木の上の軍隊 公演情報 木の上の軍隊」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-13件 / 13件中
  • 満足度★★★★★

    重たくて深い
    哀しくて重たくて切ない、戦争の本当の苦しみを理解できはしないけど感じて忘れてはいけないと思いました。今の沖縄の苦しみも伝わってくる内容でした。

    ネタバレBOX

    3人だけの出演者、セットは変化なし、それなのに景色が変わり人が見える気がしました。ビオラの音色が優しくて切なかったです。
  • 満足度★★★★★

    この日に
    この日に見ることができたのは、何かの縁か。屈辱の日。感慨もひとしおだった。沖縄を本土・中央の権力者はどうみているのか。沖縄が担わされているもの。今も全く変わっていないことを再認識。右とか左とか、イデオロギーとか、党派とかと関係なく、まぎれもない事実。

  • 満足度★★★★

    面白かった
    藤原達也と山西さんの演技がとてもいい。
    うまい下手でなく、そこに本当に人間が実在すると感じられた。演劇っていいなと再認識。
    照明も素朴ながら四季折々の表情を見事に表現していて感嘆。

    分かりやすさ・簡潔さ・正しさを求めるこの時代に、
    分かりづらく・複雑で・何が正しいとも言えない矛盾に向き合うこの作品を見る事ができたのは素晴らしい体験だった

  • 満足度★★★★

    信じさせてくれる人
    井上戯曲の魅力は“生きるチカラ”。
    今回は、遺志を継ぎ新たな物語で出現しました。
    笑いもチャンとあったけど…。
    でも、やっぱり受け止めるべきものの重大さに、
    どうしたものかと立ちすくんでしまいました。
    だけど舞台に生きる役者陣、創り上げたスタッフの
    覚悟や想いは潔いほどに清々しく、私も立ち会えた
    そのことが嬉しかったです。

    “藤原竜也”
    彼の魅力を改めて噛み締める機会になりました。

  • 満足度★★★★★

    期待通り
     期待していた通り、面白かった!

    ネタバレBOX

     戦争が終わったことを知らず、
     木の上で2年間を過ごした二人の兵士。

     そのシチュエーションだけでも、充分興味深い上に、
     笑いもフンダンに散りばめられていて、
     そして、うっと息を飲むシーンもあったり、
     楽しいだけではない面白さがあった。

     最後に、木が立って行く仕掛けは、
     圧巻だったぁー!



     http://ameblo.jp/tc-tama/day-20130409.html (その日の日記)
  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    【木の上の軍隊】を観劇。

    劇作家・井上ひさしが亡くなる直前まで執筆しようとした話で、それを蓬莱竜太が引き継いだ戯曲だ。

    戦時中、米軍から逃れてガジュマルの木に逃げ込んで、二年間に渡って生活していた新兵(沖縄出身)と上官の話。
    二人はガジュマルの木から、米軍の野営地を監視しながら、応援部隊を待っている。しかし底を付く食料、寒さなどが二人を襲っていく。そして新兵が米軍の食料や毛布などを拾ってきて急場を凌ごうとするが、それを許さない上官。だがそれも束の間、背に腹は代えられず、食事、嗜好品などが確実に得られる状況になり、監視という役もお座成りなっていく。
    そして終戦を迎えるのだが、それを認めない上官。更に月日が経ち、米軍の占領地がどんどん大きくなっていく。そして二人は住民の呼び掛けにより、やっとガジュマルの木から下りてきて、自身の戦争を終えるのである。

    新兵と上官が、戦時中という過酷な状況の中で、互いの関係性、価値観が刻々と変化していく様が丁寧に描かれている。新兵は上官に絶対服従しなければいけないのだが、生きていく過程なかでいとも簡単に崩れてしまう。だが寝食を共にしながらも、互いを理解する事が出来ない?しようとしない?上官と新兵。
    隣人を理解をするとは?という事が今作のテーマで、上官と新兵、内地と外地、米軍と日本と未だに基地問題が解決しない根本はそこではないか?と井上ひさしが墓場から言っているようでもあった。

    今作は、演出、俳優陣、美術と申し分ないのだが、戯曲が飛びぬけて良すぎる為に、それを超える事は出来なかったようだ。まぁ、贅沢な不満かもかもしれないが・・・・。
    今作も蓬莱竜太の閉じ込められた設定は絶好調で、【まほろば】【夜行ホテル】に続く傑作戯曲である。

    舞台で観る藤原竜也は、毎回本当に良いな。

    今作はお勧めである。


  • 満足度★★★★★

    観劇週間3本目
    財布が寒いのだけど、友人の勧めで観劇。

    いや〜、事実は小説より・・・ですな。実話が元だと思うと鳥肌が立ちますね。

    それにしてもあのセットでケガ無く集中して2時間やるのは大変だったでしょう。あと数日ケガ無く頑張って欲しいです。

    ネタバレBOX

    昨日までの2本とはセットの重厚感が違う。あの樹はスゴイです。最後の隆起は一体どうなっているのか?
  • 満足度★★★★

    井上ひさし様
    亡くなられての遺作、別人が書いての待望作。

    忘れはならない日本人の心のようなものが感じられました。花のある藤原、片平さん以上に山西さんの活躍が良かった。

    ネタバレBOX

    ラストシーンの表現方法には脱帽です。あのシーンのために2時間弱がある意味、そして今の沖縄の基地問題にまで切り込まれているのが考えさせられました。
  • 満足度★★★★

