バルブはFB認証者優遇に反対!!の観てきた!クチコミ一覧

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家がわらってる

家がわらってる

ふじきみつ彦

劇場MOMO(東京都)

2016/05/03 (火) ~ 2016/05/08 (日)公演終了

満足度★★★★

80分弱
こんなことが現実に起きたらたちどころに「ハイ、それまでよ」となりそうなところを、用心深く話を進めて1時間超えの笑劇に仕立てるあたりはさすがふじきみつ彦。
その周到かつ緻密な脚本・演出に引き込まれた。
ただ、短編向けの素材を無理やり引き延ばしているかの印象も。
かろうじて長編と呼べる尺にはしてあっても、80分で4000円はちょっと高いな〜。

ネタバレBOX

いい大人なのにとても仲のいい兄弟とその関係者が、居心地がいいからと人手に渡ったかつての実家に入り浸っていてひと悶着。
家の所有権をもはや持たない兄弟らが我が物顔でふるまい、現居住者を客のように扱うラストが秀逸。
わかば

わかば

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2016/05/01 (日) ~ 2016/05/09 (月)公演終了

満足度★★★★★

妖しの閉回路/75分弱
ココお得意の抽象表現を駆使することで描きえた、どこか観念的にして怪しい閉鎖世界。怪しさは妖しさにも通じて、否応無しに釣り込まれた。
舞台はいちおう現代日本だけど、世界中にあまねく伝わる神話みたいな普遍性を感じたなぁ。

ネタバレBOX

サディストで束縛魔だった愛妻がいなくなり、就活のため上京してきた妻の妹と暮らしている男の話。
変態だった妻にどんどん似てきた妹と関係し、やがて身ごもった妹に「妻は男の子が出来たら僕みたいに苛めるつもりだったんだ」と訴える男。
その男が妹の胎内の男児と同化し産道へ向かうラストにも戦慄したが、それ以上にブルッときたのが、男が蓋を開けてベッドの下の物言わぬ誰かさんに一方的に話しかけるシーン。
話の内容から察するに、どうやら相手はいなくなった奥さん。
男は妻を殺してベッドの下に隠したということ??
ここが謎のままで終わるところが本作の一番の醍醐味になっている。
失神タイムスリドル

失神タイムスリドル

ホットポットクッキング

新宿村LIVE(東京都)

2016/04/29 (金) ~ 2016/05/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

ギャグ満載吹原流アイドル演劇/約120分
タイムスリップものの特性をべらぼうに上手く生かして多くの笑いと胸熱を誘う傑作。
フッキー快調!
12人のアイドルちゃんのコメディ演技とダンスは楽しく、ポップンマッシュルームチキン野郎の面々が賑々しい舞台を体当たり演技でさらに盛り上げ、心の浮き立つ120分でした!

ネタバレBOX

主役の売れない女性アイドルグループが心の拠り所にするイケメンシンガーソングライター。
彼の死に象徴される芸能界のダークサイドも巧みに描かれ、フッキーの脚本家としての力量に感服した次第。
一方、演出家としての腕をとりわけ感じたのは、笑いを呼ぶシーン。
横尾下下演じるオカマダンサーがいつものハイテンションを抑え、「お疲れっス」とぼそっと言い置いて去っていくシーンで笑いがきたのは、緩急で笑いを生むのが得意なフッキー演出の賜物。
ザ・レジスタンス、抵抗

ザ・レジスタンス、抵抗

Wけんじ企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/04/28 (木) ~ 2016/05/11 (水)公演終了

満足度★★★

約135分
平凡な中年サラリーマンの身の周りに展開する、日常と地続きの悪夢的世界。
淫夢の要素も濃く、エロに引かれてなんとか最後まで付き合えたけど、よく言われるように、夢の話が退屈ならば、夢のような話もやっぱり退屈。あまりにもとりとめがない。
ただでさえ長い2時間15分がとても長く感じられた。
それこそ夢のようなバカバカしさに、ときどき笑ったけれど。

ネタバレBOX

鄭亜美さんの、なかなかにハードな濡れ場が見られたのが一番の収穫。
忍者、女子高生(仮)

忍者、女子高生(仮)

月刊「根本宗子」

ザ・スズナリ(東京都)

