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『ガチゲキ!! Part3』

『ガチゲキ!! Part3』

『ガチゲキ!!』実行委員会

座・高円寺1(東京都)

2026/03/06 (金) ~ 2026/03/14 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ガチゲキ感想
ほしぷろ✕劇団だるめしあん

ネタバレBOX

ほしぷろ
『名前がカタカナの難しい人たち』
構成・演出:星善之
原作:『トロイラスとクレシダ』

舞台が始まるとジャージの人物が二人。
シェイクスピア『トロイラスとクレシダ』の人物表を読み上げる。
手にしているのは小田島訳と松岡訳。
片方はプリアモス、片方はプライアム。あれ、違う。
的なシーンだ。シェイクスピア翻訳あるある。このシーンが体感結構長く、展開としては同じ調子なのが観劇の出足としては痛かった。

演劇部的な二人が、顧問の先生っぽい人の与える「シェイクスピアの『トロイラスとクレシダ』を二人で上演せよ」という無茶ぶりに翻弄されたりやってみたり、という展開。

舞台開始から、劇場には現代の戦争のような音が間断なく流れている。

この状況で、舞台上で起きている事をどう観るか、というのが観客投票によって大きく異なる作りだなと思ったし、刺さる人の方が少なそうな試みのようにも思える。
演劇バトル・ガチゲキというある種のエンタメイベントにおいてこの球を投げてくるというのは、相当にぶっとんだ作り手なのだと思う。

見え方として一番濃厚なのは
国家(=先生)とその国民(=部員たち)
という印象だ。

先生らしき人の言うままに、部員は『トロイラスとクレシダ』のシーンを演じ始める。
一人が何役もやる、という形態は私はとても好きなのだが、舞台上では「そんな無茶な」という前提の元に、おざなりな「やらされてる感」の強い演技が続く。
この感じが結構長いのもまた、観ててちょいとしんどいポイントだった。
シェイクスピアの台詞を、一人で何役も。もっと楽しそうにやってほしい。という思いと、いや、国家と国民を被せているとしたら、これが正解か、という思いと色々複雑である。

先生の無茶ぶりについていけなくなった生徒らが、「一人でやって下さい」と舞台を降りていく。
やってられない世界、への叫びのような物は感じる一方、世界のやってられなさをそのまま「やってられなさ」として投げつけられた感がある。
「じゃあどうしたら」は私たちが持ち帰る問題ではあると思う。
劇場から出た後にじわじわ効いてくるタイプの演劇だと思った。
観客投票が観劇後すぐ行われる、という形式においては、極めて不利な演目のように思う。投票までに咀嚼し切れない。
私が観た日の投票では圧倒的に負けていた。それすらもどこかで「人は分かりやすい答えに食いつくからね」と微笑まれているような気がする。
やっぱり、相当にぶっとんだ作り手な気がする。審査員評に強そうだ。

ただ、世界情勢が混迷する中、戦場音が流れていると、リアルが舞台空間を凌駕しているので「演劇観てる/やってる場合か」という感情が先行して掻き立てられる気がした。
イヨネスコの戯曲とかを読んだ際の、「何だこりゃ」感にとても近いものがある。なんだこりゃ。



劇団だるめしあん
『死ぬばかりの君たちへ~シェイクスピア♂️学園~』
作・演出:坂本鈴
参考作品:『ロミオとジュリエット』『マクベス』『ハムレット』『オセロー』『十二夜』

そしてほしぷろの後に劇団だるめしあんだ。
シェイクスピアの登場人物たちが集う学園をテーマにした乙女ゲー厶の中に腐女子二人が入り込んでしまう。
全ヒロインに死亡エンドが待つ中、その運命から逃れられるのか?