    信じるものの拠り所
    井上ひさしが伝えようとしてたことの何割が表現できていたのだろう、、とは思いつつも、最低限のポイントは拾えていたのかな、とも感じました。

    特に日本人の「芯の無さ」を見せられるに付け、神妙になっちゃいました。。。

  • 満足度★★★★★

    観ました
    太平洋戦争時の沖縄戦、縋って憎んで信じてぐちゃぐちゃになった新兵と上官の姿に訳もなく涙が溢れそうになり、どんな言葉で伝えていいのか堂々巡りの余韻が続いている。
    時代は移り変わっても、ヤマトの上官と島の新兵、井上さん、3人がいる沖縄は平成ではなく未だ昭和88年なのかもしれない。
    井上ひさしさんの宿題を蓬莱さんはちゃんと答えにして見せてくれたんだ、と思う。
    約2時間。

    ネタバレBOX

    照明の色加減によって、季節変化がわかりやすい。2年くらい時間経過してる割に髪や髭が伸びないけど、敵軍からの配給ゴミの中にカミソリでもあったんだろうか?ま、そこはあまり深く考えてはいけない事か。でも、刃物なんぞ入れてあったら、当時の日本男児なら自害の道を選ぶんだろうな、と思ったり。

    ガジュマルの木の下には戦友の死体、アメリカ軍の戦闘は増し、2人の食料は底を尽き、ヤマトの上官と島の新兵の上下関係や信頼も薄れていく。
    国から使い捨ての様に扱われる島、どこか現在の日本の構造も透けて見える。
    帰りたくとも帰れない故郷、極限に追い込まれ日本人としての威厳や誇りなど、葛藤を越えた後の上官の絶叫が胸に突き刺さる。
    これまでも山西さんは上手な俳優さんと思っていたが、今回の山西さんはこれまで以上に凄かった。あのセットなら多分足はキズだらけなんじゃないだろうか。傷薬と共になんか賞あげてもいいじゃないか。→あくまで個人の意見ですよw。

    ガジュマルの精霊の語り手、片平さん。きれいな声で真っ直ぐな役柄。井上さんが書いた場合、この語り手さんは方言や沖縄の三線がかなり多用されそうな役だと思った。
    新兵の藤原さん、朴訥さのある表情から憎悪や苦悩、瞬時の感情変化に目が離せなかった。
  • 満足度★★★★

    木の上の兵隊ではなく、軍隊だった。
    終戦間際と直後の2年間の沖縄が舞台で、今の日本と沖縄が常に透けて見えるお芝居。井上ひさしさんの新作を観る時のように、落ちる涙を拭くこともできず、グサグサと胸に刺さり続けるセリフたちを聴いて(身体に入れて)いました。戯曲掲載の雑誌も購入。

    ネタバレBOX

    あの装置を上り下りするのは、きっととても体力を消耗するだろうと思います。怪我のないように、ツアーをがんばってもらいたいです。
  • 満足度★★★★

    言葉と距離
    言葉の選び方や使い方が井上ひさしさんとは違うと思うところもありました。
    が、蓬莱さん色がしっかり出てて、それが良かったです。

    ガジュマルの樹もセットとして凄かったのですが、もう少しキャパが狭い劇場の方が良かったと思いました。
    2人の兵士の距離が感じられる位の空間で見たかったです。

    言葉も距離も混ざりあっているような、少し不思議な感じがしました。

  • 満足度★★★★

    真の終戦とは
    本当に井上ひさしさんのメッセージかどうかは確認のしようがありませんが、そうだとして、確かに井上さんのメッセージは受け取りました。

    ネタバレBOX

    戦争をしたのだったら、あんたたち最後まで責任持ってよね。沖縄の占領軍基地が無くなるまでが仕事だからね。

    舞台中央にしめつけの木があって、登ったり下りたり大変そうで、よく落ちないで演技ができるものだと思っていましたが、ラストシーンで木が随分直立したのを見て、意外と傾斜があったことが分かりました。見せ方が上手かったです。

    木の上に逃げた上官と新兵の話。最初は敵を倒そうとする緊張感があったものの、米軍の野営地のゴミ捨場から食が調達できるようになると、タバコは分け合わずに見つけた者のものにするなどと次第に状況が変わり、最後は米軍は二人を知っていて生かされていたことに気付くと、投降して生き恥を晒すことへの葛藤に悩むのでした。

    この島出身の新兵と本土出身の上官というのが絶妙な組み合わせでした。占領軍基地が無くなるまでは沖縄に終戦が来ないということですが、占領軍基地と現在の米軍基地が全くの同意語とも言い切れないところが少々悩ましい点ではあります。ただ、地位協定なんかを見ると、やっぱり占領軍と言えるのかもしれませんね。

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