満足度★★★★
どこからどこまでがホント?
ヘッセの「車輪の下」に少年期から今に至る自らを絡めてメタフィクション風味で仕上げた95分。
予習をしなかったためどこからどこまでが自伝部分なのか、自伝部分もどこまで事実なのか想像・推理する面白さあり。
また、小道具の“アレ”の使い方もイイ。
満足度★★★★
自伝的作品
なんともまあカッチョ悪い自伝。でも、先に進むために何らかのおさらいをしておくことが必要だと感じたのでしょうか。私がもし自伝を書いたとしたらもっとカッチョ悪くなるだろうなあと思いながら観劇。
満足度★★
自伝
カムヰヤッセン北川大輔さんの作演出による、北川大輔さんが演じる、北川大輔さんの話。
蟹と温泉で有名な城崎で作られたお芝居。
実際的にどれくらいの期間で製作されたのだろう?
ワークショップ公演の発表作品のような印象でした。
ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」になぞらえて、北川大輔さんの半生が語られる。
無邪気だった時代、神童となった時代、挫折した時代、演劇で救われた時代、そして30代を前にした現代。
もう途中からは、完全に「車輪の下」ではなくなり北川大輔さんの話で、北川大輔さんご自身でご自身を演じておられました。
いわゆるメタフィクションというもので、舞台の上で現実の北川大輔さんの人生が語られ、思いが語られ、虚構と現実というよりは、現実でした。
この文章中に一体何度「北川大輔さん」と書いたことか。
それくらい、丸ごと北川大輔さんそのまんまな舞台で、もう芝居という体裁すらとってなくて。
メタフィクションに寄りすぎていて、これは芝居を観に来たつもりで来たら、ちょっと違うかな?という感じでした。
普通に北川大輔さんという人物が、まんまそこにありすぎで。
もう少し舞台として昇華させたものが、観たかったかなと思います。
語られた人生は、演劇人の現実事情が生々しく、演劇人の方には胸に差し迫ったのではないでしょうか。
彼の人生や言い分には、大学時代の過ごし方、母親との接し方、同棲相手との付き合い方、物申したい部分も多々ありつつ。
でもそれは北川大輔さんご自身に物申すということと等しいので、差し控えさせていただきます(笑)
ラストお母さんと一緒に朝日を浴びるシーン、とても美しかった。
その直前に長い長い独白がなければ、もっと響いていた気がします。
独白で間延びしてしまい、残念。
この芝居はまるで懺悔のようだ、ラストシーンのその神々しい美しさに尚のこと思いました。