じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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あくたがわさん

あくたがわさん

東京ノ温度

「劇」小劇場(東京都)

2024/10/16 (水) ~ 2024/10/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/10/18 (金) 15:00

「あくたがわ」ぐみを観劇。
名作文学・SF的設定・メタフィクションの三題噺を得意とする(そしてその3つは同時にσ(^-^) の好みの要素でもある)ここ、今回は芥川龍之介を題材に。
で、ある役がダブルキャストで男女反転なのも観て納得。ってか元ネタ的には男性を配するところにそういう発想をすることに感心かつセクシーな水野以津美嬢は眼福。

ネタバレBOX

「神田さん」は「蜘蛛の糸」のカンダタ(犍陀多)が元ネタなので男女反転の配役も納得。
売り言葉

売り言葉

平体まひろひとり芝居

雑遊(東京都)

2024/10/10 (木) ~ 2024/10/14 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/10/13 (日) 14:00

スパイラルホールでの大竹しのぶによる初演以来22年ぶりなので「何か自転車で舞台を走っていた」以外ほとんど記憶がなかったが(爆)冒頭の「あの曲」で「おや?」と思いその後すぐの言葉遊びで「そういうことか!」と膝を叩く。
以降、多彩な表情と変幻自在の演技に惹きつけられ魅入る。
そして終盤、流れ始めた時に「いやまさかあの曲?」と思ったその曲が意外にもピタリとハマっており冒頭と共に選曲にも舌を巻く。
あと、女中の語りから始まりいつの間にか智恵子になり終盤で女中に戻っている構造やラジオの臨時ニュースでその場の時代を表すのはさすがだね。
現代衣裳で見せる高村智恵子の「怨み節」、面白かった♪

ネタバレBOX

冒頭で流れたのはクイーンの「バイシクル・レース」、ラストを飾ったのはピンク・フロイドの「エコーズ」。
そして冒頭の言葉遊びは「自ら転ぶ車と書いて自転車」。
RTA・インマイ・ラヴァー

RTA・インマイ・ラヴァー

東京にこにこちゃん

駅前劇場(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/10/06 (日) 13:00

二十代で亡くなった主人公の小学校以降の人生を50分ほどで見せた後に「バグを使って部分部分をスキップして30分に収めれば死を覆してそこから先に進むことができる」というゲーム丸出し(笑)の課題に挑戦する主人公たちを描く。
「演劇とコンピューターゲームの融合」を得意とする(私見)ここだが、また新たな独自の発想をしたことに舌を巻く。まったく演劇を何だと思っているんだ!(笑)

アンティゴネアノニマス‐サブスタンス/浄化する帝国

アンティゴネアノニマス‐サブスタンス/浄化する帝国

お布団

アトリエ春風舎(東京都)

2024/10/04 (金) ~ 2024/10/14 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

冒頭、登場した姉妹が「これまでのあらすじ」としてギリシア悲劇のオイディプス関連のストーリーを語ってから始まるが、いざ始まるとそこは死体をゾンビ化する技術が確立された3000年後の世界。
そうして語られるのはギリシア悲劇ともブレヒトの戯曲とも異なり、2017年の初演(未見だがCoRich舞台!の公演情報を見た)とも異なる(初演版のアイテムや元ネタの基本設定は踏襲)「思想劇(?)」。
前半では死生観というか、生と死に関する哲学的なものを感じたが、後半では「戦争を起こすもの/戦争を持続させるもの」に言及してあちこちで戦火が起きているイマだけにズシリとした重みを感じる。
あれこれしんどかった。

バック・トゥ・ザ・うんちゃん

バック・トゥ・ザ・うんちゃん

ろりえ

ザ・ポケット(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/10/04 (金) 14:00

2024年問題対策を誤ったためにほぼロボットに取って代わられた運送業を救うためにタイムマシンで2024年に遡った主人公……というあの映画とその映画の設定を融合させて生歌も取り入れた娯楽作品。
凝ったものとチープなものが混在する舞台美術もその内容にふさわしく、そんなあたりに「三鷹の化け物」(2011年)を思い出したりも。あと、ティム・バートン作品っぽいキャラもいたよね?(笑)

ピンポンパン!

