無差別 公演情報 無差別 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-20件 / 40件中
  • 「かみ」をころす。
     表演空間が物凄くシンプル。
    おまけにおしゃれでかっこいい。
    けれど、その裏に隠れた「深さと重さ」が半端ない。

    ネタバレBOX

     天体の関係性を表現したら、わたしたちのいる世界は
    「ジャングルジム」になってしまうのか、という驚き。
    さらに、銅鐸を使って、キンコンカンコンと打ち鳴らした音を使うことで、
    絶妙の光の塩梅と相まって秋特有の深いながらも、
    おどろおどろしい夜を表現している。

     この空気で、「差別と被差別」、「あなたとわたし」、
    「狩猟と農耕」というそれぞれが持つ歴史の「始まりと終わり」を
    「ニンゲン、ヒト、ドウブツ、ケモノ」という立場、
    また「天上、地平、地下」という場所、
    そして「日常と非日常」という状況の3つを
    圧倒的なスピードで掻き回していく。
    この物語の行き着く先は、壮絶なる「いただきます」と「ごちそうさま」だった。

     突き詰めると、生きとし生けるものはなにかを
    「食べなければ、生きていけない」のだ。

     ということは「食べる」ためには何かを「殺す」という作業を
    しなければいけない、ともいう。
    故に「殺したら、食べろ、食べないなら、殺すな」ということでもある。

     故に、生きとし生けるものが「正に単独の存在」で
    「生きていく」≒「孤立する」ことは「可能・不可能」という次元を
    飛び越えて「できない」、「無理」という前に「ない」というレベルなのだ。

     だからこそ、生きとし生けるものそれぞれに段階というものがあり、
    役割というものがあるらしい。

    そこを無視して、「秀でている」と「勘違い」した存在が
    段階や役割を「逸脱」することが「神になる」という行為であるのだろう。

     逸脱してしまったが故に「生きとし生けるものの関係性」から
    「追放」されてしまった。
    この世はすべからくこういったことの繰り返しだと
    この物語は言っているのかもしれない。

     物語が進むに連れて、「生きとし生けるものの関係性」から
    追放される、ということは、ある社会システムでのある存在が
    神格化せざるを得ない状況と同じではなかろうか、と。

     結果、その身は防腐処理を施され、透明な覆いを被せられ、
    厳重な温度管理やら何やらの元で、時間と人間を限って
    供覧されてしまうのだろう、と感じてしまう見後感。

     普通は、その身を焼いて灰にするか、埋めて土に還すか、という
    手段で「生きとし生けるものの関係性」というものを守って、
    次の世代に、いいものも悪いものもそれぞれ、受け継いでいくのだろう。
    ・・・これが「無差別」という掟なのかもしれない。

  • 満足度★★★★★

    無差別
    圧巻の舞台だった。神に捧げるという意味で、
    重厚かつ濃密な時間だった。

    ネタバレBOX

    舞台セットが奇抜な柿喰う客で、
    鉄棒のような、やぐらを見立てたもののみ。

    あえて客席と舞台を分断し、
    神へ奉納する意味合いを込める。

    そういった日本古来の神話、民話を
    ベースにした妖しさと不気味さと
    時折ある柿喰う客らしい言葉による笑い。

    作品全体の力強さを体現した玉置玲央。
    菩薩のようにも見える七味まゆ味。
    理不尽な中にも健気さを見せる葉丸あすか。
    どん底から這い上がる野心を表現した深谷由梨香。
    奇妙さの中に可笑しさが混じる大村わたる。
    哀れな神を淡々と表現した中屋敷法仁。
    言葉使いと体で表現しつくす永島敬三。

    まさに全員の力が結集した舞台だった。
  • 満足度★★★★

    七味まゆみさんの観音菩薩像とかあったら欲しいな。
    現代能みたいな風情だったけれど、終盤、かなりリアルな現実をつきつけられた。
    七味まゆみさんは菩薩だなあ。

  • すごい作品
    話自体は難しかったですが、役者さんが本当にすごかったです!
    引き込まれました。
    また観たいです!

  • 満足度★★★★★

    今更書き込み
    今年は忙しくなかなか書き込みが出来ないでいた。間違いなくの名作だった。これからも追いかけたい。

  • 満足度★★★★★

    凄惨
    凄惨な作品だった。
    美しい作品だった。
    ちりばめられたモチーフに有形無形につながる底流もかんじられた。

    ネタバレBOX

    感想書いてた
    http://sakuteki.exblog.jp/16914300

    自分的には、ストーリーとかドラマの視点で言うと舞台を初めて見る人には薦めにくいのだけど、ここまできてたら薦めてみたい。
  • 満足度★★★

     
     