という、ノリも温度感もほしぷろとは対照的な演目だ。
設定がアホらしくてすっと観られる。味つけもエンタメ色で、正体不明の食べ物かも分からない物体を出された後だと、とりわけごちそうのように見える。

ただこちらも、食べやすいごちそうの見かけをした劇薬だ。
物語が進むにつれ、やはり世界への叫びが展開される。
個人の、中年の、叫び。女性の、叫び。世界の仕組みへの、叫び。
その構造の分かりやすいボスキャラとして「女性蔑視の権化・シェイクスピア」を置くことで、それを乗り越えていく主人公たち、という姿を分かりやすく観る事が出来る。
このアホから主張へのシフトがとても上手い。いつの間にやら引き込まれて、主張に共感しやすい下地が出来ている。
わりとゴリゴリした主張をバリバリ戦わせる後半だが、とても受け入れやすい。
前に観た同劇団の『ラブイデオロギーは突然に』(とても良かった)の方向性と共通の物が根底にある。
いつのまにか涙を流し、世界の問題と戦ったような気持ちになって劇場を出る。
とても良かった。


本当に対照的な二演目だった。
世界の「やってられなさ」をそのまま舞台に乗せるのか、「それでも」と抗う姿を見せるのか。
観客票は劇団だるめしあんの圧勝だったし、まぁそうなるだろうと思う。
ただ、抗う姿を観て、私たちはスッキリして劇場を出て良いんだろうか、とふと思う。劇場を一歩出た先には、やはりままならない世界が広がっている。
答えは自分で見つけて下さいと、ほしぷろが微笑む姿が脳裏によぎる。もう一回ほしぷろを観てみたい気になるのが、悔しい。



しかし、座・高円寺はやっぱりバカでか空間だなと思う。今回の二演目、いや、露と枕・鋼鉄村松も合わせて四演目、願わくばもう少し小さめの空間でもう一度観てみたい。劇エネルギーの散り方が尋常じゃない。たぶん、もっと凝縮された何かが、客席と舞台の間で消失してる気がする。
『ガチゲキ!! Part3』

『ガチゲキ!! Part3』

『ガチゲキ!!』実行委員会

座・高円寺1(東京都)

2026/03/06 (金) ~ 2026/03/14 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

シェイクスピアをテーマにした二作の短篇を上演し、どちらが面白かったかその後の観客投票で決めるというバトルイベント。シェイクスピア好きとしても面白いイベントだ。

ネタバレBOX

観た回は
露と枕 VS 劇団鋼鉄村松

露と枕
『ジュノーのかたつむり』
脚本・演出:井上瑠奈
原案:『お気に召すまま』

『お気に召すまま』で輝きの絶頂にあった恋人たちの「その後」を描く事で、青春の輝きと人生のままならなさを描く。
人物は現代の若者に翻案され、アーデンの森は青春の学生生活に置き換えられる。
冒頭に輝きを見せた後、場面は離婚式。
主役カップルが離婚式を行う会場に、かつての友たちが集まる。
就職、結婚などのステージの変化が訪れた後の彼らは、人生のままならなさにストレスを抱えている様子。
さて、離婚式はどのように進むのか…というお話。

この翻案がとても上手い。かつての輝きと現在を同時に舞台上に描き出す、ほろ苦い舞台だ。

ただ、役者が小空間向けの身体なのか、冒頭のわちゃわちゃから台詞が座・高円寺の広い劇場空間に溶けて散ってしまい、何を言ってるのか分からない箇所が結構あり、ボリュームも満足出来るレベルより下回る事が多かったように感じた。
現代のリアルを舞台に乗せる際に演技サイズが小さくなる事はそれはそうなのだが、大きい劇場でそのまんまやられると、ちょっと物足りない。
そんな中、滝沢花野さんの台詞術はしっかり生きていた。すばらし。

展開は後半になるにつれダイナミックになる。多数決に持ち込む所などは、ややリアルさにかけた(この場でそんな事する?と一瞬思った)ものの面白かった。

もう少し小さめの劇場で観たら、大分見え方が変わる作品だと思う。



劇団鋼鉄村松
『ヴェニス系ビジネスガール』
作・演出:バブルムラマツ
原作:『ヴェニスの商人』

劇団鋼鉄村松は、私も以前出演した事がある、とにかくパワーとギャグ、そしてドラマティックな展開が売りの劇団。
今回は『ヴェニスの商人』のアントーニオを女性配信者に翻案し、シャイロックを「彼女への妄信的な愛から課金しまくったおじさん」にすることで、コメディでありながら深い闇を宿した作品になっていた。