2016/04/23 (土) ~ 2016/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★

『ファンファーレサーカス』よりずっと面白かった/約115分
有りそで無さそ、でもやっぱり無いとは言い切りがたいイカれた一家をたっぷりデフォルメを利かせてコミカルに、それでいて生々しく描き出し、大いに引きつけられた。ポイントは後者。本作がリアリティを欠いた単なるハチャメチャ家族劇だったら、ここまで食いつけただろうか?
忍者設定も上手く生かされていた。
5つ星にできなかったのは、ネタバレで述べたことが気になったから。

ネタバレBOX

自分を「アイカ」と名前で呼ばせて三人の息子達と怪しい関係を築いているバツイチ独身のショタコン熟女が一人娘の担任教師24歳をたぶらかして結婚、それを機に巻き起こる騒動を描く。
息子達はそれぞれ妻帯者。洗脳されて狂信的にアイカを愛していた若教師は不慮の事故でアイカを亡くすとその遺伝子を継ぐ女、教え子にしてアイカの一人娘・咲良と、三男の嫁が出産予定の女児に狙いをつけるが、三男の嫁がすでに産んでいる長女はなぜスルーされるのか?
この点が解せなかったし、本作最大の瑕疵。
三男の長女もアイカの血を継いでるはずなのに。。。
ブレッチリーの啼かない鵞鳥たち

ブレッチリーの啼かない鵞鳥たち

電動夏子安置システム

駅前劇場(東京都)

2016/04/20 (水) ~ 2016/04/24 (日)公演終了

満足度★★★

約120分
話が込み入りすぎてて、ミステリー演劇としての本作を消化しきれなかった。
もう少し分かりやすく作れなかったものか?

ネタバレBOX

あと、“人工知能ごっこ”のくだりが長い。
ツイタモチヨリ、ココロモチ

ツイタモチヨリ、ココロモチ

順風男女

OFF OFFシアター(東京都)

2016/04/13 (水) ~ 2016/04/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

約100分
ココのは狙いのはっきりしたコントが多い印象だったけど、今作は笑いのポイントがつかまえにくいカオスなネタも目立った。
でも、そういうのはそういうので面白く、女子8人、フルメンバーでのイキイキとしてお茶目なダンスには頬が緩んで、実に幸せな約100分でした!

ネタバレBOX

あの国民的アニメの舞台裏を描いたコントが好きでした。
悪党

悪党

innocentsphere

座・高円寺1(東京都)

2016/04/13 (水) ~ 2016/04/17 (日)公演終了

満足度★★

145分弱
殺人被害者の遺族感情を描いた劇としては良くできていた。
一方、悪党に「「悪の衝動」が生まれる瞬間」は描ききれていなかった印象。
このタイトルなのだし、むしろ後者をしっかり描いてほしかったところ。

ネタバレBOX

連続児童殺傷事件のあの男とリチャード三世を重ね合わせる演出には無理を感じた。
『カガクするココロ』『北限の猿』二本立て公演

『カガクするココロ』『北限の猿』二本立て公演

こまばアゴラ演劇学校“無隣館”

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/04/07 (木) ~ 2016/04/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

【北限の猿】24年ぶりに鑑賞/90分弱
確かコレは同じこまばアゴラ劇場で四半世紀前に初演を観ている。
内容は、その続編でありながら『カガクするココロ』の粗悪なコピーみたいで、サルのウンチク話をはじめとする雑談がとりとめなく続くユルユルした展開に辟易したが、途中からピントがどんどん引き絞られて緊張感が増していき、身を引き締めて鑑賞。
この“緩急”にやられた。。。

ネタバレBOX

フォーカスされるのは、サルではなくなってしまった人間ならではの苦悩。
人間界で支配的な一夫一婦制という文化がなければ、妻子持ちの男の子供を身ごもったあの女子学生は苦悩せずに済んだはず。
サルにはない人間固有の苦悩を浮き彫りにして終幕するのは、サルとヒトの差を考える研究者たちを描いた本作にふさわしく、また、女学生役の女優の繊細な演技は素晴らしく、最後は目が離せませんでした。
『カガクするココロ』『北限の猿』二本立て公演

『カガクするココロ』『北限の猿』二本立て公演

こまばアゴラ演劇学校“無隣館”

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/04/07 (木) ~ 2016/04/24 (日)公演終了