  • 満足度★★★

    すごく時間が経ってしまいましたが
    「絶頂マクベス」以来の柿喰う客。久々の新作本公演。

    相当な試行錯誤があったのではないだろうかと思わされる作品だった。脚本+演出+役者力のトータルでいうと、やはり柿喰う客は俺の中での関東ベスト5に入るなあ。

    中屋敷法仁さんは無駄が無い。そつがない。妥協が無い。で、中屋敷さんの希望・要望・要求に応える事ができる役者さんが集まっている。期待していた作品と全く違ったものが提供されても納得してしまうし、そもそも、柿喰う客に関してはそろそろ先入観無しで観に行かねばと思っている。それだけの演劇力を持った劇団になりつつあるのではないか。浅く広くではなく、深く広いジャンルのオリジナルを手がけるきっかけとなる作品となるのではないか、これは。新しい血がが入って、ますます楽しみだ。

    神、樹、犬、モグラに対する畏怖、劣等感を中央の木に集中させ、観客の視線を一切ブラすことがない淡白な舞台美術。あのシンプルさと落ち着きが、これからの柿喰う客"B-Side"として定着し始めるのではないかな。

    役者・中屋敷法仁、久々に拝見しました。

  • 満足度★★

    うーん
    個人的には、あらすじから期待していたまでではなったかな。役者の動きはよかったのだが。

  • 満足度★★★

    新しさと柿らしさ
    今までいくつか柿の劇を観させていただきましたが、女体シリーズや今までの劇とは違い、柿のみの「今」のメンバーで作り上げた、新しい「今の柿」の劇だったのではないかと。

    今までと違ったのは、中央に集まった身体の動きと、内容にメッセージ性が盛り込まれていたこと。僕は今まで柿の魅力は舞台を右往左往する身体能力とそれに付随しない内容の無さだと思っていましたが、今回はその両方を裏切られた感じです、いい意味で。
    とはいえ、礼央くんに代表されるあの身体能力の高さは相変わらず健在。これからの新しい柿にも期待大!

  • 初☆
    ずっと気になっていましたが、柿食う客初観劇でした!
    過去公演の評判などから想像していた作風とはかなり異なり、なんといいうかアングラな感じでした。 が、個人的にはかなり好みです!
    鉄棒を組み合わせたセットと、取り囲むように配置されたたくさんの照明が印象的でした。 アフタートークが非常に興味深かったです。
    客席は大部分が劇団のファンのかただったのでは、と思いますが、みなさんかなり真剣に聞いておられました。 そうですよね、『やりたいこと』と『お客様が見たい・期待するもの』って必ずしも同じじゃないですよね。

  • 満足度★★★★

    洗練
    個々の俳優さんの魅力が発散されていて、舞台装置もクールで音楽や照明や踊りもどれもすばらしく最高にinspirationalでありながら、肝心のお話がそんなにおもしろくないと感じました。あと、血なまぐささとか蔑視・憎悪などの悪感情が入り乱れる話なのにずいぶんと洗練された提示というか、不快感ほぼなく。そこが惜しいような。

  • 満足度★★★★★

    すばらしかったです
    日が経ってしまいましたが、この公演が見れて良かったです。
    アフタートークでお客を喜ばせる為でなく、自分のやりたいものをやりましたと
    言うようなことを仰っていましたが、誰もが気づいていそうで考えないようにしているかもしれないテーマを、このような形でお芝居にしてくれて、なんといいますか、感慨深かったです。役者さん達の熱演にも圧倒され、気が散ることがなかったです。これからもこちらの劇団のお芝居をチェックして行きたいと思います。

  • 満足度★★★★★

    全ての無駄を取りのぞき、研ぎ澄まされたシンプルなお芝居
    全ての無駄を取り省き、研ぎ澄まされたシンプルなお芝居!
    圧倒的な役者力!
    いゃ~終始、舞台に釘付けにされました!
    それは一瞬も見逃さない様に瞬きさえも忘れるぐらい…
    観終わった後に余韻が残ります!

    柿喰う客の公演は女体シェイクスピアシリーズしか観た事はなく、
    リズミカルでテンポのいいキレキレの演技の印象でしたが
    今回は柿喰う客のメンバーだけの公演で印象はまた全然違っていました!

    中屋敷さんの演出は前々から凄いと思っていたのですが
    今回は客に媚びないで自分のやりたい事をやった作品だとアフタートークで話しされてました♪
    やはりこの人の演出は私たちの想像力をはるかに超えてます!

    これは中屋敷さんが劇団員を信頼されているからできた作品かもしれません
    それぐらい役者さんの迫力ある演技に魅了されて愉しめました!

    ★ヤカラヤイヌキチ役の玉置玲央さん!
    いつもながらキレキレの熱い演技!
    昨年にこの人の演技を観なかったら今の柿喰う客のお芝居にも
    出会わなかったかも知れないぐらい衝撃的な出会いでした!
    だからこの人の出演される作品を追っている私がいるかも知れません♪

    ★ヤカラヤイヌコ役の七味まゆ味さん!
    不思議世界感を創り上げる独特な演技が印象的!
    どんな舞台でも存在感たっぷり♪

    ★ヒミズヒメ役の深谷由梨香さん!
    絶頂マクベスで私の4月度MyBestの役者さんに選ばせて頂きました!
    高い声に強弱をつけて発する声は凄く響いて聞こえて、魅了的です♪

    ★オオグスノコダマ役の大村わたるさん!
    この人は初見?なのですが風貌がより一層役を引き立てていて、
    ハンパない熱量がビンビン伝わりました!

