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震えた声はそこに落ちて

震えた声はそこに落ちて

劇団時間制作

劇場MOMO(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

真摯な作り手による素晴らしい作品
「震えた声はそこに落ちて」感想。

ネタバレBOX

ダレる部分もなく、ラストまで話が進んでいくのだが、90分の枠に収めようとしてタイト「震えた声はそこに落ちて」感想。ダレる部分もなく、ラストまで話が進んでいくのだが、90分の枠に収めようとしてタイトになったのではないか?それで何点か無理があるな、と感じた部分も。もうすこし時間が長くても良かったし許された。

一点だけに気なったのは、碧が来たところで店主が「紺碧のぺき」というくだり、まだ碧が履歴書(メモ)を書いているところで、「あおい」と聞いただけで「碧」が出る人って少ないのかな、と。
ミステリィなら犯人がバレるキッカケになるパターン。

基本的な人の配置が下手→上手で被害者→加害者という感じで進み、ハケるところ以外は人物で大体の位置が決まっていた。碧だけが下の琴子の近くから上の孝道の間を行き来する(そして最後に退場)。転換もなく食堂だけの芝居で、とても考えられていた。

Aチームしか見てないので恐縮だが、「声」というキーワードの芝居で、それぞれの役で声が大事なポイントだったが演者さんが総じて、セリフも噛まず、声の大きさ、トーンを大事にしていたと思う。 

琴子が声が出ないということで、見る前から出るようになるんだろうとは思うものの、そこがポイントになっていたが、演じた前田沙耶香さんが声の出ない時、出るようになってからの使い分けをうまくやっていた。

テーマ的にも重いのだが、当初二回目を見る気になれなかったのは、孝道側の3人の演技によって、嫌悪にも似た感情が起きていたからだと、二回目を上手で見て思った。(これは褒め言葉である)。なかでも孝道役の平岡謙一さんが秀逸。

だからこそ、終わりに向かって、皆が救われる(解決に向かう)必要は無かった気がする。物語のエンディングは「スタート」であり「ゴール」ではないと思ったから。

作品と離れたところで言えば、最後の挨拶で作者と平岡さんが出てくるのだが、締めの挨拶を精一杯大きな声でした所に好感を持てた。真摯な態度で向き合ってるんだな、と。カーテンコールで一言目から物販の話をする劇団をみたあとだったので、余計に。

次回作も楽しみにする劇団が、一つ増えた。
ハッピー・スーサイド・カンパニー

ハッピー・スーサイド・カンパニー

エンターテイメントユニット・liberta

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2016/06/24 (金) ~ 2016/06/28 (火)公演終了

満足度★★★★★

エンターテイメントユニットの本領発揮
リベルタ10周年の記念すべき作品。
オムニバスのマルチエンディングという試み。
「自殺を手伝う代理店」のツムギとイオリの二人の物語で
ツムギside、イオリsideの2通りのお話がある。

ネタバレBOX

オムニバスで3人の依頼者のお話と、彼女たち自身の話が描かれる。

sideによって、ラストの4本目が異なるのだが、他の細かいところも
セリフや動きが変わっていて、とても作りこまれた演出だった。

どちらのsideもイオリが去ることになるのだが、HSCの社則の設定が
うまくできていたと思う。

個人的にはエピソード3での病気の少女の話で、親子でなくシーンが
とても切なくて、涙腺が崩壊した。

演技だけでなく、途中の歌や転換時のダンスも見もので、
エンターテイメントユニットの本領を発揮した作品だった。
素晴らしい役者さん、ダンサーさんが心を込めて作っていた
素敵なお芝居だった。
えのもとぐりむ作品集 第1部 人の類い、十二の亜種(子・丑・寅 編)

えのもとぐりむ作品集 第1部 人の類い、十二の亜種(子・丑・寅 編)

株式会社Legs&Loins

Geki地下Liberty(東京都)

2015/11/03 (火) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

ロングランのスタートにふさわしい作品
22公演ロングランのスタートを飾る本作
安楽死をさせられる施設に送られた「マウス」たちと、
そこで働く医師や科学者。
お互いの倫理、正義、道徳、それらが交錯しながら
物語が進んでいく。
テーマ的にも、考えさせられる作品だった。

ネタバレBOX

最後のシーンの毒ガス装置に入るNo1の演技で
一気に涙が流れてしまいました。

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