めっこの観てきた!クチコミ一覧

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一月三日、木村家の人々

一月三日、木村家の人々

青年団リンク 二騎の会

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/05/23 (土) ~ 2009/06/02 (火)公演終了

満足度★★★★★

沈黙がどうしてこんなにおもしろいのか。
2回観ました。初回は脚本的・ストーリー的な部分を追ったからそれほどのインパクトを受けませんでした。けど、多田さんの演出だけに後半確認せば、ともう一度。ハンパなくおもしろくなっていたのにびっくりしました。

ネタバレBOX

ストーリーを追えば、普通に家庭での介護の話。女としては実際の介護を担う長女の気持ち重視で兄や次女の身勝手さを納得できない、笑えない、っていうのが初回観た時のもやもやでした。脚本はコメディとして書かれたとのことでしたけど、そのあたりもすっきり笑える感じではなく。

が。やっぱりだいぶ変化ありました。笑えるところは十分笑えるようになってるし、そこから涙がにじむし。

兄の演技にいい抑揚がついていて、そこが笑いにつながっていったように思います。重苦しく暗い感じだったのが、怒鳴りつけてくれて。そこでいい軽さが生まれてました。

どうにもわくわくするのが静かな場面です。黙ってるだけのところが醍醐味です。目配せや様子伺い、逃げ、その辺りは客側の勝手な想像なのかもしれないけど、そういう言葉のない会話から目を離せませんでした。ものすごいハラハラするし、心配になるし、笑えるし。多田演出には言葉はなくてもいいのかもしれない。

今回は脚本のよさでも楽しめるし、演出の味わいでも楽しめるし、やっぱり何度観に対しても耐える強度がある作品でした。
楽屋

楽屋

シス・カンパニー

シアタートラム(東京都)

2009/05/10 (日) ~ 2009/06/14 (日)公演終了

満足度★★★

なんとか潜り込み。
チケット手に入れてなかったので、当日券で入ってみました。観る価値ありました。脚本自体のおもしろさはよくわからないけど、設定や演出は女優さんたちをしっかり生かしているものでした。

おもしろいけどトラムで7000円を出せるかと言ったら迷うところではあります。でも4人芝居でおもしろくなるのはこれくらいの空間が限度な気もするし。

芸能人が出てるからっていうミーハー心と、ちゃんとしたお芝居を観ることができるっていう2点をちゃんとクリアしてくれる作品でした。

ネタバレBOX

どの女優さんをとっても、存在感の確かさはさすがです。いるだけで空間を支配するっていう力は努力ではどうにもならない部分じゃないかと思わせる。ほぼ舞台上に出ずっぱりの亡霊女優役の渡辺えりと小泉今日子は繊細さとふてぶてしさがいい味わいです。
SURROUNDED ALWAYS

SURROUNDED ALWAYS

年年有魚

新宿眼科画廊(東京都)

2009/05/27 (水) ~ 2009/06/09 (火)公演終了

満足度★★★★★

期待してなかったせいなのか
どっきりしちゃうくらい生々しく迫ってきてくれました。キャラ作り、脚本の言葉へのこだわり、空気感、どの部分も相互作用で生き生きと見えました。

正直、チラシだけだったら私は観に行かなかったと思います。その辺、インパクトには欠けるし。corichでの評判のよさが気になっていて伺いました。説明文の抽象的なのには閉口しますが。当日パンフの文章載せたほうがいいんじゃないかしら。そのほうがよっぽど興味をそそります。

ネタバレBOX

結婚はしたけれども、恋愛してっていう結果ではなく、結婚したい気持ちの果てにお互いさまざま計算した挙句って言うカップルのその後。トピックの取り上げ方がおもしろかったです。ヌードモデルをしてみた妻。その場として家を提供している夫。その感情の動き、そこに至るまでの気持ちも含めて。

周りを取り巻く絵画教室の先生や生徒、家を訪ねてくる夫の弟など、突飛な人間たちが、妙な説得力を持って存在しています。おかしいんだけど、なるほどと思える部分のもたせ方がなんともうまい。ここまで変な人はいないだろうというくらいデフォルメしてるのに、共感できてしまうところが残ってる。

