花よりタンゴ 公演情報 花よりタンゴ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    設定が戦後の昭和だけあって、さすがに今との時代の変化を感じました。唄やダンスなどあって、コミカルで明るく楽しい舞台でした。
    他の方のコメントもありましたが、どうやって食べてるのかは気になりますね。そこはうまくやってるのでしょうかね。
    最後は、ハッピーエンドとまで行かないですが、戦後の荒波に負けずに姉妹が力を合わせて強く生きていくというメッセージをいただいた気がします。ありがとうございました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    俳優たちが活き活きと明るく魅力的に演じており、歌やダンスなどよく訓練されている印象。作品はいささか古臭い気がしないでもないが、とにかく俳優たちのパフォーマンスが良い。
    ところで元男爵家のこの四姉妹、食事は誰が作ってるんだろう。あの時代、食糧の調達は大問題なはずだ。33歳の長女?とても作れそうに見えない。毎日銀座で外食?裕福じゃないという設定だし。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/05/23 (土) 18:00

    座席1階

    度重なるカーテンコールが客席の満足度を示していた。見終わってみると、なぜこの舞台が20年越しの再演なのかが不思議なくらい。何度も上演されてしかるべき演目だと痛感した。

    だが、今作の成功は座組の素晴らしさによるものだ。長女役の朝海ひかるの実力はこれまでこまつ座に何度も出た舞台から証明済みだが、こまつ座初出演の大原櫻子と南沢奈央の絶妙な演技の力を見抜いての抜擢は、見事というほかはない。
    特に、大原はよかった。美しくて可憐な、力強い歌唱は感動的。南沢の情感あふれる振る舞いは、客席の感涙を絞った。高橋克実は「きらめく星座」にも出ていて、終戦前後、昭和の空気感を舞台に満たす重要な役割を遺憾なく発揮した。

    舞台は終戦直後の昭和22年。全てを奪われ平民として懸命に生きる元華族4姉妹の物語。生活のためのダンスホールをどう守るかと奮闘する姿が描かれる。サイドストーリーとしての、郵便配達員とタバコ売りのおばちゃんの人間模様も最高だ。最高たらしめたのは、名優枝元萌あってのことなのだが。
    ダンスホールなので歌や踊りが満載なのが、ラストがやりきれない結末だとしても、あくまで底ぬけの明るさで満たした要因だ。戦争が終わり、明日への希望が開けようとしている当時の空気を味わうことができる源になっている。

    昭和庶民伝三部作でも知られる井上ひさしの真骨頂を楽しむことができる、いい作品だ。再演を繰り返して当然という名作だと思う。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    演者の演技力、唄、ストーリー 文句なく面白い! 
    こまつ座の傑作と言っても良いほど面白かった。
    しかし、こまつ座のポスターのイラストが古臭い。
    だから観客もオジサンとオバサンばかりなのかも。。。
    井上ひさし作品と知らなければチケットは買っていなかった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    朝海ひかるさんの名前だけでチケットを買ったのでこんなに豪華なキャスティングだとは知らず観ていて驚いた。流石こまつ座、今回のキャスティングにはちゃんと色々な舞台をチェックして選んだセンスの良さを感じる。

    戦後まもなくの銀座ラッキーダンスホール、経営する33歳の長女に朝海ひかるさん。宝塚トップスターの気品、歌ダンス佇まい全てに秀でたオーラ。後半のチャイナドレス姿はスタイルの美しさが際立つ。

    終戦しても米軍の特殊任務に取られ、帰って来ない夫を待ち続ける次女の南沢奈央さん。以前のボーイッシュな雰囲気と打って変わって彼女とは気が付かなかった。

    歌手を夢見、レコード会社のオーディションを受けまくっている大原櫻子さん。男爵だった亡父の妾腹だが三女として家族同様に暮らしている。この大原櫻子さんの歌がある意味主人公。昭和歌謡との相性が良いのだろう、会場中を歌で魅了した。ファンクラブ限定の「祝!30歳!チーム39開襟シャツ!」を着用した人も多く変わらぬ人気。

