公演情報
「帰還不能点」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2026/05/30 (土) 18:00
毎回上演される度に観てきたと思うのだけど、今回特に沁みました。今の世界情勢がそうさせていたのかもしれません。
道子さんの思いも強く表れていて、おぉ!と唸らせていただきました。
実演鑑賞
満足度★★★★★
戦争となった経緯やその裏で止めようとしていた人々の葛藤を、元研究生達がいろいろな人をコミカルに演じてくれたので、あまり当時の歴史を知らない私でもわかりやすかった。当日パンフに年表や用語の解説がついていて至れり尽くせりでした。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2026/05/31 (日) 12:00
「過去は変えられない、前を向いて生きるしかない」という、“立ち直りに前向きな”言葉が
ほとんど“反省の無さ”に聞こえる手痛い指摘。
この延長線上に、戦後日本があるのだと言う再認識に打ちのめされる。
同じ事象を、国のトップから一般庶民まで複眼で見せるような構成、
この複雑な再現ドラマをわかりやすく展開する演出、怒涛の台詞、役者陣のエネルギーに圧倒された2時間10分。
実演鑑賞
満足度★★★★★
2026/05/30㈯昼の部鑑賞
小説「昭和16年夏の敗戦」がベース。迫力満点の芝居に終始圧倒されました。
クスッと笑える場面も散見され、2時間10分があっという間。
大満足の公演でした。
最後に元総力研の一人一人が意気込みを語るシーンは、映画『生きる』のラストシーンで区役所職員が今後の抱負を力強く語る場面を彷彿とさせてくれて、爆笑しそうになりました。
みんなで酒に酔って気勢を上げても、明日シラフに戻れば普通の小市民に戻ってしまうのだろうな、と。
「ミネルバの梟は夕暮れに飛び立つ」と言われます。
状況悪化の帰還不能点がどこだったのかは後から分かるものであって、渦中にいる者は誰一人分からないこと。
そしてポイント・オブ・ノーリターンを越える推進力は「保身を図る見て見ぬふり」であり、「善人の不作為」であることがよく分かる作品でした。
実演鑑賞
満足度★★★★★
スイングキャスト回を観劇。西尾氏と緒方氏という目玉(特に後者)が入替えというので最初戸惑ったが、初演の記憶を蘇らせ、やはり観ておきたく足を運んだ。最初はどの役がスイングか、本キャストならどうか、等と脳内で構成していたが(最後までその作業は無意識にやっていたが)次第に群像が成立して行く快感に到達。
秀作である。5年前より台詞が今に響くのが、怖い。
「戦争」を描く演劇、映画ドラマは数知れないが、本作は責任を巡るドラマ。個人の罪責感を焦点化する。
罪責感を人類規模に敷衍すれば、地球の裏側で起きた犯罪にさえ己に責任の一端がありはしなかったか、自分に何かがやれたのに、やらなかったのではないか・・と思考する態度になる。
法律、ルール、空気、醸成されたある「正義」というコードに反しない事に汲々とする生き方がスタンダードとなりつつある(と自分には映る)昨今、悪や不幸を生む最後のカードを引いた者のみを裁き批判する態度からは何も生まず、改善もされない事を知らずか判ってか、しかしそうするのは保身というメリットから。その対極の態度を浮び上らせる本作は、観客にどう届いたのだろう・・。
客席はほぼ満席であった。若い客が多い。近くにいた年輩客は終始涙を拭っていた。終演後、若者たちは呆然とした表情が多かった。何が去来していたのか、想像するしかないが、聞いてもみたい。
終戦5年、総力戦研究所の面々が集う男芝居であるが、紅一点(黒沢女史)が効果的。粟野史浩氏、東谷英人氏を久々に拝めたのも嬉しかった。
実演鑑賞
満足度★★★★★
すばらしかったです。ストーリーは魅力的でおもしろくて、俳優さん達の演技は迫力があり圧倒されました。第二次世界大戦時の大日本帝国政府の方針を理解することができて、大変勉強になりました。
実演鑑賞
満足度★★★★
2021年2月の初演、2022年8月の再演に続き、観るのは3回目。再演時、浅井伸治氏に代わり吉良孝一役を務めていた伊藤白馬氏(=旧芸名・照井健仁氏)が今回、村上誠基氏に代わり木藤芳男役をやる。登場しない山崎進次郎の声は近藤フク氏が担当していたが、今回は村上誠基氏に。
MVPは黒沢あすかさんだろう。話を知った上で観ているので、進行と共にふと変わる彼女の表情が今作の骨子となる。にこやかに店を切り盛りしつつ、不意に見せる素の顔。一般庶民の知らない所で国は戦争のシミュレーションをしていた。結果は必敗、どう足掻いても勝ち目はない。だが戦争に突き進んだ。国民には「日本は神の国である。歴史上、一度たりとも負けたことはない。現人神である天皇陛下の統治する神国日本は必ず勝つ」と鼓舞。その全てが嘘だった。国に騙されて散々な目に遭い、焼け野原に呆然と立ち尽くす亡霊のような国民達。負けるって分かっていたのか?こうなるって知っていたのか?
この劇団を観たことがない人に一作勧めるならば、やはり今作となるだろう。脚本が面白い。戦後に戦前日本政府の馬鹿馬鹿しさを酒席であげつらう設定も巧い。故人を偲ぶ会というシチュエーションにも何重にも意味が掛かっている。“最後の”再演と謳っているのが残念。今こそ日本人はこの作品を観るべき。必見。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2026/05/28 (木) 19:00
劇団の代表作の一つ。心地好いが笑ってはいられぬ緊張感がある。130分。
2021年に初演、その後、好評で2回再演され、今回が四演だが初めて観る。太平洋戦争前、優秀な若手官僚等で作られた総力戦研究所のメンバーが、戦後5年を経過して、1人の死を機会に未亡人の居酒屋に集まり、回想する戦争突入時の出来事・・・、の物語。どうして戻れなくなったのか、という問いへの答えを探る。見慣れた役者陣が熱演を奮い見応えがあるが、未亡人を演じた紅一点の黒沢あすかの終盤が特に光る。
「戦争をしてはダメだ、と分かったから日本は大丈夫だ」みたいなセリフがあったが、80年経って、それが空しく響く昨今の状況が苦しい。