『ヴェニスの商人』はしばしばバッサーニオとアントーニオの間の男同士の友情から、恋愛関係をほんのり想起させる演出が行われるが、今回アントーニオを女性にしたことで、よりそこがクリアになっていた。(男だ女だ言う時代ではないけども)

したがって、アントーニオの胸の肉1ポンドを要求するシャイロックは、執拗に「おっぱい1ポンドよこせ」と繰り返す。
この件が、現代としてはかなり抵抗を感じる方も多い、昭和ノリというか、下ネタチック、というか、おじさんの笑い、を感じさせる。
しょうがない、おじさんの劇団だもの。
というのも違う。
そして作り手も、たぶん、自覚しつつやってる。アップデート出来てないおじさんの劇団、ではなく、アップデートした上で「アップデート出来ないおじさん」を舞台上に乗せる事で現代を切り取っていると考えよう。
連呼される「おっぱい」に笑いながら、居心地の悪さを感じる、意地悪な作りだ。

この「おっぱい」問題で全てを閉ざすのはもったいない。

配信者への課金、そこから生じる愛情と、反転した憎しみ。
この構造を、バッサーニオは最終的に金持ちの娘ポーシャと結婚する、という原作の流れを上手く使い、二重にも三重にも救い難い状況として描き出している。
金と愛。
そして、シャイロックの存在に象徴される差別問題は、ボス村松演じる「ハゲでキモいおじさん」(身体的特徴をどうこう言うのもご法度な時代だが)というキャラクターを通すことで、外見の美醜への差別、ルッキズムの問題へと転化している。
シェイクスピアのシャイロックの台詞をそのまま持ってきているシーンがあったが、迫害される者の叫びが、より現代に受け止めやすく響いてきた。
誰かに死ぬほど嫌われる悲しみ。根底の感情で通じ合う美女と野獣は、どんな結末を迎えるのだろうか。

ボス村松は私が憧れている俳優の一人で、今回も、ようそんな音が出せるな、という苦悩と憎しみ、愛情の混在した音で台詞を喋っていた。さすが、ボス。

コメディの皮を被った現代批判劇。そんな印象だ。
抵抗を感じる人も多いかもしれないが、その「抵抗」が、観客がアップデートされている証なのだと思うし、難しい事考えずに楽しく観たとしても、どこかで「あれ…これって笑ってよかったものなのかな…」と居心地の悪さを感じる人もいるかもしれない。
この意地悪さは、チェーホフが「喜劇」とのたまう戯曲に通ずる物を感じた。
M ギラコムガングロッホマクベス

M ギラコムガングロッホマクベス

DMP舞台企画

中野スタジオあくとれ(東京都)

2025/08/27 (水) ~ 2025/08/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度

価格4,000円

演技が結構しんどい。顔の芝居と声の芝居とにばかり気がいっている感じで、説得力のない身体が舞台上にある。
それっぽい台詞回し、それっぽい感情。緊張感のない身体。心を打つ物がなかった。劇場が結構小さいのに、声を張る方向にばかり演技が向かっているのも気になる。
歩き方など、武人たちはもうちょっとどうにかしてほしい。
4000円て、安くないと思うんだがなぁ。

トタン屋根でスキップ

トタン屋根でスキップ

ここ風

シアター711(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/11 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/02/06 (木) 19:00

価格3,500円

前回の『ッぱち!』に引き続き、
ここ風観劇。
おおざっぱな物語の形として、

どこかで傷を抱えた人が、
人生の「ホーム」みたいな場所を再訪して、
人間関係や抱えた傷を修復して、
旅立っていく

みたいな事が共通していて、
あぁ、これが団体のカラーなのかしら、と。

わりとこういう「ザ・人間ドラマ」みたいなものが、
私苦手なんですけど、
前回に引き続き楽しく観ました。

いかにも「良い話」を紡ぐプロットなのだけど、
人物のほとんどが関西弁&ノリが関西人、
という所が、
「泣かせますぜ!」
みたいな空気を微塵も感じさせないのが良いのかもしれない。
結構深刻なシーンですら、どこかに茶々を入れてくるバランス感覚が、とてもよかった。
関西弁世界に適応するまでの序盤はやや違和感を感じるものの、
いつの間にか世界に引きずり込まれている感じがする。

