Be My Baby いとしのベイビー 公演情報 Be My Baby いとしのベイビー」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★★

    傑作、好きな芝居です
    楽しい、ほのぼの、大笑い、、、奇想天外な舞台装置、加藤氏、阿知波氏名優二人の赤ちゃんをあやす様子は心温まり、実生活でもあのように子供と接してるのかな、と想像してしまう。加藤氏の赤ちゃんコトバーー他では絶対見られないでしょう。とっかえひっかえ何役も演じる忍氏と栗野氏も達者で、キレの良い芝居を見せてくれる。
    恵まれた容姿を受け継いでいる両ジュニアは、優秀な演技陣に囲まれているのでどうしても見劣りがしてしまうが、これから精進してくれることでしょう。

  • 満足度★★★★

    初☆加藤健一事務所
    少数キャストの芝居を多くやっているので、何となしに小劇場芝居の雰囲気を想像していた。 そういえば本多劇場の常連であった。(本多は小劇場か?私は微妙だと思う、特に後部席の場合。)
    さて会場に入ると、乗峯氏の美術が、軽快なコメディに違いないお芝居へと客を誘っている。白地にポップアートな色彩のイラスト(線書き)で、まずステージが囲まれ、ロンドンだかの街にある家の書割りも舞台上に置いてある。
    コメディでは役者のはじけた演技、気の利いた仕草が、芝居を豊かに膨らませる。役者の力量がえらく大きく左右することは間違いない。
    出演者計六名。二組の男女(親子の世代差あり)と、その他の端役を男女それぞれ一名の俳優が担う。この端役組の粟野史浩、加藤忍が縦横に演じ分け、会場を沸かせていた。 
    再演でも会場はほぼ埋まり、盛況だ。配役がもちろん違うのだろう。加藤健一以下、戯曲の分かりやすさもあるが明快な演技で俳優の力を見せつける舞台だった。(細かい部分では「もっと欲しい」所もなくはなかったが・・) 
    軽快なコメディ、ではあるが、ロンドン育ちとスコットランドの文化的な距離も描かれ、結婚式にキルトを着る、着ないの意見対立が「笑い」の中にも「あり得る光景」として描かれており、これは「現実を刺す」笑いに分類され得ると思う。よその国の事として日本では気楽に見れるが、それでも最後に訪れる感動は、そうした事々が乗り越えられたゆえの感動に他ならない。大いに祝福を送らねばならぬ所以だ。

    ネタバレBOX

    隣席に座ったご高齢な女性二人が時々、何か喋っていた。これを一つのバロメータとするのは乱暴かも知れないが、気になったこと。
    最近「宗教」を巡って考える事が多いが、この芝居の最後、大団円は言わずもがなの結婚式、牧師がありきたりの言葉ではあるが二人への祝福を述べる。そこには笑わせる要素はなく、従ってドラマの「笑い」に紛れていたメッセージを、真顔で語らせる場面だと知れたが、「大団円」のノリそのまま会場がガヤガヤとしているのだ。そして、牧師が喋り始めるやお隣の女性がまたボソボソと話し始めた(しょっちゅう話しているのではなく、劇中三度程だったので、そこには理由があるかも知れない、と推測した)。
    このドラマは、当初反目し合っていた男女が、一つの新しい生命の媒介によって理解そして愛へと導かれて行く。そこには「愛」にとって必要なものと、不要なものとが示されている。人は如何に不要なものにとらわれているか・・。現実はこのドラマのようには行かないが、ドラマが感動を用意しているのは確かで、「神は奇跡を成したもう」という希望が恐らく(作者にとって)核である。その事を改めて確認し、ドラマを終えようとするのが最後の牧師の場面なのである。・・と、芝居の流れで感じたのだったが、ガヤガヤとスルーされたのは、まぁたまたまかもしれない。芝居の方の問題かもしれない。だが日本人にはそういった辛気臭い場面、宗教的な臭いのする場面を嫌う感覚がやっぱりあるのではないか。(あそこは台詞、聞きたいでしょう・・違うかな??)
    深読みかも知れぬが、そんな事を考えた。(以前「禁断の裸体」で感じた、宗教の扱いの不得手さに通じるだろうか。)
  • 満足度★★★★★

    何とも幸せなコメディ
    カトケン事務所のコメディの選び方は秀逸だ。クレイジーフォーユーなどで知られる米国の脚本家ケン・ラドウィッグの名作。カトケン事務所は初演時と同じメンバーで再演した。

    翻訳がいいのか、鵜山仁の演出がイキなのか、あちこちでしっかり笑いが起きる。幸せ感で泣けるラストシーンなど、役者たちがきっちり仕事をしていて、翻訳劇にありがちなぎこちなさがない。

    加藤健一の長男と高畑淳子の長女が若い夫婦役。カトケン事務所の加藤忍も、今回も面白い。

    ネタバレBOX

    今日は初日で、メディアの御招待も多かったと見られる。近くの席にいたのは朝日新聞の演劇記者、見た目はOBだ。開演しても隣接の記者としゃべり続ける無神経さ、その中身も「楽屋で有名女優に駄目出しした」とか聞くもむなしい会話。終演時に至っては拍手もせずカーテンコール中に携帯を覗いて帰り支度。

    舞台に酔いたいお客さんの神経を逆なでしていた。

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