私が好きだと思ったのは、少人数になった時の空気の作り方。どの二人をとったとしても、二人きりで空間を占めるときの気まずさやら動き、居心地の悪さやらが自然に出てきていて。退屈できない空間に仕上がっていました。次にどんな行動や言葉が出てくるのか。二人もしくは少人数での場が演劇ならではの力を持っているのがおもしろくってたまらなかったです。

私、メメントモリ

私、メメントモリ

ヨシロォの夏は夢叶え冒険団3

中野スタジオあくとれ(東京都)

2009/06/01 (月) ~ 2009/06/02 (火)公演終了

満足度★★★★

なんでだか。
このユニットは決してお芝居じゃない。かといって完全なコントではない。ユルくユルく、でも身体を張っていくと、この方向へ。だから求めすぎるとスカされるかもしれないけど、腹から緩めてもらいたければとっても満足。好きな理由がなんとも説明しがたいんだけど。何も追求しないで身を任せるのが正解かと。とにかく好きです。

今回は2日に渡って公演があり、うれしかったです。これ以上長かったら確実にリピートしちゃってるな。

ネタバレBOX

MCRでも十分脱力はするけど、それ以上の馬鹿馬鹿しさ。どんな毒のある言葉を吐こうと、それを流してするっとすり抜けてく感覚がいい。

今回は伊達香苗さんの身体がだいぶ酷使されてましたね。さかさまに壁に張り付けられてたり、次から次へと踏みつけられたり。笑いを取れるギリギリまでみんなが痛い目にあうのが最高に楽しい。そういう意味では今回は異儀田さんが楽をしてるのがちょっとなぁ、だったけど。もっともっとギャグですべったり水かぶったりの見せ場が欲しかったです。

何を期待してるのかだんだんわからなくなってきてるけど。

でもなぜか癒されちゃうんです。
ロング・ミニッツ【満員御礼で終了!】

ロング・ミニッツ【満員御礼で終了!】

DART’S

エビス駅前バー(東京都)

2009/05/30 (土) ~ 2009/06/02 (火)公演終了

満足度★★★★

かっちり作りこんだお芝居をこの近さで。
広瀬格氏の枠組みのきっちりした脚本に、熱くて力ある俳優。それを触れ合うことさえ可能な距離で観られるっていう贅沢に、お酒を飲みながらも相まって酔えます。

ネタバレBOX

記憶があるまま同じ時間を7分ほど、ひたすら繰り返す、っていう設定。なので同じ場面ばかりなんだけど、その分ちょっとした違いが際立っておもしろい。7分の結末をどういうふうに変えようとも、スタートに戻ればすべて同じ。極端に言えば、死んでしまっていても。一生懸命結末を変えようと、このループを終わらせようとする努力と、どうあがいても繰り返し繰り返してく残念さが、かなりわくわくです。

この空間に慣れた俳優と、色をつける俳優で、かなり見応えあるおもしろい舞台になっていたと思います。バー公演としてのノリだけじゃないちゃんとした演劇。
僕たちの好きだった革命

僕たちの好きだった革命

サードステージ

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2009/05/19 (火) ~ 2009/05/31 (日)公演終了

満足度★★★

実感を伴った横から目線。
全く期待感なくフラットな気持ちで行って、意外におもしろいことに驚きました。第三舞台が大活躍な頃を知らず、虚構の劇団を見て鴻上さんももう古いな、と思っていた私としては、その頃観られなかったことを悔しく思いました。リアルタイムで観てたら結構好きだったかも。

虚構の劇団で浮ついた感じで若い俳優を演出している鴻上さんより、絶対こういうちょっと古めの雰囲気でもちゃんと実感のこもった作品を作ってる鴻上さんのほうが好き。若者の不思議感覚を斜め上からふわっと捉えるより、横並びに生きているほうが絶対おもしろい。

