じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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Father Christmas, Don't cry

Father Christmas, Don't cry

しゅうくりー夢

ザ・ポケット(東京都)

2025/07/02 (水) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/07/08 (火) 14:00

幼い頃の「あること」を後悔している主人公のもとに「願いを1つだけ叶えてあげる」と言う天使が現れて、なハートフルファンタジー。
過去に(別人として)戻り(当時の)自分の願いを実現させようとするのは時間ものの定番ではあるが「その先」について案じさせる要素を仕込んでおき最終的にそれも解決するのが鮮やか。
また、主な舞台が昭和48年で当時のヒット曲や流行語などが頻出するので「あれはその頃だったか!」と世代的にツボる。
なお、2014年版は都合で観られず、2008年版を観ていたもののさすがに記憶の外(爆)。

2025ギャラリー公演「アイデンティティ」

2025ギャラリー公演「アイデンティティ」

劇団天動虫

Uptown Koenji Gallary(東京都)

2025/07/03 (木) ~ 2025/07/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

寺山修司を引用しながらの帆足主宰の「劇場とは?/芝居とは?」な問いかけに導かれて幕を開ける短編オムニバス。
その内容は書き下ろし新作を含む三篇のほかに(寺山リスペクト的な?)ワークショップ発表会にかつて出演したピン芸人さんのコントと多彩な上に単なる羅列でなく合間に「あのドラマのストーリーテラー」よろしく帆足主宰の繋ぎが入るスタイル。
さらにラスト一篇の終演後、演技エリアに残っているジョニーさんに帆足主宰が「あなたは誰?」と問うて公演タイトルの「アイデンティティ」に言及するのがまた巧み。
長編も良いけれど、こういうバラエティセット的な公演もイイなぁ♪

六道追分(ろくどうおいわけ)~第六期~

六道追分(ろくどうおいわけ)~第六期~

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/07/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/07/02 (水) 14:00

吉原の遊郭から大金(と花魁)を盗み出した義賊一味と彼らを追う与力・同心・岡っ引きたちの顛末を描いた娯楽時代ピカレスクロマン。
おそらく講談などで定番であったであろう「それなー!」な人物設定・展開に外来語や現在の事物も交えてポップに仕上げて「楽しませるぜ♪」な心意気を感じる。
さらにオープニングとエンディングの男女の「舞」やエンディングでの核人物の見せ方などもショーアップされて巧み。そりゃあロングランするしリピーターも多いよなぁと納得。

煙が目にしみる【Mura.画】

煙が目にしみる【Mura.画】

Mura.画

劇場MOMO(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/29 (日) 12:00

オリジナルである鈴置洋孝プロデュースや加藤健一事務所(それぞれ複数回)はもちろんいろんな団体で延べ二桁回数観ている本作、それまで気丈に振舞っていた礼子が一人になった時に初めて泣く場面を礼子の背中で見せるのは記憶の範囲内ではかつてなく「このテがあったか!」と膝を叩く。
また、その後の浩介との「会話」場面で浩介の方向を向いていながら視線は(舞台上の)浩介から微妙に異なるというのも実に見事、演出/演技の勝利だね。(一方、その後に妻子3人が浩介を囲む形になるのは若干の違和感が)
さらに今まで観てきたものは舞台後方の大きな窓とそこから見える桜の装置が印象的だったが本作は小さめの窓(枠のみ)で桜もないというシンプルなもので、それでも外の様子が想像できたのは今まで観てきた体験によるものか?(反語気味)
他にも客席中央の通路も使うなどこの会場を巧く使った演出に感心。思えば前回公演もそのケがあり、次回公演への期待値アップ♪

