
呪い
ジェットラグ
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2007/11/15 (木) ~ 2007/11/18 (日)公演終了
満足度★★★
物足りなさもありつつ…
約70分間に呪いがテーマの長編コント2本という構成と、意外にもおとなしかった小林健一に物足りなさを感じもしたが、黒坂真美をナマで(しかも至近距離で)見るという第一目的は意外なキャラも含めて十分に達成

職員会議
studio salt
相鉄本多劇場(神奈川県)
2007/11/15 (木) ~ 2007/11/25 (日)公演終了
満足度★★★★
個性の際立った教師たち
エキセントリックな理科教師や校長の腰巾着な副校長など類型的でありながらそれゆえ非常にわかりやすく個性の際立った教師たち(と用務員:日替わりゲスト)が体育祭について審議する中に見え隠れする学校内外の問題や教師間の人間関係…これが実に愉快
体育祭では教師・生徒全員参加でエイサーを踊るという設定で、その練習をするシーンもあり全体のアクセントになっているばかりでなくなかなかに上手

傷は浅いぞ
柿喰う客
インディペンデントシアターOji(東京都)
2007/11/14 (水) ~ 2007/11/26 (月)公演終了
満足度★★★★
独特の台詞回しとスピード感
芸能界内幕もので物語自体は非常にシンプルかつかなりベタではあるが、独特の台詞回しとスピード感で走り抜けるのが快感。美談系で一件落着かと思わせておいて「封印された過去」の真相を最後に見せて芸能界の暗部を暴く結末もヨイ

博多湾岸台風小僧
劇団桟敷童子
吉祥寺シアター(東京都)
2007/11/06 (火) ~ 2007/11/12 (月)公演終了
満足度★★★★
怒濤のクライマックス
前半は静かに各人物やら背景となるものやらをジックリ描き、あるシーンから急にあれこれが動き出し、怒濤のクライマックスへなだれこむというのは、かすかな地鳴りが続いていたのがやがて地響きとなり大噴火につながるが如し。
また「忌み嫌われているが最終的には人を救う」という彼岸花の比喩が巧いし、力の弱い者たちが団結して何かを守ろうとする姿に前回公演『軍鶏307』の一場面が重なったりもしてホロリ。
さらにラストの大仕掛けも知っていたので、序盤から出てくる「台風小僧」関連の台詞に「あ、ここでもう暗示しているんだ」と気付いたりもする。

ラフカット2007
プラチナ・ペーパーズ
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2007/11/07 (水) ~ 2007/11/11 (日)公演終了
満足度★★★
バラエティ豊か
いかにもラフカットなものから、映画監督の脚本による異色作までの4編、バラエティに富んでおりそれぞれ面白かったが、特に後半の「女番長パニック・集団暴行」(異色作)と「ママ、ハラペーニョ!」(典型)が気に入る

魚人街
演劇集団Z団
SPACE107(東京都)
2007/11/09 (金) ~ 2007/11/11 (日)公演終了
満足度★★★★
従来のZ団と180度違う作品
「番外公演」ということで菅野臣太朗(作・演出)へのオファーは「従来のZ団と180度違う作品」だったそうで、歴史上の人物でも海賊や忍者でも、ましてや半分鬼でもないごく普通の現代の一般人を演じるメンバーが何と新鮮なこと!(笑)

俺とお前のムニテレビ
KUSARE芸道R
シアターブラッツ(東京都)
2007/11/08 (木) ~ 2007/11/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
全く厭きさせない
新人女子アナがスキャンダルを乗り越えて成長するという定番中の定番、ベタの極致のようなシンデレラ系ストーリーながら、思いもよらないボケや節度をわきまえた楽屋オチ、それにさり気ない毒まで含んでいて全く厭きさせないどころか非常に面白い

大工魂
SORAism company
中野スタジオあくとれ(東京都)
2007/11/09 (金) ~ 2007/11/12 (月)公演終了
満足度★★★★
痛快な結末
若干類型的だったり、人物の軸足が定まっていず考え方がコロコロ変わるような感もあったが、手抜き工事に対する下請け業者の葛藤を描いたり親子ネタで感動させたりしつつ思わぬ展開で大ピンチを逆転して痛快な結末につなぐ後半が良く満足

どいつも こいつも!
リブレセン 劇団離風霊船
ザ・ポケット(東京都)
2007/11/07 (水) ~ 2007/11/11 (日)公演終了
満足度★★★
まさにニューバージョン
97年の初演で印象的だった部分がなくなっていたりする一方、音楽にTHE BLUE HEARTSを使ったり新たなシーンがあったりでまさにニューバージョン。それにしても10年前に既に記憶障害をテーマにしていたとはなんと慧眼

N.G.
K's Produce
萬劇場(東京都)
2007/11/07 (水) ~ 2007/11/11 (日)公演終了
満足度★★★
一長一短?
癌の本人への告知について軽くて不謹慎な部分があるのと、命にかかわる場面ですぐに医者を呼びに行かないのが引っかかったが、高校時代にバッテリーを組んでいた2人の友情関連とか親子関連など良い部分もあったので相殺か?

