一歩先、君に出会う日
PocketSheepS
TACCS1179(東京都)
2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
また腕を上げたな!
何度か過去に行くことで「望みの現在」に修正するパターンかと思わせて以降の展開が秀逸で、眼から鱗がポロボロと。
また、終盤のそれぞれの状況とあるアイテムの合致は画龍点睛を打つ、的な。
次回公演が早くも待ち遠しい♪
ヨロタミュージカル いつもそばに
劇団ヨロタミ
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/09/26 (水) ~ 2012/09/30 (日)公演終了
満足度★★★★
手堅い人情喜劇
お得意の往年('60年代?)の東宝あるいは松竹映画を想起させる人情喜劇(奇をてらわずオーソドックスだが安定している)をミュージカル気味に仕立ててアッパレ。
ラップなど取り入れた楽曲もイイし。歌唱とダンスは………努力を認める。(爆)
『グレイトフル♥ティア~ズ』
劇団コスモル
OFF OFFシアター(東京都)
2012/10/10 (水) ~ 2012/10/14 (日)公演終了
満足度★★★
珍しい体験?
可も無し不可も無し?
ストーリーもやりたいこともワカり、飽きずに120分を観ていられたものの、面白いかと問われれば「あれ?どう………かなぁ?」みたいな…(面白くなかったワケではない)。
その意味で珍しい体験をしたと言えるか。
考えるに「いやー、こういうの、舞台でやってみたかったんですよぉー♪」感が満載というか、既視感だらけのストーリーというか、のせいかも?
あと、開演が8分ほど押したことについて開演前・終演後とも一言も触れないのはいかがなものか?
Melancholia
トレモロ
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了
満足度★★★★
まさにトレモロのミュージカル
婚活パーティーで知り合った4人の乙女のクロニクル。
20代前半に起こりそうなことをも取り入れつつ歌やダンスに乗せて語り、終盤には得意の「アレ」まであって旗揚げ以降皆勤の身として「やったぁ♪」みたいな。
また、複数に解釈できる結末も好み。
今、逃げる
熱帯
サンモールスタジオ(東京都)
2012/10/05 (金) ~ 2012/10/14 (日)公演終了
満足度★★★★
痛快!
残業中に更に仕事を追加された二人組がすべて投げ出して逃げる出だしは勤め人経験者として痛快!
以降、行く先々での騒動を笑いと共に東・西・南・北の4話連作短編式に見せ、テンポの良さも相俟って120分の上演時間が体感的には90-100分程度。
シンプルながらさりげなくギミックを仕込んだ装置も◎。
中野坂上の変
小西耕一 ひとり芝居
RAFT(東京都)
2012/09/27 (木) ~ 2012/10/02 (火)公演終了
満足度★★★★
各作家の「小西耕一観」が如実に
4編の一人芝居は各作家の個性が如実に出て、当日パンフレットで事前に見ておかなくてもどれが誰の作品かワカったのではないか?というくらい。
各作家の「小西耕一観」(そういうキャラが似合うあるいは実際にそういうキャラそのもの(爆))があらわれているんだろうなぁ。
また、本人作による二人芝居はテーマに共感したり登場人物が観客に語りかける手口にニヤリとしたり。
幻想の方舟
ミームの心臓
荻窪小劇場(東京都)
2012/09/26 (水) ~ 2012/10/03 (水)公演終了
満足度★★★★
様式美的なものも漂う
格調と言うと大袈裟だが、台詞回しや演技に様式美的なものがあり「あー、芝居だなぁ」感アリ。
また、内容も方舟なり故郷なりが現さんとするものの幅が大きく観る側が経験・知識に応じて好きに(?)解釈できるのも好み。
さらにコエキモなどの制作で馴染み深い北澤嬢による舞台美術もステキ♪
纏繞の夕月
集団as if~
笹塚ファクトリー(東京都)
2012/09/26 (水) ~ 2012/09/30 (日)公演終了
満足度★★★
前半と後半の落差が大きい
陰惨でイヤーな感じ。前半がレイ・クーニーなどに通ずるファルスだったり得意のインプロがあったりなので、落差があって更にキツい、みたいな。
なので落ち込み気味の方には決して薦められないが、ギリシア悲劇や沙翁などの古典的悲劇がお好きなら一見の価値アリ?