    受験生向けの月刊誌「螢雪時代」を愛読している秀才の末娘、平体まひろさん。ステージ中を走りまくるエネルギー。

    男爵家の元運転手で戦後、闇成金で財を成した高橋克実氏。グラサンを掛けてると千葉哲也氏みたいでいかつい。ノリノリの役者馬鹿系で好感を持たれ観客を味方につけるタイプ。

    ピアノの伴奏を務める朴勝哲(パク・スンチョル)氏。
    ダンスホールに闇煙草を卸す枝元萌さん。MVP。
    郵便配達人、尾上寛之氏。
    特筆すべきは空襲で声を失った花売りの大田真喜乃さん!どこかで観たなとずっと思い巡らしていたが新国立劇場演劇研修所第19期生を2月に修了したばかりの彼女だった。5月にこまつ座のサザンシアターで朝海ひかるさんとタンゴを踊るとは···。才能ある若手をどんどん抜擢して夢のある世界を築いて欲しい。

    枝元萌さんこそが井上ひさし作品の魂の気がする。市井に生きる名もなき庶民の体現。カッコイイ奴、綺麗な女等はいつの時代でも何とかなるが泥臭い一般庶民を自然に象徴出来るのは稀有。下手な奴に演じさせると嘘臭くて観てられない。こういう役柄を作為的だと感じさせると作品全体にダメージが及ぶ。そこが配役の難しいところ。枝元萌さんは『赤ひげ』に出ていても何の違和感もなかっただろう。こんな女優、日本の宝だと思う。
    是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    南沢奈央さんの夫が好きだった歌を大原櫻子さんが口ずさむ。その美しさに涙ぐんだ。枝元萌さんと尾上寛之氏の再会、窓辺で月の光を浴びる二人の後ろ姿に合わせる曲も良い。平体まひろさんのハモリも良かった。

    南沢奈央さんのどこか他人事のような達観した物言いに「お姉ちゃんはいつだって小説の台詞みたいなことしか言わないじゃない!」との平体ツッコミも良かった。

    全てを失った無力さで絶望するも、「何もかも忘れて出直すしかないじゃない。」の台詞。高橋克実氏も朝海ひかるさんも立ち上がり日常を何とか繰り返す。いつかきっと元気になってまたやり直せるだろう、その日まで。だって他に何の手の打ちようがない。まずは日常を繰り返すのみ。

    アフタートークも凄かった。大原櫻子さんが美空ひばりの「みだれ髪」をアカペラで歌うサーヴィス。この人ヤバイな。昭和歌謡を歌うコンサートなんかあれば行ってみたい。

    高橋克実氏のことはよく知らず、元々は落語家か何かだと思っていた。調べると劇団離風霊船の『ゴジラ』が転機となった役者。当時、NHK教育で日曜日の夜にやった奴を録画して観た記憶。『ゴジラ』を演劇でどうやるのか?という興味。観た感想は「ああ、こっち系か」。この時のイメージは強烈で自分にとって演劇というものへの偏見を根付かせた。自分の観たいものではないなと。今観たらまた違うのかも知れないが。(当時、調子に乗って『ゴダールのマリア』とかもフジテレビの深夜のノーカット版を録画して無理矢理観た。全く歯が立たなかった)。

    もうこの所、演劇人は反戦の為に何か自分に出来ることはないかと自問自答しているようにも思える。どうしたら日本と戦争を切り離せるのか?今作の血肉には何処を切っても反戦が流れている。戦争で日本はどれだけ絶望的な目に遭ったことか、どれだけ後悔したことか。もう二度とこんな思いを日本人は繰り返すべきではない。理屈を超えた呪い、それは最早祈りですらない。何とか逃げ延びよう。多分、一度一線を越えたら後は一本道のような気が。闘争本能は動物のどうしようもないカルマ。卑怯に逃げまくるしか道はない。

    反戦は敢えてメッセージに入れなくても殆どの日本人の無意識に刷り込まれている筈。手塚治虫藤子不二雄石森章太郎永井豪水木しげる白土三平で育ったガキが戦争をしたい訳がない。どうにか自分の人生から戦争を避けたいに決まってる。卑怯者と罵られても個人主義の権化で逃げまくってやれ。

    ※エルネスト・デ・クルティス作曲の「Non ti scordar di me」=「やさしき花」。
    作詞ロレンツ・ハート、作曲リチャード・ロジャースの「ブルー・ムーン」。

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