爆裂!サイクロン学園
いれずみベービー
池袋小劇場(東京都)
2007/11/02 (金) ~ 2007/11/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
思わぬ傑作に遭遇
やたらに濃いキャラたちによるおバカ・ナンセンスコメディと思わせておき後半では熱血感動学園青春ものに転ずる構成のみならず、アーティスティックなダンスや見事なナマ歌まであって、予想外(失礼!)に出来が良く思わぬ傑作に遭遇した感じ

のみこむ。
モンキーworks
ギャラリーLE DECO(東京都)
2007/10/31 (水) ~ 2007/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
満足度高し
物語がミステリーとして上出来なばかりでなく、小屋の特質を活かした照明、リアルでタイミングもピタリと合った音響、ナマの演技を補うカタチでさり気なくインサートされる映像など、演出面でも見どころが多く満足度高し

ポエム
猫のホテルプレゼンツ 表現・さわやか
駅前劇場(東京都)
2007/11/01 (木) ~ 2007/11/12 (月)公演終了
満足度★
内容が無いよう
非常に中途半端。オムニバスのコント集ではなく登場人物は一定なものの、連作というにはそれぞれの関連性が薄く、ストーリーを構成するには程遠い、みたいな…。「内容が無いよう」(←ダブルミーニング)

アンチリアル
1970 PROJECT
小劇場 楽園(東京都)
2007/10/30 (火) ~ 2007/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
現実と虚構の狭間
フェイドインするようなオープニングや、クレジットが映写された後にフェイドアウトするようなエンディングなどはいかにも映像作家の創り上げた舞台という感じで斬新なばかりでなく、「現実と虚構の狭間」を舞台上に見事に表現していて○

ビデオスターの悲劇
劇団東京ヴォードヴィルショー
ザ・ポケット(東京都)
2007/10/31 (水) ~ 2007/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
大変楽しく鑑賞
経験上ハズレのない独身寮モノである上に、舞台が85年の暮れから年が明けるまでとよく覚えている時期なので、台詞の端に出てくる事柄とかさり気なく舞台上に置かれている小道具や貼ってあるポスターなど懐かしみながら大変楽しく鑑賞

Honey Bee! Be My money!
Playing unit 4989
タイニイアリス(東京都)
2007/11/01 (木) ~ 2007/11/04 (日)公演終了
満足度★★★
洒落た犯罪コメディ
若干のムリもありつつ、コメディにはありがちな「芝居のウソ」と割り切って観ることができたので全く問題なく、ややベタとはいえテンポの良さに引き込まれて、かなり楽しむ。また、ラストのオチも犯罪コメディとして洒落ていて感心

Jackpot!!
Team Good Speed
池袋小劇場(東京都)
2007/10/26 (金) ~ 2007/10/28 (日)公演終了
満足度★★★
全体的には「フツーです」
既視感のある素材であってもそれを組み合わせて痛快泥棒モノを創り出そうとする狙いやキャラクター設定、それに終盤のどんでん返しなど、決して悪くはないのだが、今一つ独創性に欠けており、その結果、全体的には「フツーです」な感じなのは残念

ハルカ彼方
dramatic theater RARA☆
アイピット目白(東京都)
2007/10/26 (金) ~ 2007/10/28 (日)公演終了
満足度★★
好きなタイプの物語ではあるが
事故死してしまった主人公がその守護天使たちとともに遺された妻を護るという好きなタイプの物語ながら、人間界と天使界の描き分けが不十分なために安心してストーリーに身をゆだねることができないのがもどかしい

ツーアウト
自転車キンクリーツカンパニー
新宿シアタートップス(東京都)
2007/10/17 (水) ~ 2007/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★
小市民的な悩みが楽しい
草野球を描きながら進行している試合はあくまでバックグラウンド的にしか描かれず、もっぱら登場人物たち(わずか5人!)の抱えている問題(?)が描かれるというシカケ。いかにも草野球なノンビリした感覚と、小市民的な悩みが楽しかった

コミック・ポテンシャル
加藤健一事務所
本多劇場(東京都)
2007/10/24 (水) ~ 2007/10/31 (水)公演終了
満足度★★★
ちょっと肩透かし
決して古い作品ではないが「鉄腕アトム」などと同質な「レトロSF」な感覚があり、ロボットものの進化の速さに改めて気付かされる。観たいと思っている『ドアをあけると…』のエイクボーン作品なので期待がふくらんでいただけにちょっと肩透かし