公演情報
「熱海殺人事件」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★
鑑賞日2021/09/19 (日) 13:30
嫌ならやらなきゃいいのに。
つかこうへいの芝居を観たこともないような連中が文学座のために書いたということと、儲かりそうだという打算だけで作り上げた芝居(確かに、満席だったし、貸切公演もあったみたい)。
キャストは酷いし、音楽は訳分からないし、昭和感を出したつもりなのなよく分からないスライドプロジェクター、そして、変な幕。
この演出家には当時つかが舞台装置などなしにやった意味が分からなかったんだろうな。いや、もしかしたら、文学座は同じようなことをやったのかもしれないけど……。
最近の若手演出家がやっているのも何かを付け加えようとして失敗しているという気はするが、今回の演出はその最たるものだった。
元の上演から1年もあったんだし、嫌なら、やれないならやらなきゃよかったのに。
ホールの入口で怖い顔で立っていたのはなんだったんだろうか?
今年観たサイテーの芝居だったな。
実演鑑賞
満足度★★★★
文学座版「熱海殺人事件」。諸々発見あり。
稲葉賀恵演出の才気が冴え渡る舞台、とは印象の一面で、冒頭から暫くは文学座もその範疇である新劇の役作り、物言いが気になってどうにも入って行けなかった。それでも成行きを追わせる緊迫があり、土台の無い所から楼閣を作り出して「あり得ない」取調室での台詞の応酬を一つの確固たる世界を信じさせるつかこうへい戯曲は、やはり役者に力技を要求するものであったが、文学座俳優の演技と稲葉演出共々に2021年初秋の文学座アトリエ版「熱海殺人事件」が生まれたのは確かのように思う。
「モジョミキボー」のコンビの片割れ石橋徹郎の木村伝兵衛役以下、計4名の俳優の持ち味が十二分に目に焼き付いた。
「熱海」には幾つものバージョンがあるようだが、ラストで伝兵衛が一人で長演説をやったのには驚いた。時代を感じさせるが、真摯に純粋さを求める心から発する言葉は作者の声そのものにも聞こえる。