G-kunの観てきた!クチコミ一覧

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地下アイドル失踪事件

地下アイドル失踪事件

人間嫌い

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/09/22 (木) ~ 2016/09/24 (土)公演終了

満足度★★★★★

楽しい物語
5人組地下アイドルの一人が失踪する事で、
4人の想い、夢、将来性などの違いが交差する人間ドラマ。
なかなか見応えのある脚本で若い力を感じさせられた物語。
見の劇団で詳しくないが、役者さんはみな劇団員なのか?
客演でキャスティングされたのか?正に地下アイドルっぽさ満開で、
何か一つ足りない雰囲気が演出なのか演技力なのか、
見事なまで役のキャラがはまり、
あて書きで合わせたかのようにはまっていて心地良かった。
せっかくの第1回本公演という晴れ舞台なのだから、
作演出も舞台で顔を見せていただきたかった。

ネタバレBOX

まだまだこれからもっと面白くなる予感のする劇団人間嫌い。
奇をてらった物語でも、
演出でもなく、堂々と本線まっしぐらで今を語っている感じが良かった。
気になったのは、全体的にテンポと間が悪く流れがよどむ感じがBAD。
失踪事件判明からリズムも良くなってきたので、
前半の人物設定の紹介を軽くして、
エピソードを幾つか盛り込んでも良いかも。
金田一君のパロディも面白かったが、
あんなテイストの笑いをもう少し取り込んでも良いかもしれない。
もう一つ、運営・マネージャーなしでのライブ、
深入りしすぎるイベントスタッフ、広くて単独使用の楽屋など、
もう少しリアルな世界感で見せてくれると納得で感情移入しやすいと思う。
次回作にも期待。
不道徳

不道徳

MICOSHI COMPLEX

こった創作空間(東京都)

2015/12/11 (金) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しい不道徳
楽しく愉快な人間ドラマの展開。
密室劇で繰り広げられる言葉の応酬に酔いしれる。
ディベートのディベートたらんや、会話の面白さが満載。
要所に入れられるギャグや笑いのクッションで、
物語のバランスがうまくとれて非常に心地良い舞台だった。
ただ、中二病的にスターウォーズネタをこれでもかとぶち込むが、
いかんせんスターウォーズに興味がないとちょっとついていけないところ。
しかしながら全体に秀逸な展開と言葉遊びを楽しめた。
出役も5人と少ないが、それぞれのキャラに感情移入できる高い演技力で、
特に真心出版社のひとなみさんはとても良かったとおもう。
2・5回目の意味は何処に…。これも気になる。

ネタバレBOX

最後に登場する校長先生という流れもなるほどねっと思わせる展開。
セリフ回しにテンポ感、心地よさに包まれた舞台だった。
しいて言えば、狭い舞台なので、横並びでなく縦並びでの展開が良くあった。
しかし前の役者さんに隠れて奥の役者さんが良く見えないところが多々あった。
出来ればセリフをはくときは表情も見てとれるとうれしい。
Gliese

Gliese

ピヨピヨレボリューション

シアターノルン(東京都)

2016/04/01 (金) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

心地よい夢物語
女子だらけの大所帯に、個性あふれるメンバー大集合!
しかしながらバランスが取れてスッキリ判り易くまとまって楽しめた。
やっぱり目を引くのは妄想女子のカワイユイ。
ちょっと痛い娘かと思っていたら
徐々にその世界に引き込まれ魅力いっぱいの女の子に!
昭和の歌番組的なセットもハマって夢物語にピッタリ、
そして単純明快で明日への希望に満ちてた物語を
うまくサポートしているようだった。
日替わりゲストでも楽しめるのでリピートも楽しそう。
またチャンスがあればお邪魔します。



ネタバレBOX

エンターテインメントして確立した歌とダンスはも応えアリ。
付け焼刃の見せ場とは一線を画す見事なパフォーマンス!
中でも主人公の妄想役を務めるちっちゃい娘のキレキレダンスは大人真っ青
(きっとかなりスキルのあるダンサーさんなんだろうなぁ)
久々にダンスで驚愕かんどうしました。
また、数少ない男子演者の一人で
主人公を発掘した編集のアリスガワさんの存在感とセリフ回しが良かった、
絶対いるいるこんな感じの人って妙に納得。
夢見る女の子のハッピーストーリーでした。
ちょっと遠いかなこの劇場。
許されざる者

