阿片と拳銃 公演情報 阿片と拳銃」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★

    2008年8月9日 新宿・紀伊国屋ホール

    劇団M.O.P.第43回公演。残り3年で解散するのだそうで、年1回公演、残り3公演の1発目。'89年の第14回公演『HAPPY MAN』を観て以来、'95年の第27回公演『ちゃっかり八兵衛』あたりまで、この劇団の舞台はよく観ていたけど、90年代半ばからしばらく観劇から離れてしまっていたので本当に久々。

    '39年の上海、'59年の京都、'79年の浜松を行き来するお話で、冒頭が'79年の冬で、同年の夏の話も挟みこまれるから、結構時系列が入り乱れているけど、その辺の違和感はないので、上手くなったなあとしみじみ。個人的には終盤の処理が好きじゃないけど、これは趣味の問題か。おまけの「歌」も同様。でもサービス(しかも残り3回)だというのなら、文句を言っても仕方ない。

  • 満足度★★★★★

    円熟味のあるオトナのドラマ
    第一幕(70分)は、1979年、浜松の老人ホームで幕を開け、ホームにいる1人の人物の過去である1939年の上海に遡り、さらにそこで登場した2人の人物のその後も語る1959年・京都の場を経て再び1979年に戻るという構成で、まずは概略説明と言おうか下地作りと言おうか、な感じ。
     
    この1939年上海で、三上市朗、小市慢太郎、キムラ緑子、木下政治が揃っている場面を観ると「あと3回なのか…」とシミジミ。
     
    10分の休憩を挟んでの第二幕(70分:カーテンコール含む)は、始まって間もなく「ある事実」が明かされることによって40年の歳月のギャップが一気に埋まり、その隠された部分を見せて行くのでダイナミック。
     
    中でも終盤のキムラ緑子と小市慢太郎の会話シーンは40年の間にたまった互いの想いががっぷり四つに組み合う力相撲のよう(演技、物語としての内容とも)で白眉。涙を拭っているお客さんも少なからずいて、σ(^-^) もホロリ。
    また、泣かせつつも笑いも含ませているのが上手い。
     
    さらにその後、エピローグ的にすべての始まりであった「1931年 東京」のシーンを、セピア色の照明に弁士付きで見せるのもイイし、その弁士の締めくくりの言葉が何とも粋。
     
    結成24周年、第43回公演というだけに円熟味があり、しっとりとしたオトナのドラマを堪能。

  • 満足度★★★

    あと2年!!?
    それぞれの人生。思い違い、思いやり。最後は泣けて。笑えて。面白かったです。

  • 満足度★★★★★

    大人のお芝居
    劇団M.O.P.のお芝居を観たのは初めてだったのですが、キャストの皆様の演技が本当に素晴らしい!
    キムラ緑子さんは、同一人物の幅広い年代を見事に演じ分けていらっしゃいました。

    ストーリーも素晴らしく、後半にパズルが一気に組み合わさっていくような爽快さがありました。

    ネタバレBOX

    終演後に1曲演奏があり、その演奏を聴きながら「あぁ、もうすぐこの劇団は無くなっちゃうんだなぁ」と思うと、ものすごく切ない気持ちになり、涙が出てしまいました。
  • 満足度★★★

    懐かしさと切なさと
    劇団公演は、初めてでした。
    キャストさんの何人かは外部で拝見してましたが、
    やっぱり劇団での公演は特別ですから。

    ドラマチックが現実世界でも存在していたであろう
    時代を軸に、時間を行きつ戻りつ辿る2人の男と、
    一人の女。
    更には彼らに関わった人達の人生模様。

    物語が広がっていって、どう結末を迎えるのか?!
    そんな想いを吹き飛ばすかの素敵なエンディングが
    沁みました。
    静かで味わい深く、しみじみ残る余韻。
    それとは関係無く演奏しちゃうって!
    (@@;(^m^)

    個人的には、紀伊国屋ホールの上演も相乗効果だった
    気がします。
    懐かしさとか、熱気とか、パワーとか。
    芝居を観る時に感じる興奮に、心地よく浸れた一時で
    した。

  • 作り込まれている芝居
    劇団初見。
    あと3公演で解散なんて、もったいない!

