まぁの観てきた!クチコミ一覧

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ポセイドンの牙

ポセイドンの牙

舞台芸術集団 地下空港

紀伊國屋ホール(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

笑って、考えて、悪寒を覚えて帰りました
衣装も美術も凝っていて、作品の内容も面白い。
メッセージ性が強く、3本の牙のあたりは風刺も効いていて考えさせられる。
一部通路では無い部分でもセリフが聞き取りづらいのは残念。
若い子が頑張っているのは伝わるけど、セリフが聞きとれないから何なの?となった。
前半の下ネタとラストへの落差が楽しい。
脳みそが下半身に付いてますって感じの男子高校生が、自分以外の周りのこともちゃんと頭で考えて成長する物語だと思った。
ファンタジーの体だからコミカルなシーンはただ笑ってみていられるはずなのに、ラストを観て考え始めるとこれは未来の話なのではと感じて少し怖くなるくらい。
そういう意味で新宿を深海に沈めてる。
ラストの先生のセリフと照明がぞくぞくした。

作品外の部分になるけれど、物販に不満を感じた。
狭い紀伊国屋ホールのロビーで、ランダムのキャラクターカードはくじ引き方式。
舞台写真は日々追加(しかも掲示は会計コーナー直前に1箇所だけ)
劇場内に入る時も大変なら、帰る時もなかなか出られない。
パンフ、台本、ポスターだけで別に1人お会計わけるとかしてくれたらいいのに。

一生の砂

一生の砂

THE 吉見麻美 公演

笹塚ファクトリー(東京都)

2015/09/16 (水) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

ストプレ?コメディー?ファンタジー?
無駄が多いのに説明不足。
ヒロインの生きざまが胸糞悪くて、誰にも感情移入できない。
裏切っても何十年経っても昔の恋人はいつまでも好きでいてくれるという妄想の極地。

ネタバレBOX

私が観劇したのは砂班。

オープニングはヤスシとまりっぺの自己紹介。
そのあと映像。
ヤスシの絵を露天売りするけど売れない。
そんな中、浮浪者やらチンピラやらが登場。
『なんだったんだろうね今の人』
それはこっちのセリフ。
いっそキャスト紹介を映像にして、絵が売れないところから始めるか、映像自体使わないかの方が良かったんじゃないだろうか。

別れを告げたまりっぺが自転車で浮気相手の家に向かう。後をつけるヤスシ。
本物の自転車&パネル転換で通りの名前。
自転車を載せた台を押す人が大変そう。
しかし、仮装大賞レベルの転換やら小ネタをやるくらいなら、こっちを映像にすべきじゃないの?
背景映像で上手から下手に流して、二人揃って自転車を漕いでたらいいじゃない。
無駄に増やしたキャストをなんとか使おうとしてるのか? と、問いたい。

スナック京のシーン
まさかフルコーラス。なにこれ。いる?
ママのタロットカード占いがメインなら、浮気現場目撃したヤスシが自転車を押して歩いてるところに辻占と遭遇くらいでいいんじゃないの?

何故か次のシーンではヤスシの家に帰ってきているまりっぺがケーキを食べている。
内容と関係ないけど、この時にまりっぺ役の子足開いてるのが個人的に気になる。可愛い女の子なのに見苦しい。こんなところで、まりっぺの股の緩さを表さないで欲しい。

浮気相手のハイスペックさに打ちのめされたヤスシがミッツリューズの秘密基地に偶然行ってしまう。
あらすじにはこう書いてある

『そんなヤスシの悲しみを紛らわせてくれたのは、謎の軍団だった。』

ドタバタダンスと訳のわからない銃撃戦、畳み掛けるようなくだらない商品紹介。
悲しみ紛れるかい!
笑いどころが分からないのと、まき散らされる粉、突然の火薬を使った発泡音に、不快感MAX。リーダー役の河田直樹さんのお芝居が面白くなきゃ私は帰っていたかもしれない。

まりっぺと話をすることにしたヤスシはそこでまりっぺの妊娠を告げられる。

失意の中ミッツリューズのもとへ約束通り帰るヤスシ。
すると、そこには何故かミッツリューズとunoをしているまりっぺ。何故居る?
無駄なダンスと銃撃戦再び。
ミッツリューズの皆さんと色々話して相談に乗ってもらったというまりっぺ。ただし、最後までその内容は明かされず。
銃声のせいで警察に包囲されるミッツリューズ。
自業自得。
何故かヤスシに自分を殺せと迫るミッツリューズ。なんで!?
リーダーが自分以外のメンバーを射殺し、リーダーはヤスシに撃ち殺される。だから、なんで!?一般人にそんな十字架背負わせんなや。
でもここの、砂で血の表現するのは好き。

このあとの黒服+仮面の集団。ここいる?

50年後、画家として成功したヤスシの元に老いたまりっぺが現れる。
浮気相手の暴力から逃げ出し、娘を生んで別の男と結婚し、いまは3人の孫がいて、もうすぐ曾孫が生まれるまりっぺ。画家として成功はしても独りのヤスシ。
胸糞悪ぃ。ビッチはビッチらしく自己責任でやり切れよまりっぺ!

『人生は、流れ落ちる砂のようなものかもしれない』の言葉そのままに天井から落ちる砂。
そのなかを老いたヤスシが歩き、ヤスシとまりっぺの恋の象徴のような深紅の薔薇を捧げる。

ここで、おしまい。

まりっぺ胸糞悪いーこのまりっぺの人生を納得できるには、もっとまりっぺ掘り下げてくれないと理解できない。
ストプレにもコメディーにもファンタジーにもなりきれない。どこか要点絞ってよ。
粉やら砂やら降ってきたり、あの狭い笹塚ファクトリーで火薬での発泡あったり、もう少し客席への配慮欲しい。

主演・清水一希のファンなら楽しいと思う。出ずっぱりだから。
2回3回と観るのには辛い。

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