としの観てきた!クチコミ一覧

1-20件 / 148件中
トタン屋根でスキップ

トタン屋根でスキップ

ここ風

シアター711(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/11 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/02/06 (木) 19:00

価格3,500円

前回の『ッぱち!』に引き続き、
ここ風観劇。
おおざっぱな物語の形として、

どこかで傷を抱えた人が、
人生の「ホーム」みたいな場所を再訪して、
人間関係や抱えた傷を修復して、
旅立っていく

みたいな事が共通していて、
あぁ、これが団体のカラーなのかしら、と。

わりとこういう「ザ・人間ドラマ」みたいなものが、
私苦手なんですけど、
前回に引き続き楽しく観ました。

いかにも「良い話」を紡ぐプロットなのだけど、
人物のほとんどが関西弁&ノリが関西人、
という所が、
「泣かせますぜ!」
みたいな空気を微塵も感じさせないのが良いのかもしれない。
結構深刻なシーンですら、どこかに茶々を入れてくるバランス感覚が、とてもよかった。
関西弁世界に適応するまでの序盤はやや違和感を感じるものの、
いつの間にか世界に引きずり込まれている感じがする。

前半に、人間関係の「謎」みたいなものを匂わせておいて、
後半怒濤の伏線回収をしていく感じも楽しい。
「えー!そうだったのか!」
と素直に入り込める。
匂わせ方も、あからさまでなく、かといって全く気づかないわけでもなく、
関係性の「しこり」みたいなものが丁度よく見えてくる。

後半に入ると、伏線回収のためもあって、
結構、「昔の出来事」を人物がわりと長めに語るシーンが多くなる。
そんなに昔の事をぽろぽろ喋るかしら?
と感じなくもないものの、
いやいや、喋るか。と思ったりするので、
捻り出すように語られる「しこり」も違和感なく観られる。

一つの場所に集う人々が、
もつれ、からまり、ほどけていく。
うまくいかない、けどそれでいい、
みたいなとこがあって、
生きてゆく事の肯定、みたいな事を感じる。

良い話だった!感動しました!
という感想を素直に出せる、
押し売ってこない感動。
舞台の良い話で泣く事なんて滅多にないんだけど、
少し、じんわりきました。

ネタバレBOX

願いのような、祈りのような、僅かなファンタジー要素が、ひどく刺さりました。
ラストシーン周りに関してはもう、
「そこまで語らなくてもしっかり観てたから伝わりますよ!大丈夫です!」
という気も、少ししました。
うっかり聞き逃してると「?」ってなる可能性もあるけれど、何も説明なくても、
グッとくるシーンだなぁ、と思います。


全体的に、喜劇と悲劇の間をいくバランス感が、
絶妙なんだろうなー、なんて思いました。
この団体がチェーホフとか上演するの観てみたい。
と思ったりした。
きっと、面白い。



さて、この団体に、
香月健志、という俳優がいるんです。
僕が文学座の研究生だった時分に同期だった男なんですけど、
尖りすぎて字が書けない鉛筆、
みたいな俳優だと思っていたんです、当時から。
その香月くんが、これ以上ないくらいに、
その性能を発揮している!
さすが所属団体!
と、前回も今回も思いました。
出てくるだけで、客席の空気が優しくなる、
稀有な才能だと思います。
私の、密かな推し俳優です。

そして、後藤英樹さんの雰囲気が、パーフェクトに素敵でした。
乱反射パレード

乱反射パレード

ソラニエ

d-倉庫(東京都)

2019/07/11 (木) ~ 2019/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/07/12 (金) 19:00

価格3,200円

観終わってあれこれ考えを巡らすのが楽しいタイプの舞台。
セリフであからさまなテーマをあまり語らない、おしゃれさ。
二回目観たら見方が変わる系。

人物写真を得意としていたカメラマン・深津司郎(アンディ本山)を中心とした、
世界と自分と人とを考えるお話。

人の気持ちは究極的には理解出来ない。
だったら、といくのか、それでも、となるのか。
全体に女神転生味、マトリックス味、インセプション味が混在する世界観。
おもしろい。

ネタバレBOX

詳しくはブログにて。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52469123.html
最後の炎

最後の炎

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2018/04/14 (土) ~ 2018/04/28 (土)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/04/15 (日) 14:00