前半に、人間関係の「謎」みたいなものを匂わせておいて、
後半怒濤の伏線回収をしていく感じも楽しい。
「えー!そうだったのか!」
と素直に入り込める。
匂わせ方も、あからさまでなく、かといって全く気づかないわけでもなく、
関係性の「しこり」みたいなものが丁度よく見えてくる。

後半に入ると、伏線回収のためもあって、
結構、「昔の出来事」を人物がわりと長めに語るシーンが多くなる。
そんなに昔の事をぽろぽろ喋るかしら?
と感じなくもないものの、
いやいや、喋るか。と思ったりするので、
捻り出すように語られる「しこり」も違和感なく観られる。

一つの場所に集う人々が、
もつれ、からまり、ほどけていく。
うまくいかない、けどそれでいい、
みたいなとこがあって、
生きてゆく事の肯定、みたいな事を感じる。

良い話だった!感動しました!
という感想を素直に出せる、
押し売ってこない感動。
舞台の良い話で泣く事なんて滅多にないんだけど、
少し、じんわりきました。

ネタバレBOX

願いのような、祈りのような、僅かなファンタジー要素が、ひどく刺さりました。
ラストシーン周りに関してはもう、
「そこまで語らなくてもしっかり観てたから伝わりますよ!大丈夫です!」
という気も、少ししました。
うっかり聞き逃してると「?」ってなる可能性もあるけれど、何も説明なくても、
グッとくるシーンだなぁ、と思います。


全体的に、喜劇と悲劇の間をいくバランス感が、
絶妙なんだろうなー、なんて思いました。
この団体がチェーホフとか上演するの観てみたい。
と思ったりした。
きっと、面白い。



さて、この団体に、
香月健志、という俳優がいるんです。
僕が文学座の研究生だった時分に同期だった男なんですけど、
尖りすぎて字が書けない鉛筆、
みたいな俳優だと思っていたんです、当時から。
その香月くんが、これ以上ないくらいに、
その性能を発揮している!
さすが所属団体!
と、前回も今回も思いました。
出てくるだけで、客席の空気が優しくなる、
稀有な才能だと思います。
私の、密かな推し俳優です。

そして、後藤英樹さんの雰囲気が、パーフェクトに素敵でした。
乱反射パレード

乱反射パレード

ソラニエ

d-倉庫(東京都)

2019/07/11 (木) ~ 2019/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/07/12 (金) 19:00

価格3,200円

観終わってあれこれ考えを巡らすのが楽しいタイプの舞台。
セリフであからさまなテーマをあまり語らない、おしゃれさ。
二回目観たら見方が変わる系。

人物写真を得意としていたカメラマン・深津司郎(アンディ本山)を中心とした、
世界と自分と人とを考えるお話。

人の気持ちは究極的には理解出来ない。
だったら、といくのか、それでも、となるのか。
全体に女神転生味、マトリックス味、インセプション味が混在する世界観。
おもしろい。

ネタバレBOX

詳しくはブログにて。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52469123.html
最後の炎

最後の炎

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2018/04/14 (土) ~ 2018/04/28 (土)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/04/15 (日) 14:00

座席C列55番

詩情溢れる語りの手法で紡がれる、
喪失の話。
舞台美術素敵。
好き嫌いはすごく分かれそう。
詳しくはブログで。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52436889.html

プープーソング

プープーソング

劇団きらら

北とぴあ カナリアホール(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/18 (日) 16:00

代わりの利く代行業の人が、
その人じゃないとダメ、な、代わりの利かない人間関係を気付いていくのが
じんわりときました。皆さん、キャラが立ってる。

詳しくはブログで。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52435448.html

カフェ・ド・ギロチーナ

カフェ・ド・ギロチーナ

いちごドロップ

cafe&bar 木星劇場(東京都)

2017/02/04 (土) ~ 2017/02/05 (日)公演終了

満足度★★★

通り魔にDV夫を殺された妻と、
その通り魔の姉が、二人で始めた喫茶店、
カフェ・ド・ギロチーナ
の、ある一日の出来事。

他にもっと触れることは沢山あるだろうに、
一向に大事件の核心には迫らない脚本が、
なんというか印象に残る。

詳しくはブログで。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52397692.html

CRANK UP

CRANK UP

PLAN N

シアター風姿花伝(東京都)