ネタバレBOX

映像っぽいノリがあるなぁと思っていたら、やっぱり最初は映画にしようと書いた脚本だったそう。場面はぽんぽん飛んで、それがブレヒト幕でさくさく流れていくのはちょっと楽しくなる。

中村雅俊、塩谷瞬、片瀬那奈の学生服姿、抵抗感はあるけどそれはそれで物語としてはしっくりきちゃうのがいい。
NOT BAD HOLIDAY

NOT BAD HOLIDAY

劇団競泳水着

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/05/19 (火) ~ 2009/05/26 (火)公演終了

満足度★★★★

さらっとしながら奥深く
軽い気持ちでほんとにドラマや映画を楽しむようにお菓子ぼりぼりしながら観て、予想外にじんわり来ちゃってお菓子を取る手も止まり、ティッシュ片手に鼻水拭いてた、ような感覚。登場人物は意外に多くバラエティーに富んでいるけれども全く混乱することなくわかりやすく、けどその感情は観客の想像力に委ねながら。ぐるぐる移動しながら最後には円がつながって終わる爽快感。そして未来につながるわくわく感も。

不思議なのはなんとなく観た人の感想が似通っていること。うまく誘導されちゃってるのかな、と。余韻を楽しむというよりは、巨大迷路をぐるぐる迷って最終的には同じ出口にたどりつけたっていう安心感が強い。それがこの劇団のカラーってことになるんでしょうか。

ネタバレBOX

舞台の使い方がいつもながらとても上手。狭い舞台を行ったりきたりするだけなのに、東京から地方都市へとつながっていっている。

これもいつもながら、登場人物たちが一堂に会することなくすれ違うことすらない人も存在しながら、でも全体として物語を構成しちゃうっていうのもおもしろくって。ひたすらクロスワードパズルを解いているOL役の大川翔子さんとか、ほぼ同僚としか話さないのにまるで中心に居座っているかのような錯覚。
山など

山など

ナカゴー

ART THEATER 上野小劇場(東京都)

2009/05/19 (火) ~ 2009/05/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

ああ、これが、
ナカゴーの魅力だったんだね、ってすごくわかりました。「告白」このうそ臭さ、だけど思わず笑っちゃう気持ち悪いところ、こりゃ必見です。女二人芝居に仕立てたところにもセンスを感じてしまう。

ネタバレBOX

力がどうにもこうにも抜けてしまいながら、笑わずにいられない、変な引力。話はぽんぽん飛びながら、二人の関係性はすごいバランスで保たれている。責めたり負けたり、振り回したり素直に受け入れたり。

やりあう女の感覚、言葉の応酬もすばらしいところに、演じる女優さんの超越したキャラがかぶさってきます。かき回しながらかき回されるのが楽しくてたまりません。
成れの果て

成れの果て

elePHANTMoon

サンモールスタジオ(東京都)

2009/05/21 (木) ~ 2009/05/26 (火)公演終了

満足度★★★★★

おかえりなさい。
待ち焦がれて初日に行っちゃいました。よかった、幕が開いて。で、結果大満足です。elePHANTMoon節は健在です。

ある意味引くかもしれない物語にかなり細かい演出、それにぴったりよりそう俳優の力、バランスよくて一瞬たりとも気が抜けません。

ネタバレBOX

あらすじは説明のとおり。そのままなのにこんなにわくわくする。

テーマとしては強姦した・されたそれぞれのその後、なのでそれほど目新しいわけではない。だけど一瞬一瞬の空気の張り詰め方がハンパなく。説明しすぎない脚本・演出っていうのはいいですね。どうも近頃わかりやすくみえやすいお話が多いから。想像させるけどミスリードがなく、腑に落ちるけどドキドキする結末までもっていく。

どの俳優さんもきちんと役割をこなし、みせてくれます。見せ場での一瞬の目の動きや表情、身体、仕草、すべてがすばらしいんです。

なによりelePHANTMoonらしさが見えたのはラストシーン。強姦された妹をずっと見守るだけだったお姉さんがこのままなはずはない、と思っていたら裏切らずにきっちりオトシマエつけてくれました。本当に握った拳が痛くなる。
しびれものがたり(第14回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