ピンポンパン!

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/10/02 (水) 14:00

久々のインターハイ出場で資金調達のため開催された高校卓球部OG会を描いた会議劇。
離れた世代との気まずさに始まり、やがて過去の「不祥事」に行き着き部活の在り方や暴力の是非などに触れて緊張感を昂めてからそれまでの伏線も回収する意外な真相で〆るのが巧い。

à deux

à deux

うにくらげ

宗清寺(東京都)

2024/09/27 (金) ~ 2024/09/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/29 (日) 18:00

鵺的・高木豊、チタキヨ・米内山陽子による書き下ろし短編二人芝居2編。
高木作品は鵺的と動物自殺倶楽部で上演された「夜会行」の延長線上で本編はもちろん、音響効果が独特。あれは人物の心象の表現か想像上の相手の反応かはたまた現実での反応か?
いずれにしても観客の判断に委ねる余地が大きく面白いと言うか巧みと言うかそう言えば終演後に訊きそびれたがあの音響は脚本による指定か演出か?
休憩と座席移動を経ての米内山作品は事故死した兄弟それぞれの妻が一周忌法要後に菩提寺でかわす会話。
微妙な距離感の二人が故人への想いや自分の過去などを語りつつ距離を詰めてゆく様がユーモアを交えて描かれヨナさんらしい感じ。
各作家と会場の特質を活かした公演、お見事!
あと、1編目と2編目の合間の客席移動時の誘導を筆頭にスタッフワークもとても良かった。

遊びの杜17

遊びの杜17

東京幻堂

「劇」小劇場(東京都)

2024/09/26 (木) ~ 2024/09/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/09/29 (日) 14:00

日本の民間伝承などを題材に伝統芸能的手法を取り入れて描く短編オムニバスシリーズの最新作。
まずは前奏曲的な「幻式巴三番叟」のオリジナル音楽が「バリ島の民俗音楽」っぽいことにニヤリ。古典的な題材にそれを使い、しかも違和感がないのが面白い。
続く「幽霊滝」の滝と鳥居の表現も好き。2枚の青色の長くて薄い布を交互に上下に動かす滝はままあるものの、同様の赤い布を組み合わせて鳥居表現するのはアッパレ。「瘤取り翁」の鬼、「くさびら」の茸の表現も楽しい(茸の表現は原典の狂言に準じているとか)。
最後を飾る「黄泉比良坂」はギリシャ神話のオルフェウスを想起させる中心部分は知っていたが、そこに至るまでもけっこうあったことを初めて知る。そんなこんなで今回も面白かった。来年の題材は何だろう?

朗読劇、余炎

朗読劇、余炎

三度目の思春期

マホラ食堂(小田急線経堂駅南口徒歩5分) 2階客席(東京都)

2024/09/27 (金) ~ 2024/09/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/27 (金) 14:00

6月の悲喜交交による「古民家上演版」を経ての朗読版。朗読劇だけに3人の登場人物に加えてト書き担当がいるので情景を思い浮かべたり上演版を思い出したり。
朝ドラをBSで一度観てから地上波を字幕・副音声で観るσ(^-^) にはピッタリ、的な。(笑)
そして会場が食堂の2階テーブル席で演者もテーブルを前に並んで座るカタチだけに台本を手に持つ「一般的な朗読劇」と違って木製の書見台に台本を置くという演出がまた別なオモムキでステキ。演者が劇中の衣装だったり当日パンフレットが劇中の俳句誌を模しているのも〇。
そうして語られる内容が「戦意高揚に文学(を筆頭とした芸術)が使われる時代が二度とあってはならない」なのは秀逸。(10年前に書かれた作品とのことだけれども)