    ★ヤカラヤヒトノコ役の葉丸あすかさん!
    こんな従順で愛くるしく切ない犬を見たのは初めてです♪
    最後のシーンはウルウルさせられました( ; ; )

    ★シントクマル役の永島敬三さん!
    感情を踊りで表現するしなやかな動き♪
    最後に正面を向いて語りかけるシーンも熱かった!

    最後にこれが見納めの出演なのか⁈
    ★テンジンサマ役の中屋敷法人さん!
    強力な役者陣に混じっても全然ヒケを取らない演技!
    さすが演出もされるのでご自身の見せ方を分かってる⁈
    また役者としての顔を見せてください♪

    恐るべし!柿喰う客の劇団員の役者力!
    こんな刺激的なお芝居を見せられた次の公演が待ち切れません!

    11月の公演は東京と岡山みたいなので残念過ぎる~_| ̄|○
    是非、関西でも公演やって欲しい~!!

    PS: 急な日程変更のお願いにもすぐに対応して頂き、
    そしていい席をありがとうございますm(_ _)m 感謝いたします♪

  • 満足度★★★★★

    孤高
    自分のカラーだと、
    やはりこんなにも混沌とするのだ。

    時代劇がかった口調を駆使しつつも、
    根底にある「違和感らしさ」は、僕にとって都会的であり退廃的である。
    その雰囲気こそ、僕が感じる 【畏れ】 なのかも知れない。

  • これが本来の姿か
    皆さん、本気でした。いや、毎回どの舞台でも真剣にやられているとは思うんです。けど、今まで観た柿の中で一番すごかった。中屋敷さんがおっしゃっている「芸術とは分からないものだ。でも、観ていてすごいと感じる」という言葉の意味を身をもって知りました。前回のオリジナル作品からは1年半ぶりとのこと。今からまた1年半待つことを想像するととても辛いです。最後に、恒例のアフタートークでお客さんがほとんど帰りませんでした。皆さん、それだけ満足されたのかと思います。

  • 満足度★★★★

    ランチキ公演
    たまたま見に行けた日が乱痴気公演。本公演も見たかった。
    中屋敷さんの演劇熱が良い。
    こういう劇団がもっと増えて欲しい。
    好きな役者さんが二人居なくなってしまいましたが、それでも相変わらずクオリティーが高かったです。

  • 満足度★★★★★

    俳優陣の気迫に圧倒
    とにかく俳優陣の気迫が凄かった。これほどキャスト全員が恐ろしいくらいに鬼気迫る演技をされる舞台は、そうそう無いのではないかと思いました。誰が欠けても成り立たないと思わせる舞台。しかもそれを演じるキャストは全て劇団員という、柿喰う客の劇団としての凄さを改めて感じました。ストーリーは非常に重いものでしたが、時折挟まれる笑いや、ジャングルジムのようなセットでの立体的な構成など、観客として純粋に楽しむことができる完成度の高い舞台だったと思います。

  • 満足度★★★★★

    すごい!の一言・・・。
    柿喰う客の無差別観てから日がたった… 誰かに生かされてるんじゃない。
    自分が生きたい(活きたい) って思い、今ここにいる。
    自分が何者で終わるかは…自分次第。
    だから後悔しないように…
    しっかりと生きなきゃな♪て、
    思っちゃったわけだな。
    柿喰う客の無差別…
    観てほしいなぁ…。
    すごいから。

    ネタバレBOX

    http://ameblo.jp/shibaizuki/entry-11372155168.html

    ここに書いたよ。

    あんまりまとまってないけど・・・。
  • 満足度★★★★

    挑戦的で非常に興味深い作品でした。
    宗教の扱いに幾分粗さを感じましたが、難しいテーマを大局的に捉えて作品を書かれる姿勢は、実に感動的です。

    役者陣はパフォーマーとして非常に優れていますし、ともすれば深刻で重くなりそうな展開を、軽妙な動きで救い出してくれるのが嬉しいです。

    ネタバレBOX

    日本人が戦後にアイデンティティーを崩壊させていく様が非常に巧妙に描かれているのには感心しました。
    しかし、神仏習合で描かれているために、戦前ですら既にアイデンティティーが崩壊しているように見えてしまいます。

    日本は明治維新以降は、一旦神仏分離したからこそ、現人神の信仰力を高める事に帝国陸軍は成功した訳ですから、仏教思想は切り捨てた方が効果的だったと思います。

    特に「極楽浄土」という言葉には、違和感を感じざるを得ません。

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