しびれものがたり(第14回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

しずくまち♭[フラット]

d-倉庫(東京都)

2009/05/15 (金) ~ 2009/05/19 (火)公演終了

満足度★★

しびれ方もいろいろあるし。
近頃あまり観なくなった雰囲気。それは私が観てないだけなのか、こういう雰囲気の劇作が少なくなったのか、わからないけど。たぶん私は作り手側が狙ったのとは全く違った部分でしびれてました。

ネタバレBOX

初演は観ていませんが、皆さんが書かれているとおりリアルさをもたせるために書き直したことが裏目に出たんではないかと思える、しらじらしさ。それでも脚本の持つ世界観はしっとりとよかったんですが。

どうにも演出が私にはなじみませんでした。
簡単に言えば古いってことなんでしょうか。
お芝居って言うのはお客さんにお尻を向けちゃいけません。台詞はちゃんとお客さんに向かって聞こえるように言いましょう。ってな感じです。
途中まで、うわぁって思ってましたが、突き抜けてしまうとどこからどこまで東海テレビ制作のお昼のドラマ。もしくは青春の青臭さを抜いた大映ドラマ。

こう思えてしまうとすばらしいハープの音色も、違った色合い。ある意味とてつもなくぴったりでした。
ご不幸

ご不幸

江古田のガールズ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/05/13 (水) ~ 2009/05/17 (日)公演終了

満足度

あおり過ぎ。
黒を観ました。まぁ、なんというかプロモーション上手ですね。それでわくわくした自分もいけなかったんでしょう。楽しませようという気持ちは感じるけど、内容が伴っていませんでした。

ネタバレBOX

娯楽性100%のアトラクション、どこを指してそう言っているのか。。。やっていることは没個性だし。事故物件と呼ばれるアパートの一室、っていう設定も古い。ホラーというにはチープ。

よく言ってお化け屋敷ってところでしょうか。

幕間のショーもどきもレベルは低い上に客席に物を投げつけられて不愉快でした。

凝ったセットや映像はなかなかでしたけど。でもそんなことやってお金が足りないって資金のカンパを募るんだったら、やらなくていいんじゃない?って思っちゃいました。お金がないから我慢していることってどこの劇団でもあるんでしょうし。やりたいことやりまくって、挙句におもしろくなくて、じゃぁ。。。
朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)

朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)

FUKAIPRODUCE羽衣

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/05/09 (土) ~ 2009/05/20 (水)公演終了

満足度★★★

もっともっと、って思っちゃう。
かなりハードルが上がってしまってたからかな、時間の長さのせいかな、ちょっとたるみを感じてしまいました。暑苦しさと熱気は大好きだから。直接的な言葉じゃなくて行為で感じたかったって思うのは贅沢な要求ですか?

ネタバレBOX

前半のわくわく感から、後半への流れのもったり感がもったいない。アゴラだからかしら。近いのに遠い感覚です。客演が多いせいなのか、場面が多いせいなのか、カップルでの濃密なシーンが平均化されちゃってるように思えました。体温は高いのにエロくないような。

HOTELのシーンはスズナリでのEKKYO--!!の焼き直しだったこともちょっと私としては残念。その時のほうが熱さは勝ってた感じもあって。

歌の印象もなんか薄かった感じ。前回の方が頭の中でぐるぐる回ってました。

トラムでどうなるのかも楽しみだけど、カフェとかギャラリーとかの息遣いが直に伝わる場でも観たいなぁ。
針

メタリック農家

駅前劇場(東京都)

2009/05/06 (水) ~ 2009/05/10 (日)公演終了

満足度★★★★

少女マンガとして
ラブリーで切ないお話でした。ビジュアル的に美しくって、それだけでもわくわくします。

ネタバレBOX

おとぎ話でマンガチックなのに、変なところでちょこちょこ現実味を帯びてしまうのでちょっとバランスをとるのに戸惑いました。王女とか魔女とかドレスとか不治の病とか、メルヘン要素をちりばめながら俳優さんの名前と役名が一緒だったり、在日とかお金儲けとかの生々しい現実だったりが混ざってくるところ。