かえるかな、この道

かえるかな、この道

空晴

駅前劇場(東京都)

2024/09/13 (金) ~ 2024/09/16 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/09/16 (月) 14:00

えっ、どゆこと?この人(たち)は何?と、観客を登場人物と同じ心境に置いて始まる物語。
今まで観てきた作品群とどこか趣を異にするのは能楽「隅田川」をモチーフにしたからか?
で、その物語をそのまま現代版にするのでなく演出法や表現を、ということだが事前に Wikipedia などで予習して臨んだらいくつか合点がいった。
今後はこういった路線になるのか。はたまた従来パターンを継承するのか、いずれにしても次回も楽しみ♪

ネタバレBOX

「ああ、その亡くなった人と言うのは……」というところは「隅田川」と共通。
だいたいみんな躍ってる2024

だいたいみんな躍ってる2024

ユトサトリ。

小劇場 楽園(東京都)

2024/09/11 (水) ~ 2024/09/16 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/09/15 (日) 14:00

終業後に職場の先輩の披露宴での余興の稽古をしている3人のもとに直帰の筈だった先輩本人や関係者も現れ……な状況で始まる会話劇。ちょっとした不満の吐露から飛び火/誘爆的に展開されてゆく様は「給湯室のぞき見」的で傍観者としては笑えるがあんな状況に身を置くのは御免だな。いつ自分に思わぬ方向から弾が飛んでくるかワカったもんじゃない。(笑)
そうして、どう落とし込むのか?と思わせておいてのチカラ技からの「あれ」を使った隠喩(ネタバレboxに記述)、巧いなぁ。
巧いと言えば蛍光灯を使ってオフィスの「それらしさ」を表現した照明も見事。

しかし初日を終えてすぐに上演時間105分との情報が流出しており、何ステージかを経てこの日も105分だったのに関係者のツイート/ポストも開演前アナウンスも90分という「詐称」を続けていたのはいかがなものか? それは誰にどんなメリットがあるのか見当もつかない。団体としての信用にかかわるのでは?(よって満足度の★を1つ減ずる)

ネタバレBOX

終盤、他の4人が退出した後にほたるが活けた花を直しながらゆかりが言う活け花に関する言葉が生き方を諭すようで「踊りましょう」による「チカラ技」の着地の後だけに画竜点睛を打つ感じ。
また、「黄金比」に対して「白銀比(1:1.4142…)」もあること、そして前者が動的、後者が静的なものに適していることを知り、さらに調べて「青銅比があることも知った。
都合

都合

こわっぱちゃん家

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2024/09/12 (木) ~ 2024/09/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/14 (土) 13:30

夫の不貞に基づく一組の夫婦の離婚調停を軸に別の夫婦や判事夫妻なども描きつつ進める物語。
推理小説でお馴染みの「その手法」に演劇ならではの「あの手法」も加えて観客を欺くのが巧み。その一方、やはり演劇ならではの手法でヒントも与えるとは恐れ入る。(笑)
全体像を知ってからもう一度観るとより面白いのではないかな?
また、いつもながら舞台空間の使い方も巧い。メインとなる横広がりの馬蹄形のカウンターを、調停の場の机に使うのはもちろん、複数の場所にいる人物を同時に着席させて照明によって場の違いを表現するとか、さすが。
なお、前週に観た UNITレンカノ「一度」と本作、ともに1°(角度) に言及する部分があろうとはオドロキ。

ネタバレBOX

調停に同席する判事もまた被告となっていたというのは人探しを依頼された探偵がたどり着いたのは自分自身だったとか語り手自身が犯人だったとかの叙述トリックっぽいし、舞台上で併走している複数の場が実は異なる時期のものであるとか同じ人物なのに服装を変えることで時期の違いを表現するとかいかにも舞台演劇だよね。ただ、登場人物が多いのに衣裳が変わると少なくともσ(^-^) は戸惑ってしまうが。(笑)
法王庁の避妊法