満足度★★★★

【カガクするココロ】約100分
あまり人間味を表に出さない平田オリザの、若き日の迷いや悩みがそのまま詰め込まれたかの如き内容で、引き込まれた。
今や功成り名遂げた平田オリザにも、悩める青春期があったのだなぁ〜、と、当たり前のことに感じ入ってしまった。
それから、今まで観た平田オリザ作品の中で、軽みと重みのバランスが一番よかったように感じました。

ネタバレBOX

舞台となる研究室の研究内容と話の中身とがもっと密にリンクしていれば、と思った。
レドモン

レドモン

カムヰヤッセン

吉祥寺シアター(東京都)

2016/04/06 (水) ~ 2016/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★

120分弱
犬畜生と同じ弱肉強食の世界を志向しつつあり、弱者までがそれに気づかず弱肉強食化に加勢しつつある現代日本への警鐘。
できるだけ多くの人に観られるべき作品。

ネタバレBOX

弱者がより強く被差別意識を持っている分、劇世界のほうが現代日本の実社会よりいくらかマシだと感じた。
結末にもう少しキレがあれば。。。
対ゲキだヨ !全員集合

対ゲキだヨ !全員集合

コトリ会議

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/04/01 (金) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★

約140分
優良な地方劇団の紹介に力を入れるこまばアゴラ劇場。今公演は地方の三劇団による対バン形式の合同公演だったが、“ココはいい!”と太鼓判を押せる優良劇団は残念ながら見当たらなかった。

ネタバレBOX

“家族”が共通テーマ。
未来世界のロボット家族を描いた短距離男道ミサイル(宮城)は目立ちたがりが騒いでるだけって印象で、終始ドタドタしているばかり。『突撃!隣の晩プルトニウム』というタイトルが期待させる風刺性にも乏しく、いい所なし。
オレンヂスタ(愛知)は、しょせん家族も個の集まり、という諦観を上手く演劇化できてなかった感じ。
一番マシだったのはコトリ会議の作品。これがいちばん作りが緻密で引き込まれたが、話を無駄に複雑にしてストーリーラインが分かりづらくなっている上、家族というテーマへのこだわりも弱い。舞台上の絵ヅラが変化に乏しいのも演劇としてどうなのか?
更地ベスト~SAKURA~

更地ベスト~SAKURA~

劇団東京ヴォードヴィルショー

シアター711(東京都)

2016/03/29 (火) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★

約95分
ベストと言うので期待したが、似た傾向のネタが多かったような。。。
もっとバランスを考えてネタを選んで欲しかったです。
とはいえ、山口良一さんら達者な役者陣が演じる練り込まれたコントの数々はそれでも可笑しく、初めて観たナマ及川奈央さんは綺麗でそして可愛らしく(さらに立ち姿が素敵!)、概ね満足。

ネタバレBOX

アクションネタや、大人が小学生的行動を取るネタが少し多すぎたかも。。。
ドロボー・シティ

ドロボー・シティ

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2016/03/25 (金) ~ 2016/03/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

70分強
篠本美帆、伊達香苗、田代尚子、宮本奈津美。この4人によるすっトボけた女子トーク。
根津茂尚&山田百次パートの無駄に勿体をつけた空疎な会話。
堀靖明のフルテンションなツッコミが炸裂する、別の窃盗グループのコントさながらのやり取り。
どれも最高にバカバカしく、可笑しみがほぼほぼ途切れない至福の70分が過ごせました。

ネタバレBOX

フジコ(伊達香苗)の日記のハードルをツキホ(宮本奈津美)がどんどん上げてくくだりが最高でした!
骨から星へ

骨から星へ

工藤俊作プロデュース プロジェクトKUTO-10

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/03/23 (水) ~ 2016/03/27 (日)公演終了

満足度★★★

約90分
哲学的論議で幕開けして期待を煽っておきながら、結果として、人生に禍根を残す者たちによるとりとめのない独白集に終わっており、残念至極。
彼らの懺悔が重なり合って一つになり、さらに冒頭の哲学談議と響き合えば、見応えに富む劇になっていたかと思う。

ネタバレBOX

実在するのかさえ覚束ない薄ぼんやりとしてさびれた駅に色んな境遇の人々が集い、悔いに満ちた人生を語り合うという趣向は好み。
“文明の進歩に人間の進化が追いついていない”と訴える哲学的対話にも気を惹かれたけど、それが劇全体と響き合っていないのが重ね重ね悔やまれる。
カムアウト