許されざる者

シンクロ少女

OFF OFFシアター(東京都)

2016/05/17 (火) ~ 2016/05/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

ハッピーver。幸せなのか?
面白い。
魅力あふれるキャラクターを備える5人と、
リズミカルにクロスする場面と会話。
難しい事抜きに楽しめた。
カオスな人間関係が蠢く濃密な物語、許されざる者は誰だったのか?
やっぱりみんな?なの?
とにかく、時間をやり繰りしてバッドエンドもぜひ観たい。
間に合うかな?

ネタバレBOX

本のキャラクターが良いのか?役者さんの演技がスゴイのか?
魅力たっぷりな許されざる5人。
とくにサヤカとナツコは両極端で相反するSとNの様。
しかし根底は同じ人間、
欲と煩悩に左右される女の性と、母なる女の強さは同じだった。コズエもね。
で、許されさるものは誰
Popn' Mad Effecter

Popn' Mad Effecter

踊る演劇集団 ムツキカっ!!

d-倉庫(東京都)

2015/11/12 (木) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

ダイナミックなエンターテインメント
エンターテインメントは楽しむこと!その通り、たっぷり楽しめた。
広大な空間を活かした躍動感あるダンスと、2階建てセットの立体感。
現代社会で忍者になろうという馬鹿ばかしさと、仲間を守る懸命な戦い。
まさしくダンシングコメディを看板にするだけダンスシーンは必見。
笑いは少々楽屋落ちの多用で「銀魂」的な香りもしたが…。 
何より若手の勢いを前面に出す力強さと勢いの半面、
大事なセリフが届かない。
広いステージの逆効果で奥まった立ち位置、
2階部分では声量がないと客席に届かず、
早口では残響でつぶれてしまう。ここはこれからの課題かもしれない。

ネタバレBOX

忍術の火、水、木、風をダンスで表現するのも秀逸。
ならではの演出で引き込まれた。
役者さんも要所をベテランが抑えて
若手の力を引き出すところはとても良かった。
若手も個性的でこれからの活躍が期待できそう!
もっと超越した所へ。

もっと超越した所へ。

月刊「根本宗子」

ザ・スズナリ(東京都)

2015/05/09 (土) ~ 2015/05/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

爽快だね
斜めから視点をそらしたりせずに一刀両断ストレートなお芝居でした。スピード感あふれるセリフ回しとテンポ感でありがちな一人上手的なところがなく、4組の男女の会話が絡みつき進む展開も判り易く心地よかった。そう、「心地よかった」。超満員の客席を見れば、様々な意見や感想も、好きも嫌いもあるけど、しっかりと構築された世界観ときっちり演じきる役者を揃えた心地よいエンタテインメントでした。

負け犬ポワロの事件簿

負け犬ポワロの事件簿

東京AZARASHI団

サンモールスタジオ(東京都)

2016/03/04 (金) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

大人の遊園地
個性丸出し、隣人とは一線を画すエスプレッソの様に濃厚な役者さんと、
笑わそう、楽しませようという脚本が一体となった痛快なコメディ作品!
タイトルとキャッチで謳われるミステリーとサスペンスは見当たらなかったが、
大いに笑わせてもらった。
勢いのあるある若手としっかりしたベテランが絡み合う
熱烈なる痛快コメディはストレートで楽しいの一言。
本気でミステリーを構築しようとした感じは見受けられず、
多々ある突っ込み処も笑いの一部として昇華しよう。
そしてなにより!
アフターイベント歌謡ショーが面白すぎ、WaT、E-Girls、ゆずなどなど
異様に面白すぎ!!
芝居の稽古と歌謡ショーのネタ合わせはどちらが優先だったのだろう!
このアフターイベントははずせません。


ネタバレBOX

ただ残念なことが2つ。※最前列下手から観てました
最前列と舞台の前面が近すぎ。
小劇場なりの迫力と、役者さんの息遣いが感じられてよいのだが、
前のめりになるお客さんにブラインドされて、
上手に置かれたイスでの演技は全く見えず…ラジオ状態。
あと50センチくらい下げるか、最前列を少しV字に…はならないか。
2つ目は中央奥の芝居が見えない。演者さんが大勢のため、
後半の全員が舞台上に出た時、中央奥目の役者さんの演技はまったく見えず
誰のセリフかも判らないところがあったのは…とっても残念。
中身が面白かっただけにもったいない
Back Stage~REBOOT~

