まきらーじゅの観てきた!クチコミ一覧

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イッヒ リーベ ディッヒ【全公演完売の為、当日券の発売を中止いたします】

イッヒ リーベ ディッヒ【全公演完売の為、当日券の発売を中止いたします】

劇団東京イボンヌ

ワーサルシアター(東京都)

2013/10/01 (火) ~ 2013/10/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

拝啓、ステージの神様。
舞台を観ると錯覚することがあったりしませんか。
観劇好きで音楽好きの人は、ミュージカルを好むという人が多いだろう。
私もそのうちの一人。
でもミュージカルでない演劇空間で、音楽のステキに出会えたら。
“クラシックの楽曲をテーマに、曲に込められた魂を物語に紡ぎだす演劇集団”
東京イボンヌ復活公演『イッヒ リーベ ディッヒ~ベートーベンの愛した曲~』をワーサルシアター(八幡山)で観た。
ベートーベンが人を愛し、紡いだ曲がある。
ベートーベンが人から愛され、継がれてきた曲がある。
誰もが耳にしたことのあるベートーヴェンの調べに、自分は大のベートーベン好きだったと錯覚したのは、美しい音色とともに、ユーモラスに表現される1800年代の彼らのエピソードに心を奪われたせい。
物語はもう一方で、現代のとある家族の姿をうつし出す。
視線を落とし、指を噛む娘、
ベートーベンの研究に没頭するあまり家族を捨てた父、
娘の姉、娘の叔母、娘の母、娘の・・・・・・。
肩が凝り、眉間にシワが寄るのは、
今の時代のもしかしたらすぐ隣で起こっているかもしれない、
でも誰もが自分には関係ないと思ってしまうようなエピソードに心がギリッとしたせい。
メロディと感情と台詞と表情とが幾重にも重なる舞台は、
当てはめるとすればバームクーヘンみたいな味わい。
でも、きれいな丸型のただ甘くてしっとりしているバームクーヘンではない。
ちょっとクセのある、でも確かに舌触りを覚えていたくなるそんなバームクーヘン。

ネタバレBOX

次回公演は、「ショパンとその恋人ジョルジュサンド(仮)」(2014年3月18日~23日)だそう。

観劇好きで音楽好きで、まだ小学生の頃、世界の作曲家の伝記シリーズを読破した身としては、
次も気になって仕方がない。
バームクーヘンの次はなんだろう、って。

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