座席C列55番

詩情溢れる語りの手法で紡がれる、
喪失の話。
舞台美術素敵。
好き嫌いはすごく分かれそう。
詳しくはブログで。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52436889.html

プープーソング

プープーソング

劇団きらら

北とぴあ カナリアホール(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/18 (日) 16:00

代わりの利く代行業の人が、
その人じゃないとダメ、な、代わりの利かない人間関係を気付いていくのが
じんわりときました。皆さん、キャラが立ってる。

詳しくはブログで。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52435448.html

カフェ・ド・ギロチーナ

カフェ・ド・ギロチーナ

いちごドロップ

cafe&bar 木星劇場(東京都)

2017/02/04 (土) ~ 2017/02/05 (日)公演終了

満足度★★★

通り魔にDV夫を殺された妻と、
その通り魔の姉が、二人で始めた喫茶店、
カフェ・ド・ギロチーナ
の、ある一日の出来事。

他にもっと触れることは沢山あるだろうに、
一向に大事件の核心には迫らない脚本が、
なんというか印象に残る。

詳しくはブログで。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52397692.html

CRANK UP

CRANK UP

PLAN N

シアター風姿花伝(東京都)

2016/06/29 (水) ~ 2016/07/03 (日)公演終了

満足度★★★

夢という仕掛け
元・青春事情の高桑さんが脚本の、
青春から少し時間が経った人たちの物語。
人間の再生、というか、前に進むことの大切さ、みたいな。
高桑さんのブレなさが伝わってくる本。

しかしあれですね、今この現実がひょっとしたら夢かもしれない、
みたいな感覚は、やっぱ面白いですね。
作中に撮影される自主映画『パラレル』のストーリーとも相まって、
マトリックス的感覚、というかなんというか。

風姿花伝に仕掛けられた盆舞台と、中盤以降の仕掛けがおもろい。
あと、役者のキャラが濃い。
伝説の役者・新崎(平澤智)がキャラ濃すぎでおもろい。

素直に突っ走る青春、から一歩年齢を重ねた人たちの、
ほろ苦い思い。
僕はわりと人間がひねくれている方なので、
「感動したー!!」
というよりは
「仕掛けが面白い」みたいな感想に行き着くのですが、
素直な方は十二分に感動できるかと。

キャラに重心が行き過ぎて、台詞が若干迷子になってる部分とか、
もったいない感があります。
後半の重たさも、もう少し。もう少し短いと、より観やすいかしら、なんて思います。

今の私たちには、前に進むために区切りが必要、
という助監督の決断、かっこよかった。

燃ゆる暗闇にて

燃ゆる暗闇にて

文学座

文学座新モリヤビル(東京都)

2016/06/16 (木) ~ 2016/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

いつも新しい、いつも刺激的、を体現。
価値観の逆転というか、
善悪の反転というか、
革命の伝染というか、とにもかくにも面白い。
タブーを打ち壊す、というか、ガラスの動物園を破壊しまくるような感覚。
黒い衣裳に身を固めたイグナシオはさながらハムレット。
周りが狂っているのか、自分が狂っているのか?
おもろい。
一般的な幸せ、というものが、何かに目を瞑って、
何かを見ないようにして、何かの真実に触れないようにして維持している物だとしたら、
そこに真実を持ち込むのは善か悪か。
そういう点ではイプセン的でもあるなぁ、と思いました。
平和な日常の中に侵入してくる破壊者。
作中イグナシオも「戦争を起こしにきた」と言ってますが、
その行動は善とも悪とも言い難い、
「見る」という事への欲望と探求心。

「見る」という事がタブー視されている盲学校を舞台に、
登場人物の8割が盲目という中、
語られるのは物理的な見える見えないではなく、
真実を見通す力、のように思われました。
その力を持つイグナシオが、人に与える影響。
それは危険な扇動者か、それとも革命の英雄か。
一度真実へと向かい始めた火は、決して鎮火する事はないのでしょう。

盲学校を舞台にして、
「目を開け、真実は何だ、しっかり見ろ」
そう我々に問いかけるようなお芝居でありました。
すごい戯曲。

俳優陣も、安心の文学座クオリティ。
革命者イグナシオ(越塚学)に、もう少し、身にまとう孤独感、みたいな物が、
また、カルロス(神野崇)に、もう少し脆さ、みたいな物があったら、もっともっと何かが際立ったかしら。