Back Stage~REBOOT~

TEAM空想笑年

シアターKASSAI(東京都)

2016/09/08 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

今年一番笑った
セットの裏側を見せる美術も面白い、タイトル通りのバックステージ物語。
無茶と無理をゴリ押ししながら2週間で舞台を作り上げる、
物語性の強いシチュエーションコメディは大いに笑えた。
全体的には今年の1・2を争うコメディだった。
役者陣も魅力あふれるメンバーが揃った。個人的には、
言いだしっぺのサル、巻き込まれた演出、存在感ありすぎの大道具、
そして貫録たっぷりの大女優に、演技に目覚めた素人女子。
このあたりがかなりツボった。
良くできたお話だったが、前半の稽古シーンのテンポがいま一つ悪く、
身内笑いしかもれず不安に駆られたが、後半舞台本番からはエンジン全開。
リズムも勢いも劇場全体が笑いの渦に飲み込まれるように転がった。
女子のキャラが確立して判り易かったが、
男性陣はちょっと人数的にも多かった感。もうちょっと絞ってもよかったかな。
しかし内容は秀逸なコメディで、
セット美術の使い方も良く、大いに笑わせて頂きました。


ネタバレBOX

ネタばれではありませんが…。
終演後のあいさつで
「演劇祭をきっかけに、次回この小屋を使う劇団も観てほしい。
演劇好きになってほしい」と述べられ、
とても熱くて素敵な演劇人だとうなずきました。
しかしこの規模の団体さんにはありがちな事ですが、
終演後は身内やお友達との交流大会がスタート。
周囲の一般人客を気にしない方々に囲まれてしまえば、
アンケート記入もままならず、ちっと残念。
アンケートも書いてと言うわりに、
誰も回収しないなら書かせなきゃいいのに。さらに残念。
舞台がとても面白く優れているからこそ、楽しい余韻で帰途につきたい。
制作のみなさん、ぜひがんばってください。
わたしのゆめ

わたしのゆめ

ガラス玉遊戯

小劇場 楽園(東京都)

2015/12/02 (水) ~ 2015/12/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

高尚な密室劇
密室劇での言葉の応酬、そしてどんでん返し。
観ていてハラハラドキドキ。
テーマは重いものの、
それぞれの役どころに感情移入しながら物語を呑みこめて
これぞ生の舞台の魅力であると感じる。
また役者さんも、カラーの違う演技力の高い方がそろい、
話の説得力と面白味を高めてくれた。
キャッチーなタイトルとフライヤーからは想像しえない
骨太なテーマと内容に感服。
とても良いお芝居でした。



ネタバレBOX

なんだこの偏見おばさんに、事なかれ教師は!と
しっかり思わせる演技力。
キャバ嬢がソープ嬢とはまた大胆な展開!
風俗への偏見の高さはチョット気になったものの物語の流れ、
展開の構築など秀逸な作品でした。
HOME!!

HOME!!

[DISH]プロデュース

テアトルBONBON(東京都)

2016/08/24 (水) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

どこまでも自由に。
軽快で心地よいテンポで展開する物語。
リズミカルな流れで設定説明が展開されてるかと思えば、
そののままメインストーリーへ引きずり込まれる。
親爺は親爺、兄は兄、子どもは子どもらしく、
キャラも年齢もマッチした配役も秀逸。
余計な事を慮らずとも物語へと引き込まれる。
メインテーマの「ホーム=本当の家族」が徐々に見え始め、
頭からちりばめられてきた伏線が大きく一つになる心地よさ。
役者陣も力のある方々そろい、
あの歪で非常識な兄妹をより魅力的に増大する。
時折挟まれるギャグは感性の問題で好き嫌いが分かれるところ。
僕など年齢の高い人には受けると思えわれ。
心地よい素敵な時間を過ごせた秀逸な作品、
みんなにみてほしい作品でした。