  • 満足度★★★★★

    時代を超えて・・・。
    あへん?拳銃?ドタバタ系かと思いきや、
    非常に上質な演劇を見せてもらいました。

    時間が解決してくれること。
    時間が経っても消えない思い。
    時間を追って切なくなっていく2人の間。

    タイトルからは想像できないとってもぐっと来る芝居でした。

  • 満足度★★★★★

    すごい。
    素晴らしすぎて言葉もないです。この気持ちを言いあらわすにふさわしい言葉が思い浮かばない。
    どうしてももう1度行きたくて、楽のチケットを取りました。楽しみです。

    ネタバレBOX

    場転が多く、しかも過去と現代(でも1960年代)を行ったりきたりします。
    私は、場転が多いお芝居は苦手なのですが、この作品はすんなり観られました。
    むしろ、場転が多いことで、パッチワークように、はじめはちいさなパーツがだんだん繋がり、それが大きな衝撃になっていく。それが心地よかった。
    丁寧に作られた映画を実写で観ているような、切ないけれど愛に満ちた、心に染み入るおはなしでした。

    終演後の1曲が、物語のイメージと全然繋がらず、「今日は余韻にひたりたい」と思っていた私には「無くてもいいのでは・・・」とも感じてしまいましたが、あれもこの劇団の良さの1つなのでしょうね。
    そして、「楽しかった~!」という気分になって帰ることが出来たのは、やはりあの1曲のおかげだったのでしょう。

    あと、大変失礼ながら、キムラ緑子さんのことをよく存じ上げず、ちりとてちんの菊江さん役のイメージしか無かったので、舞台ではあまりにもかわいくて素敵で可憐な(そして老婆な)緑子さんを観て、大好きになってしまいました。
    テレビより、舞台向きのかたかもしれませんね。
  • 満足度★★★★★

    哀愁と未練
    これまた非常に素晴らしい舞台です。
    すげぇ・・・

    レベルが高い、高すぎます。
    某有名劇団よりも内容充実です。
    お時間ある方は是非是非観に行ってください。
    百聞は一見にしかず、です。

  • 満足度★★★★★

    この上ないロマンティックな話
    マキノノゾミの新作は、まるで大河ドラマを見るような何十年もの間の男女の愛の物語を丹念に折込んだ。それを美しい舞台美術。美しい照明と音楽。そして、誰もが認めるMOPの素晴らしい俳優陣、アンサンブルによって織り上げられた美しい絨毯のような手触りのする素晴らしい佳作となった。小市慢太郎と三上市朗、そして、美しく華のあるキムラ緑子の3人を軸として、笑いありアクションあり、そして、場面転換も早く、ホントに見事に展開して行くのだ。2時間35分。途中10分の休憩。ラスト3作のMOP。この作品を見ると本当に解散してしまうのかとまた問いかけたくなる。特に小市とキムラの見事な演技は忘れ難い印象を与えるだろう。

    ネタバレBOX

    舞台は戦争中の上海、1959年の京都の撮影所、そして、1980年頃の都内の老人ホームを中心に時空をいったりきたりしながら展開する。最後に全ての物語の始まりが示されて幕は降りる。物語を分かりやすくするためだろうか、説明台詞が多めであるが、それはマキノのこの作品に対する愛情の深さだと思う。
    会場でリピーターチケット発売中。3000円。千秋楽以外を販売しているそうです。
  • 満足度★★★★

    感動した!
    主役の3人は勿論、劇団員、客演みな個性を活かし、しかも芝居を壊していない素晴らしい舞台でした!

    時間は作るもの。
    忙しい人も、是非この舞台は観て欲しい!

  • 満足度★★★★★

    カウントダウンの始まり
    ついに解散へのカウントダウンが始まってしまいました。今回をいれてあと3公演のみ。今回の公演を観て、3本柱はもとより、この劇団の人たちの醸し出す雰囲気が大好きだと再認識しました。全員が並んでいる姿をみて何だかとても嬉しくて幸せな気分でした。
    しかし来年、再来年の公演では劇団員全員が揃わないかもとのこと。都合が合えば、ぜひ多くの人に観ていただきたい。そしてこの劇団を多くの人に憶えておいて欲しいと思わせる舞台でした。

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