ケチャドバ!Bottle1「フルハウス」

ケチャドバ!Bottle1「フルハウス」

プラチナ・ペーパーズ

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/06/28 (土) 17:00

会場に入るとまず目を引くのが「舞台上の舞台」。劇中の公演のための舞台装置を背面から見たものでその時点では閉じているパネルが開くとその向こうには3・7・3席が7列の91席の客席まで(こちらを向いて)あるという再現度。
そんな装置で繰り広げられるのは演出家が急遽入院したとの報が公演前日の場当たり開始前に入り動揺しつつ「どうにかしよう」と奮闘する関係者たちの(文字通りの)舞台裏。
役者・スタッフや関係者それぞれの想いが説得力(?)をもって描かれるわあまり演劇を知らない当日運営手伝いを配してその人物に説明する形で観客に用語その他を説明するわ観劇マニアはもちろん観劇初心者(?)にも楽しめる作劇はまさに名人芸。
やはりバックステージものというのは作家・演者の「演劇愛」を端的に表現するなぁ、と改めて感じた。
なお前々夜に観たトツゲキ俱楽部「金曜はダメよ♡」も本作も掃除のオバちゃんが妙にエラそうな共通点がありニヤリ。

「軽い重箱」

「軽い重箱」

殿様ランチ

駅前劇場(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/28 (土) 13:00

かつての短編集シリーズから選りすぐった6編のリミックス版だが「あのマンション」を中心とした地域で相次いで起きた出来事のように再構成して1本にまとめているのが巧み。
そしてその締め括りが「あーワカる♪(笑)」な夫婦ネタなのも粋と言おうか何と言おうか。
また、かつて新宿眼科画廊での上演を観ていた身として当時の雰囲気を継承しながらも微妙に広くした舞台美術にも感心。
当時のシリーズを観ていると、より楽しめる公演だったのではあるまいか。(もちろん今回初見でも十分楽しめるだろうが)
シリーズ新作ははたしてあるのか?

金曜はダメよ♡

金曜はダメよ♡

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/27 (金) 19:00

新作ホラー映画製作のため3人の若手脚本家が集められたがプロデューサーから「あれはダメ、これもダメ」と制限がつけられ……な物語。
その試行錯誤中の脚本の内容を舞台上の演技で見せる別チームがいて、な構造は舞台や映像表現でままあるが、その架空の(?)メンバーの意思が次第に現実界の面々に伝わり始めるのが妙案でトツゲキ倶楽部らしいところ。
倉田江美や小松左京の作品にも通ずるこういうシカケ、好きなんだなぁ。
あと、オープニングで流れる「あの曲」、知っているとニヤリだよね♪

パトリオット

パトリオット

劇団チャリT企画

新宿シアタートップス(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/27 (金) 14:00

東京都庁が半壊との報にビルの地下に逃げ込んだ面々が体験する「世にも奇妙な一夜」。奇しくも前日に観た吉祥寺GOLLIRA「人間のあくた」と通ずるもので始まるが本編で描かれるのはそれよりも80年前の太平洋戦争関連のこと。
そこに怪談、それも古典的な心霊系のものではなく「ある筈のない階に止まるエレベーター」系の「現代怪談」ネタを交えて展開するのがこの時期にピッタリ。
さらにこの会場の機構を使った兵士登場のギミックと意外なオチも見事。
あと、漠然と「真夏の夜の夢」を想起。
一夜の幻想だったり異質の集団が出てきたり……

人間のあくた

人間のあくた

吉祥寺GORILLA

上野ストアハウス(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/26 (木) 14:00

冒頭、出演者たちが状況設定を次々に口にする時から「それってあのこと?」なイマのあれこれが複数出てきて驚愕。そこからの本編にもイマの情勢を思わせるものがあり「これ、下手すると数年後にこうなることもあるのでは?」と不安を煽られる(笑)。
しかもそれが写実的な装置で演じられるのでタチが悪い(褒め言葉)。
平井さんによれば「脚本に現実が近付いてきてしまった」とのことだが、ホントに変な世の中になったモンだ。
そんな中、笑いや「あ、そうだったのか」と胸を撫でおろす場面などがあってそれが良い緩衝材になっていたような。また、会社や団体の名称にもニヤリ。
力作にして問題作、面白かった。

骨と肉

骨と肉

JACROW

シアタートラム(東京都)