ネタバレBOX

痴呆の父から、地下の大テーマパークまで、
物語が広がるにつれ散漫になりがちなところ、
要所をしっかり押さえて迷いのない展開。
がさつな兄妹たちが構成する本物の家族に魅せられた。
程よく高低差のあるセットをうまく使った展開は、
伊達さん家からお寺の境内、学校、街中、などなど様々なシーンが、
っかりとそれらしく見えてくる不思議さ。これも役者さんたちの力?
こずえ、華、涼の親子三代とても面白かった。

元天才子役【いよいよ千秋楽!当日あります!】

元天才子役【いよいよ千秋楽!当日あります!】

元東京バンビ

スタジオ空洞(東京都)

2016/11/25 (金) ~ 2016/12/05 (月)公演終了

満足度★★★★★

反則的に面白い
いい、すっごく良い。正面から馬鹿丸出しで挑むドタバタコメディ。
初めて見たけどハチャメチャな面白さ
クソ次郎&ぶうたろうの劇団員以外のメンバーの濃さが、
半端なくズルイ程に面白い。もちろんお二人も素晴らしかったけど。
シンプルなセットながら効果的に展開する細かい計算が憎らしいほどに素敵。
大胆な窓の使い方も衝撃的。
考えて練られた笑いに、役者それぞれのアドリブ的パワーが相乗して、
押し寄せてくる面白さに思いっきり笑えた。

ネタバレBOX

最初まじにオジサンだと思っていた、
天才子役の加藤美佐江さんがホントに天才的(スミマセン)。
事務所の社長も、主婦の浅野さんも幅お広い魅力いっぱいで素敵。
ちょっと残念だっのは、お身内系の方が多かったのか、台詞や演技でなく、
ただ登場しただけで笑いが起こり、
ただ単にで落ち的な笑いに歪さを感じて気持ち悪かった。
終演後もお身内客のお見送り対応に忙しく、
一般客は置いてけぼり感があったのはいただけなかった。
でも、舞台の内容は素晴らしい!
タイミングがあえば、リピートしたいところです。

オプティーマへようこそ

オプティーマへようこそ

A.R.P

小劇場B1(東京都)

2016/04/30 (土) ~ 2016/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

スポットライトに照らされた。
オーソドックスで有りがちな物語ではあるが、
それを面白く描くのが演出と構成力
。ダンスと芝居の融合と一言では済まされないダンススキルに圧倒され、
コメディ演出のメリハリ感が心地よく流れを作っていた。
難しい事は抜きにスモールディズニー的に夢は叶うを、
臆面なく突き出す潔さが楽しさをましている様に思えた。
それにしても、
良くもこれだけキャッチーにハマる役者さんを揃えたものだと感心。
愚問的にはダンサーが演ずるのか、役者がダンスするのかどっちだろう?

また、MCにつられ、ついついCD買ってしまったものの、
全員のサインは誰が誰だか判らないのはちょっと残念。
しかしながら、かなり面白かった。
コピー通り、下北がダンスの精緻になったのかもしれない。

ネタバレBOX

物語の中心線である障害物が父の反対であり、
その父の心変わりが残念ながら少々荒く描かれ、説得力が薄かった。
あそこもう少し丁寧に紡ぎだすことで親子の成長を感じられたと思う。
でも全体的に、失礼ながれも想像以上に面白かった。
『あなたへ』/『バカに幸あれ』

『あなたへ』/『バカに幸あれ』

天丼

荻窪小劇場(東京都)

2016/04/29 (金) ~ 2016/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

ほのぼの笑える秀作
欲張りな2本立て。それぞれが面白いとは稀な出会い。
読み手の表情と抑揚だけで絵が見えてくる感覚は、
非常に心地よくその世界観にどっぷりと浸かれた。
この世のお人好し的なバカを集めた博覧会で、
互いのバカをフォローし合う人間味。
熱い想いが伝わる素適な作品だった。
この2本がともに繋がっているところも良かった。
次回作にも期待。


ネタバレBOX

「あなたへ」のタイムパラドクスの位置づけや、
現在と過去、手紙が何処へ行っているのかなど、少々判りにくいところ。
「バカに…」のちょっとした設定の無理矢理感。
それぞれ物語的に都合のよい感じではあったものの、
それ以上に説得力のある役者の演技力に圧倒されて楽しめた。
出来れば、役者さんが誰が誰だか判る当日パンフであればもっと良かった。
観ている人は身内だけではないですから。
ご一考を。
量子的な彼女