劇中のあのびっくりタイムは、戯曲の指示かしら…
演出だとしたら、少し、演出家の「やってやろう魂」が強く出すぎてたような印象が無いでもない。
面白かったし、好きですけど、
「ならいっそ初めから数分この状態だったら超面白い」
とか思ったりしました。
もっさん、好き勝手言ってごめんなさい。
とても刺激的で面白い舞台でした。こういうのもっと観たいです。
もっと増えてほしい。
あー、こんなヒリヒリした芝居したいなー。

ケムリ少年、挿し絵の怪人【全公演終了いたしました!誠にありがとうございました!】

ケムリ少年、挿し絵の怪人【全公演終了いたしました!誠にありがとうございました!】

くちびるの会

吉祥寺シアター(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/07 (火)公演終了

満足度★★★

前に進む強い意志。
手放しで「素晴らしい!」というわけではないですけど、
新天地を切り開く力強さ、前に進む意志の力を感じました。
これからもグングン進んで欲しいので、とりあえずの☆3です。
詳しくはブログで。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52374378.html

ガムガムファイター東京公演

ガムガムファイター東京公演

劇団きらら

王子スタジオ1(東京都)

2016/04/15 (金) ~ 2016/04/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

演劇空間素敵!
詳しくはブログ
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52369172.html
に書いてますが、もう何から何まで好みで素敵でした。

90分が長く感じた、というと否定的に聞こえるんですが、
そうではなく、なんというか、
90分でこんなに色んなことが出来るんだ!という90分。
120分くらい観たような満足感。
素敵でした。

10978日目の鏡

10978日目の鏡

劇団だるめしあん

十色庵(東京都)

2016/02/05 (金) ~ 2016/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★

明日への活力をくれる演劇
観終わって劇場を出ると、少し世界が変わる、そんなタイプの観劇体験でした。
詳しくはブログ
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52361900.html
にて。

「ロボット」

「ロボット」

演劇ユニットハイブリッド

ART THEATER かもめ座(東京都)

2015/10/07 (水) ~ 2015/10/12 (月)公演終了

満足度★★

空気感という物が
作りきれていない舞台だった。

皆が死に直面している場面なんかの、緊張感というものがない。
役者個々には頑張っているようにも見えるが、それがちょっと機能していない印象を受けた。

詳しい感想はブログ
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52349346.html
にて。

汚い月

汚い月

やさしい味わい

d-倉庫(東京都)

2015/08/05 (水) ~ 2015/08/10 (月)公演終了

満足度★★★★

エゴだよ、それは!
人の想いの形は本当に色々だな、と思いました。
それが、「想い」という美しさというよりは、「欲望」とか、そんな感じで描かれたいたのが、また良かった。
アムロ・レイの「エゴだよ、それは!」という言葉を、何とは無しに思い出しましたとさ。

詳しい感想は
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52343155.html
にて。

【無事終幕】「私が私でいられた最期の12日間」【多数ご来場大感謝】

【無事終幕】「私が私でいられた最期の12日間」【多数ご来場大感謝】

JOHNNY TIME

エビス駅前バー(東京都)

2015/05/16 (土) ~ 2015/05/26 (火)公演終了

満足度★★★

初・駅前バー
エビス駅前バーに初めて行ってきました。

扱っている題材が好みだったので、面白く拝見しました。
情感たっぷりに演技される方が多い中、國重直也さん、紺乃タカフミさんが光ってました。

カクシンハン版 オセロー Black Or White

カクシンハン版 オセロー Black Or White

Theatre Company カクシンハン/株式会社トゥービー

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/04/29 (水) ~ 2015/05/04 (月)公演終了

満足度★★★

おもろかった。
やんちゃに、そして誠実に、シェイクスピアに挑んでる感が素敵でした。
オセロー、イアゴー、ロダリーゴーの三者が、三者三様魅力的。
視覚的な演出がカッコ良く、印象的。
もっともっと、台詞の中にある心情みたいのが見えてくると、いっそうおもろいんでないかと思います。
まだまだ伸びて行くんだろうなぁ。
後日、またブログに書こう。

日本語私辞典

日本語私辞典

オイスターズ

シアター風姿花伝(東京都)

2015/03/20 (金) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

斬新な脚本!
いつもの日常から、大切な何かが、消えてしまった。
でも、何が消えたのか、思い出せない。
そんな、おそろしいはなし。

ネタバレ含め、詳しくはブログで。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52325565.html