2025/06/19 (木) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/20 (金) 14:00

初演(2017年11月)がSPACE雑遊だったと確認して舞台サイズの違いに驚きつつ臨んだが舞台装置を見て「そう来たか……」とニヤリ。そして開演しての「あのパフォーマンス」と「出演者入場(とその衣装)」に「そこまでやるんだ!」と破顔。
しかもそれが意表を突くようでいながら(初演を観ていた身として)内容を端的に象徴していて大いに納得。
そうして描く家族経営の企業の父娘(会長/社長)の「経営戦略をめぐる対立」、演出の違いによって娯楽性が大幅アップされこういうのも楽しくてイイな、と。
観た回のポストトークで谷仲さんから「(演出の許可を得た上で)初演と変えて娘と対立はするが内心は娘が可愛くて仕方がないという設定で演じた」という発言があり「そういうのもアリか」と感心。

徒然なるままに…  NOT TO BE, OR NOT TO BE…

徒然なるままに… NOT TO BE, OR NOT TO BE…

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2025/06/18 (水) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/19 (木) 14:00

「時代考証その他大幅にデタラメです(大意)」と開き直っていた(笑)ドラマ「浮浪雲(1978年)」のような意図的時代錯誤部分がシリアスな本筋とあまりにもそぐわなくて「どうしてそうしてしまったの?」という疑問に終始……。
「浮浪雲」の場合は基本的にコメディで、そこに当時の世相への皮肉・揶揄を練り込んでいたのでその手法にさほど違和感がなかったが、特攻隊員を描いた本作でそれをやってしまうと、そのおちゃらけた感が主題に対する意気込みを否定するようにも感じてしまうんだな。いったいどうした?
という不満もありつつ「終わり良ければ総て良し」的に終盤の秋山の出撃を見送る面々の見せ方(映像的でもある)と最終場の切なさはやはり秋葉演出。
また、「急に出現する日本間」の舞台美術も見事。
あと、「フレッシュな星組/熟練(初演準拠)の月組」なダブルキャストも両方見るとそれぞれの良さがあり、これも舞台演劇の特色だな、と思ったりも。

「夜行万葉録・巳」

「夜行万葉録・巳」

Jungle Bell Theater

参宮橋トランスミッション(東京都)

2025/06/03 (火) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/06/06 (金) 14:00

民俗学をベースにした短篇を1つの軸でまとめるシリーズ最新作。
コント(!)、妖怪譚、感動編と異なるタイプの3編を「現代パート」によって結び付け収束させるのがいつもながら巧み。
それも冒頭で提示される「あるテーマ」が貫かれているばかりでなくタイトルの「巳」をちゃんと関連付けて締めくくるのはさすが。
また、2編目での「波の表現」も良かったなぁ。
あと、当日運営スタッフの「痒い所に手が届く」丁寧な対応も30周年というベテランならではか?

シホウドウセキ

シホウドウセキ

日本のラジオ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/05 (木) 14:30

「ナイゲン 暴力団版(2019年)」の後日譚。警視庁暴力団対策課が抗争を続ける4つの組織の代表を集め極秘で手打ちさせようとするが……な会議劇。
題材にしても役になり切った出演者たちにしても一見いかついが、随所に笑いがあり、これ、日本のラジオ流のコメディだよね。とはいえそんな中に世相への皮肉・揶揄もあるのが巧いところ。
あと、台詞の中に前作の登場人物の名前も出てきて「あの人はそうなったのか」的な面白さもあった。(もちろん前作を知らなくても問題はない)

秘密

秘密

劇団普通

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2025/05/30 (金) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/04 (水) 14:00

母の入院中に父が腰を傷めたことにより実家に戻ってきた娘、という状況での会話劇。
舞台上にはダイニングテーブルと4脚の椅子、それに場によって扇風機や暖房機があるだけ、と極端なほど簡素なのに会話や演技の「間」によるものか極めて写実的に感じられるのがこの団体の真骨頂。
また、マスクやフェイスシールドなどコロナ禍の真っ只中で上演された作品という感じがひとしお。
さらにアフタートークでの「(演劇表現的に)堂々と嘘をつく」という徳永京子さんのご指摘に今まで劇団普通の観劇後に漠然と感じていた「ナニカ」を言語化していただけた感じで大きく頷いた。それ以外にも「石黒演出の秘密」に触れることができてとても有意義だった。