量子的な彼女

NICE STALKER

王子小劇場(東京都)

2016/11/19 (土) ~ 2016/11/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

もっと勉強せねば
不思議な空気感を作り上げるマイナスイオンのような団体。
このお話は文系でも楽しめる理系な物語という触れ込みでしたが、
やっぱりその解釈も表現も難しかった。
しかし魅力あふれる役者さんが、
舞台上で活き活きと動き回わる姿は感動的。
サイド席を使った張り出しの様なステージ、シンプルで神秘的な美術、
客席をも使った縦横無人な演出も妙に心揺さぶられる楽しさだった。
これで自分自身が物理的な表現と比喩をもっと昇華できれば,
もっと楽しめたのだろうと思うとちょっと残念。
オカルト研究部の4人、屋上の先輩2人、望遠鏡をのぞく先輩と後輩。
どのシーンも発せられる言葉一つ一つが面白く、次の言葉、次の展開が
待ち遠しくなる一種麻薬的な台詞回しが心地よかった。
やっぱり、イグロヒデアキさんと藤本紗也香さんは反則的なキャラクター。
その歪なる世界観を存在だけで表現できる魅力的で不思議な役者さん。
かなり気になる存在です。

当たり前のようだけど、制作運営の方がしっかりしていると心地よいですね。
最近ひどいところが多いので、観客に気を配れて、
舞台を楽しんでほしいという気持ちが、
周りに伝わる人たちを見ていると心が洗われます。
これからもがんばってください。

ロリコンのすべて

ロリコンのすべて

NICE STALKER

王子小劇場(東京都)

2015/12/24 (木) ~ 2015/12/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

おもしろい!
リズムやテンポも、笑いの落とし所も、よくよく錬られた秀逸な物語。
冒頭の過度な期待への警鐘で、観客自身に背徳を背をわせ
巧みな世界観へと誘う巧妙な手口に乗ると心地よく物語に巻き込まれる。
腹に一物的な坂倉。出落ち的なブサ可愛の藤本さん。
包容力のおばロリ本田さん。はもとより
イグロくんと帯金さんの絡みと会話が超絶的にツボにはまった。
役者の持ち味を的確に捉えた本と演出に、大いに笑わせていただきました。また、観る者誰もが一度は二の足を踏む
デンジャラスなフライヤーとキャッチーなタイトルに挑んだ心意気に敬服。


ネタバレBOX

夢と現実、物語と注釈、現在・過去・未来、消化しきれない部分もあったが、
それ以上にノリの良い展開に引き込まれ楽しい時を満喫できました。
演者さんたちの、知り合いやお仲間が多かったようですが、
終演後、せっかくですから役者の紹介などもあってもよかったと思います。
個人的には藤本さんのキャラが最高。
また、ネタ元となったイグロさんの恋の物語を聞いてみたい。
12人の怒れる陪審員

12人の怒れる陪審員

えにし

駅前劇場(東京都)

2015/12/26 (土) ~ 2015/12/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

鬼気迫る密室劇
原作や映画を知ってる方も多い作品だからこそ、
どのように料理して我々に差し出すのか?
シェフと食材、演出と演者の見せどころ。
感情移入してハラハラと物語に没頭できて楽しかった。
スタジアム的な舞台と、回転するテーブルなど、演出も良かった。
異国の文化と制度に立脚した物語は、要所で見入るものの感覚を邪魔する。
「12人の優しい日本人」のように、
日本をベースにすると感情移入もしやすいのかな…などと思う。

ネタバレBOX

難しいところも多かったと思うが、今作の役者さんの技量は素晴らしく、
差別主義者のおばさん、ナイターが見たいとっぽいおじさん
、そして最後まで頑なに持論を曲げなかった頑固な男性。
怒りがこみ上げてくるほど憎たらしく思えて素晴らしかった。
できれば役者さんの紹介があってもよかったかも…。
もしくは案内パンフに役名も付けてほしかった。
劇王東京Ⅱ