カムアウト

燐光群

ザ・スズナリ(東京都)

2016/03/19 (土) ~ 2016/03/31 (木)公演終了

満足度★★★★

約160分
レズビアンのドラマというより、一つの人間ドラマとして面白く鑑賞。
そして、多人数キャストを生かしたドタバタ劇としても。

3時間近い上演時間がアッという間でした。

ただ、艶っぽいシーンが少ないため、出てくる面々がレズビアンだということがあまり生々しく伝わってこない。
色っぽいシーンをもっと増やしても良かったのでは?

ネタバレBOX

現実味に乏しいガサ入れシーンを転機に終幕へと至る展開も残念。
いくら同性愛への理解が今ほど進んでいなかった27年前の作品とはいえ、レズビアンが集団生活する家だからという理由で警察が踏み込んでくるのは無理がありすぎる。
水

sons wo:

アトリエ春風舎(東京都)

2016/03/15 (火) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度

なぜ春風舎はこんな劇の上演に場所を貸したのか?/約75分
思わせぶりなだけで、なんにも実(み)のないお芝居。
文学に目覚めたての中学生がノートに書きつけた小説もどき、詩もどき、戯曲もどきをそのまま舞台化したような内容で、テーマらしいテーマも見出せず、じつに空疎な70分でした。
「これがテーマだったのに…」
劇の書き手は言うかもしれない。
ならばこう返そう。
テーマがあるなら、劇そのものによって分からせてくれよ、と。

ネタバレBOX

役者3人、それぞれの独白は最後に結びあって或る一つの物語を織り成しはするけれど、それはなんの感興も呼び起こさず、なんのために75分も劇に付き合い続けたのかと猛烈な徒労感に襲われた
二番札

二番札

世田谷シルク

北とぴあ さくらホール(東京都)

2016/03/19 (土) ~ 2016/03/19 (土)公演終了

満足度★★★★★

約90分
善悪が複雑にあざなわれて捉えどころのない人間というものを鮮やかに描き出した原作がまず素晴らしい。
ミステリーって軽く見てたけど、侮れないな。
そして、持ち味のケレン味を抑えた端正な演出で人間というものの奇っ怪さを陰影豊かに浮かび上がらせる堀川演出。
原作と演出の素晴らしいコラボにより、とてもイイ観劇体験が持てました。

ネタバレBOX

人の善悪の決しがたさを描きながら、最後、性善説に大きく傾斜して終わるのがイイ。
しかも、その性善説的エピソードを押しつけがましくなく、サラリと描いて心憎いばかり。
快く、清涼な気分で劇場を後にしました。
ことばのはじまり

ことばのはじまり

ディディエ・ガラス×NPO劇研

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/03/19 (土) ~ 2016/03/20 (日)公演終了

満足度★★★★

約55分
人の間にことばが生まれて発展してゆくプロセスを、想像力の助けを借りながらも生々しく表現。
ことばとは何かという哲学的命題に、お高く止まることなく、娯楽性をふんだんに盛り込みながら迫っていく好感の持てる舞台でした。

ネタバレBOX

観て感じたのは、ことばの起源はスキンシップなのだぁ〜ということ。
そしてまた、ことばは人と人とをつなぐ道具でありながら、同時に人と人とを隔てるものでもあるということ。
ことばが進化して複雑な表現が可能になり、自己主張の手段としての性格を強めるにつれ、それは鎧となって話し手にまとわりついて個を強化する反面、相手との距離を遠ざけていく。
ことばのはじまりは孤独のはじまりでもあるのだなぁ〜、と感じた次第。
「コーヒーカップを持つ演技」

「コーヒーカップを持つ演技」

フロム・ニューヨーク

OFF OFFシアター(東京都)

2016/03/09 (水) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★

約105分
トガったナンセンス劇で著名なブルー&スカイが、仲間内3人でいつもよりユルめの笑劇をやるのがこのユニット。
1年前の旗揚げ公演を観てそう理解はしたけれど、今回の二作目はそれに輪をかけて締まりがなく、あまりにもダラダラしていてこちらまでダレてしまった。
これじゃあただの駄弁芝居。
もうちょっとピリッとさせてほしい。

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