物語としてのリアリティと生活につながってしまう現実感とは別だっていうことを踏まえて、完全に夢の世界だったらよかったのかな。

王女と仕立て屋、兄と妹、感情の生々しさと想いの純粋さはきゅいんとなりました。
PerformenⅣ~Inferno~

PerformenⅣ~Inferno~

電動夏子安置システム

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2009/05/07 (木) ~ 2009/05/12 (火)公演終了

満足度★★★

ゲーム感覚
まずはリネア編を。inferno最深部を目指して物語は進んでいくけど、私は個々の場面場面が楽しく感じました。全体のストーリーはやや弱く思える。電動夏子ならではのルールと笑いは磐石。

ネタバレBOX

最深部に向かう途中の段階で、それぞれルールがあり、それに則って演じられます。全体を通してのルールではないので、わりと気楽に楽しめる感じ。演じてる俳優に対して吹き替えしたりとか、メールの代わりに伝言ゲームをしたり。

各場面をクリアしていってレベルアップしていくゲームのようでおもしろかった。けどその分それぞれが独立しているように思いました。それならそれで、もう少し場面クリア、的なすっきり感、っていうかオチがすとんと来るともっと楽しいかな。
通信ボちょーだい女

通信ボちょーだい女

バナナ学園純情乙女組

王子小劇場(東京都)

2009/05/09 (土) ~ 2009/05/12 (火)公演終了

満足度★★

おはぎライブヲタならば。
直前になっての公演内容変更。前回に引き続き、脚本の仕上がりの遅さを理由にライブ中心の構成。90分のうち60分はライブです。

ネタバレBOX

脚本できないっていうのがネタなのか本当なのか、どっちでもいいけど前日当日に届いたことを理由に公演内容を変更するのはどうなんでしょうね。今までのことを踏まえたらそんなこと予測範囲内だろうに。ちゃんと公演するならば、おはぎライブの稽古ばかりじゃなく、再演でも何でも打てるように準備するのが筋じゃないかと。

とはいっても、おはぎライブも楽しいですけどね。かわゆいし。でもそれ以上に私は公演が好きなので、観られないのは残念です。

おはぎライブは日によって内容や飛び入りゲストが変わるみたいなので、行かれる方はよく調べてからがいいかも。
ザ ワースト オブ 表現・さわやか

ザ ワースト オブ 表現・さわやか

猫のホテルプレゼンツ 表現・さわやか

シアターブラッツ(東京都)

2009/04/03 (金) ~ 2009/04/10 (金)公演終了

満足度★★★

ワーストだけど
わたし、今まで観たさわやかの中では一番笑ったかも。指定席よりも座布団でかぶりつくほうがお薦め。できればこの規模の劇場でやり続けてほしいけど、次は本多劇場なんですね。。。

ネタバレBOX

残念なのはイケテツさんが1回しか出てこないこと。その分レギュラーメンバーがかなりがんばってますけど。

本多では使えなさそうなネタを集めたらしいですが、競馬とかはぜひやってほしいな。定番・長井大も。

ちなみに山崎春のパン祭ネタは本多向けらしいです。今回はなかった。。。
さとがえり

さとがえり

KAKUTA

ザ・スズナリ(東京都)

2009/04/04 (土) ~ 2009/04/12 (日)公演終了

満足度★★★★

女として、人として
昨日の続きに今日があって、今日から続いて明日があるっていう当然のように感じていたことが、覆されてどきっとしました。続いている自分は線で捉えられるけど、それ以外のものはどんなに近くにあってもどんなに遠くにあっても自分と交わる点でしか感じることはできない。ぐさりと痛い部分でもあるけどやさしく示してくれて、哀しいのに元気になりました。

