FABRICA[12.0.1]
FABRICA(企画・製作ROBOT)
新宿シアタートップス(東京都)
2007/10/04 (木) ~ 2007/10/14 (日)公演終了
満足度★★
峯村さん◎
前作・今作と続けて観たが映像の人が今敢えて舞台をやる意図というようなモノ、やはり今作でも自分には判らないまま。
作品としては本・演出共にとりたてて飛び抜けた印象が無く、他の団体の作品でもありそうな内容。
前作でもそうだったが個々の役者にチカラがあって観せているという気がしてしまうのは否めず。
今作からの登場人物達のアンサンブルが良くて、それぞれの関わりや想いがクッキリとした輪郭線を持っている点は良かった。
更に出演者の中では役のポジションとしても面白かった、峯村さん。
葵という人物を立体的に演じて観せてくれて本当に巧い。
ますますファンになってしまった◎
ヘル
演劇企画集団THE・ガジラ
吉祥寺シアター(東京都)
2007/10/04 (木) ~ 2007/10/14 (日)公演終了
満足度★
「ヘル」い・・・
終始張りつめた空気の中、奈落の底で蠢くような者達がそれぞれ見せる「ヘル」い状況。本人が思う以上に墜ちていて、本人の自覚の薄いまま足下から雪崩れ続けて行き場が無い。逃げ切るつもりで追い込まれ、逃れようのない袋小路に嵌っていく。観ているコチラも息苦しい程の閉塞感を覚えた。
彼のことを知る旅に出る
ペテカン
新宿シアタートップス(東京都)
2007/09/20 (木) ~ 2007/09/30 (日)公演終了
満足度★★★★
最後にかける一言を・・・
「彼」を探す「彼女」に導かれ、その場に居合わせた誰もが、もう一度会いたい・もっと知りたかったそんな人を思い浮かべるオープニング。
観ている舞台の向こう側、それぞれ「誰か」のことを思い出したりしませんでしたか?
上演中、観客も「旅」しながら辿り着く先。
そこで相手に掛ける最後の言葉・・・・
自分は「彼女」と同じでした。
授業
ウジェーヌ・イヨネスコ劇場
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)
2007/09/08 (土) ~ 2007/09/08 (土)公演終了
満足度★★★★
はるばると。
『エミーリア・ガロッティ』を観た時にも感じたがお国柄の違いが表現のそこかしこに見えて面白い。
直接的な言葉というツールに頼らずとも、『演じる』ということは何て雄弁に観る側に語りかけるてくるものか。
そんな舞台を楽しみたい、そんな舞台にもっと出会いたいと思わせてくれた。
散歩する侵略者(再演)
イキウメ
青山円形劇場(東京都)
2007/09/12 (水) ~ 2007/09/16 (日)公演終了
満足度★★★★
観比べられる楽しみ
初演を見逃しG-Up版を拝見し、今回2回目の観劇。
G-Up版とはかなり演出が違っていて、前回にはなかった良さもあり今回は今回で楽しめた。
今回はマルオ君とハセベ君がすごく良かった。
特に深く考えもしないまま曖昧な日々に流されて漂っていた若者が流れに棹を挿し(挿さざるを得なくなり)、混乱してもがく姿がリアルに感じられた。
ただ自分の好みはG-Up版かな。
日常に異物が紛れ込む恐怖の際立ち方が鮮やかで、しかもナルミの背景(母親の存在等)がより細かく描かれていた為にラストでの哀しさも沁みるものになっていたと思うので。
ドラクル GOD FEARING DRACUL
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2007/09/01 (土) ~ 2007/09/26 (水)公演終了
満足度★★★
キャストの魅力
役者の魅力に勝る作品だったかというと・・・確かに疑問も。
それでも何処かで叩かれているほど酷いかというとそんなことは無いと思う。
神・信仰という部分が多くの日本人には遠いからか、それに叛いてまで求めるという突詰めた想いという辺りはコチラに響きにくかったような・・・。
期待していた鮮烈な後味も観終わってみれば残った残像が薄いような・・・。
強烈な魅力を放つ主役ふたりに比べ話の輪郭や印象が淡くぼんやりとしてしまったように感じた。
だがソレこそがラストに通じるような気もするし・・・。
好みはあるだろうが主演の二人は絵として観ても素晴らしい。
舞台映えするあの二人だから観られたといっても良いくらいのハマリ方。
青ノ鳥
ミクニヤナイハラプロジェクト
吉祥寺シアター(東京都)
2007/09/21 (金) ~ 2007/09/24 (月)公演終了
・・・・・・・・・・・。
オープニング前から流れている映像は非常に良かったし、これから始まるものへの期待をかきたてる演出で好き。
しかし期待したほど楽しめず・・・。
というか正直に言うと、こんなに終始苦痛が伴う観劇体験は初めてでした。
ダンスや演者の動き(演出意図なのかもしれないが)、自分にとっては稚拙で魅力が感じられず苦痛に輪をかけた感じ。
個人的には次から次へと展開する、そういった演出の全てがどうしてもダメだった。
挙句、最後は舞台に向かうことさえ苦痛に。
それでも映像との連動や混合されていく過程は興味深くて好みだと思うので、今回がたまたま自分に合わない演出表現だったと思いたい。
この素晴らしき世界
鈴置洋孝プロデュース
シアターサンモール(東京都)
2007/09/11 (火) ~ 2007/09/16 (日)公演終了
お祭りなのか
「サヨナラ。」をとにかく明るく。
今回想像以上に本筋から外れたというか、脇道やアドリブ(?)の多い舞台だったような、楽屋ネタ・身内ネタが多かった気がする。
千秋楽だったからか、それとも他の日もそうだったのか?
