ビニールの城 公演情報 ビニールの城」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★

    二幕で休憩入れて2時間5分程。
    腹話術師の朝顔は喧嘩別れした人形、夕顔に逢いに行くも行方知れず。神谷バーのホステスのモモとその形だけの夫、夕一に消息を尋ねる。
    腹話術の人形達が一体一体魅力的。
    久保井研氏の半人形化は素晴らしい。
    全原徳和氏はまるでプロレスラー。登場しただけで全てを力ずくで薙ぎ倒していく、圧倒的な存在感。
    ヒロイン藤井由紀さんが目を見張る程綺麗。最後の屋台崩しは映画のワンシーンのよう。

    ネタバレBOX

    今回は臀部と腰が耐え難く痛くて堪らなかった。腰が悪い人には辛い舞台。
    物凄く真っ直ぐな純愛もの。ほぼ二人の話。孤独な腹話術師が人形と自問自答の暮らし。部屋に元々置かれてあったビニ本の女に愛を囁く。隣室に住むそのビニ本モデルの女が盗み聞きしつつ、男の愛の告白を受け入れる。女は人形を手に入れ、男が見付けに来るのをじっと待つ。男が女の愛を受け入れた時、女は去っていく。ラスト、男はビニール1枚の膜を撃ち抜いて女を捜し続ける。
    BGMにゴダールの『軽蔑』、はっとした。
    初演が緑魔子と石橋蓮司、観たかった。
  • 満足度★★★★★

    「不評」投稿が続いたが、これは手放しの賛辞。下北沢の空き地にテント初進出の巻。ネタバレになるが(凡そ想像される事だが)屋台崩しの真正面は新しくなった小田急及び京王の駅舎のネオン。夜の灯りを見せるラストと言えば我が初観劇新宿梁山泊「青き美しきアジア」の都庁ビルの窓明かり(25年前)を思い出す(実際その後このパターンは無く、上記観劇の衝撃を思い出した瞬間だった。
    「ビニールの城」は一風変わった屈折した者同士の恋愛ストーリーで主役は男女とも一人ずつ、判りやすい。初演は第七病棟で石橋蓮司と緑魔子がこれをやったのかと思いながら、「復活!」したらしい稲荷氏とお馴染み藤井由紀の掛け合いを眺めた。唐組俳優を初めて観たオフィスコットーネ『密会』、その異常性人格を本物かと疑うリアルさで演じて以来の主役・稲荷卓央。彼不在でこの演目はやれなかったのではないか・・とさえ。
    予約して訪れたが立見。しかし疲れを忘れて、目が望遠機能を持ったかのような錯覚に陥りながら役者の身体に釘づけであった。この心地よさは何だろうか。

  • 満足度★★★★

    ネタばれ

    ネタバレBOX

    唐組の『ビニールの城』を観劇。

    今作は1985年に、唐十郎が「第七病棟」に書き下ろした伝説的な作品。
    閉館した浅草常盤座での公演を観たのは、もうかれこれ34年前だ。

    記憶は定かではないが、「第七病棟」の公演では、ビニールの城に閉じ込められたモモ(緑魔子)側から濃く描かれていたが、今回では腹話術師・朝顔の煮え切らない女性への男の弱さ前面に出している。

    今作は「第七病棟」の為に書かれている戯曲なので、モモは緑魔子が演じるのが前提で、女性からの男性への強烈な愛のアプローチが主で、行動的で、直接的だ。
    だが今作では、あの緑魔子はいない。
    その代わりを演じた藤井由紀にもの足りなさを感じてしまったのは、彼女の役不足ではなく、演出の狙いで、女性側からではなく、男性側から描いた点だ。
    石橋蓮司の演出と比較してはいけないが、やはり当時と同じ様なものを求めるのは、観客としては必然である。
    それはあまりにも傑作であったからだ。
    それと同じ様な事を感じた「ふたり女」も同様だった。
    (やはり唐十郎が第七病棟の為に書き下ろした戯曲で、後日、唐組が公演している)
    ただ比較する事は別として、この戯曲を男性側から描く事には成功していて、大半の男性客は、朝顔に感情移入してしまい、出来の良さを保っている。
    それに演出が久保井研に変わってから、男女の秘めた愛を、ロマンチックに描き、戯曲の奥深さを追求しているのは、唐十郎の頃とはまた違った、紅テントが観れている事は確かである。

    今回は稲荷卓央が久しぶりに戻ってきたからか、この様な展開になっと思われるが、「第七病棟」への書き下ろし戯曲はまだまだあるので、緑魔子バージョンならず、藤井由紀バージョンを観たいと思うと、紅テントファンは思っているのである。

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