劇王東京Ⅱ

劇王東京実行委員会

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/12/26 (土) ~ 2015/12/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

非常に楽しかった。
短編上演の劇作家バトルって思った以上におもしろい。
また、上演後の審査員の講評?駄目だし?叱咤激励?
これもなるほどねっ!とうなずける楽しいひと時。
決勝に進んだ5団体それぞれのカラーが違い
和洋中のブッフェ的に美味しい感覚にもつつまれた。



ネタバレBOX

主催しているのが小屋のシアターミラクルさんなので、何とも言えないが、
この人気?盛況ぶり?からいくとキャパの手狭感が半端ない。
最前列の座布団席の方はかなり辛かったろうなとお察しする。
しかしながら、劇王3に期待します。
絢爛ベルエポック

絢爛ベルエポック

ベニバラ兎団

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2015/12/16 (水) ~ 2015/12/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

衣装がやたらスゴイ(良かった)
さすがはミュージシャンIZAMプロデュースのエンターテインメント。
生音にこだわるところも舞台の臨場感を一層引き立てとてもよかった。
文化花咲く大正デモクラシーの日本らしく、
底辺の底力と民衆の立ち上がる勢いをうまく料理した脚本も秀逸。
ただ色々事情はあるのだろうが、やっぱり出演者が多すぎる。
もう少し整理できるとそれぞれのキャラに感情移入しやすく、
物語を容易に楽しめると思う。
これだけいるとそれぞの関係性でちょっとばかり迷ってしまう。
しかし全体的にキラキラした華やかさと人間味があふれるベニバラらしい宝箱のようなステージで、モダン座にぜひ行ってみたくなった。。

ネタバレBOX

久々にIZAMさんの女装姿をがっつり垣間見たが、
やはりそのものはまり役っぽく圧倒的な存在感だった。
ピンポンさん、青地さん、原さんはじめベニバラの役者さんはもちろん、
白石さん」、秋山さんなど力のある客演がまとまり
楽しく魅力的な舞台になったと思う。

女子チームの頑張りとスキルアップに期待。
そして当日の運営スタッフもプロ意識をもって動いてほしい。
商業演劇としてそれなりのお金を取っているんだから。
『眼球スイミング』

『眼球スイミング』

ビニヰルテアタア

3331 Arts Chiyoda(東京都)

2015/12/18 (金) ~ 2015/12/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

女の眼
女子高、修道院、女の園…。
アンニュイな女子目線で切り取られたファンタジックホラーは、
あえてメスをさらけ出すような力強い意志を感じさせる。。

メス臭さをあえて紛らすために入れられたのか唯一の男子・白井直也の
野性味あふれる容姿と存在感でうまくバランスをとっているようだった。
あえて女子だけで
女の子の思考回路をさらけ出しても良かったかもしれない。
目黒杏理、千絵ノムラ、池田実香、
パンチの効いた面々の演技は物語にはまって奇妙におもしろかった。

後半、作者の思いが強く置いていかれる感があったものの全体的に平成初期の原宿っぽくて妙な懐かしさを感じさせてくれた。

ネタバレBOX

本もダークなら演者も個性溢れてる。
ぐいぐいと観客を眼球ワールドに引き込み、
心も体も巻き込む目黒さんのテンポの良さ、
妹以上にぶっ飛んだ気だるさをみせつける池田さんのセリフ回し、
見せつける様にパンツをおろすノムラさんの内に秘める狂気、
男たちにには見せない女の邪悪さが垣間見えた。
もちろん、ラバウルとは違い
自分の空気感だけでオスの存在感を示した白石さんもすごかった。

底ん処をよろしく

底ん処をよろしく

東京ストーリーテラー

高田馬場ラビネスト(東京都)

2015/10/19 (月) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

正統派のストレート
人間の持つ情を基軸に展開する、昭和の香り漂う心地よいホームドラマ。
人情、愛情、友情が折り重なるように優しく連なるストーリー。
どこにでもあるかもしれない心情を描き出す脚本は秀逸。
素直に笑って涙できる正統派のお芝居だった。




ネタバレBOX

生の舞台だからこそ感じられる喜怒哀楽の息遣い
死んだ息子、生き別れた子ども、あともうひと押しして
涙を誘う展開があっても良かった。

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