今回の脚本はストーリー以外のそういったファンサービスが多かったようで、正直自分が期待したものとは違っていた。
で、そういった身内感覚の観客の輪から、明らかにはみ出した自分を感じることも多々あり。
・・・もしも鈴置さんが居たらこういう本にはならなかったんだろうな。
鈴置さんがやりたかった芝居を素直に観たかった気がした。
[get] an apple on westside / R時のはなし
快快
STスポット(神奈川県)
2007/09/15 (土) ~ 2007/09/17 (月)公演終了
満足度★★★★
好み◎
かつて学生の臭いが抜けない頃に持っていたような気がする自由さとそれに纏わる不自由さを思い出させてくれた演出。体験してみたら自分好みだったので、やっとこさ初見が叶い嬉しかった。1本目のわんこの話は体現する読み聞かせのようでもあり。自分としては2本目の話が具象・抽象・心象が綯い交ぜになっていて好き。自分のセンスとか不確かなモノに自信を持ってこれからもやっちゃってください(^-^a
渋柿の行方
ヒンドゥー五千回
サンモールスタジオ(東京都)
2007/09/14 (金) ~ 2007/09/24 (月)公演終了
要素だけの稀薄さ
面白い要素が幾つもあって。
贅沢と言えば贅沢な突っ込み所満載なキャラばかりが登場。
しかしだからこそ、あまりにまとまらない印象だけが残ったような気がした。
いっそ幾つかの話に分けてはどうかと思うほど。
普遍的な人の思いの「行方」を吟味し定めて観せてもらえたらと残念。
ロマンス
こまつ座
世田谷パブリックシアター(東京都)
2007/08/03 (金) ~ 2007/09/30 (日)公演終了
満足度★★
確かに
何かと巧い役者ばかり。
全員のアンサンブルも見事。
いろいろと楽しませて貰いました。
でも作品として残った印象はラストの♪ヴォ~ドビル、ボ~ドビル・・・♪
という鬱鬱とした歌同様の湿った感覚だけでした。
井上作品の中でまた観たいと思う作品はありますが
前回の新作と今回のこの作品は再演されても行かないだろうと思います。
シラノ・ド・ベルジュラック
メジャーリーグ
青山円形劇場(東京都)
2007/08/29 (水) ~ 2007/09/09 (日)公演終了
満足度★★★
シラノ好きですが
最初はビックリ。こういうシラノもいるのかと。
戸惑うくらいべらんめい調のシラノに最初は笑っちゃいましたが、後半はグッと来てしまいました。
今回のべらんめい調シラノも味があってそれなりに面白かった。
やっぱり毎回どの舞台でもシラノの粋な伊達男っぷりに魅かれてしまう。
自分はつくづくこの話が好きなんだなと再確認しました。
unlock#2:ソラリス
東京デスロック
こまばアゴラ劇場(東京都)
2007/08/10 (金) ~ 2007/08/14 (火)公演終了
満足度★★★★
自分の感覚が・・・
以前観た映画の記憶が残る自分が観てどうかしらと思いつつ出かけてみました。そんな思いとお構いなく前説で演出家自らストーリーを説明、しっかりネタバレしてくれて(苦笑;
それでも混乱へ導かれる感じは演出?原作?脚本のチカラ?
自分の感覚が試されてるような不思議な楽しい経験でした。
エンジェル・アイズ
劇団M.O.P.
紀伊國屋ホール(東京都)
2007/08/29 (水) ~ 2007/09/05 (水)公演終了
満足度★★★★★
荒馬サイコー^m^
大人が真面目にウエスタンってどんなだろうって思いつつ・・・観てみたら最高に面白かった~!自分の想像&期待以上に真剣にアホやってくれたので、こちら観る側もテレることなくしっかり受け止められたました。
ドリ=ジェーンの鉄火なセクシーさに負けないドク・ホリディの色気とか、バリーJr.の憎みきれないろくでなしっぷりとか、笑ってグッと来て◎
チケットがまだあるそうで、自分としてはコレはお勧め!★×5(^-^)v
犬顔家の一族の陰謀
劇団☆新感線
サンシャイン劇場(東京都)
2007/08/11 (土) ~ 2007/09/09 (日)公演終了
見切れて残念・・・
おポンチだった。ホントにいい大人が真面目にやっちゃってました(^w^;
ちょっと変調したタイトルテーマ曲ひとつとってもアホらしくて。
こういうアホってスキだけど、スキなんだけどちょっとチケが高いよね。
オールスターキャストなのかもしれないけど、内容を思うとやっぱり高い。
しかも自分の席、悲しいことに下手の端だったので見切れてしまっていたシーンが多数だったし、内輪ウケっぽい感も多過ぎかな。
エレンディラ
ホリプロ
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)
2007/08/09 (木) ~ 2007/09/02 (日)公演終了
満足度★★★★
オープニングが素晴らしい
オープニングにまず引き込まれた。今のこの時期の美波はまさしくエレンディラにぴったりで良かった。中川くんは役には合っていると思うが、話し方・セリフの言い回しのクセ(?)が気になった。何と言ってもおばあちゃんが丸ごと本から出てきたかのようで素晴らしい。女優が演じたらもっと業が出てキツかったと思うが男性が演じることでより寓話的に妖しい感じが出て良かった。
上演時間が4時間というのは長く、いくら演者が良くても集中力が切れてしまいがち。もう少し整理出来れば・・・。とてもロマンティックで絵画的、舞台で出来うる限りの幻が観られる、もっと評価されても良い作品だと思う。