嬉しくて、
最後にとてもあたたかい気持ちになりました。
(ホームビデオの演出にまた泣いたのですが…)

ポムカンパニーさんの作品は初めて拝見いたしましたが、
とても素晴らしい作品に出会えて良かったです。
ありがとうございました。

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