2016/06/29 (水) ~ 2016/07/03 (日)公演終了

満足度★★★

夢という仕掛け
元・青春事情の高桑さんが脚本の、
青春から少し時間が経った人たちの物語。
人間の再生、というか、前に進むことの大切さ、みたいな。
高桑さんのブレなさが伝わってくる本。

しかしあれですね、今この現実がひょっとしたら夢かもしれない、
みたいな感覚は、やっぱ面白いですね。
作中に撮影される自主映画『パラレル』のストーリーとも相まって、
マトリックス的感覚、というかなんというか。

風姿花伝に仕掛けられた盆舞台と、中盤以降の仕掛けがおもろい。
あと、役者のキャラが濃い。
伝説の役者・新崎(平澤智)がキャラ濃すぎでおもろい。

素直に突っ走る青春、から一歩年齢を重ねた人たちの、
ほろ苦い思い。
僕はわりと人間がひねくれている方なので、
「感動したー!!」
というよりは
「仕掛けが面白い」みたいな感想に行き着くのですが、
素直な方は十二分に感動できるかと。

キャラに重心が行き過ぎて、台詞が若干迷子になってる部分とか、
もったいない感があります。
後半の重たさも、もう少し。もう少し短いと、より観やすいかしら、なんて思います。

今の私たちには、前に進むために区切りが必要、
という助監督の決断、かっこよかった。

燃ゆる暗闇にて

燃ゆる暗闇にて

文学座

文学座新モリヤビル(東京都)

2016/06/16 (木) ~ 2016/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

いつも新しい、いつも刺激的、を体現。
価値観の逆転というか、
善悪の反転というか、
革命の伝染というか、とにもかくにも面白い。
タブーを打ち壊す、というか、ガラスの動物園を破壊しまくるような感覚。
黒い衣裳に身を固めたイグナシオはさながらハムレット。
周りが狂っているのか、自分が狂っているのか?
おもろい。
一般的な幸せ、というものが、何かに目を瞑って、
何かを見ないようにして、何かの真実に触れないようにして維持している物だとしたら、
そこに真実を持ち込むのは善か悪か。
そういう点ではイプセン的でもあるなぁ、と思いました。
平和な日常の中に侵入してくる破壊者。
作中イグナシオも「戦争を起こしにきた」と言ってますが、
その行動は善とも悪とも言い難い、
「見る」という事への欲望と探求心。

「見る」という事がタブー視されている盲学校を舞台に、
登場人物の8割が盲目という中、
語られるのは物理的な見える見えないではなく、
真実を見通す力、のように思われました。
その力を持つイグナシオが、人に与える影響。
それは危険な扇動者か、それとも革命の英雄か。
一度真実へと向かい始めた火は、決して鎮火する事はないのでしょう。

盲学校を舞台にして、
「目を開け、真実は何だ、しっかり見ろ」
そう我々に問いかけるようなお芝居でありました。
すごい戯曲。

俳優陣も、安心の文学座クオリティ。
革命者イグナシオ(越塚学)に、もう少し、身にまとう孤独感、みたいな物が、
また、カルロス(神野崇)に、もう少し脆さ、みたいな物があったら、もっともっと何かが際立ったかしら。

劇中のあのびっくりタイムは、戯曲の指示かしら…
演出だとしたら、少し、演出家の「やってやろう魂」が強く出すぎてたような印象が無いでもない。
面白かったし、好きですけど、
「ならいっそ初めから数分この状態だったら超面白い」
とか思ったりしました。
もっさん、好き勝手言ってごめんなさい。
とても刺激的で面白い舞台でした。こういうのもっと観たいです。
もっと増えてほしい。
あー、こんなヒリヒリした芝居したいなー。

ケムリ少年、挿し絵の怪人【全公演終了いたしました!誠にありがとうございました!】

ケムリ少年、挿し絵の怪人【全公演終了いたしました!誠にありがとうございました!】

くちびるの会

吉祥寺シアター(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/07 (火)公演終了

満足度★★★

前に進む強い意志。
手放しで「素晴らしい!」というわけではないですけど、
新天地を切り開く力強さ、前に進む意志の力を感じました。
これからもグングン進んで欲しいので、とりあえずの☆3です。
詳しくはブログで。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52374378.html