學園使徒ノクト

學園使徒ノクト

---

王子小劇場(東京都)

2015/02/15 (日) ~ 2015/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★

美意識が心地よい
一本の美意識に、全てがまとまっている、
全員が一つの方向に走っている、心地よい舞台でした。
詳しくはブログにて。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52322161.html

わたしが消えた

わたしが消えた

普通のラジオ

新宿眼科画廊(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/28 (水)公演終了

満足度★★★

展示を見ているような。
演劇を見ている、というよりは、
美術館の展示でも見ているような感覚。

日本のラジオは興味が持てたが、劇団普通は合わなかったなー。

詳しくはブログにて。
http://blog.livedoor.jp/byoubyoubyou/archives/52320067.html

Three Piece Moratorium

Three Piece Moratorium

劇団→ヤコウバス

百想(re:tail別館)(東京都)

2014/11/11 (火) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

お前ら馬鹿じゃないの??
その一言に集約される、優れた舞台でした。
詳しくはブログで。

「女女女ニョニョニョ」&「Tポーズお願いします。」

「女女女ニョニョニョ」&「Tポーズお願いします。」

グワィニャオン

萬劇場(東京都)

2014/11/12 (水) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★

舞台力と声優力
グワィニャオンを初めて観る。
『女女女 ニョニョニョ』
『Tポーズお願いします。』
の上演順。

シリアスな内容の『女女女』
コメディタッチの『Tポーズお願いします。』
と、色のハッキリ違う演目が並び、
2時間20分ながら、さほど長いとは感じなかった。

ネタバレBOX

『女女女』は、ダンボールに入った女性がお手伝いとして配達されてくるお話。
過去になにやらありげな女たちが、
配達先でどんな人間関係を築くのか。

序盤はコミュ症気味の少女と、配達された女性。
後半は仲間たちも登場して過去の出来事が香ってくる感じだ。
江戸の色町と現代の女性たちを絡めた所は、
なんだか情念の世界で面白かったが、
その分「女性が配達されてくる」
という奇抜な設定が、なにやら宙ぶらりんに終わった感じ。

コミュ症気味の少女・たるとを演じる桜咲千依は、声優として有名な様子。
生身の肉体で繰り広げられる情念の世界に、一人ポツンと、
血の流れが感じられない演技で、
マイク通して絵がありゃ抜群に巧いのだろうけど、生身じゃいかんなぁ、と。

声優の芝居は、ことごとくこの例が多い。
声を製品としてパッケージすることが巧いことが、生で観てると非常に気持ち悪い。
もっと汚い音を出せ、息を切らせ、ノイズを生め、汗をかけ!
そう思ってしまう。
もっと舞台力のある役者でたるとを観たい。
でも、お客さん呼べるのは正義。悔しい。


さて、休憩後の『Tポーズお願いします。』
は、モーションキャプチャーの撮影現場の話。
現場で起こるドタバタを、
モーションキャプチャー職人の情熱と絡めて描く。
こちらはアクションが満載で、見た目に楽しい。
後半のアベンジャーズ展開は、
不覚にも涙をそそられた。
すげぇどうでもいいキャラクターたちなのに。
自分が改めて、アベンジャーズ展開に弱いということを痛感させられた。
ベタな展開、好きです。
こちらの芝居は、
モーションキャプチャーの監督(田中智也)が、もう、べらぼうに魅力的であった。
この芝居はもう、この人の為と言っても過言ではないだろう。
ほんと、べらぼうに良かった。骨のある役者さんだ。
(終演後、即Twitterをフォローするくらい良かった)



二本立ての意味はしっかりとある仕掛けの公演だったが、
前半の『女女女』が、後半の出汁に使われている感もあり、
なんだかもったいない気もする。

『女女女』に登場する漫画家・花水木境子(村井みゆき)が、独特の怨念を放っていて、おじゃる丸のウスイサチヨを思い出しました。
二本の二人芝居

二本の二人芝居

unks

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2014/09/19 (金) ~ 2014/09/23 (火)公演終了

満足度★★

「かごの鳥」を観劇
役者二人が達者なのはわかるんですが、
いまいち劇場のサイズに声のボリュームが合っていないように思いました。
物語よりも、「芸達者でしょ?」感が前面に出てしまったような、
これじゃない感。

詳しくはブログで。

このページのQRコードです。

拡大