登場人物の名前が日本名でありながら王制国家で貴族がいるというのは、「フィクションですよ」という線引きであり「身近だが架空」と感じさせる一方、違和感もあり、一長一短かも…。
「日本アニメ(ジャパ二メーション)、夜明け前」
オフィスワンダーランド・(一社)演劇集団ワンダーランド
紀伊國屋ホール(東京都)
2012/10/04 (木) ~ 2012/10/07 (日)公演終了
満足度★★★★
130分の尺を感じさせず
虫プロダクションが国産初のテレビアニメを手掛けてから倒産するまでの史実をベースに描いており、当時をリアルタイムで経験した身として他局のアニメやそのスポンサーなども懐かしく、裏事情については「なるほどぉ」と納得したりで130分の尺を感じさせず。
鉄の纏足
東京タンバリン
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/09/20 (木) ~ 2012/09/24 (月)公演終了
満足度★★★★
「イヤ面白い」
レンタルビデオ店内の人間関係を中心にありそでなさそで、な些細な悪意が蓄積されてゆく様が実にイヤな感じだが面白い(=「イヤ面白い」?(笑))。
心象風景的なシーンをも交えて迎えるクライマックスで肝心の部分をぼかし観客の想像に委ねるのも巧い。
その意味では図書館シーン(主場面とのクロスのさせ方も◎)も何であるかの解釈は観客に任せて明確にしないことで深みが増す感じ。
また、金網が張られたフェンス的なものを使っての場面転換もイイ。
劇団劇場 ~Act In Rule~ vol.5
劇団劇場製作委員会
Glad(東京都)
2012/09/01 (土) ~ 2012/09/02 (日)公演終了
満足度★★★★
エキシビション「怪奇!ゴリラ人間!」
ミラーボールにブランキーの「お馴染みの」オープニングからワクワク。
以降、それまでの作品のキャラ1人ずつをを使い、ルールを逆手に取った…というよりルールで遊ぶ15分、笑ったなぁ。
「Diabolos」
しゅうくりー夢
ザ・ポケット(東京都)
2012/09/06 (木) ~ 2012/09/10 (月)公演終了
満足度★★★★
沙翁風味の架空の史劇
架空の史劇だが、復讐譚あり悲劇あり亡霊の出現ありで沙翁作品の持つ様々な要素を取り揃えました、的な。
少し前に観た日本の武将たちの某作と比べて人死にが多いのがやや気になるが、考えてみれば沙翁作品もそうなワケで、そこいらへんが和洋の差なのか?とも思う。
それはエデンの東か西【ご来場ありがとうございました!】
Bobjack Theater
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/09/05 (水) ~ 2012/09/12 (水)公演終了
満足度★★★★
「バタフライ・エフェクト」の使い方が巧み
何と言っても「バタフライ・エフェクト」の使い方がズル…もとい、巧い。「何故そうなるのか?」の説明が「とにかくそうなる」で済ませられるって作劇上、楽だろうなぁ。(笑)
もちろん、それを終盤で巧く使って笑わせるんだが。
また、それ以外のくすぐりや時間ものSFに通ずるワクワク感も◎。さらにビージーズの2曲(や映画のチラシなど)も懐かしかったなぁ。
ひみつのアッコちゃん
不消者(けされず)
シアターブラッツ(東京都)
2012/09/19 (水) ~ 2012/09/23 (日)公演終了
満足度★★★
二段構えの構成と内容で魅せる
やはりじんのひろあき作品、二段構えの構成と映画界内幕的な内容で(固定アングルであっても)しっかり引き付ける。
その一方、ラストシーンに物足りなさを感じたのは演出の差?女優の力量の差?