ガムガムファイター東京公演

ガムガムファイター東京公演

劇団きらら

王子スタジオ1(東京都)

2016/04/15 (金) ~ 2016/04/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

演劇空間素敵!
詳しくはブログ
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52369172.html
に書いてますが、もう何から何まで好みで素敵でした。

90分が長く感じた、というと否定的に聞こえるんですが、
そうではなく、なんというか、
90分でこんなに色んなことが出来るんだ!という90分。
120分くらい観たような満足感。
素敵でした。

10978日目の鏡

10978日目の鏡

劇団だるめしあん

十色庵(東京都)

2016/02/05 (金) ~ 2016/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★

明日への活力をくれる演劇
観終わって劇場を出ると、少し世界が変わる、そんなタイプの観劇体験でした。
詳しくはブログ
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52361900.html
にて。

「ロボット」

「ロボット」

演劇ユニットハイブリッド

ART THEATER かもめ座(東京都)

2015/10/07 (水) ~ 2015/10/12 (月)公演終了

満足度★★

空気感という物が
作りきれていない舞台だった。

皆が死に直面している場面なんかの、緊張感というものがない。
役者個々には頑張っているようにも見えるが、それがちょっと機能していない印象を受けた。

詳しい感想はブログ
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52349346.html
にて。

汚い月

汚い月

やさしい味わい

d-倉庫(東京都)

2015/08/05 (水) ~ 2015/08/10 (月)公演終了

満足度★★★★

エゴだよ、それは!
人の想いの形は本当に色々だな、と思いました。
それが、「想い」という美しさというよりは、「欲望」とか、そんな感じで描かれたいたのが、また良かった。
アムロ・レイの「エゴだよ、それは!」という言葉を、何とは無しに思い出しましたとさ。

詳しい感想は
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52343155.html
にて。

【無事終幕】「私が私でいられた最期の12日間」【多数ご来場大感謝】

【無事終幕】「私が私でいられた最期の12日間」【多数ご来場大感謝】

JOHNNY TIME

エビス駅前バー(東京都)

2015/05/16 (土) ~ 2015/05/26 (火)公演終了

満足度★★★

初・駅前バー
エビス駅前バーに初めて行ってきました。

扱っている題材が好みだったので、面白く拝見しました。
情感たっぷりに演技される方が多い中、國重直也さん、紺乃タカフミさんが光ってました。

カクシンハン版 オセロー Black Or White

カクシンハン版 オセロー Black Or White

株式会社トゥービー

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/04/29 (水) ~ 2015/05/04 (月)公演終了

満足度★★★

おもろかった。
やんちゃに、そして誠実に、シェイクスピアに挑んでる感が素敵でした。
オセロー、イアゴー、ロダリーゴーの三者が、三者三様魅力的。
視覚的な演出がカッコ良く、印象的。
もっともっと、台詞の中にある心情みたいのが見えてくると、いっそうおもろいんでないかと思います。
まだまだ伸びて行くんだろうなぁ。
後日、またブログに書こう。

日本語私辞典

日本語私辞典

オイスターズ

シアター風姿花伝(東京都)

2015/03/20 (金) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

斬新な脚本!
いつもの日常から、大切な何かが、消えてしまった。
でも、何が消えたのか、思い出せない。
そんな、おそろしいはなし。

ネタバレ含め、詳しくはブログで。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52325565.html

學園使徒ノクト

學園使徒ノクト

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インディペンデントシアターOji(東京都)

2015/02/15 (日) ~ 2015/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★

美意識が心地よい
一本の美意識に、全てがまとまっている、
全員が一つの方向に走っている、心地よい舞台でした。
詳しくはブログにて。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52322161.html

わたしが消えた

わたしが消えた

普通のラジオ

新宿眼科画廊(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/28 (水)公演終了

満足度★★★

展示を見ているような。
演劇を見ている、というよりは、
美術館の展示でも見ているような感覚。

日本のラジオは興味が持てたが、劇団普通は合わなかったなー。

詳しくはブログにて。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52320067.html

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