ガマ

ガマ

劇団チョコレートケーキ

吉祥寺シアター(東京都)

2025/05/31 (土) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/03 (火) 14:00

太平洋戦争末期、沖縄の鍾乳洞(ガマ)で遭遇した6人による物語、照明の暗さが状況を際立たせて閉塞感が半端ない。
初演も観ていたが、今回は「臣民」「聖戦」「日本人として死ぬ」などを女学生に刷り込んだ(と言うより洗脳した?)当時の愛国教育の恐ろしさが際立っているように感じた。
なお、最終場面で連想したことは確認したら初演時にも思っていた。

『ひかりあるところ』

『ひかりあるところ』

ウテン結構

六本木ストライプスペース(東京都)

2025/05/27 (火) ~ 2025/06/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/05/31 (土) 12:05

ある公演の開演間際に駆け込んだ客が予約した名前を名乗るとその客は既に入場していると言われ……なゴウアーにとって「あったらコワい」状況から始まる物語。
その状況を実際の受付があるフロアで見せてから階下の客席に移動して展開する本編は入れ子構造と並行世界系を混ぜ合わせたようで胡蝶之夢の味わいもあるという個人的好みのもの全部載せ状態、こういうの大好き♪
なお、出だしのシカケになかないで、毒きのこちゃん/劇団森 企画公演「ハロー!新宿ちゃん。」(2013年)を懐かしく思い出したりもした。

僕は肉が食べたくて裸(ラ)

僕は肉が食べたくて裸(ラ)

南京豆NAMENAME

新宿シアタートップス(東京都)

2025/05/28 (水) ~ 2025/06/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/05/30 (金) 14:00

とある男女の少年期から末路(?)までを描いた2時間余。
時制がしばしば前後したり中心人物を演ずる役者が描かれる時期によって違ったりして戸惑いもあるがそういう表現方法も含めて面白い。
いわゆる「無軌道な」「若者の生態」が活写されているというか、「身近にはいないがそういう若者もいるかも?」と思わせる「妙な説得力」がある、みたいな?(笑)
なお、漠然とアーサー・ペン監督「俺たちに明日はない(1967年)」を連想……って実は未見なのだけれど……(爆)

蝉追い

蝉追い

劇団桟敷童子

すみだパークシアター倉(東京都)

2025/05/27 (火) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/29 (木) 14:00

老齢の父に何やらアヤしい女が付きまとっているとの噂を耳にした三姉妹が様子を伺っていると……な物語。
冒頭場面から笑いも多く、その後の展開もいつもの「重悲劇」と趣を異にする。
老父の認知症の度合いが次第に深まってゆくのはおそらくは大多数の人が経験するであろうことであり確かに切ないが「受容できる」感じ。
そして幕切れも状況の進展(とはいえ「好転」ではない)なのでいつもよりマイルドに感じたのかも。
そしてその中に親子の情をしっかり描いているのはやはり桟敷童子と言えようか。
こういうのもイイなぁ♪

煙が目にしみる(脚本・演出|堤泰之)

煙が目にしみる(脚本・演出|堤泰之)

ジグジグ・ストロングシープス・グランドロマン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/05/25 (日) 13:00

たぶん二桁回数観てはいるものの気が付いたらここ10年以上観ていなかったがやはり名作。
熟知しているだけに先が読めたりもするが「あー、そうだったなぁ」などと思いながら観るのも一興。「極私的好きな戯曲TOP10」のうちの1本の地位は揺るがずといったところ。
来月観る他団体での上演に対する期待もさらに高まる♪

あさがお企画『楽屋』

あさがお企画『楽屋』

あさがお企画

六本木ストライプスペース(東京都)

2025/05/22 (木) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/24 (土) 14:00

昨年の初演も観ていたが終盤の「ある時点」まで女優A・Bの顔を見せない演出が特色にして秀逸。そしてその後に展開される「アレ」も楽しい。
この会場、1年間延命との噂も耳にしたのでもしそれが事実なら来年もう1回観たいなぁ。

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