法王庁の避妊法

ロデオ★座★ヘヴン

「劇」小劇場(東京都)

2024/09/11 (水) ~ 2024/09/16 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/13 (金) 14:00

作品の存在は以前から知っていたが初見。基本的にユーモラスで優しくあたたかい中に生命の神秘と倫理観や堕胎の是非なども組み込んで、それでいて娯楽性も存分な作劇に「この人はこういう役だよね」な的確な配役も加わって「至福な2時間」を体験。いいモン観たなぁ♪
今まで「生命の神秘と倫理観」というテーマは遺伝子操作や人工的な生命誕生などSF的な作品で語られるのは少なからず見たが、まさかこんな身近な題材でそれを語ろうとは、まさに「目から鱗が落ちる」状態だった。 #法王庁の避妊法
ちなみにオリジナル版は休憩を挟んだ二幕構成で上演時間は3時間近いとのこと。それを120分に収めたのもアッパレ。
以前、映画館で観た時に冗長に感じた映画が正味90分強に刈り込まれたテレビ放映で面白かったことを思い出した。(笑)

ネタバレBOX

確実に妊娠できる時期を解き明かした久作に妻が「そのようにして子を預かるのは自然の摂理に反する」と拒絶する場面に目から鱗が落ちる。「生命の神秘と倫理観」に関して遺伝子操作による「超人」や新たな生命を創りだそうとすることを「神への冒涜」とするパターンはSF系で数々あったがこんなにも身近なケースがあろうとは!
青色文庫‐其五、夜長月の童話集‐

青色文庫‐其五、夜長月の童話集‐

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2024/09/11 (水) ~ 2024/09/16 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/09/11 (水) 19:00

【プログラムB】月と花のある風景、三篇」
プログラムAが女性4人による上演だったのに対しこちらは藤川さんが加わったことで印象が異なる。喩えて言えばAの弦楽四重奏に対してBは管楽器と弦カルによる協奏曲、的な。
どちらかと言えばビターエンドな2編の後に軟着陸する1編という構成に胸を撫で下ろす。そして1編目「野ばら」の警告が胸に沁みる。アフタートークでかつて教科書に掲載されていた本作がなくなったとの話を聞き政治的圧力?と邪推。

青色文庫‐其五、夜長月の童話集‐

青色文庫‐其五、夜長月の童話集‐

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2024/09/11 (水) ~ 2024/09/16 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/09/11 (水) 15:00

【プログラムA】鳥、二篇
気付いてみれば2篇とも「他者の幸福のために自己を犠牲にする主人公の話(個人的には苦手な部類)でオスカー・ワイルドってこういうのが得意なの?的な。
それはともかく1編目の「小夜鳴鳥と赤い薔薇」は序盤での語りから宮沢賢治の「よだかの星」やマザーグースの「誰が駒鳥殺したの」を想起。2編目の「幸福の王子」は「本編の外側」的な層を加えた脚色に感服。

一度

一度

UNITレンカノ

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2024/09/04 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/06 (金) 14:00

元有名演出家のオーナーが定期的あるいは突発的に役者にダメ出しをして稽古をつける喫茶店を舞台にした演劇愛ダダ漏れの秀作。
脚本家に無断で脚本に手を入れる演出家とか次第に自分の考えに凝り固まり方向性がズレてしまった役者とか「ありそー」と思える問題を笑いの中に提示し、元・父親の娘への想いや継父に対する嫉妬心も加えて、そりゃあ「旗降ろし公演」ということを別にしても感動しますって!
さらにそこに殺陣まで盛り込んで、まさに集大成、的な。いやぁ、いいモン観たなぁ♪

天動虫版ロミオとジュリエット〜宣託〜

天動虫版ロミオとジュリエット〜宣託〜

劇団天動虫

シアター711(東京都)

