ぱんだちゃんの観てきた!クチコミ一覧

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キネマ狂想曲

キネマ狂想曲

シノハラステージング

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2015/01/20 (火) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★

とにかくテンションとパッションでした。
内容の前に、バリアフリーの本気度に驚きました。
客席に盲導犬が居て、前説では、盲導犬に対する接し方に触れていて、その気遣いに触れて嬉しくなりました。
また、視覚障害者に対して、より理解を深めて欲しいということから、セットの説明をしていました。終演後、盲導犬が戸惑っていると、主宰の篠原さんがテキパキと誘導を始めました。

単にお客さんが一人でも多く入れば良いと思っているんじゃなくて、本当に親切な人なんだなと思います。

話の内容は今までの他の作品と比べても内容が薄い感じがしました。
なのに夢中で観てしまいました。
薄い内容でも、あそこまでストーリーが盛り上がるんだと驚きました。それは役者さんの熱意とか、言葉の使い方とか、演出の力なんでしょうね。
職人技を観じました。

U15って書いてあったから、どんな過激なシーンがあるかと思ったら、そこはどうって事なかったです。
ただ、シノハラステージングさんの作風を考えると、あの太股はかなりエロいかな。
身体的特徴を言葉でなじるのも、シノハラステージングさんにとっては冒険だったのかも知れません。
PTA会長さんもされているそうですから、そういう立場もあるんでしょうか。

そして、作&演出の篠原さんに「有り得ない話に説得力を持たせるにはどうしたら良いんですか?」と質問したら変な顔をされました。
このストーリーはかなりムチャを感じたので、そう質問したのですが、よくよく伺ってみると、姉弟設定意外は篠原さんの実体験がベースだとか!
あんなに穏やかそうな方なのに、どんな生き方をしているのか不思議でなりません。

ネタバレBOX

1時間半くらいかと思っていたら、2時間くらい経っていてビックリしました。
後半のスピード感が心地良かったです。
でも、撮影が終わってからが長いかなと思いました。
でも、役者さん全員にエピローグを持たせるのも篠原さんの優しさなんですよね。

前半で物凄い内容の映画を撮る話をしてましたが、実際の撮影シーンになると何を撮っているのか分かりませんでした。
でもそこが面白かったです。
あれだけ、物凄い映画の内容だと触れられたら、実際に見せられないですね。
物凄い映画を撮っている二人の心の叫びへ、シーンが転換されて、とても面白い構成だと思いました。
実際に映画の内容が描かれていたら、きっと「その映画のどこが凄いの?」ってシラケちゃってたかも知れません。
日本史教養講座・乱世篇 戦国武将列伝

日本史教養講座・乱世篇 戦国武将列伝

シノハラステージング

板橋区立文化会館・大ホール(東京都)

2014/06/29 (日) ~ 2014/07/05 (土)公演終了

満足度★★★★★

良かったです。
今回で3度目の上演ということです。残念ながら初演は見逃しているんですが、前作と比べて、会場に合わせて演出を変えている凄さを感じました。
今回は劇場ではなくて、集会室での公演でした。
舞台袖や大黒、花道など、集会室の特性を活かしていて面白い使い方をしていました。
また照明もない舞台ということでしたが、稽古場にお邪魔した感じで、ファンとしては嬉しいスタイルでした。でも本当に照明がなかったかというと・・・・・・ラストシーンは素晴らしかったです。
戦国時代の話に現代の時事ネタをダブらせて、、歴史は繰り返すんだという思いが伝わってきました。
それにしても最新の時事ネタがしっかりお話しに融合されていて、いつもながら、脚本の力が凄いと思いました。
戦国時代の人間関係とか、史実とかちゃんとしているのに、はっちゃけているのが凄くて、友達とも、学生時代にこの作品を見ていたら、歴史が好きになっていたかもって話していたら、後のお客さんも同意してくれました。
今度、再演があるとしたら、ちゃんとした劇場だとどういうふうになるか楽しみという余白も含めて★5つです。

生きろ!

生きろ!

シノハラステージング

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2014/01/21 (火) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

良かったです。
この劇団さんの真骨頂であるところの、大きな嘘が大好きです。
今回もその大嘘の中で思い切り笑って泣かせて頂きました。

続きは「ネタバレBOX」に書きました。

ネタバレBOX

そもそも埋もれてしまうほど東京駅が崩れるなんてあり得ないし、作家さんの言葉にもありましたが、この状況に陥ったら3時間で死んでしまうそうです。
そういった状況で1週間生き延びるなんてあり得ない。
でも、そんなあり得ない設定が、この劇団さんの手にかかると、信じてしまえるから不思議です。
防災担当の方が唸るのも分かります。
数多くの生き延びる為のノウハウが詰まっています。でも大切なのは、そういったことではなくて、先に記した嘘にあるのではないでしょうか。
嘘っぽいほどみんな死なずに、争わず、ケガもしない。そしてヘトヘトになっている筈なのに、最後は何もなかったかのように元気に立ち上がって、「生きろ!」と叫び、ハグしあい、「私達は此処に居る!」と絶叫します。
このリアリティのなさが、勇気をくれるのだと思います。
このお芝居を観た人は、きっとどんな状況でも、生きる希望を失わない気がします。
この劇団さんの大きな嘘が、人々を救ってくれる。そんな気がします。

ラストのモノローグは、12人全員。途中、しつこいな。長いな。と思っていましたが涙が止まりませんでした。ムダのない脚本に完敗です。

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