満足度★★★
introっぽいってやつですか?
「札幌の他の劇団じゃ、なかなかこういうのは作らないよね」というようなイントロっぽいお芝居でした。ストーリーもあるような無いような感じで。タイトルの薄暮のような、どっちつかずな不安定さが美しかったです。今度は「歯並びのきれいな女の子」みたいなストーリーをはっきり持った作品をみたいな。
満足度★★★★
初めての劇団
どこかのサイトからたまたまこの公演『薄暮』のことを知り、予約しました。11/1公演を予約したのですが、仕事の都合で行けなくなり、連絡して変更してもらいました。制作の担当さんの対応はとても親切で丁寧でした。
芝居の内容は、他の方々も書いていらっしゃるように一貫したストーリーはないようでした。時間を隔てた日常の1コマを切り取ってつないであるようなつくりかたで、マームとジプシーに似てるとも思いました。
始まりは、闇と明るさの対比を表現していたのでしょうが、ちょっと世界に入っていけないかも、と思ってしまいました。その後、同級生との会話、家族との会話、おばあちゃんと二人、お母さんと二人の会話で親近感を感じました。時を経て、最後は家族の会話でしたが、私はなつかしい思いがして好きです。
薄暮というタイトルにひかれて見に行こうと思ったのですが、イメージとはちがっていました。そのタイトルに込められたのは、あの薄暗がりの雰囲気で、それが札幌を象徴しているのでしょうか。北海道の劇団の芝居を見るのは初めてです。雪に覆われる地方都市に住む人の生活感は雪に降らない地域に住む者にはわからないから、芝居でその片鱗を味わうことができるのは得難い体験だと思います。それに地域に限らず、人には通底する思いがあると私は思っていて、それを確認するために芝居を見に行くので今回は手応えありました。
満足度★★
アレ?
前回の東京公演は感銘を受けたのだけど、今回はアレ?。個人的にはつかみどころのないイメージの世界に逃げちゃったような気がしましたね。何が言いたかったのだろ?次回公演に期待します。
地方都市の哀愁なるものを再発見
一度、ラーメンをすすりに訪れたい街、札幌。
電波塔、雪祭り、白い恋人 が観光名所だ。しかし、そのショーアップされた街にも、私たちと何ら変わらない日常風景がある。 同市出身・イトウワカナ自身の「思い出」だ。
「東京に雪が降った」。
ひたすら衝撃的だったのが紙を利用した「雪」。これは、トイレット・ペーパーのように役者がグルグル引き、一夜のうちに「銀の世界」と化す札幌の日常風景を静かなまま紹介するシーンである。
もっとも、個人の「思い出」が連なる「記憶の世界」だ。フィルターにかけたとはいえ、その「銀の世界」も、いわばイトウワカナの郷土愛に等しいのではないか。あるいは、それはノスタルジックだろう。
終演後のアフター・トークで語ったイトウワカナ。つまり、「アンケートから判ったことは、北海道の作品を描いても、感想は全国ほぼ均一化している」。
多くの観客にとり地理的に「観光地」であるのが「札幌」だ。ところが、彼女の「思い出」は、家、学校、アイドル、時々の流行を通し、普遍だった。興味深い。
満足度★★★★
怖くて綺麗で儚くて寂しくて、でも好きな薄暮の時間
半分はインスタレーションとして楽しむと良いのかな、と思いました。
ライトを使った表現、紙の雪景色、紙の雲の上…記憶に残る視覚表現だと思います。
動物頭の存在感もシュールで嫌いではないです。
薄暮を感じたのは小中学生の帰宅シーン、それから、引きこもりの部屋が段々暗くなるシーン…
怖いくらい静かで、一瞬なのに永遠に思える薄暮…ええ、客席でもしっかり薄暮を味わいましたよー!!
私は生まれも育ちも関東人なので旅先で一度しか味わったことがないのですけれど
雪景色の薄暮、もしくは明け方って格別ですよね。あれはホント別世界に誘われます。
でもやっぱり毎日は嫌だな、毎日なら沖縄行きたいわ。
長女、良かったです。
めちゃくちゃ共感しました。
共感と言うより、思い出したくもないのに思い出させられた感じ?w
満足度★★★
北海道発、モノローグ系。
地方都市の話は興味あるし、美しいシーンもあるんだけど、“ままごと”と“マームとジプシー”の合いの子感が否めない。なんか惜しいなぁ。
満足度★★★
どんどんタイトルから遠ざかっていくのが残念/約80分
数々の断片から成る、エチュード集のような作品。
事実、アフタートークによれば、イトウワカナさんが脚本を書いたのは冒頭ほかいくつかのシーンのみで、多くのシーンは役者とアイデアを出し合ってエチュード形式で作ったそうな。
何より魅了されたのはオープニング。
イトウさんが書いたという冒頭のシークエンスは『薄暮』というタイトルとの結びつきが強く、刹那で終わる薄暮という時間、そしてそこから派生する光と闇のイメージを小道具と身体表現を上手く使った凝った演出で表していて面白く、また、役者がそらんじるポエティックな文句も切なさと美しさに満ち、心つかまれた。
ところが時を追うごとにタイトルとの繋がりは薄れていき、それにつれてグダグダ感、ダラダラ感が増していって作品はトーンダウン。
ユーモアこそあるものの笑い崩れるほどのものでもなく、やがて私の心は舞台から遠ざかっていった。
やはり作品を引き締めるには、タイトルに示されたテーマでもって全体にきつい縛りをかけることが必須なのではないだろうか?
興味が続かなかったもう一つの理由は、表現されていることの一つ一つにあまり切実味が窺えなかったこと。
“これを吐き出さなきゃ私死んじゃう!!”
作者にはそれくらいの抜き差しならなさを持って創作に臨んで欲しかった。
そう言えば、イトウさんが書いたという冒頭部は他のシーンに比べるとまだしも切実味が感じられたような。。。
作風は嫌いじゃないので、次作に期待します。
満足度★★★★
演出おもしろい
薄暮ということで、暮れかける夕時の薄暗い雰囲気を、光と闇と影を上手く使って表現されていました。
トイレットペーパー大小が斬新で、プロジェクタやスクリーン代替品が面白かったです。
シニカルですが、ところどころに笑う壺があり、個人的には十分面白かったです。が、万人向けではなく、演劇が好きなコアな方にお薦めのような感じです。