2024/09/04 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/05 (木) 14:00

ロミオとジュリエットの最終場(の稽古?)を終えて結末に異議を唱えるジュリエット(役の俳優?)に対して「それならもう一度演ってみよう」と協力する(座組の?)面々……という(大好きな)メタ風で始まる物語。
その後は基本的には原典通りながら部分的に大胆に変更して進む「シン・ロミオとジュリエット」、そう来たかぁと頬が弛む。さらに結末を踏まえてのカーテンコールの「アレ」に感服。
その感覚は歴史を改変しようとするが結局歴史の流れは変えることができない、という時間ものSFでお馴染みのパターンに似てもうタマラン!
で、カーテンコ^ルの「アレ」にノーマン・ジュイソン監督「ジーザス・クライスト・スーパースター」(1973年)のヨハネ伝19章41節(=エピローグ)で帰りのロケバスに乗り込む俳優たちの中にジーザスを演じたテッド・ニーリーがいない、という演出に通ずるモノを感じた。
あと、観ながらどうにかして死なずに済む結末にするべく何度もあちこちをやり直して繰り返す時間SFでお馴染みのパターンな「ロミジュリ・ループ」も妄想。(笑)

ネタバレBOX

終盤、覚醒(?)して舞台から去ったジュリエット(を演じた役者)がカーテンコールで劇中の衣装でなく私服っぽい服装で登場するのはロミオとジュリエット(原典)の世界、本作の世界、現実世界の境界を消失させそれらを混然一体とする「演劇の魔法」。
いやぁ、メタっていいもんですね。
三ノ輪の三姉妹

三ノ輪の三姉妹

かるがも団地

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2024/08/31 (土) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/04 (水) 14:00

タイトル通り三姉妹(特に次女)を中心にその母や周囲の人々が織り成すドラマ。
まずは脚本の構成と舞台空間の構成が巧い。そして「こういう人物ならこういう物言いになるだろうな」なリアリティがある人物表現も巧い。
そこに部屋と少し離れた所にある洗濯機の音を聞かせたり回想場面でわずかに台詞にリバーブをかけたりする音響も加わって、いやぁ、舞台演劇っていいもんですねぇ。洗濯機と言えばコインランドリーの「アレ」には笑ったし毎度おなじみ(?)宮野さんの「演じ分け」も良かった。

Re: プレイバックpart3

Re: プレイバックpart3

劇団チャリT企画

駅前劇場(東京都)

2024/08/28 (水) ~ 2024/09/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/01 (日) 14:00

この時期にふさわしい怪談/コワい話。
サスペンスコメディ風に進展しながらやがていわゆる怪談系に変容、さらに明かされる「事故の顛末」はコワい。この感覚は「一番コワいのは生身の人間」という心霊系怪談のオチに通ずる。
いかにもチャリT企画らしい一編に満足♪

ネタバレBOX

終盤での自衛隊の関与を隠匿するためとか「軍隊は国民を守らない」(楢原さんの御祖父様が繰り返していた言葉とのこと)という言葉とか、防衛費拡大に対する批判/抗議も受け取った。

あと、「あの二人」の末路はセオリー通りというかお約束通りというか、予想できた方も多かったのではなかろうか?(いや、批判/否定の意図は全くなくむしろ「観客サービス」的なものと捉えている)
ニルバナナナノニ

ニルバナナナノニ

発条ロールシアター

中野スタジオあくとれ(東京都)

2024/08/29 (木) ~ 2024/09/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

河原のダンボール(&ブルーシート)ハウスで暮らすホームレスとその周辺の人々が織り成すドラマ。
登場人物とその関係を一通り見せてからの後半、何人かの生き方というか矜持というか「何を大切に生きているか」が語られるのは哲学?みたいな。
その信条が理想論的だったり、全体的に説明不足な感があったりしないでもない(しかし想像で補える)が、95分の尺に収めたことを考えれば妥当か?
また「旅立ち」のラストに宮沢賢治の「風の又三郎」を漠然と連想。

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