が、あくまでそれは劇団ガソリーナ版を観ていたからであり、初めて本作を観る場合はなんら問題ないかと思われる。(やや辛口だったのでちょっとフォロー)
『つまんなかったら言ってね、死ぬから』【ローション・ペペと提携!】
あんかけフラミンゴ
Geki地下Liberty(東京都)
2012/09/13 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了
満足度★★★
終わりよければすべてよし、か?
繋がりが弱めのいかにも現代的な家族(とその周辺の人々)の物語。
冒頭、タイトルコールまでのセンスが抜群。前半もその勢いで一気に突っ走る感覚?
中盤以降は若干失速気味だが、最後の「アレ」のバカバカしさで帳消しか。
仏にイナズマ
ハリケーンディスコ
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2012/09/13 (木) ~ 2012/09/16 (日)公演終了
満足度★★★★
好みの味を揃えて
十数年前に単館レイト上映していたような映画の味をベースに70年代ジャパニーズ・ニュー・シネマの雰囲気を加え、アングラ風スパイスを効かせて描いた「ヤバい奴らと小劇場系関係者との邂逅」。
個人的に好みな風味を取り揃えた上に「あんなモノ」まで登場させるとは…!
その登場や機構、およびその後の舞台の変貌に劇団桟敷童子を連想したりしなかったり。(笑)
花と蛇
月蝕歌劇団
座・高円寺2(東京都)
2012/09/12 (水) ~ 2012/09/16 (日)公演終了
満足度★★★★
月蝕テイスト満載!
団鬼六作品2編をもとに舞台化とのことだが、終盤の展開を筆頭に客席通路を花道的に使う演出、歌の入り方、「特殊な照明」などいたるところ月蝕テイスト丸出しでニヤニヤ。
また、モノがモノだけに定番の…と言うよりベタな台詞や眼福もアリ。
ワラワレ
企画演劇集団ボクラ団義
新宿シアターモリエール(東京都)
2012/09/12 (水) ~ 2012/09/17 (月)公演終了
満足度★★★★
160分の長さを感じさせず
3年前の作品の改訂版ということで時を超えたり殺人事件が起こったりするワケではないが十分にドラマチックで160分弱(カテコ含む実測)の長さを感じさせないのはさすが。
むしろ最近の作品のように超自然的な要素がない分、人間ドラマ…人を想う(あるいは思いやる)気持ちや夢を諦めそうになる心境などがより前面に出て来るのではないか、と思ったり。(幾分「やり過ぎ」な気がしないでもないが…(笑))
また、本筋に入る前のマクラ的な部分に若干の冗長感が無きにしも非ず。
一方、本人役で起用された芸人が漫才(の一部)を見せるほか、アリtoキリギリスの石塚義之の存在感が抜群。
「ハッピー・タイム 灰」&「とーく・おぶ・ざ・でっど 異」
JOHNNY TIME
エビス駅前バー(東京都)
2012/08/30 (木) ~ 2012/09/10 (月)公演終了
満足度★★★★
「とーく・おぶ・ざ・でっど 異」
シリーズではありながら一話完結的なこちら、今回はさらにゾンビもの寄りになったことにニヤニヤ。
そして入れ子構造やどんでん返しも好きなパターン。
しかし冒頭のアレ、たった2日前に同様の趣向があったにもかかわらず騙されかける。おのれ、謀りおって!(笑)
フリル
アマヤドリ
王子小劇場(東京都)
2012/09/08 (土) ~ 2012/09/17 (月)公演終了
満足度★★★★★
理屈ではなく感覚的に腑に落ちた
いくつかの事前情報から「考えるのではない、感じるんだ」タイプかと思って臨んだのがプラスに作用したか、理屈ではなく感覚的に「腑に落ちた」。作品の凹凸と心の襞(フリルだけに?)がピタリと一致したと言おうか。
また、台詞の持つ響き・感触はまごうことなき広田節(笑)だし動きにも片鱗はあるし。
なお、前半に(大好きな)「夢十夜」に通ずるものも感じた。
ただ、以上は個人の感想であり「やっぱりワカらん」な向きもあるかと思い、初めて演劇を観る方には「どちらともいえない」か。