スズナリだから当然指定席かと油断してゆっくり行ったら、自由席。自分的にはいい席で観られたので満足でしたが。

ネタバレBOX

若返ってしまったお母さんに対しての子供たちの反応が、つかず離れずで個性もあり、すごくいい。語り過ぎない桑原さんの脚本をじっくり味わえました。

お母さんが、最後で元に戻ったかも、っていうシーンに笑い泣きしちゃいました。
humming3

humming3

ポかリン記憶舎

cafe MURIWUI(東京都)

2009/03/31 (火) ~ 2009/04/06 (月)公演終了

満足度★★★★

ほんのちょっぴり浮かんだ世界。
静かな住宅街の中でこんな演劇が生まれているとは。なんとも癒しです。いろんなお天気のいろんな時間帯に観てみたい。朝一番の澄んだ空気の中、お昼時の忙しない雰囲気、夕日をバックに、月夜、などなど。傘をさして外を歩く姿もいいかも。開演時間、ずらしてくれたらおもしろそうなのに。

ネタバレBOX

カフェという設定を利用したお話だけど、現実ではなくどこかドラマめいている。けど大きな事件があるわけじゃなく些細な日常。そのバランスに入り込めればあとは場の力で浮かび上がれる。

ポかリン所属の中島美紀さんや日下部そうさんにしても、客演の板倉さんにしても、癒しのキャラでは決してない。脚本自体も優しいわけじゃなく、自分でも気づかなかった感情の揺れみたいな部分を茶漉しで漉すように丁寧に拾い上げていて、かなりビターな味わい。なのに根っこに植えつけられるのは温かい種なんですよね。どうしようもないやるせなさを真正面から受け止めている正直な感じが甘酸っぱく懐かしい。

中島さんの未亡人キャラはかわいらしさと色香とが混ざり合って素敵でした。カフェを訪れる女の子役の小杉美也子さんも背伸びしてる感じが愛しい。

終演後のカフェタイム、おいしいと噂のハンバーガーなどの食べ物が注文できないのはちょっと残念。
あらかじめ

あらかじめ

こどもの城劇場事業本部

青山円形劇場(東京都)

2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

おっもしろいな
不思議な世界に引き込まれたり、ぼーんと跳ね返されたり。もっとダンス系かと思ってたけど、意外に普通に演劇。ふわふわ観るのが気持ちいい。

ネタバレBOX

円形の舞台が近いんだか遠いんだかもよくわからなくなってくる。ミニチュアの飛行機がでっかく見えたり、電車が銀河鉄道に思えたり。かと思うとどれだけ広がっても部屋の中だったり。

有川さんが踊るように転がってるのがとっても不思議でした(笑)
リア王

リア王

東京デスロック

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

トークのトリは内田慈さんかぁ。
今回のデスロック、かなり親切です。らしさはすっごく出ているのに、入り口の門ががばっと広く開いてます。観客として迷いなく楽しめる感じ。市民ホールでの公演ならではのエンターテイメント感覚と、東京からでも観に来るデスロックファン向けの集大成と、とてもバランスよく。そして何より、リア王の作品の素敵さを感じられたのがすごくよかった。テレホンショッキングもどきのトークも、おもしろいです。

明日しかないけど絶対行くべし、です。

ネタバレBOX

リア王の戯曲を壊さずテーマをずしーんと投げつけながら、演劇的な笑いが次々と繰り出されるのはすばらしい。笑うのに泣いてる。

戯曲は結構都合よくつなぎあわされてるようで行ったりきたりもしますが、これができちゃうのはすごい。構成って実はものすごく高度な技ですよね。

老人の気持ちは年をとってみなきゃわからない、と言いつつも、老人体験グッズをこれでもかと使った夏目リア王の苦しそうな足取りは目が離せません。どっかでこけるんじゃないかと心配。

当日パンフは読んでから観たほうがいいです。できれば戯曲も読んでおくと聞こえない台詞に気をとられず存分に楽しめます。台詞は聞き取れなきゃ聞き取れないで全然大丈夫なんですけど、やっぱり何かしゃべったのを聞き逃した、って感じるだけでストレスになりますからね。それなら読んどけばいいんです。

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